1980年のワールドシリーズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動
1980年のワールドシリーズ
チーム 勝数
フィラデルフィア・フィリーズNL 4
カンザスシティ・ロイヤルズAL 2
シリーズ情報
試合日程 10月14日–21日
観客動員 6試合合計:32万4516人
1試合平均:05万4086人
MVP マイク・シュミット(PHI)
ALCS KC 3–0 NYY
NLCS PHI 3–2 HOU
殿堂表彰者 スティーブ・カールトン(PHI投手)
マイク・シュミット(PHI内野手)
ジョージ・ブレット(KC内野手)
チーム情報
フィラデルフィア・フィリーズ(PHI)
シリーズ出場 30年ぶり3回目
GM ポール・オーウェンズ
監督 ダラス・グリーン
シーズン成績 91勝71敗・勝率.562
NL東地区優勝
分配金 選手1人あたり3万4693.18ドル[1]
カンザスシティ・ロイヤルズ(KC)
シリーズ出場 球団創設12年目で初
GM ジョー・バーク
監督 ジム・フライ
シーズン成績 97勝65敗・勝率.599
AL西地区優勝
分配金 選手1人あたり3万2211.95ドル[1]
全米テレビ中継
放送局 NBC
実況 ジョー・ガラジオーラ・シニア
解説 トニー・クーベック
トム・シーバー
平均視聴率 32.8%(前年比4.3ポイント上昇)[2]
ワールドシリーズ
 < 1979 1981 > 

1980年の野球において、メジャーリーグベースボール(MLB)優勝決定戦の第77回ワールドシリーズ(77th World Series)は、10月14日から21日にかけて計6試合が開催された。その結果、フィラデルフィア・フィリーズナショナルリーグ)がカンザスシティ・ロイヤルズアメリカンリーグ)を4勝2敗で下し、球団創設98年目で初の優勝を果たした。

今シリーズの全米テレビ中継はNBCで行われ、第6戦ではシリーズ史上最多となる平均視聴者数5490万人を記録した[3]。フィリーズはこの試合に勝ったことで、1903年の第1回シリーズ開催よりも前から存続している16球団のうち唯一のシリーズ制覇経験なしという状態を脱却した[4]。一方のロイヤルズは、1961年以降のエクスパンションによって創設された球団ではニューヨーク・メッツに次ぐ2球団目のシリーズ出場だったが、優勝には届かなかった[5]シリーズMVPには、第2戦の勝ち越し二塁打や第6戦の先制・決勝2点適時打など複数の殊勲打を放ち、6試合で打率.381・2本塁打・7打点OPS 1.176という成績を残したフィリーズのマイク・シュミットが選出された。

ワールドシリーズでは1976年から指名打者(DH)制度が導入され、1985年までの10年間は、偶数年は全試合で採用、奇数年は全試合で不採用とされていた[6]。したがって今シリーズでは、DH制が全試合で採用されている。

試合結果[編集]

1980年のワールドシリーズは10月14日に開幕し、途中に移動日を挟んで8日間で6試合が行われた。日程・結果は以下の通り。

日付 試合 ビジター球団(先攻) スコア ホーム球団(後攻) 開催球場
10月14日(火) 第1戦 カンザスシティ・ロイヤルズ 6-7 フィラデルフィア・フィリーズ ベテランズ・スタジアム
10月15日(水) 第2戦 カンザスシティ・ロイヤルズ 4-6 フィラデルフィア・フィリーズ
10月16日(木) 移動日
10月17日(金) 第3戦 フィラデルフィア・フィリーズ 3-4x カンザスシティ・ロイヤルズ ロイヤルズ・スタジアム
10月18日(土) 第4戦 フィラデルフィア・フィリーズ 3-5 カンザスシティ・ロイヤルズ
10月19日(日) 第5戦 フィラデルフィア・フィリーズ 4-3 カンザスシティ・ロイヤルズ
10月20日(月) 移動日
10月21日(火) 第6戦 カンザスシティ・ロイヤルズ 1-4 フィラデルフィア・フィリーズ ベテランズ・スタジアム
優勝:フィラデルフィア・フィリーズ(4勝2敗 / 球団創設98年目で初)

