使徒 (新世紀エヴァンゲリオン)

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使徒(しと)は、テレビアニメ新世紀エヴァンゲリオン』に登場する、作品中で人類に敵対する存在。


注意以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。


目次

[編集] 使徒

使徒(シト、Angel)とは、NERV(ネルフ)本部のある第3新東京市に襲来する、謎の生命体の呼称である。他の使徒と連携することはなく、必ず単体で襲来する。各使徒の名前の由来は、聖書偽典のエノク書の天使名に由来する。漫画版ではサンダルフォン、マトリエル、イロウル、レリエル(いずれも下記)の存在が抹消されており、アニメ版の使徒の数が全18体(リリンを含む)なのに対し全13体(漫画版ではミスにより第7使徒が2回カウントされている)となっている。

なお、漫画版・アニメ版とは別に、ゲーム版のみに登場する使徒も存在するが、これらは「イレギュラー」扱いされ、カウントされていない。

使徒の襲来目的は、第3新東京市地下の空洞内にあるNERV本部に幽閉される第1使徒アダム(実際に幽閉されていたのはリリス)と融合し、サードインパクトを引き起こすことによって、人類の滅亡を図ることであるとされる。使徒は生命の実(S2機関)を、人間は知恵の実(限りある命の代わりに知能)を得ており、両者は対極の立場にある。

[編集] 起源

使徒に関する設定は制作の経緯から何度か変更されたため、新旧設定が錯綜している。例えば、下記にある「第1始祖民族」の設定は、企画書段階で存在した設定であったがアニメ内では一切触れられておらず、2003年に発売されたゲーム『新世紀エヴァンゲリオン2』で、アニメの内容に適合させて現れたものである。現時点において公にされた諸設定を統合すれば、下のようになる。

使徒は第1始祖民族が造りあげた「月」をその起源としている。月は宇宙から飛来し、地球には2つの月が落下した。通称「白き月」にあった始祖アダムが第3 - 16の使徒を産み出した(第17使徒は人為的に造られた)。一方、通称「黒き月」にあった始祖リリスは原始生命を生み出し、その進化の先に第18使徒、つまり人類がいる。それぞれの月は地下の大空洞(ジオフロント)として知られているが、実際にはそこから発生した生命の魂が帰り再生を待つ場所、「ガフの部屋」と呼ばれる。

本来は白き月のアダムから生まれた使徒が地球を支配する生命体となる予定だった。しかし何らかの理由により、アダムは活動を停止し、黒き月のリリスが産み出した生命が地球を支配することとなった。その進化の果てに生まれた人類は寿命が限られた代わりに高い知能・心を持つ。人間を、心あるがゆえに互いを肉体的・精神的に傷付け合う出来そこないの群体と規定し、これを人工的に進化させようとしたのが、ゼーレによる人類補完計画の目的である。

[編集] 特徴

様々な姿や能力を持つが、構成素材の差こそあるものの信号の配置と座標の99.89%までは、人類遺伝子と共通である[1]。由来は、人間の個人の遺伝子の差から。

コアと呼ばれる赤い光球を持ち、それを破壊されることで活動を停止する。S2機関(スーパーソレノイド機関)と呼ばれる永久機関を体内に持つ(コアとは別のものである)。A.T.フィールド (Absolute Terror Field) と呼ばれる、不可視の防壁(干渉等により可視となることもある)を周囲に展開し、通常兵器ではそれを突破することができない。そのため、同種の防壁を展開することで、相手のA.T.フィールドを侵食・中和できるエヴァンゲリオンのみが、人類の保有する唯一の対抗手段である。この他、顔に相当する部位がある使徒は目から放つ光線を武器としており、種類によっては地上とジオフロントの間の装甲版を一撃で貫通するものも存在する。

[編集] 波長パターン

使徒は独自の波長パターン (Blood Type) を持っており、MAGIシステムによりパターン青と判断されれば使徒とされる。使徒でない場合はオレンジであるが、具体的にどう違うのかは劇中では語られなかった。劇場版にはA.T.フィールドの波長パターンとしてレッドも存在する。また、パターンが青とオレンジの間を遷移する、または自在に変換できる使徒も存在する。なお、初号機に取り込まれた碇シンジのサルベージ中にセピアが確認されたことがある。なお、青い波長パターンを示さないものの、人類も使徒のひとつである(後述)。

