1977年のワールドシリーズ

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1977年のワールドシリーズ
チーム 勝数
ニューヨーク・ヤンキースAL 4
ロサンゼルス・ドジャースNL 2
シリーズ情報
試合日程 10月11日 - 10月18日
MVP レジー・ジャクソン(NYY)
ALCS NYY 3-2 KC
NLCS LAD 3-1 PHI
のちの殿堂表彰者 キャットフィッシュ・ハンター(NYY)
レジー・ジャクソン(NYY)
トミー・ラソーダ(LAD/監督)
ドン・サットン(LAD)
チーム情報
ニューヨーク・ヤンキース(NYY)
監督 ビリー・マーチン
シーズン成績 100勝62敗
ロサンゼルス・ドジャース(LAD)
監督 トミー・ラソーダ
シーズン成績 98勝64敗
ワールドシリーズ
 < 1976 1978 > 

1977年のワールドシリーズは、1977年10月11日から10月18日まで行われたメジャーリーグワールドシリーズである。

概要[編集]

第74回ワールドシリーズ。アメリカンリーグ西地区の覇者カンザスシティ・ロイヤルズを破り2年連続出場のニューヨーク・ヤンキースナショナルリーグ東地区の覇者フィラデルフィア・フィリーズ破り3年ぶり出場のロサンゼルス・ドジャースとの対戦となった。結果は4勝2敗でニューヨーク・ヤンキースが15年ぶり21回目の優勝。打率.450、5本塁打、8打点の成績をあげたレジー・ジャクソンが2度目のMVP受賞。

前年初めて採用された指名打者制は当時は隔年での採用だったためこの年は採用されず、ヤンキースはシーズン中は指名打者だったジャクソンを出場させるため、肩の弱い左翼手のロイ・ホワイトを先発メンバーから外した。

試合結果[編集]

表中のR得点H安打E失策を示す。日付は現地時間。

第1戦 10月11日[編集]

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 R H E
ドジャース 2 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 3 6 0
ヤンキース 1 0 0 0 0 1 0 1 0 0 0 1 4 11 0
  1. : スパーキー・ライル (1-0)  : リック・ローデン (0-1)  
  2. :  NYY – ウィリー・ランドルフ1号ソロ(6回サットン)
  3. 観客動員数: 56,668人 試合時間: 3時間24分
ドジャースは初回、先頭のロープスが四球で出塁すると続くビル・ラッセルが左中間へ3塁打を放ち先制。なおもスミスが歩き無死1、3塁から4番セイが左翼に犠飛を放ち2点目。一方のヤンキースはその裏、2死からマンソンとジャクソンの連打で1、3塁とすると続くチャンブリスが右前に適時打を放ち1点を返すと、6回には先頭のランドルフがソロを放ち同点。さらに8回、先頭のランドルフが歩くと続くマンソンが左翼線に2塁打を放ちランドルフが生還し勝ち越し。リードを奪ったヤンキースは先発ガレットが9回もマウンドに上がるが、ベイカーの安打とイェーガーの四球で1死1、2塁打としたところでガレットは降板。ドジャースは代わったライルから代打リー・レイシーが左前に適時打を放ち土壇場で追いつく。そのまま延長に入り迎えた12回裏、ヤンキースはこの回から登板のローデンから先頭のランドルフが右翼線への2塁打で出塁、続くマンソンが敬遠で無死1、2塁となり、打席には9回からジャクソンに代わり守備固めで入ったポール・ブレア。ブレアはバント失敗で追い込まれるが、5球目を強振すると打球は三遊間を破り、ランドルフが生還し劇的なサヨナラ勝ち。ヤンキースは1964年の第6戦以来となるシリーズでの勝利となった。

第2戦 10月12日[編集]

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
ドジャース 2 1 2 0 0 0 0 0 1 6 9 0
ヤンキース 0 0 0 1 0 0 0 0 0 1 5 0
  1. : バート・フートン (1-0)  : キャットフィッシュ・ハンター (0-1)  
  2. :  LAD – ロン・セイ1号2ラン(1回ハンター)、スティーブ・イェーガー1号ソロ(2回ハンター)、レジー・スミス1号2ラン(3回ハンター)、スティーブ・ガービー1号ソロ(9回ライル)
  3. 観客動員数: 56,691人 試合時間: 2時間27分
ドジャースは初回、2死からスミスの2塁打の後セイが左翼に2ランを放ち先制。2回にも2死からイェーガーのソロで1点を追加すると、3回も1死1塁からスミスが右中間に2ランで5-0とし、3発を浴びたハンターはKO。ヤンキースは4回に無死1、3塁のチャンスを作るが、4番ジャクソンの1ゴロ併殺打の間に1点を返したのみで、6回以降はフートンの前に無安打と打線が沈黙。ドジャースは9回にガービーがダメ押しのソロを放ち、ドジャースが本塁打攻勢で1勝1敗のタイとした。フートンは1971年の第7戦のスティーブ・ブラスPIT)を最後にワールドシリーズで久しく出ていなかった「ナショナルリーグのチームの投手による完投(勝利)」を記録した。

第3戦 10月14日[編集]

