世界最古の一覧

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世界最古の一覧(せかいさいこのいちらん)は、「現存している、世界で最も古いもの」の一覧である。


“そのもの”ではなく“痕跡”が現存する場合は、「#遺物・遺跡」の節に記載する。

以下の記事も参照のこと。

  • 世界初の一覧 - (現存に関わらず)「世界で最も早い時期に現れたもの」の一覧。

遺物・遺跡[編集]

ここでは、地球科学的遺物と遺跡、および、歴史遺物遺跡の、現存する世界最古を記述する。

地殻・鉱物[編集]

  • 地球外の物質 - アエンデ隕石に含まれるCAI(Calcium-aluminium-rich inclusion)。約45億6470万±60万年前[1]
    既知で最も古い太陽系の物質。

化石[編集]

道具[編集]

ここでは、道具のほかにも、原始時代制作物・作品としてのやそれらの制作行為も合わせて扱うこととする。

世界最古の貝殻ビーズ
世界最古の動物形象のよる像「ライオンマン(ライオンレディー)」

生物[編集]

cf. 長寿生物の一覧英語: List of long-living organisms

植物[編集]

cf. 古木の一覧英語: List of oldest trees
  • 最も古い
    • オオミズゴケ (Sphagnum palustre)
      ハワイ諸島に分布しているクローン作製のみで繁殖した個体が、約5万年という年齢が得られている。ハワイ島コハラ山地の山頂付近にある約2万3900年前の泥炭から発見されている化石化したオオミズゴケを根拠に、コケの遺伝的多様性を分析して、突然変異率を特定、現在の遺伝的多様性にたどり着くまでにかかる時間を計算した。オオミズゴケは雌雄異株であるが、ハワイ諸島のオオミズゴケは1つの性しかなく、有性生殖ができなかったと考えられている。[31]

家系[編集]

国家[編集]

  • 非文献上の国家 - サンマリノ
    石工マリヌス(のちの聖マリヌスen])がキリスト教迫害を逃れて当地に入った301年9月3日を、同国の基盤が築かれた、すなわち「建国の日」と見なしており、これをもって世界に広く「現存最古の共和国」と認識されている。当地において共和制を敷く共同体5世紀半ばまでに形成されていたと考えられるが、同国の名が文献に現れるのは951年のことである。
  • 伝承上の国家 - 日本
    『ザ・ワールド・ファクトブック』(The World Factbook)のうち「独立」(Independence)の項によれば、日本の場合は日本国憲法の施行日1947年5月3日(3 May 1947)と、明治憲法の施行日1890年11月29日(29 November 1890)が独立日となっている[35]。それと共に「独立」の項では、神武天皇に基づく紀元前660年(660 B.C.)が伝承的日付(traditional date)として併記されている[35]

建築物[編集]

ローマのパンテオン(2代目)
128年に完成して以来、建物利用が続いている。
ジェセル王のピラミッド
紀元前27世紀半ばの建造。
アトレウスの宝庫
ミケーネ文明の蜂窩状墳墓として代表的なもの。紀元前1250年ごろ建造された。
サーンチーの仏塔
紀元前3世紀半ばに建立された。
法隆寺の金堂と五重塔
7世紀中に建立された。
グリーンステッド教会の北面
9世紀半ばに建立されたとされる木造教会の現存する部分。
土造建築物
石造建築物
木造建築物
鉄骨造等の建築物
塔・高層ビル
その他

交通[編集]

施設[編集]

道路[編集]

[編集]

陸路の中継[編集]

宿駅鉄道駅を含む、陸路の中継施設全般。

港湾関連[編集]

  • エジプトクフ王の港
    紀元前2570年、クフ王時代に使われた世界最古の港。スエズの南方約180キロにあり、現在は船を係留するためのロープを固定する石のみが現存している。
  • 和賀江島
    1232年、日本の最古の港湾設備である。現存する世界最古の人工の港である。

航空関連[編集]

  • 飛行船
    1852年、アンリ・ジィファールが世界初の動力飛行に成功する。
  • ライトフライヤー号
    1903年、世界最古の航空機。
  • スキポール空港
    1916年8月最初の航空機が着陸する。
    当初は16.5ヘクタールであったが、その後76ヘクタールまで拡張された。

宇宙関連[編集]

  • バイコヌール宇宙基地。
    1957年、世界最初の人工衛星スプートニク1号が打ち上げられる。
  • 昭和基地。
    1970年、南極圏にある日本の観測基地。オーロラなどの気象観測のためのロケット打ち上げ基地がある。1970年から1985年にかけて、54の観測用ロケットが打ち上げられた。

乗り物[編集]

言語[編集]

  • 自然言語 - 中国語
    少なくとも紀元前14世紀代に書かれた文書が発見されており、(明確な記録が残っており、連続的に継承され、なおかつ母語話者が存在するという意味において)現存する最古の言語としてギネスブックに認定されている。

記録[編集]

ここでは、鉱物に始まるあらゆる記録素材、記録媒体、記録手段、記録施設等の、現存する世界最古について記述する。

学問[編集]

