エトルリア語

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エトルリア語
話される国 エトルリア
地域 イタリア半島
消滅時期 1世紀
言語系統
言語コード
ISO 639-1 なし
ISO 639-3 ett
Linguist List ett
Idioma etrusco.png
 
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エトルリア語(エトルリアご、Etruscan language)はイタリア半島の先住民族、エトルリア人が使用していた言語。現在は死語となっている。

インド・ヨーロッパ語族 に属さないこと、エトルリア・アルファベット(エトルリア文字)の読み方などはわかっているが、現在残っているものは碑文などがほとんどのために詳しいことは知られていない。そのため孤立した言語に分類されている。しかし一部の学者たちは、ラエティア語英語版アルプス地方で話されていた)やレムニア語英語版エーゲ海レムノス島で話されていた)など、ヨーロッパにおける死語となった孤立言語との共通点を指摘し、ティレニア語族(ティルセニア語族、Tyrrhenian/Tyrsenian)を形成するとしている。

エトルリア語のアルファベットは西方ギリシア文字を参考に作られ、古代ローマで使用されたラテン文字の元になったといわれている。

子音[編集]

エトルリア語の有声子音は /v/ のみが用いられた。

有声破裂音/g/ も用いなかったが、ギリシャ語アルファベットの第三字母ガンマΓ(の異体形の C)を /k/ の音価のために使った。結果として /k/ の音価に3つの字母を使い分けることになった(すなわち、a の前には K を、e と i の前には C を、u の前には Q を用いた)。 同じ使い分けシステムは、初期のラテン人にも採用された。

母音[編集]

エトルリア語の母音体系は単純で、ア、エ、イ、ウの4母音があるだけである(A はア、E はエ、I はイ、U はウと発音された。オの音を写すときには常に U が使われた)。 エトルリア語にはオがなかったため、Eは非常に狭いエであり、ほとんどイに近かったのでエとイはしばしば相互交換可能であった(例.イアソン Iason → Easun)。 エトルリア語の母音は、スペイン語やルーマニア語のような近代語と同様にすべて短母音で、ギリシャ語のエータ (H) やオメガ (Ω) のような長母音はない。 ギリシャ語のように長いエを表すための字母H が必要ではなかったので、それを h音のために使うことができた。それが今日の英語の h となっているのである。

文字[編集]

文法[編集]

エトルリア語は屈折語である。名詞代名詞動詞にそれぞれ異なった語尾、あるいは屈折がある(従来の文法用語を使用してよいのか不確実であるが)。

語彙[編集]

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以下の単語は全てサイコロに由来する。[1]

  • 1: thu
  • 2: zal
  • 3: ci
  • 4: huth
  • 5: maχ
  • 6: śa
  • 7: semph
  • 8: cezp
  • 9: nutph
  • 10: śar
  • 11: thuśar
  • 12: zarśar
  • 17: ciem zathrum
  • 18: eslem zathrum
  • 19: thunem zathrum
  • 20: zathrum
  • 30: cealχ
  • 40: huthalχ
  • 50: muvalχ
  • 60: śealχ
  • 70: semphalχ
  • 80: cezpalχ
  • 90: nurphalχ

関連項目[編集]

関連ページ[編集]

脚注[編集]

  1. ^ http://giappone-etrusco.rejec.net/EtruscanNumbers.pdf