第1戦 10月14日[編集]

映像外部リンク
MLB.comによる動画(英語)
3回裏、ベイク・マクブライドの3点本塁打でフィリーズが逆転(53秒)
9回表、タグ・マグロウがウィリー・ウィルソンを空振り三振に仕留めて試合終了、フィリーズが先勝(52秒)
チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
カンザスシティ・ロイヤルズ 0 2 2 0 0 0 0 2 0 6 9 1
フィラデルフィア・フィリーズ 0 0 5 1 1 0 0 0 X 7 11 0
  1. : ボブ・ウォーク(1勝)  : デニス・レナード(1敗)  S: タグ・マグロウ(1S)  
  2. :  KC – エイモス・オーティス1号2ラン、ウィリー・エイキンズ1号2ラン・2号2ラン  PHI – ベイク・マクブライド1号3ラン
  3. 審判:球審…ハリー・ウェンデルステット(NL)、塁審…一塁: ビル・カンケル(AL)、二塁: ポール・プライアー(NL)、三塁: ドン・デンキンガー(AL)、外審…左翼: ダッチ・レナート(NL)、右翼: ニック・ブレミガン(AL)
  4. 試合時間: 3時間1分 観客: 6万5791人
    詳細: Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
カンザスシティ・ロイヤルズ フィラデルフィア・フィリーズ
打順 守備 選手 打席 打順 守備 選手 打席
1 W・ウィルソン 1 L・スミス
2 DH H・マクレー 2 P・ローズ
3 G・ブレット 3 M・シュミット
4 W・エイキンズ 4 B・マクブライド
5 D・ポーター 5 DH G・ルジンスキー
6 A・オーティス 6 G・マドックス
7 C・ハードル 7 M・トリーヨ
8 F・ホワイト 8 L・ボーワ
9 U・ワシントン 9 B・ブーン
先発投手 投球 先発投手 投球
D・レナード B・ウォーク

第2戦 10月15日[編集]

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
カンザスシティ・ロイヤルズ 0 0 0 0 0 1 3 0 0 4 11 0
フィラデルフィア・フィリーズ 0 0 0 0 2 0 0 4 X 8 8 1
  1. : スティーブ・カールトン(1勝)  : ダン・クイゼンベリー(1敗)  S: ロン・リード(1S)  
  2. 審判:球審…ビル・カンケル(AL)、塁審…一塁: ポール・プライアー(NL)、二塁: ドン・デンキンガー(AL)、三塁: ダッチ・レナート(NL)、外審…左翼: ニック・ブレミガン(AL)、右翼: ハリー・ウェンデルステット(NL)
  3. 試合時間: 3時間1分 観客: 6万5775人
    詳細: Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
カンザスシティ・ロイヤルズ フィラデルフィア・フィリーズ
打順 守備 選手 打席 打順 守備 選手 打席
1 W・ウィルソン 1 L・スミス
2 U・ワシントン 2 P・ローズ
3 G・ブレット 3 B・マクブライド
4 DH H・マクレー 4 M・シュミット
5 A・オーティス 5 DH K・モアランド
6 J・ワーザン 6 G・マドックス
7 W・エイキンズ 7 M・トリーヨ
8 J・カーデナル 8 L・ボーワ
9 F・ホワイト 9 B・ブーン
先発投手 投球 先発投手 投球
L・グラ S・カールトン

第3戦 10月17日[編集]

