1979年のワールドシリーズ

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1979年のワールドシリーズ
チーム 勝数
ピッツバーグ・パイレーツNL 4
ボルチモア・オリオールズAL 3
シリーズ情報
試合日程 10月10日 - 10月17日
MVP ウィリー・スタージェル(PIT)
ALCS BAL 3-1 CAL
NLCS PIT 3-0 CIN
のちの殿堂表彰者 バート・ブライレブン(PIT)
ウィリー・スタージェル(PIT)
アール・ウィーバー(BAL/監督)
エディ・マレー(BAL)
ジム・パーマー(BAL)
チーム情報
ピッツバーグ・パイレーツ(PIT)
監督 チャック・タナー
シーズン成績 98勝64敗
ボルチモア・オリオールズ(BAL)
監督 アール・ウィーバー
シーズン成績 102勝57敗
ワールドシリーズ
 < 1978 1980 > 

1979年のワールドシリーズは、1979年10月10日から10月17日まで行われたメジャーリーグワールドシリーズである。

概要[編集]

第76回ワールドシリーズ。アメリカンリーグ西地区の覇者カルフォルニア・エンゼルスを破り1971年以来8年ぶり出場のボルチモア・オリオールズナショナルリーグ西地区の覇者シンシナティ・レッズを破りこちらも1971年以来8年ぶり出場のピッツバーグ・パイレーツと、奇しくも8年前と同カードの対戦となった。結果も前回と同じく4勝3敗でピッツバーグ・パイレーツが8年ぶり5回目の優勝。

MVPは打率.400、3本塁打、7打点の成績をあげたウィリー・スタージェルが初選出。

このシリーズに出場したパイレーツのビル・マドロックマイク・イースラー、オリオールズのダグ・デシンセイはのちに揃って1988年に来日して日本プロ野球でプレイしている。

試合結果[編集]

表中のR得点H安打E失策を示す。日付は現地時間。

第1戦 10月10日[編集]

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
パイレーツ 0 0 0 1 0 2 0 1 0 4 11 3
オリオールズ 5 0 0 0 0 0 0 0 X 5 6 3
  1. : マイク・フラナガン (1-0)  : ブルース・キーソン (0-1)  
  2. :  PIT – ウィリー・スタージェル1号ソロ(8回フラナガン)  BAL – ダグ・デシンセイ1号2ラン(1回キーソン)
  3. 観客動員数: 53,735人 試合時間: 3時間18分
オリオールズは初回にパイレーツ先発キーソンの立ち上がりを攻め、1死満塁からジョン・ロウェンスタインの2ゴロをフィル・ガーナーが二塁へ悪送球し2者が生還。続くデシンセイの打席でキーソンが暴投し3点目が入ると、さらに1死2塁からデシンセイに2ランが飛び出し5-0。なおも続くビリー・スミスに右前打を打たれたところで、キーソンは1回持たず降板。一方オリオールズ先発フラナガンの前に3回まで1安打に抑えられていたパイレーツは4回に1死2、3塁から5番スタージェルの2ゴロで1点を返すと、6回には2死満塁からガーナーが2点適時打を放ち5-3、8回には先頭のスタージェルが右翼へソロを放ちついに1点差。そして9回、パイレーツは2死3塁と同点のチャンスを迎えるが、フラナガンはスタージェルを遊飛に打ち取り完投、オリオールズが逃げ切り先勝。

第2戦 10月11日[編集]