「パターン青」の由来は、昭和53年(1978年)公開の東宝映画『ブルークリスマス BLOOD TYPE:BLUE』からであると公式にはアナウンスされている。

[編集] テレビ版・漫画版に登場する使徒

[編集] アダム (ADAM)

第1使徒。南極で発見されセカンドインパクトを引き起こしたとされる光の巨人。名前の由来は、最初の人間(男性)であるとされる「アダム」から。

第3以降の使徒を生み出した「生命の起源」の1つ。また、初号機を除くすべてのエヴァンゲリオンの元となっている(零号機に関しては異説あり)。南極の「白き月」内部で発見され、人類がこれを卵に還元しようとする作業の途中に覚醒し暴走。光り輝く4枚の巨大な翼を広げると共に爆発を起こし、南極大陸を消滅させた。同時にアダム自体も消滅したが、その肉体は後に胎児状にまで復元され、最終的には碇ゲンドウの右の掌に埋め込まれた。この描写はビデオフォーマット版の第弐拾四話と劇場版に存在する。漫画版にはSTAGE.71にゲンドウがアダムを喰う描写があり、その影響かAT.フィールドを使う描写も見られる。

また、魂は別に人型の肉体を与えられ、第17使徒タブリス=渚カヲルとして存在している。

[編集] リリス (LILITH)

第2使徒。人類を含むその後すべての地球上の生物の始祖である原始生命を生み出した、アダムとは異なる「生命体の源」。特務機関NERV本部の地下最深部、ターミナルドグマに磔にされている白い巨人。TV版のデザインは磯光雄[2]

第2使徒については長期間にわたって正式のアナウンスがなかったが、後にバンダイから発売されたカードダスや、PS2のゲーム『新世紀エヴァンゲリオン2』で第2使徒がリリスと発表された。これに続き、ガイナックスから使徒を擬人化したキットシリーズ『使徒XX』において「A-02 LILITH≒XX」がリリースされ、さらにエヴァンゲリオン・クロニクルでもこの事実が明記された。そして『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』で、アニメで初めて設定が明言された。名前の由来は、アダムの最初の妻であるとされる「リリス」から。

エヴァンゲリオン初号機はEVAのうち唯一リリスから生み出されたものだとされる。リリスの魂は、魂の宿ることがなかった綾波レイの肉体に移されている。

リリスの顔には7つの目の面がはりつけられているが、これは「ヨハネの黙示録」第5章6節の目が7つある羊(黙示録の仔羊)を描いた、スペインのサン・クレメンテ聖堂(現在はバルセロナのカタルニア美術館所蔵)の12世紀のフレスコ画から借用したもの。これは、ゼーレのマークにもなっている。

[編集] サキエル (SACHIEL)

テレビ版の第壱話、第弐話に第3使徒として登場した。名前の由来はユダヤ・キリスト教伝承の「水」を司る天使・木曜日の守護天使「サキエル」から。

セカンドインパクト以来、15年ぶりに出現した使徒。四肢を持つ人型ではあるが、手足の形状は細く長い。首にあたる部分はなく、頭部は仮面のような無機質な形状をしている。最初は近接戦闘のみを行っていたが、国連軍のミサイル攻撃から、長距離攻撃も覚えた。N2地雷によってダメージを受けた際に2つ目の顔を出現させている。EVA初号機の初陣となった戦闘では、初号機の右目を掌から出る光の槍の様な物で貫き活動停止に追い込んだ。最終的には再起動して暴走した初号機の手によってA.T.フィールドを破られた上コアに亀裂を入れられ、初号機を巻き込み自爆したものの、初号機の殲滅は果たせなかった。

本アニメの企画書第2版によれば、本来は第八話で、国連艦隊に護衛された弐号機と戦うためにデザインされた使徒であるが、最終的には第壱話へ転用された。

サキエルの顔は、アニメで初めて登場した使徒ということもあってか、使徒全体のシンボル的に扱われ、Tシャツなどのグッズも製作・販売された[3]

デザインは漫画家のあさりよしとお[4]

[編集] シャムシエル (SHAMSHEL)

テレビ版第参話に第4使徒として登場した。名前の由来はユダヤ・キリスト教伝承の「昼」を司る天使・エデンの園の天使の王子「シャムシエル」から。

筒状の身体に、鞭状の腕部を持つ使徒。イカに近い形をしており、海から出現した。足と呼べる部分は存在しないため、移動手段は主に飛行。直立状態でも微弱ながら前進する事はできる。最後はEVA初号機によってコアを破壊され、活動を停止。コア以外はほぼ無傷だったため、NERVによって使徒のサンプルとして回収された。