映像外部リンク
MLB.comによる動画(英語)
初回裏、ジョージ・ブレットのソロ本塁打でロイヤルズが先制(55秒)
延長10回裏二死一・二塁、ウィリー・エイキンズの打球が左中間を破り、ロイヤルズがサヨナラ勝利(1分23秒)
チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 R H E
フィラデルフィア・フィリーズ 0 1 0 0 1 0 0 1 0 0 3 14 0
カンザスシティ・ロイヤルズ 1 0 0 1 0 0 1 0 0 1x 4 11 0
  1. : ダン・クイゼンベリー(1勝1敗)  : タグ・マグロウ(1敗1S)  
  2. :  PHI – マイク・シュミット1号ソロ  KC – ジョージ・ブレット1号ソロ、エイモス・オーティス2号ソロ
  3. 審判:球審…ポール・プライアー(NL)、塁審…一塁: ドン・デンキンガー(AL)、二塁: ダッチ・レナート(NL)、三塁: ニック・ブレミガン(AL)、外審…左翼: ハリー・ウェンデルステット(NL)、右翼: ビル・カンケル(AL)
  4. 試合時間: 3時間19分 観客: 4万2380人
    詳細: Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
フィラデルフィア・フィリーズ カンザスシティ・ロイヤルズ
打順 守備 選手 打席 打順 守備 選手 打席
1 L・スミス 1 W・ウィルソン
2 P・ローズ 2 F・ホワイト
3 M・シュミット 3 G・ブレット
4 B・マクブライド 4 W・エイキンズ
5 DH K・モアランド 5 DH H・マクレー
6 G・マドックス 6 A・オーティス
7 M・トリーヨ 7 C・ハードル
8 L・ボーワ 8 D・ポーター
9 B・ブーン 9 U・ワシントン
先発投手 投球 先発投手 投球
D・ルースベン R・ゲイル

第4戦 10月18日[編集]

映像外部リンク
MLB.comによる動画(英語)
ウィリー・エイキンズが初回裏・2回裏の2イニング連続で本塁打を放ち3打点を挙げる(2分27秒)
4回裏、フィリーズの2番手投手ディッキー・ノールズがジョージ・ブレットへブラッシュボールを投げつけ、球場が騒然とする(2分38秒)
チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
フィラデルフィア・フィリーズ 0 1 0 0 0 0 1 1 0 3 10 1
カンザスシティ・ロイヤルズ 4 1 0 0 0 0 0 0 X 5 10 2
  1. : デニス・レナード(1勝1敗)  : ラリー・クリステンソン(1敗)  S: ダン・クイゼンベリー(1勝1敗1S)  
  2. :  KC – ウィリー・エイキンズ3号2ラン・4号ソロ
  3. 審判:球審…ドン・デンキンガー(AL)、塁審…一塁: ダッチ・レナート(NL)、二塁: ニック・ブレミガン(AL)、三塁: ハリー・ウェンデルステット(NL)、外審…左翼: ビル・カンケル(AL)、右翼: ポール・プライアー(NL)
  4. 試合時間: 2時間37分 観客: 4万2363人
    詳細: Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
フィラデルフィア・フィリーズ カンザスシティ・ロイヤルズ
打順 守備 選手 打席 打順 守備 選手 打席
1 DH L・スミス 1 W・ウィルソン
2 P・ローズ 2 F・ホワイト
3 B・マクブライド 3 G・ブレット
4 M・シュミット 4 W・エイキンズ
5 D・アンサー 5 DH H・マクレー
6 G・マドックス 6 A・オーティス
7 M・トリーヨ 7 C・ハードル
8 L・ボーワ 8 D・ポーター
9 B・ブーン 9 U・ワシントン
先発投手 投球 先発投手 投球
L・クリステンソン D・レナード

第5戦 10月19日[編集]

