くたばれ!ヤンキース

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Damn Yankees
くたばれ!ヤンキース
作曲 リチャード・アドラー英語版
作詞 ジェリー・ロス英語版
脚本 ジョージ・アボット英語版
ダグラス・ウォロップ英語版
原作 The Year the Yankees Lost the Pennant by ダグラス・ウォロップ
上演 1955 ブロードウェイ
1957 ウェスト・エンド
1958 映画
1967 テレビ映画
1994 ブロードウェイ再演
1997 ウェスト・エンド再演
2008 Encores! Summer Stars
2017 オフ・ブロードウェイ
受賞 トニー賞 ミュージカル作品賞
テンプレートを表示

くたばれ!ヤンキース(原題:Damn Yankees)は、ジョージ・アボット英語版ダグラス・ウォロップ英語版の脚本、リチャード・アドラー英語版作曲、ジェリー・ロス英語版作詞によるミュージカル・コメディ。ファウスト伝説を現代に翻案した筋書きとなっている[1][2]。1950年代、メジャーリーグベースボールニューヨーク・ヤンキースの黄金時代のワシントンD.C.を舞台にしている。原作はウォロップの小説『ヤンキースペナントを失った年』(The Year the Yankees Lost the Pennant)である。

1955年にアメリカのブロードウェイで初演され、オリジナル・ブロードウェイ・プロダクションは1,019回上演された。翌年トニー賞9部門にノミネートされ7部門を受賞した。振付にボブ・フォッシーが参加している。1958年に映画化された。

アドラーとロスの本作および『パジャマゲーム』の成功により将来の作品を期待されていたが、ロスが29歳で本作開幕7ヶ月後に慢性気管支拡張症により突然死してしまった。

あらすじ[編集]

NOTE: 1994年ブロードウェイ再演版のあらすじであり、1955年のオリジナル版とは異なる。1958年の映画版は『くたばれ!ヤンキース (1958年の映画)英語版』を参照のこと。

不動産業者で平凡な中年男ジョー・ボイドは弱小野球チームワシントン・セネタースを長年応援しており、唯一の楽しみはテレビで野球中継を見ること。しかも妻のメグそっちのけで野球に夢中("Six Months Out Of Every Year")。メグは先に就寝し、ジョーは遅くまで起きていて、「セネタースに長距離打者がいれば宿敵ヤンキースを倒せるのに、くたばれ!ヤンキース」と不満を言う。突然、口の達者なアップルゲイトが登場する。アップルゲイトはジョーに、若返ってセネタースが欲する強打者ジョー・ハーディとなる機会を提示する。ジョーは了承するが、メグのもとを離れなければならない("Goodbye Old Girl")。ただし条件があり、9月25日の最終試合に出場すれば一生ジョー・ハーディとして生き続け、出場しないならば前日の夜9時までに契約を無効にして元の生活に戻らなければならない。

球場にて、不振続きのセネタースだが最善を尽くすことを誓う("Heart")。突然ジョー・ハーディが現われ、発掘されたとしてセネタースに入団する。スポーツ・リポーターのグロリア・ソープはジョー・ハーディを称賛する("Shoeless Joe from Hannibal, Mo")。ジョー・ハーディの打撃力でセネタースは順位を上げる。

ジョーはどんどん成績をおさめるがメグを恋しく思い、ジョー・ハーディとして元の自分の家に下宿し寂しい心をメグと会話することで癒す。2人は特に行方不明の夫のことで絆を深め始める("A Man Doesn't Know")。契約が無効になることを恐れたアップルゲイトはセクシーな「別れさせ屋」のローラに電話をかけ、ジョーのもとに送り込み誘惑させて賭けに負けるよう試みる。ローラは成功を約束する("A Little Brains, A Little Talent")。アップルゲイトは南米の情熱的なダンサー「セニョリータ・ロリータ・バナナ」としてローラを紹介する。ローラは誘惑的な曲を歌う("Whatever Lola Wants")。しかしジョーのメグへの強い愛が照明されるのみである。アップルゲイトはローラを解雇し、ローラはアップルゲイトの過去のパートナーたちと組む("Who's Got the Pain")。