デザインは漫画家のあさりよしとお[4]

[編集] ラミエル (RAMIEL)

テレビ版第伍話、第六話に第5使徒として登場した。名前の由来はユダヤ・キリスト教伝承の「」を司る天使・復活を待つ魂の管理者・幻視を司る天使「ラミエル」から。

青い正八面体の形状を持つ使徒。コアを内部中心に収蔵し、強力なA.T.フィールドを展開するとともに、一定距離内に侵入する脅威目標には長射程かつ高威力の加粒子砲による狙撃を行なう。出撃直後の初号機を中破させた後、身体下部から伸ばしたボーリング・マシン(直径17.5Mの巨大ドリル・ブレード)によってNERV本部へ侵入しようとしたが、日本全国の電力を徴用して実施された、EVA初号機と零号機による超長距離からの陽電子砲(ポジトロン・スナイパー・ライフル)による狙撃(ヤシマ作戦)によりコアを破壊され、撃破される。

帰ってきたウルトラマン』に登場する怪獣プリズ魔がデザインに影響を与えている。そのため、ラミエル登場時の効果音にはプリズ魔のものが使われている。[5]

[編集] ガギエル (GAHGIEL)

テレビ版第八話に第6使徒として登場した。名前の由来はユダヤ・キリスト教伝承の「魚」を司る天使ガギエルから。

EVA弐号機(B型装備)を輸送中の艦隊を襲った使徒。その姿は深海魚に似ている。起動した弐号機を水中に引きずり込むが、戦艦イリノイケンタッキー2隻による口内への至近距離からの同時射撃により殲滅される。アニメ版ではEVA1機にパイロット2人(シンジとアスカ)が乗り込んで出撃したため、意外かつ非常に貴重な戦闘データをもたらした。また、頭頂にはサキエルと同じ顔がついている。漫画版ではアスカ1人で殲滅している。

デザインは前田真宏[6]

[編集] イスラフェル (ISRAFEL)

テレビ版第九話に第7使徒として登場した。名前の由来はイスラームの「音楽」を司る天使「イスラーフィール」の別読み『イスラフェル』からで、使徒中、唯一イスラームの天使から名前がとられている。

二足直立歩行し、弓状に湾曲した腕を持つ。頭部は無く、胸部に赤と青で彩られた対極図のような顔(分裂時には白く、三つの加粒子砲発射口が存在する)を持ち、コアはその下部に位置する。鋭い爪と、顔から発する加粒子砲がおもな攻撃手段。

当初は1体で襲来したが、同型の2体に分裂する能力を持っていた使徒。片方が傷ついても分裂したもう1体が無事なら瞬時にダメージを回復し、初戦では初号機と弐号機を活動停止に追い込んだ。しかし、再度の襲来時には初号機と弐号機によるコアへのユニゾン攻撃により撃破される。

デザインは前田真宏[6]

[編集] サンダルフォン (SANDALPHON)

テレビ版第拾話に第8使徒として登場した。名前の由来はユダヤ・キリスト教伝承の「胎児」を司る天使・天使の牢獄とされる第五天マホンの支配者「サンダルフォン」から。

浅間山火口において発見された使徒。発見時は卵のような状態であったため、A-17(使徒捕獲作戦)の対象とされるが、作戦実行中に孵化を始めたため作戦は中断。捕獲作戦にて出撃していた対高熱高圧仕様(D型装備)のEVA弐号機により熱膨張を利用して撃破される。

蛹状態の際には人間に似た形で指も5本あるように見えるが、孵化後はアノマロカリスカレイをもとにしたような形状で、マグマの中を自由に泳ぎまわることが可能。

漫画版には登場していない。

[編集] マトリエル (MATRIEL)

テレビ版第拾壱話に第9使徒として登場した。名前の由来はユダヤ・キリスト教伝承の「雨」を司る天使マルティエルから。

「事故」(実際は何者かに因る破壊工作)により停電中のNERV本部に襲来した、ザトウムシのような形態をした使徒。目のような模様があり、地面に面した目から強力な溶解液を流し込みNERV本部に侵入しようとしたが、手動操作で出撃したEVA3機による連携攻撃(弐号機が溶解液を受け止め零号機が落下したライフルを拾い初号機が撃つ)によって撃破される。