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
パイレーツ 0 2 0 0 0 0 0 0 1 3 11 2
オリオールズ 0 1 0 0 0 1 0 0 0 2 6 1
  1. : ドン・ロビンソン (1-0)  : ドン・スタンハウス (0-1)  S: ケント・テカルヴ (1)  
  2. :  BAL – エディ・マレー1号ソロ(2回ブライレブン)
  3. 観客動員数: 53,739人 試合時間: 3時間13分
パイレーツは2回、オリオールズ先発パーマーを攻め無死1、2塁からビル・マドロックの適時打とエド・オットーの犠飛で2点を先制するが、オリオールズもその裏、パイレーツ先発ブライレブンからマレーがソロを放ち1点差とすると、6回には無死1塁からまたもマレーがブライレブンから左中間に適時2塁打を打ち同点に追いつく。そのまま迎えた9回表、パイレーツは2死からオットーの単打とガーナーの四球で1、2塁としたところで、パイレーツが代打に送ったのは前回優勝時には正捕手だったマニー・サンギーエン。正捕手の座をオットーに譲り、シーズンの大半をブルペンで過ごすサンギーエンだが勝負強さは健在で、オリオールズ3番手スタンハウスから右前打を放ちオットーが生還し勝ち越し。パイレーツはその裏を守護神テカルヴが三者凡退に抑え勝利。スタージェルを中心に歓喜の輪ができる中、ヒーローのサンギーエンはその瞬間をブルペンで迎えた。

第3戦 10月12日[編集]

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
オリオールズ 0 0 2 5 0 0 1 0 0 8 13 0
パイレーツ 1 2 0 0 0 1 0 0 0 4 9 2
  1. : スコット・マクレガー (1-0)  : ジョン・キャンデラリア (0-1)  
  2. :  BAL – ベニー・アヤラ1号2ラン(3回キャンデラリア)
  3. 観客動員数: 50,848人 試合時間: 2時間51分
パイレーツは初回に1死3塁からデーブ・パーカーの犠飛で先制、2回にもガーナーの2塁打で2点を追加し3-0とするが、直後の3回にオリオールズがアヤラの2ランで1点差とすると、続く4回には安打2本と遊撃手ティム・フォリの失策で無死満塁とするとキコ・ガルシアが右中間に走者一掃の三塁打を放ちパイレーツ先発キャンデラリアをKO、さらに代わったエンリケ・ロモからケン・シングルトンの適時打とデシンセイの遊ゴロで2点を追加し7-3とする。パイレーツは6回にマドロックの適時打で1点を返すが、直後の7回にオリオールズがガルシアの適時打で再び4点差とすると、オリオールズ先発マクレガーは7回以降一人も走者を許さず完投し、オリオールズが2勝目。

第4戦 10月13日[編集]

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
オリオールズ 0 0 3 0 0 0 0 6 0 9 12 0
パイレーツ 0 4 0 0 1 1 0 0 0 6 17 1
  1. : ティム・スタッダード (1-0)  : ケント・テカルヴ (0-1)  
  2. :  PIT – ウィリー・スタージェル2号ソロ(2回D.マルティネス)
  3. 観客動員数: 50,883人 試合時間: 3時間48分
パイレーツは2回、先頭のスタージェルのソロで先制すると、なおも無死2、3塁からオットーの二塁打で2点を追加し、オリオールズ先発デニス・マルティネスをKO、さらに代わったサミー・スチュワートからオマー・モレノの適時打で4-0とする。オリオールズは直後の3回にガルシアとシングルトンの連続二塁打で3点を返し1点差とするが、パイレーツは5回にジョン・ミルナーの二塁打で5-3とすると、続く6回にもパーカーの二塁打で3点差とする。パイレーツ先発のジム・ビビーは3点を失ったあとは追加点を許さず7回2死まで投げリリーフに後を託す。しかし8回、この回から登板のドン・ロビンソンが安打2本と四球で1死満塁とすると、逃げ切りを図るパイレーツはテカルヴを投入するがこれが裏目、代わり端をロウェンスタインに2点適時二塁打を打たれ1点差とされると、代打テリー・クローリーにも2点適時二塁打を打たれ逆転、さらに投手のスタッダードにも適時打を打たれるなどこの回一挙6点。スタッダードは8回と9回を抑え、オリオールズが敵地で王手。

第5戦 10月14日[編集]