アップルゲイトはジョーを失脚させるために方針転換する。アップルゲイトはジョーが実は脱獄犯で詐欺師のシフティ・マッコイであるとの偽情報を流す。グロリアはこの情報を知ると告発し、ジョーは法廷に立たされる。

セネタースは優勝をかけたヤンキースとの最終戦の準備をしつつジョーを心配するが、優勝することだけを考えると誓う("The Game")。怒ったファンたちがジョーを探し回り、ジョーは家を出る決心をする。家を出る時、ジョーはメグに自分が夫であることを明かす("Near to You")。アップルゲイトはたった1つの賭けに疲弊し、より簡単な方法を思いつく("Those Were the Good Old Days")。

ジョーの裁判は最終戦前日、契約を無効にできる9月24日に行なわれることとなる。ジョーは元々身分を証明する物を持っておらず、セネタースのオーナー、監督、セニョーラ・マッコイを名乗るローラがいくら証言しても役に立たない。グロリアはアップルゲイトに証言台に立つよう提案するが、アップルゲイトは真実を語りたくないため宣誓しない。ジョーはアップルゲイトが9時の期限を守らせないつもりであると気付く。アップルゲイトはジョーが考える時間が必要であると主張し、ジョーをローラの居場所に行かせる。ローラはジョーに会い、ジョーが本当にメグを愛していることに気付く。ローラはジョーを最終戦に行かせ、アップルゲイトに無理矢理デュエットさせ引き留める("Two Lost Souls")。

8時55分にアップルゲイトが球場に到着し、ジョーはバッターボックスに立つ。期限が近づき、メグ、その友人そしてローラまでもがジョーを応援する。アップルゲイトが魔法を使いジョーをツーストライクにさせる。時計が9時を告げようとした時、アップルゲイトは勝利を宣言するが、残り数秒でジョーは「行かせてくれ」と懇願する。契約は無効になり、ジョーは元の姿に戻るが、ホームランを打ってセネタースを優勝に導く。

ジョーは帰宅しメグの腕に抱かれる。アップルゲイトが登場し、ジョーに金を払えと主張する。ジョーはメグに自分を抱き締めてどこにも行かせないでくれと頼む("Finale (A Man Doesn't Know)")。アップルゲイトはもう一度契約しワールドシリーズで優勝させるとそそのかすが、ジョーは既に大事なものに気がついている。

プロダクション[編集]

オリジナル・ブロードウェイ・プロダクション[編集]

プロデューサーのフレデリック・ブリッソン、ロバート・E・グリフィス、ハロルド・プリンスはローラ役をダンサーにすべきと考えた[3]。映画女優のミッツィ・ゲイナーとバレエ・ダンサーのジジ・ジャンメールの2人にオファーしたが、どちらにも断られた。グウェン・ヴァードンは全作『CAN-CAN』で1曲のみ歌ったことがあったのみだったが、プロデューサーたちはヴァードンに機会を与えることを望んだ。当初ヴァードンは断り、振付助手を望んだが、最終的に同意した。ボブ・フォッシーは制作前にヴァードンに会うことを望み、面会後に短時間共に仕事し、それぞれ契約に同意した[4]。これよりフォッシーとヴァードンは仕事上でも個人的にもパートナーとなり、1960年に結婚した。

1955年5月5日、ブロードウェイの46番街劇場で開幕し、1957年5月17日、アデルフィ・シアターに移行し、計1,019回上演された。ジョージ・アボットが演出、ウィリアムとジーンのエカート夫妻が装置および衣裳デザイン、フォッシーがダンスおよびミュージカル曲の演出、ハル・ヘイスティングスが音楽監督、ドン・ウォーカーが編曲、ロジャー・アダムスがダンス曲編曲を担当した。

レイ・ウォルストンがアップルゲイト役、ヴァードンがローラ役、シャノン・ボリンがメグ役、ロバート・シェイファーがジョー・ボイド役、エリザベス・ハウェルがドリス役、スティーブン・ダグラスがジョー・ハーディ役、アル・ランティがヘンリー役、エディ・フィリップスがソホヴィック役、ナサニエル・フレイがスモーキー役、アルバート・リンヴィルがヴァーノン/ポストマスター役、ラス・ブラウンがヴァン・ビューレン役、ジミー・コマックがロッキー役、レイ・アレンがグロリア役、チェリー・デイヴィスがティーネイジャー役、デル・ホーストマンがリンチ/コミッショナー役、リチャード・ビショップがウェルチ役、ジェイニー・ジャンヴィアがミス・ウェルチ役、ジーン・ステイプルトンがシスター役を演じた。