漫画版には登場していない。

[編集] サハクィエル (SAHAQUIEL)

テレビ版第拾弐話に第10使徒として登場した。名前の由来はユダヤ・キリスト教伝承の「空」を司る天使「サハクィエル」から。

衛星軌道上から自らの身体とATフィールドを質量爆弾として落下させ、NERV本部を破壊しようとした使徒。出現当初は自身の一部を切り離して落下させ着弾点を確実に誤差修正しながら、最後には本体もろとも落下を開始するが、EVA3機による連携で受け止められ、最後はコアにプログレッシブナイフを突き立てられて撃破された。

漫画版ではイスラフェルが「第七使徒」なのにもかかわらず、こちらも「第七使徒」とされている。

[編集] イロウル (IREUL)

テレビ版第拾参話に第11使徒として登場した。名前の由来はユダヤ・キリスト教伝承の「恐怖」を司る天使イロウエルから。

微生物状の使徒であり、その実態は他の使徒とは異なり群体で、多くのナノマシンの集合体。自らの弱点となるものに遭遇しても、環境に適応するために異常な速度で自己進化、全体としての生存を図る特性を持つ。自身でアダムに接触するのではなく、その目的の障壁になるNERV本部のメインコンピュータMAGIシステムに侵入し、NERV本部自爆コマンドを実行し障害を排除しようとした。

シグマユニットD-17の第87蛋白壁の搬入時に寄生、プリブノウボックスの模擬体を浸食しシグマユニットを汚染。サブコンピュータから保安部のメインバンク経由でMAGIのクラッキングに成功。メルキオール、バルタザールを乗っ取ったが、リツコがカスパーから進化促進プログラムを投与した結果、進化の終局=死へと至らしめられ自壊した。

唯一、EVA以外の方法で殲滅された、特異な使徒である。(故に「新世紀エヴァンゲリオン2」等のゲームにおいて赤木博士或はオペレーターの3人のうち誰かを選択していると唯一直接戦闘に参加し、進化促進プログラムを作成することとなる)

漫画版には登場していない。

[編集] レリエル (LELIEL)

テレビ版第拾六話に第12使徒として登場した。名前の由来はユダヤ・キリスト教伝承の「夜」を司る天使レリエルから。

空中に浮かぶ白黒の模様を持つ球形の影と平面的な身体を持つ使徒。球体の直下に広がる影のようなものこそがこの使徒の実体であり、空中に浮かぶ球体はその影のようなものである。自身の影が攻撃された際にその攻撃した対象の真下に本体を瞬間移動する能力を持っている。内向きのA.T.フィールドによって支えられた厚さ約3ナノメートルの「実体」の内部には、虚数空間(ディラックの海)が広がっている。EVA初号機を虚数空間内部に取り込み、活動停止まで追い込むも、暴走した初号機によって内側から引き裂かれた。

漫画版には登場していない。

[編集] バルディエル (BARDIEL)

テレビ版第拾八話に第13使徒として登場した。名前の由来はユダヤ・キリスト教伝承の「霰」を司る天使「バラキエル」の別称バルディエルから。

粘菌状の使徒(ゲーム新世紀エヴァンゲリオン2では赤いカビともいわれている)。侵蝕型の使徒で侵蝕した物質の性質を変える力があり、また侵蝕した生物の身体能力を高めることができる。長野県松代での起動実験のため、NERVアメリカ支部から日本へ空輸中のエヴァ3号機のエントリープラグに侵入・侵蝕し、搭乗中のフォースチルドレン・鈴原トウジもろともその支配下に置いた。起動実験中に覚醒して松代に大規模な爆発を起こし、迎撃に来た弐号機と零号機を瞬時に撃破。その後は初号機と戦い、最終的にダミープラグにより暴走状態におかれた初号機によって3号機もろとも撃破される。撃破された際、エントリープラグの中にいたトウジは生存したが、左足を失うことになった。漫画版ではトウジは右足を失っただけでなく脾臓破裂と頭部裂傷により致命傷を負って死亡する。

寄生されたエヴァ3号機は暴走時の初号機のような俊敏な動きを見せる。腕部は伸縮自在となり、リーチを活かした戦闘が可能。また、地中にもぐりこませて急襲することもできる。

[編集] ゼルエル (ZERUEL)