学問所[編集]

図書館[編集]

展示館[編集]

博物館とその他の展示館を整然と分類することは事実上不可能である。美術館文学館科学館植物園動物園水族館等々は、一分野に特化した博物館でもある。また、水族館は動物園の一種としての特徴も備えている。

企業[編集]

cf. 老舗企業の一覧英語: List of oldest companies
  • 宿泊施設 - 特定は困難。
    同程度に歴史のある日本の温泉宿3つが候補であるが、開湯の時期の信憑性や創業時期の不詳・不明が3者間での順位確定を妨げる。とは言え、開湯数年後の創業であったとしても、世界のトップ3であることは揺るがない。
    • 慶雲館 : 日本の甲斐国(現・山梨県)で西山温泉の宿として慶雲2年(705年)に開湯・創業。2011年2月中旬、「世界で一番古いホテル・旅館」として、それまで認定されていた後述の「法師」に替わってギネス世界記録に認定された[50][51][52]。「創業者一族が経営を続ける現存企業」として世界最古ともされる[注 5](ギネス認定時の当主は、開湯・創業者である藤原真人から数えて52代目にあたる[51])。もっとも、ここで言う藤原真人が中臣真人こと「定恵」を指すのであれば、643-666年の人物であり、705年には開湯できない(但し定恵も元亨釈書では714年没とあり、没年数がはっきりしていない)。
    • 法師 : 日本の加賀国(現・石川県)にて粟津温泉の宿として養老2年(718年)に開湯・創業。上述した「金剛組」が一族経営を断念して事業譲渡したことに伴い、「創業者一族が経営を続ける現存企業」としては世界最古と見なされたが、慶雲館のギネス認定で第1位とは言いがたくなった。
    • 千年の湯 古まん : 日本の但馬国(現・兵庫県北部)にて城崎温泉の宿として養老元年(717年)から養老4年(720年)の間に開湯されたといわれるが、創業年は不詳(当事者は717年の創業としている)。717年の開湯・創業と見なす資料では法師より1年早いとしている。

経済[編集]

技術[編集]

計算機[編集]

  • アナログ計算機(の一種) - アンティキティラ島の機械:ただし現在は動作しない。
    2100年前に作られたとみられ、コンピュータの起源ともされる[53]。1901年に海綿発掘者によって回収された。いくつかの推測がなされていたが、2006年にメカニズムが再現され全ての働きが判明した。

スポーツ[編集]

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ 1994年ユネスコ世界文化遺産に登録された「ヴィチェンツァ市街とヴェネト地方のパッラーディオのヴィッラ」に含まれる。
  2. ^ 中国で仏教の教典の木版印刷が行われていたという最古の記録は630年頃のものである。また、印刷と類似する技術に、いわゆるスタンプである印章(メソポタミア、紀元前7000年頃)や、ファイストスの円盤と呼ばれる粘土版から文字を転写したもの(クレタ島、紀元前1700頃)、大理石の石碑に墨を塗って紙に文字を転写した拓本(中国、紀元前100年頃)がある。
  3. ^ 可動活字を用いた活版印刷が行われたという記録は、畢昇膠泥活字(中国、1041年頃)が最古である。この後、ドイツのヨハネス・グーテンベルクによって1445年頃に鋳型で大量生産した金属活字とプレス(加圧器)を用いる近代的活版印刷が生まれる。
  4. ^ 最古の大学と紹介されることも多いアル=アズハル大学は、988年にマドラサとして設立された。
  5. ^ 先述の「金剛組」が一族経営を続けていた頃は後述の「法師」とともに第2位か第3位と言われていた。その頃は「世界で一番古いホテル・旅館」としてギネス世界記録に認定されていた法師を第2位と見なすのが通常であったが、ギネスが認定を改めたことに伴って経営の件も改めるべきとも考えられる。ただし、認定が改められたことからも分かるとおり、ギネスは必ずしも「真実」を担保していない。

出典[編集]

  1. ^ Pb isotopic age of the Allende chondrules SAO/NASA ADS
  2. ^ a b c 地球:最も古いダイヤモンド” (日本語). (公式ウェブサイト). ネイチャー (2007年8月). 2011年7月19日閲覧。
  3. ^ a b c O'Neil, J.; Francis, D.; Carlson, R. W. (2009年12月). “Implications of the Nuvvuagittuq “faux-amphibolite” for the formation of Earth’s early crust” (en). SAO (official website). NASA Astrophysics Data System. 2011年7月19日閲覧。
  4. ^ a b c O'Neil, J.; Francis, D.; Carlson, R. W. (2008年9月26日). “Neodymium-142 Evidence for Hadean Mafic Crust” (en). Science. 2011年7月19日閲覧。
  5. ^ “世界最古、42億年前の岩石発見 カナダ東部”. 47NEWS (全国新聞ネット). (2009年9月26日). http://www.47news.jp/CN/200809/CN2008092601000170.html 2011年7月19日閲覧。 
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参考文献[編集]

関連項目[編集]