ウェディングケーキ
ウェディングケーキ(Wedding Cake)は、結婚式や結婚披露宴などで、新郎新婦が入刀するケーキ。
歴史[編集]
由来は、古代ギリシャなど各地の神話・風習など、たくさんある[1]。砂糖やバター、卵を使いぶどうの他、様々な果物や洋酒を加え、固く焼いたケーキへと変化していった。
イギリスで、18世紀後半頃、ラム酒に漬け込んだフルーツが入ったバターケーキに薄く伸ばしたマジパンをかぶせ、シュガーペーストでレースのような装飾を施したことからウェディングケーキが作られるようになった(当初は「ブライドケーキ」つまり、花嫁のケーキと呼ばれた。ちなみにブライドケーキという名前のレシピが登場するのは1769年である[2])。最初は1段だったが、19世紀頃になると2段 - 3段になった。これを広めたのは1858年、ヴィクトリア女王の第一王女のウェディングケーキで、週刊新聞イラストレイテッド・ロンドン・ニュースで挿絵付きの記事が載ったことが発端である[3]。当時のウェディングケーキに新郎新婦の人形や造花を飾っていた。
風習[編集]
結婚式や結婚披露宴で新郎新婦がウェディングケーキに入刀することをケーキ入刀、あるいはケーキカットという。この儀式はギリシャ神話に由来していると言われている[4]。ただし、ケーキ入刀の儀式そのものは最近の風習であるとも言われている。早くとも文献に登場するは1930年代からである[5]。また、ケーキを入刀した後にケーキをお互いに食べさせ合う儀式を「ファーストバイト」という[6]。
ウェディングケーキには、フランスのクロカンブッシュを使う方式、アメリカの1段で長方形である方式、イギリスの3段の方式がある。日本は、主にイギリス式のケーキである。イギリスでは、入刀した後、最下段は切り分けて披露宴の列席者に振る舞い、2段目は来られなかった人達にお裾分けし、頂部は夫婦が冷蔵庫で厳重に保管し、第一子が産まれた日または1年目の結婚記念日(紙婚式)に食べる。また、ケーキにナイフを入れる部分だけケーキもしくはクリームで切り込みを埋めてあるイミテーションのケーキも存在する[7]。
参考画像[編集]
脚注[編集]
注釈[編集]
出典[編集]
参考文献[編集]
- 猫井登 『お菓子の由来物語』幻冬舎、2008年9月。ISBN 978-4779003165。
- ニコラ・ハンブル 著、堤理華 訳 『ケーキの歴史物語 (お菓子の図書館)』原書房、2012年3月。ISBN 978-4562047840。