テレビ版第拾九話に第14使徒として登場した。名前の由来はユダヤ・キリスト教伝承の「力」を司る天使「ゼルエル」から。

最強の使徒[7]。ずんぐりとした体躯に、折り畳んだ帯状の腕部(展開、カッターとして使用)を持ち、空中を浮遊して移動する。身体上部の顔状の部分からは強力なビームを発射し、ラミエルが突破に十数時間を要したジオフロント上部の18もある特殊装甲を、瞬時に溶解させるほどの攻撃力を持つ。コアをまぶたの様なシールドで護る事ができる。ジオフロント内に侵入後、迎撃に出たEVA弐号機の攻撃をまったく寄せ付けず、両腕・頭部を切断。EVA零号機のN2爆弾によるコアへの直接攻撃に対しても、N2爆弾がコアに接触する寸前にシールドを展開したためまったく傷を負わず零号機の頭部を切断。ついにはNERV本部内へと侵攻するものの、EVA初号機によってジオフロントまで後退させられる。初号機の電源が切れたのと同時に攻撃を再開し、初号機を敗北寸前にまで追い込むがEVA初号機が覚醒したことによって殲滅・捕食された。

腹の部分に人間の横顔のシルエットらしき色がある(ガイナックス企画書より)。デザインは漫画家のあさりよしとお[4]

[編集] アラエル (ARAEL)

テレビ版第弐拾弐話に第15使徒として登場した。名前の由来はユダヤ・キリスト教伝承の「鳥」を司る天使アラエルから。

光る鳥のような形状を持ち、最初に人の心に迫った使徒。衛星軌道上から詳細不明の可視光エネルギー波(A.T.フィールドに近いものである事は判明している)によってEVA弐号機パイロットに精神攻撃を仕掛けて活動停止に追い込んだが、ゲンドウの指示によりEVA零号機が投擲したロンギヌスの槍により撃破される。その後ロンギヌスの槍は月の衛星軌道上に取り残され、回収不可能と判断される。

[編集] アルミサエル (ALMISAEL)

テレビ版第弐拾参話に第16使徒として登場。名前の由来はユダヤ・キリスト教伝承の「子宮」を司る天使「アルミサエル」から。

光るDNAのような、二重らせんの円環構造(プラスミドに類似)を持つ、アラエルに続き人の心に迫った使徒。対象物を侵食し、融合しようとする習性を持つ。迎撃に出たEVA零号機を侵食、融合しようとするが、同機の自爆により撃破される。漫画版では分離能力を持っており、綾波レイが搭乗する零号機、渚カヲルが搭乗する弐号機との戦闘で、零号機を侵食し、弐号機の左足を破断。零号機の自爆によって殲滅された。

[編集] タブリス (TABRIS)

テレビ版第弐拾四話に第17使徒として登場。名前の由来はユダヤ・キリスト教伝承の「自由意志」を司る天使タブリスから。この名前は本編中では明らかにされず、後に劇場版パンフレットなどでファンに示された。

ゼーレによってアダムの魂が人型の肉体に宿され、フィフスチルドレン・渚カヲルとしてNERV本部に送り込まれる。アラエル、アルミサエルに続き人の心に迫った最後の使徒。人類をリリンと呼び、歌を「リリンの生み出した文化の極み」と評するなど超然とした態度を見せる少年である。

EVAとのシンクロ率を、自らの意思で自由自在に操ることができる。アダムと接触するために、EVA弐号機を外部からコントロールし、NERV本部のセントラルドグマを降下、最下層(ターミナルドグマ)に到達し、アダムを幽閉するヘヴンズ・ドア(天国の門)を開く。しかしそれがアダムではなくリリスだと知ると接触を中止、追撃したEVA初号機に対しても抵抗の意志を見せず、握殺された。漫画版では登場時期や性格など異なる点が多い。

ゲーム作品では、仲間にした後、4号機に搭乗することが多い。

[編集] リリン (LILIM)

エヴァンゲリオンの世界では人類も使徒のひとつである。リリスから生まれた唯一の使徒であり、群れをなして存在する。

リリンとはカヲルが人類を指していった言葉である。劇場版でミサトにより、人類=リリン=第18の使徒であるという旨の解説がなされる。このほかにもシト新生のパンフレットにも人間=第18使徒という記述が散見される。名前の由来は、アダムリリスの娘達である、リリン(夢魔)から。