オリジナル・ウェスト・エンド・プロダクション[編集]

1957年3月28日、ロンドン・コロシアムでウェスト・エンド・プロダクションが開幕し、258回上演された[5]。オリンピック・スケーターのベリタがローラ役に配役されたが、フォッシーの振付がベリタのスタイルに合わず、途中でエリザベス・シールに交代した[6]。他にビル・カーがアップルゲイト役、アイヴァー・エマニュエルがジョー・ハーディ役に配役された。

1970年代中期、夏季公演においてヴィンセント・プライスがアップルゲイト役に配役された。1970年代後期および1980年代初頭、映画俳優のヴァン・ジョンソンは全米の夏季公演プロダクションでアップルゲイト役を演じた。1981年7月、ニューヨーク州ワントーにあるジョーンズ・ビーチ・マリン・シアターにて上演され、ニューヨーク・ジェッツの元クォーターバックジョー・ネイマスがジョー・ボイド役を演じたことで話題となった[7]

ブロードウェイ再演[編集]

1994年3月3日にマーキー・シアターにてブロードウェイ再演が開幕し、プレビュー公演33回、本公演519回上演された。ジャロッド・エミックがジョー・ハーディ役を演じ、トニー賞においてミュージカル助演男優賞を受賞した。他にビビ・ニューワースがローラ役、ヴィクター・ガーバーがアップルゲイト役を演じた。1995年3月12日、ガーバーの後継にジェリー・ルイスが出演し、ルイスにとってブロードウェイ・デビューとなり、その後全米ツアー公演のみならずロンドン・プロダクションにも出演した[8]。ジャック・オブライアンが演出、ロブ・マーシャルが振付、妹のキャスリーン・マーシャルが振付助手を務めた。オブライアンは脚本の改訂も行なった[9][8]

ウェスト・エンド再演[編集]

1997年、アデルフィ・シアターにおいて、ブロードウェイ再演プロダクションによるウェスト・エンド再演が行なわれ、5月29日にプレビュー公演が、6月4日に本公演が開幕し、8月9日に閉幕した。ジェリー・ルイスがアップルゲイト役を再演し、エイプリル・ニクソンがローラ役を演じた[10]

ノース・ショア・ミュージック・シアター[編集]

2006年、マサチューセッツ州ビヴァリーにあるノース・ショア・ミュージック・シアターにて改訂版が上演された。セネタースはヤンキースの長年の宿敵であるボストン・レッドソックスに置き換えられた。脚本の改訂は許可を得てジョー・ディピエトロにより執筆された。

Reprise! Broadway's Best[編集]

2007年11月7日から25日、Reprise! Broadway's Bestが再演を上演した[11]ジェイソン・アレクサンダーが演出し、1981年のロサンゼルスに置き換えられ、主にアフリカ系アメリカ人およびヒスパニックの登場人物に改訂された[12]

Encores![編集]

2008年7月5日から27日、ニューヨーク・シティ・センターによるEncores!サマー・スターズ・シリーズが上演された。ジェーン・クラコウスキーがローラ役、ショーン・ヘイズがアップルゲイト役、ランディ・グラフがメグ役、ミーガン・ローレンスがグロリア・ソープ役(アナ・ガスタイヤーのリハーサル中の怪我により後継)、PJベンジャミンがジョー・ボイド役、シャイアン・ジャクソンがジョー・ハーディ役を演じた。ジョン・ランドが演出を務め、オリジナルのフォッシーの振付をメアリー・マクリードにより再現された。1994年のブロードウェイ再演では大幅な改訂が行なわれたため、これがオリジナル・プロダクションの本格的な再演とされることもある[13]

オフ・ブロードウェイ慈善興業[編集]