映像外部リンク
MLB.comによる動画(英語)
9回表無死一塁、代打デル・アンサーの二塁打でフィリーズが同点に追いつく(50秒)
さらに二死三塁で、マニー・トリーヨが投手強襲安打を放ち、三塁走者アンサーが生還してフィリーズが逆転(45秒)
チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
フィラデルフィア・フィリーズ 0 0 0 2 0 0 0 0 2 4 7 0
カンザスシティ・ロイヤルズ 0 0 0 0 1 2 0 0 0 3 12 2
  1. : タグ・マグロウ(1勝1敗1S)  : ダン・クイゼンベリー(1勝2敗1S)  
  2. :  PHI – マイク・シュミット2号2ラン  KC – エイモス・オーティス3号ソロ
  3. 審判:球審…ダッチ・レナート(NL)、塁審…一塁: ニック・ブレミガン(AL)、二塁: ハリー・ウェンデルステット(NL)、三塁: ビル・カンケル(AL)、外審…左翼: ポール・プライアー(NL)、右翼: ドン・デンキンガー(AL)
  4. 試合時間: 2時間51分 観客: 4万2369人
    詳細: Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
フィラデルフィア・フィリーズ カンザスシティ・ロイヤルズ
打順 守備 選手 打席 打順 守備 選手 打席
1 P・ローズ 1 W・ウィルソン
2 B・マクブライド 2 F・ホワイト
3 M・シュミット 3 G・ブレット
4 G・ルジンスキー 4 W・エイキンズ
5 DH K・モアランド 5 DH H・マクレー
6 G・マドックス 6 A・オーティス
7 M・トリーヨ 7 C・ハードル
8 L・ボーワ 8 D・ポーター
9 B・ブーン 9 U・ワシントン
先発投手 投球 先発投手 投球
M・バイストロム L・グラ

第6戦 10月21日[編集]

映像外部リンク
MLB.comによる動画(英語)
フィリーズ先発スティーブ・カールトンが7回で7つの三振を奪い、ロイヤルズ打線を1点に抑える(2分11秒)
9回表一死満塁、フランク・ホワイトのファウルフライを捕手ボブ・ブーンがグラブからこぼすも、一塁手ピート・ローズのカバーでアウトに(35秒)
その後タグ・マグロウがウィリー・ウィルソンを空振り三振に仕留めて試合終了、フィリーズの優勝が決定(1分2秒)
チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
カンザスシティ・ロイヤルズ 0 0 0 0 0 0 0 1 0 1 7 2
フィラデルフィア・フィリーズ 0 0 2 0 1 1 0 0 X 4 9 0
  1. : スティーブ・カールトン(2勝)  : リッチ・ゲイル(1敗)  S: タグ・マグロウ(1勝1敗2S)  
  2. 審判:球審…ニック・ブレミガン(AL)、塁審…一塁: ハリー・ウェンデルステット(NL)、二塁: ビル・カンケル(AL)、三塁: ポール・プライアー(NL)、外審…左翼: ドン・デンキンガー(AL)、右翼: ダッチ・レナート(NL)
  3. 試合時間: 3時間 観客: 6万5838人
    詳細: Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
カンザスシティ・ロイヤルズ フィラデルフィア・フィリーズ
打順 守備 選手 打席 打順 守備 選手 打席
1 W・ウィルソン 1 L・スミス
2 U・ワシントン 2 P・ローズ
3 G・ブレット 3 M・シュミット
4 DH H・マクレー 4 B・マクブライド
5 A・オーティス 5 DH G・ルジンスキー
6 W・エイキンズ 6 G・マドックス
7 J・ワーザン 7 M・トリーヨ
8 J・カーデナル 8 L・ボーワ
9 F・ホワイト 9 B・ブーン
先発投手 投球 先発投手 投球
R・ゲイル S・カールトン

脚注[編集]

  1. ^ a b "World Series Gate Receipts," Baseball Almanac. 2019年11月30日閲覧。
  2. ^ "World Series Television Ratings," Baseball Almanac. 2019年11月30日閲覧。
  3. ^ Richard Sandomir, "Postseason Vanishing From Broadcast Networks," The New York Times, October 17, 2014. 2019年11月30日閲覧。
  4. ^ Allen Barra, "BASEBALL: AGAINST THE GRAIN; Phillies Sell Hope, Fans Feel Pain," The New York Times, April 6, 2003. 2019年11月30日閲覧。
  5. ^ Blair Kerkhoff, "All-expansion team World Series will be a first," The Kansas City Star, October 23, 2015. 2019年11月30日閲覧。
  6. ^ John Cronin, "The Historical Evolution of the Designated Hitter Rule," Society for American Baseball Research, 2016. 2019年11月30日閲覧。

外部リンク[編集]