[編集] 新劇場版に登場する使徒

新劇場版に登場する使徒は、リリスを除き命名されていない。

新劇場版の使徒は、殲滅されると自らの形態を維持できなくなり、大量の赤い液体に変化する。この現象をNERVは「形象崩壊」と呼ぶ。また頭部に天使の輪のような物が一瞬、描かれている。使徒が殲滅された際には、空間に虹がかかる。

『序』において碇ゲンドウが第6の使徒出現時に「我々は、残り8体を倒さねばならん」と発言している。

[編集] 第1の使徒

新劇場版の第1の使徒については、第1作『序』、第2作『破』において言及がない。

[編集] 第2の使徒・リリス

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』で登場するリリスは、7つの目の仮面に代わって、第4の使徒(旧作ではサキエル)の顔と同じデザインの仮面を被せられている。外見上の違いは、胸に大きな傷があり(これはリリスのデザインを担当したOKAMAによると、人類が調査を行った跡[8])、ロンギヌスの槍がこの段階で刺されており、さらに小さな十字架状の杭が傷跡に沿って複数打ち込まれている。また、ネルフ職員に対しても存在そのものが秘匿されていたテレビ版と異なり、「リリスに使徒が接触するとサードインパクトが発生するため、これを防がなくてはならない」という特務機関ネルフの最大目的が職員一同に認識されている。

[編集] 第3の使徒

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』に登場。発見時は永久凍土内で休眠状態にあり、人類による解体調査後、ネルフ北極基地(ベタニアベース)に封印されていた。骨状の蛇もしくは龍のような外見。加持の手引きにより封印を解かれ活動を開始したが、真希波・マリ・イラストリアスの操縦するEVA仮設5号機により葬られた。デザインは漫画家の鬼頭莫宏

[編集] 第4の使徒

『序』に登場。外見・能力はテレビ版の第3使徒サキエルと同じだが、光の槍を使用する際、肘の先から突き出た後射出する。また血の色も青から赤に変わった。戦闘の経過もテレビ版とほぼ同じ。

[編集] 第5の使徒

『序』に登場。外見・能力はテレビ版の第4使徒シャムシエルと基本的に同じだが、背面にはサキエルと同じ顔がついている。攻撃に使うわけではないが、腹部の複数の節足を盛んに動かす。これはテレビ版においてできなかった演出を実現したものである[9]。また、顔面に相当する部位にも短い触覚のような足が2脚みられる。戦闘時のストーリーはテレビ版とほぼ同様だが、触手以外の組織はコアも含めてすべて形象崩壊し残骸を残さない点が異なる。

[編集] 第6の使徒

『序』に登場。基本的な形状と能力はテレビ版の第5使徒ラミエルと同じ。しかし戦闘方法はテレビ版と大きく異なり、攻撃時・防御時には「四次元立体を三次元空間に投影した」というコンセプトに基づいた[10]、様々な形態に目まぐるしく変化する(この際中央にコアが見える)不定形である。また、ジオフロントへの掘削攻撃に用いるドリルも、内部から出てくるのではなく、正八面体の下部が伸びてドリルを形成する。加粒子砲の攻撃もそれに合わせて多彩になっており、ビルをまとめてなぎ倒したり、周囲360度から飛来するミサイル群をすべて迎撃したりすることが出来る。最大の攻撃では山を半分吹き飛ばすほどの威力を誇る。

初号機の陽電子砲による1回目の狙撃が命中するも、致命傷とはならず星型正二十面体のような形となって反撃するが、零号機の盾に阻まれ、2射目で殲滅される。陽電子砲による攻撃を受けた際には人の叫び声のような奇声を発する。ヤシマ作戦による殲滅後は本体だけでなくジオフロントまで到達したドリル部も形象崩壊し、ネルフ本部に血の雨を降らせた。

[編集] 第7の使徒

『破』に登場。第4の使徒や第5の使徒とほぼ共通の頭部を備えた時計のオブジェのような本体と、それを支える脚部から構成され、全体的に水飲み鳥のような形状を持つ。足先で海面を氷結させて歩くことができ、このとき海面に雪の結晶のような模様が走る描写がされている。日本に配属された式波・アスカ・ラングレーの駆るEVA2号機によってコアを貫通され形象崩壊した。

鶴巻和哉によると、第7の使徒がオリジナルとなったのはテレビ版第八話の原画を全て紛失したためで、これが残っていればテレビ版の第6使徒と同じデザインになった可能性が高かった。