2017年12月11日、ランダバウト・シアター・カンパニーにより、オフ・ブロードウェイにおいて一夜限りの慈善興業が行なわれた。キャスリーン・マーシャルが演出した。スティーブン・ボガーダスがジョー・ボイド役、マシュー・モリソンがジョー・ハーディ役、ヴィクトリア・クラークがメグ役、マギー・ジレンホールがローラ役、ウーピー・ゴールドバーグが性別不明のアップルゲイト役、ダニー・バースタインがヴァン・ビューレン役、エイドリアン・ウォレンがグロリア役を演じた。スコット・ランディス、ジェリー・フランクル、ジェイ・ガッターマンおよびシンディ・ガッターマンがプロデュースした[14]

日本での公演[編集]

初演[編集]

1985年「くたばれヤンキース」のタイトルで上演。元プロ野球選手の江本孟紀が主役のジョーを演じた。

キャスト

再演[編集]

2007年「Damn Yankees -くたばれ!ヤンキース-」のタイトルで上演。主役はジョーではなくローラ役の湖月わたる。

キャスト
主なスタッフ
  • 演出・潤色・訳詩:寺崎秀臣
  • 振付:ローリー・ワーナー
  • 翻訳:黒田絵美子
  • 音楽監督:清水恵介
  • 装置:土屋茂昭
  • 照明:塚本悟
  • 衣装:有田多見
  • ヘアメイク:田中エミ
  • 音響:実吉英一
  • 舞台監督:鈴木弘憲

使用楽曲[編集]

1955年、オリジナル・ブロードウェイ・プロダクション[編集]

1994年、ブロードウェイ再演[15][編集]

主要登場人物および出演者[編集]

登場人物 オリジナル・ブロードウェイ

1955年

オリジナル・ウェスト・エンド

1957年

トロント

1988年

ブロードウェイ再演

1994年[16]

ウェスト・エンド再演

1997年[17]

Encores!

2008年[18]

オフ・ブロードウェイ

2017年[19]

ジョー・ボイド ロバート・シェイファー フィル・ヴィッカーズ ジェイムス・ホブソン デニス・ケリー英語版 PJ・ベンジャミン スティーブン・ボガーダス英語版
ジョー・ハーディ スティーブン・ダグラス英語版 アイヴァ・エマニュエル英語版 デイヴィス・ゲインズ英語版 ジャロッド・エミック英語版 ジョン・マイケル・フレイト シャイアン・ジャクソン マシュー・モリソン
メグ・ボイド シャノン・ボリン英語版 ベティ・ポール メイダ・ロジャーソン リンダ・スティーブンス ジョイ・フランツ英語版 ランディ・グラフ英語版 ヴィクトリア・クラーク英語版
ローラ グウェン・ヴァードン ベリタ[注釈 1] モイラ・ウォリー・バケット英語版 ビビ・ニューワース エイプリル・ニクソン ジェーン・クラコウスキー マギー・ジレンホール
ミスター・アップルゲイト レイ・ウォルストン ビル・カー英語版 エイヴリー・ソルツマン英語版 ヴィクター・ガーバー ジェリー・ルイス ショーン・ヘイズ ウーピー・ゴールドバーグ
ヴァン・ビューレン ラス・ブラウン英語版 ドナルド・スチュワート マイケル・フォークス ディック・ラテッサ英語版 リチー・マスタスクサ マイケル・マルヘルン ダニー・バースタイン英語版
グロリア・ソープ レイ・アレン英語版 ジュディ・ブルース パメラ・ガーランド ヴィッキー・ルイス エレン・グロッソ ミーガン・ローレンス英語版 エイドリアン・ウォレン英語版

オリジナル・ブロードウェイ・プロダクション代役[編集]

Source [20]

オリジナル・ウェスト・エンド・プロダクション代役[編集]

ブロードウェイ再演代役[編集]

登場人物[編集]

  • ジョー・ボイド — 中年で肥満の妻帯者。野球、特にセネタースを愛する。ジョー・ハーディの年老いた姿。
  • ジョー・ハーディ — 22歳のホームラン・ヒッター。ジョー・ボイドの変身した姿。
  • メグ・ボイド — ジョーの献身的な伝統的な妻。
  • ローラ — 悪魔の誘惑的な助手。
  • ミスター・アップルゲイト — 口がうまいセールスマンの恰好をした悪魔。
  • ヴァン・ビューレン — セネタースの熱血監督。広い心の持ち主だが不運続き。
  • グロリア・ソープ — 詮索好きなリポーター。
  • ロッキー — セネタースの選手。
  • スモーキー — セネタースのうすのろキャッチャー。
  • チェリー — メグの友人。
  • ドリス — メグの友人。
  • シスター — メグの友人。
  • ミスター・ウェルチ — セネタースのオーナー。
  • その他: ブーリー(またはイブセン)、ヴァーノン、ヘンリー、リンヴィル、ソホヴィク、ロウ、ミッキー、デル、ミス・ウェストン、ポストマスター、コミッショナー
  • 野球選手、バットボーイズ、野球ファンの妻