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
オリオールズ 0 0 0 0 1 0 0 0 0 1 6 2
パイレーツ 0 0 0 0 0 2 2 3 X 7 13 1
  1. : バート・ブライレブン (1-0)  : マイク・フラナガン (1-1)  
  2. 観客動員数: 50,920人 試合時間: 2時間54分
後がないパイレーツは先発ジム・ルーカーが4回まで無安打の好投を見せるが、5回に安打2本で無死1、3塁からリッチ・ダウアーの2ゴロ併殺打の間に1点を失う。一方フラナガンの前に5回まで無得点のパイレーツは6回に1死2、3塁からスタージェルの犠飛で追いつくと、続くマドロックの中前打で逆転、さらに7回にはフォリとパーカーが連続適時打、8回にもガーナーとフォリの連続適時打で7-1としたパイレーツは、6回から登板のブライレブンが無得点に抑え、パイレーツが踏みとどまった。

第6戦 10月16日[編集]

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
パイレーツ 0 0 0 0 0 0 2 2 0 4 10 0
オリオールズ 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 7 1
  1. : ジョン・キャンデラリア (1-1)  : ジム・パーマー (0-1)  S: ケント・テカルヴ (2)  
  2. 観客動員数: 53,739人 試合時間: 2時間30分
パーマーとキャンデラリアの投げ合いで両軍無得点のまま迎えた7回、パイレーツはパーカーの適時打とスタージェルの犠飛で2点を先制すると、8回にもビル・ロビンソンの犠飛とモレノの適時打で4-0とする。リードを奪ったパイレーツは第4戦で乱調だったテカルヴを7回から投入、テカルヴは3回を1安打に抑える汚名返上の投球で締めくくり、パイレーツが3勝3敗のタイに追いついた。

第7戦 10月17日[編集]

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
パイレーツ 0 0 0 0 0 2 0 0 2 4 10 0
オリオールズ 0 0 1 0 0 0 0 0 0 1 4 2
  1. : グラント・ジャクソン (1-0)  : スコット・マクレガー (1-1)  S: ケント・テカルヴ (3)  
  2. :  PIT – ウィリー・スタージェル3号2ラン(6回マクレガー)  BAL – リッチ・ダウアー1号ソロ(3回ビビー)
  3. 観客動員数: 53,733人 試合時間: 2時間54分
地元で9年ぶりのワールドチャンピオンを決めたいオリオールズは3回、先頭のダウアーがパイレーツ先発ビビーからソロを放ち先制。一方オリオールズ先発マクレガーの前に無得点のパイレーツは6回、1死からこの日4番のB.ロビンソンが左前打で出塁すると、続くスタージェルの打球は右翼に設置されたパイレーツのブルペンに飛び込む2ランとなり逆転。パイレーツはビビーを4回で降ろし、D.ロビンソン→ジャクソンの継投でリードを守ってきたが、8回、ジャクソンが1死からリー・メイアル・バンブリーを連続で歩かせたところでパイレーツはテカルヴが連日のリリーフ。2死後シングルトンが敬遠で歩き満塁となり打順は4番マレーと、オリオールズファンの盛り上がりは最高潮に達するが、マレーはテカルヴの前に右飛に倒れ得点ならず。直後の9回、オリオールズは2番手スタッダードが1死2塁のピンチを招くと、3番手フラナガンがモレノに中前打を打たれ2点差、さらに4番手スタンハウスがフォリに打たれ、5番手ティッピー・マルティネスがパーカーに死球を与え満塁とすると、6番手D.マルティネスもB.ロビンソンに死球で押し出しとなり、1イニング5投手の執念の継投が裏目に出て3点差に拡がる。その裏、テカルヴはゲイリー・レニキーとデシンセイから連続三振で2死を取ると、最後は代打パット・ケリーを中飛に打ち取り、パイレーツの8年ぶりのワールドチャンピオンが決定。39歳のスタージェルはペナントレース、NLCSに続きワールドシリーズでもMVPに輝く快挙を達成した。

参考文献[編集]