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
ヤンキース 3 0 0 1 1 0 0 0 0 5 10 0
ドジャース 0 0 3 0 0 0 0 0 0 3 7 1
  1. : マイク・トーレス (1-0)  : トミー・ジョン (0-1)  
  2. :  LAD – ダスティ・ベイカー1号3ラン(3回トーレス)
  3. 観客動員数: 55,992人 試合時間: 2時間31分
ヤンキースは初回、2塁打で出塁のミッキー・リバースを3塁に置いてマンソンの右翼線2塁打でまず1点、続くジャクソンが左前に運び、マンソンが生還し2点目。さらに左翼手ベイカーの失策でジャクソンは2塁に進み、続くルー・ピネラの中前打でジャクソンが生還しこの回3点。3点を追うドジャースは3回、2死1、3塁からベイカーが汚名返上の3ランを放ち同点とするが、直後の4回にヤンキースは1死2、3塁からリバースの2ゴロの間に1点が入り勝ち越し、続く5回にも1死1、2塁からチャンブリスの右前打でジャクソンが2塁から生還し2点差。ヤンキース先発トーレスは7回以降1人の走者も許さず完投、ヤンキースが2勝目。

第4戦 10月15日[編集]

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
ヤンキース 0 3 0 0 0 1 0 0 0 4 7 0
ドジャース 0 0 2 0 0 0 0 0 0 2 4 0
  1. : ロン・ギドリー (1-0)  : ダグ・ラウ (0-1)  
  2. :  NYY – レジー・ジャクソン1号ソロ(6回ローデン)  LAD – デイビー・ロープス1号2ラン(3回ギドリー)
  3. 観客動員数: 55,995人 試合時間: 2時間07分
ヤンキースは2回、先頭のジャクソンが左翼線への2塁打で出塁すると、続くピネラの右前打で生還し先制、さらにチャンブリスも左翼に2塁打を放ち無死2、3塁としたところでドジャース先発ラウは早くも降板。代わったローデンからグレイグ・ネトルズの2ゴロとバッキー・デントの右前打で2点を追加し3-0。ドジャースは3回、1死からこの年3本塁打のローデンがグラウンドルールダブルで出塁すると、続くロープスが中堅に2ランを放ち1点差とする。ローデンは4回、5回と全て内野ゴロで3者凡退に抑えるが、6回2死からジャクソンに中堅にソロを打たれ2点差。ヤンキース先発ギドリーは4回以降を2安打に抑え完投、ヤンキースが敵地で王手。

第5戦 10月16日[編集]

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
ヤンキース 0 0 0 0 0 0 2 2 0 4 9 2
ドジャース 1 0 0 4 3 2 0 0 X 10 13 0
  1. : ドン・サットン (1-0)  : ドン・ガレット (0-1)  
  2. :  NYY – サーマン・マンソン1号ソロ(8回サットン)、ジャクソン2号ソロ(8回サットン)  LAD – イェーガー2号3ラン(4回ガレット)、スミス2号2ラン(6回ティドロー
  3. 観客動員数: 55,995人 試合時間: 2時間29分
後のないドジャースは初回、3塁打で出塁の先頭ロープスをラッセルが左前打で返し先制すると、4回には1死2塁からベイカーの適時打で2点目、なおも三塁手ネトルズの失策で1、2塁とするとイェーガーが左翼に3ランを放ち5-0。続く5回にも1死1、3塁と攻めてヤンキース先発ガレットをKOすると、代わったケン・クレイからベイカーとレイシーの連続適時打、イェーガーの犠飛で3点追加。さらに6回には3番手ディック・ティドローからスミスが2ランを放ち2ケタ得点。ヤンキースは7回にネトルズの2塁打とデントの2ゴロでようやく2点を返すと、続く8回にはマンソンとジャクソンの2者連続本塁打で10-4とするが時すでに遅く、サットンは悠々完投しドジャースが踏みとどまった。

第6戦 10月18日[編集]

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
ドジャース 2 0 1 0 0 0 0 0 1 4 9 0
ヤンキース 0 2 0 3 2 0 0 1 X 8 8 1
  1. : マイク・トーレス (2-0)  : バート・フートン (1-1)  
  2. :  LAD – スミス3号ソロ(3回トーレス)  NYY – クリス・チャンブリス1号2ラン(2回フートン)、ジャクソン3号2ラン(4回フートン)・4号2ラン(5回ソーサ)・5号ソロ(8回ハフ
  3. 観客動員数: 56,407人 試合時間: 2時間18分
ドジャースは初回、ヤンキース先発トーレスの立ち上がりを攻め2死1、2塁からガービーが右翼線に3塁打を放ち2点を先制。一方ヤンキースは2回、四球のジャクソンを1塁に置いてチャンプリスが右中間に2ランを放ち同点とする。ドジャースは直後の3回にスミスのソロで再び勝ち越すが、ヤンキースは4回、マンソンがシリーズ10試合連続となる安打を左前に放つと、続くジャクソンはフートンの初球を右翼3階席まで飛ばし、3試合連続となる2ランで逆転。続くチャンブリスの打席でカウント1-2としたところでドジャースは先発フートンから2番手エリアス・ソーサに交代。その後チャンブリスが遊撃と左翼の間に落ちる2塁打で出塁し、ネトルズの2ゴロで3塁に進むとピネラが左翼に犠飛を放ち2点差。さらにヤンキースは5回、2死1塁からジャクソンがソーサの初球をライナーで右翼席に叩き込む2打席連続の2ランで7-3とすると、8回裏、先頭で打席に入ったジャクソンはドジャース4番手チャーリー・ハフから、またも初球をバックスクリーンに運び、シリーズ史上初の3打席連続(前の試合から4打数連続)、新記録となるシリーズ5本目の本塁打。トーレスは9回、ヴィック・ダヴァリヨのバント安打で1点を失うが、続くレイシーのバント安打狙いの小飛球を自ら捕球し完投勝利。その瞬間、ヤンキースを15年ぶりのワールドチャンピオンに導いた「ミスター・オクトーバー」は、歓喜のあまりグラウンドに雪崩れ込んだ観客を振り払いながら、右翼の守備位置から一目散にベンチ裏に駆け込んだ。

参考文献[編集]