(オリジナル・ブロードウェイ・プロダクションでは「"Heart"」に子供のコーラスが使用された)

派生作品[編集]

1955年5月8日、オリジナル・ブロードウェイ・キャスト・レコーディングがRCAビクターで収録された。当初このLPはモノラルでリリースされたが、1965年、RCAビクターは電子ステレオでリリースした。1988年、CD版がリリースされた[21]。1958年、RCAビクターは映画版のサウンドトラックをリリースした。ステレオで収録されたが、モノラルでリリースされた。1989年、CD版がステレオで収録およびリリースされた。1994年5月17日、ブロードウェイ再演キャスト・レコーディングがマーキュリー(現デッカ・ブロードウェイ)によりリリースされた。

1958年、ワーナー・ブラザースジョージ・アボットスタンリー・ドーネンの監督による映画版『くたばれ!ヤンキース (1958年の映画)英語版』を公開した。スティーブン・ダグラスが演じていたジョー・ハーディ役がタブ・ハンターに交代した以外、ほぼオリジナル・ブロードウェイ・キャストが再演した[22][23]。題名にDamnという単語(くそったれ・地獄に落ちろといった意味の俗語)があるため、イギリス公開時は『What Lola Wants』と改題されている。ワーナー・ホーム・ビデオからDVDが発売。

キャスト
スタッフ

1967年4月8日、NBCにてテレビ映画『くたばれ!ヤンキース (1967年の映画)英語版』が放映された。フィル・シルヴァースがアップルゲイト役、リー・レミックがローラ役、レイ・ミドルトン英語版がジョー・ボイド役を演じた[23][24]

1983年、悪魔がブロードウェイを破壊しにやってくる新作ミュージカル『Raisin' Cane』でレイ・ウォルストンがアップルゲイト役を再演することへの関心を語った。本作のスピンオフとして、アップルゲイトが少女を育成し、ブロードウェイで主演させ、少女の境遇を変えてスポンサーらを破産に追い込む。サンフランシスコのベイ・エリアを拠点とする作家で作詞作曲家のテッド・コプロスが脚本、作詞作曲を担当することとなった。

2009年、ジム・キャリーがアップルゲイト役、ジェイク・ジレンホールがジョー・ハーディ役で新たな映画化が発表された[25]。2020年12月現在、制作は発表されていない。

受賞歴[編集]

オリジナル・ブロードウェイ・プロダクション[編集]

部門 ノミネート者 結果
1956[26] トニー賞 ミュージカル作品賞 受賞
ミュージカル主演男優賞 レイ・ウォルストン 受賞
スティーブン・ダグラス英語版 ノミネート
ミュージカル主演女優賞 グウェン・ヴァードン 受賞
ミュージカル助演男優賞 ラス・ブラウン英語版 受賞
ミュージカル助演女優賞 レイ・アレン英語版 ノミネート
ミュージカル演出賞 ハル・ヘイスティングス 受賞
振付賞 ボブ・フォッシー 受賞
舞台技術賞 ハリー・グリーン 受賞

1994年、ブロードウェイ再演[編集]

部門 ノミネート者 結果
1994[27] トニー賞 再演ミュージカル作品賞 ノミネート
ミュージカル主演男優賞 ヴィクター・ガーバー ノミネート
ミュージカル助演男優賞 ジャロッド・エミック英語版 受賞
振付賞 ロブ・マーシャル ノミネート
ドラマ・デスク・アワード 再演ミュージカル作品賞 ノミネート
ミュージカル助演男優賞 ジャロッド・エミック 受賞
編曲賞 ダグ・ベスターマン ノミネート
シアター・ワールド賞英語版 ジャロッド・エミック 受賞

1997年、ロンドン再演[編集]