[編集] 第8の使徒

『破』に登場。衛星軌道上からNERV本部を目指して落下するという性質はテレビ版の第10使徒サハクィエルと同じだが、A.T.フィールドが空間を歪め光を通さぬほど強力である為、遠目には「目のような模様が描かれた黒い球体」にしか見えない。身体の一部を切り離しての弾着修正も行うことなく、A.T.フィールドを安定翼の様に用い自ら軌道修正をしながら落下して来る。A.T.フィールドの位相変異後(TV版第12使徒に似た模様をもつ球体にサイケデリックな彩色を施したような姿)及び球体が花弁の様に展開した真の姿(TV版第10使徒に同心円状の彩色を施し、ヒト型の羽根状のものを無数に生やしたような姿)を現した際は、その姿が衛星軌道上からもハッキリと確認できるほど巨大な姿である。

最初に到着した初号機に受け止められた際に、中からヒト型と二本の腕が現れて初号機と指を交差させ突っ張り合う。その直後に腕を巨大な針と化し、初号機の両掌を貫通して撃退を試みる。また、コアを高速で動かすことができ、弐号機のナイフ攻撃をこの能力で一旦はかわす。しかし駆けつけた零号機がコアを鷲掴みにして止め、それを弐号機が2本のナイフで刺し、さらに膝蹴りを食らわせて破壊した。しかしこの戦闘によってNERV本部配属のEVA3体と第3新東京市は少なくない損害を被る。

[編集] 第9の使徒

『破』に登場。基本的な形状と能力はテレビ版の第13使徒バルディエルと同じ「浸食型」だが、テレビ版と違い粘菌状ではない。アスカがテストパイロットとして起動実験中のEVA3号機を乗っ取ると第3新東京市へ侵攻する。3号機のプラグ深度は使徒に引き込まれてか危険域に突入し、プラグ挿入部にまとわりついたアメーバ状のものによりプラグ射出信号も受け付けなかった。初号機と交戦の際は、さらに初号機にも浸食を試みた。しかしダミーシステムによって制御された初号機によって解体され、活動を停止した。 テレビ版とは異なり、背中からさらに2本の腕を生やして計4本の腕で初号機を攻撃している。

テストパイロットのアスカは生存が確認されたが、当使徒による精神汚染が懸念されたため隔離措置をとられた。

[編集] 第10の使徒

『破』に登場。頭部のデザインはテレビ版の第14使徒ゼルエルと同じだが、全体の形状は大幅に変化している。当初は手足の無いデザインだったが、形態を変化させると帯状のヒレのようなものが大量につき、黒い球体状の肩から触手を延ばして攻撃する。冬月が「最強の拒絶タイプ」と称するように、その圧倒的な攻撃力で第3新東京市とNERV本部を隔てる24層の装甲版を一撃で粉砕し、マリが操縦する2号機を十重二十重に展開するATフィールドで寄せ付けない。「裏コードザ・ビースト」を実行したマリによって獣化第二形態に移行し真の実力を引き出された2号機と、N2ミサイルで突撃を行った零号機の共同攻撃をも一蹴する。直後、レイを載せたままの零号機を捕食すると、零号機と融合して体部が白い裸体の女性に変容する。

NERV本部地上部を破壊するとセントラルドグマへ降下するが、そこでシンジが搭乗する初号機と会戦。内部電源を消費し活動を停止するも、取り込まれたレイを救出しようとするシンジの強大な意志によって再起動した初号機によって圧倒され、コアを抜き出されてレイを分離されると形象崩壊した。

[編集] 脚注

  1. ^ 本編第伍話における赤木リツコのセリフより
  2. ^ 小黒祐一郎『アニメ様の七転八倒』第46回
  3. ^ 新世紀エヴァンゲリオン 使徒 Tシャツ、eva store
  4. ^ a b c 漫画『新世紀エヴァンゲリオン』第2巻あとがきより
  5. ^ 『劇場版エヴァンゲリオン完全攻略読本』(三一書房) P132
  6. ^ a b Yahoo!JAPANエヴァンゲリオン特集_スペシャル・インタビュー
  7. ^ フィルムコミック、アメトーーク「エヴァンゲリオン芸人」、その他参照。
  8. ^ 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 ENTRY FILE 1』91ページ
  9. ^ 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 ENTRY FILE 1』110ページ
  10. ^ 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 ENTRY FILE 1』95ページ

[編集] 関連項目