部門 ノミネート者 結果
1998[28] ローレンス・オリヴィエ賞 ミュージカル作品賞 ノミネート
ミュージカル助演賞 エイプリル・ニクソン ノミネート
振付賞 ロブ・マーシャル ノミネート

特記[編集]

  1. ^ ベリタにとってフォッシーの振付が斬新すぎたためエリザベス・シール英語版に交代した

出典[編集]

  1. ^ Peter Werres (2008). “Introduction: The Changing Faces of Dr. Faustus”. In Lorna Fitzsimmons. Lives of Faust: The Faust Theme in Literature and Music. A Reader. New York: Walter De Gruyter. p. 12. ISBN 978-3110198232. https://books.google.com/books?id=SH2FQy3_DP4C&pg=PA12&dq=damn+Yankees 2018年10月30日閲覧。 
  2. ^ Fitzsimmons, Lorna, ed (2008). Lives of Faust: The Faust Theme in Literature and Music. A Reader. New York: Walter De Gruyter. p. 12. ISBN 9783110973976. https://books.google.com/books?id=SH2FQy3_DP4C&q=damn+Yankees&pg=PA12 2018年10月30日閲覧。 
  3. ^ Original 1955 Playbill, p.11
  4. ^ All His Jazz: The Life & Death of Bob Fosse, Martin Gottfried, 1998, pp. 94-95, Da Capo Press, ISBN 0-306-80837-4
  5. ^ Kenrick, John. Damn Yankees musicals101.com
  6. ^ Obituary of Belita Archived 2008-12-24 at the Wayback Machine.
  7. ^ csmonitor.com
  8. ^ a b Canby, Vincent. "Theater Review: 'Damn Yankees'; Finally, Jerry Lewis Is on Broadway". The New York Times, March 13, 1995.
  9. ^ "Damn Yankees 1994". ibdb.com
  10. ^ " 'Damn Yankees' West End Revival 1997" thisistheatre.com, retrieved August 16, 2018
  11. ^ Reprise! Damn Yankees, with Derricks, Gillentine, Page, Taylor and White, Begins Nov. 6”. Playbill (2007年11月6日). 2021年1月2日閲覧。
  12. ^ Jason Alexander's playing with the 'Yankees'”. The Orange County Register (2007年11月7日). 2023年3月14日閲覧。
  13. ^ Rooney, David."Review: 'Damn Yankees'", Variety, July 10, 2008.
  14. ^ Damn Yankees - 2017 Off-Broadway Tickets, News, Info, Photos, Videos”. www.broadwayworld.com. 2020年12月23日閲覧。
  15. ^ " Damn Yankees, 1994" Internet Broadway Database
  16. ^ Damn Yankees – Broadway Musical – 1994 Revival | IBDB”. www.ibdb.com. 2020年12月23日閲覧。
  17. ^ Damn Yankees Original West End Cast - 1997 West End”. www.broadwayworld.com. 2020年12月23日閲覧。
  18. ^ Damn Yankees Original Off-Broadway Cast - 2008 Off-Broadway”. www.broadwayworld.com. 2020年12月23日閲覧。
  19. ^ Damn Yankees Original Off-Broadway Cast - 2017 Off-Broadway”. www.broadwayworld.com. 2020年12月23日閲覧。
  20. ^ Damn Yankees – Broadway Musical – Original | IBDB”. www.ibdb.com. 2020年12月23日閲覧。
  21. ^ The New York Times, John S. Wilson, June 26, 1955, pg. X10
  22. ^ Damn Yankees tcm.com, retrieved August 16, 2018
  23. ^ a b " Damn Yankeess Notes" tcm.com, retrieved August 16, 2018
  24. ^ Terrace, Vincent. Damn Yankees, Television Specials: 5,336 Entertainment Programs, 1936-2012, 2nd ed., McFarland, 2013, ISBN 0786474440, p. 117
  25. ^ Fleming, Michael (2009年2月26日). “Carrey, Gyllenhaal do Yankees”. Variety. 2009年2月28日閲覧。
  26. ^ " Damn Yankees Awards" ibdb.com, retrieved August 16, 2018
  27. ^ " Damn Yankees 1994 Awards" ibdb.com, retrieved August 16, 2018
  28. ^ "Olivier Award 1998" officiallondontheatre.com, retrieved August 16, 2018

外部リンク[編集]