メリーゴーラウンド
メリーゴーラウンド(英: merry-go-round)、回転木馬(かいてんもくば)は、遊園地の遊具の一つ。回転する床の上に、床の回転に合わせて上下する座席を備えた遊具である。座席は馬に似せて作られ、騎乗をシミュレートする。
名称[編集]
英語では一般的にメリゴゥラウンド(merry-go-round)と言うが、アメリカ合衆国ではキャラセル(carousel)、イギリスではラウンダバウト(roundabout)とも言う。
フランス語ではカルーゼル(carrousel)、あるいは、マネージュ(manège)と言う。
日本語では英語風にメリーゴーラウンド、もしくは転訛してメリーゴーランドと言う。別名は回転木馬(かいてんもくば)。なお、フランス語風にカルーセルと称する場合もある。
構造[編集]
円形状の回転する床から上下する棒が出ており、その先に馬や馬車などを模した座席が付いている。回転床の外側には防護柵が着いていることが多い。仮に座席から落下したりしても、床と座席は同じ速度で動いているため衝突や轢かれたりする事はないが、アニメなどの創作作品では落下して後続の座席に撥ねられたり、オペレーターが人にぶつからないように急制動をかけるシーンが描かれる。
歴史[編集]

イタリアのメリーゴーラウンド
1860年頃、フランスで蒸気機関を動力として作られ、1870年頃にはヨーロッパやアメリカなどに広まった。
日本で最初に設置されたメリーゴーラウンドは、1903年に大阪で開催された第5回内国勧業博覧会のもの。
日本[編集]
- カルーセルエルドラド
- 2020年に閉園したとしまえん(東京都)にあったこの回転木馬は、現存する日本最古の遊戯機械である(世界的に見ても最古級の回転木馬とされる。木馬は上下動をしない)。1907年にライプツィヒのフーゴー・ハーゼ(Hugo Haase)[1] により製作され、ヨーロッパ各地を移動遊園地のアトラクションとして巡業した後、1911年にアメリカの遊園地コニーアイランドに譲渡され、フランクリン・ルーズベルト大統領をはじめ多くの人々が楽しんだ。1969年に日本へ渡り、1971年より豊島園で稼動。彫刻・装飾はアールヌーヴォー様式で、現在では貴重な文化財ともいえ、2010年には日本機械学会が定める機械遺産に認定された。としまえんにおける稼働を終えた現在は、再設置までの間、倉庫に保管される予定である。
設置施設と名称の例[編集]
- 東京ディズニーランド(千葉県) - キャッスルカルーセル
- 東京ディズニーシー(千葉県) - キャラバンカルーセル
- ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(大阪府) - ビッグバードのビッグトップ・サーカス(セサミストリートをイメージしたメリーゴーラウンド)
- レゴランド・ジャパン(愛知県) - ブリック・パーティ
- 東武動物公園(埼玉県) - カルーセルウォーターリリー
- ナムコ・ナンジャタウン(東京都) - ビアンカヴィータ(現在は営業終了)
- 東京ドームシティアトラクションズ(東京都) - ヴィーナスラグーン、カルーセル
- としまえん (東京都)(2020年に閉園) - カルーセルエルドラド
- よみうりランド(東京都) - メリーゴーランドドッグ
- マクセルアクアパーク品川(東京都)- ドルフィンパーティー
- 萌木の村(山梨県) - カルーセル・ドリーム
- 日本モンキーパーク(愛知県) - ダブルデッキ・メリー
- 志摩スペイン村(三重県) - ガウディカルーセル
- 東京サマーランド(東京都あきる野市) - メリーゴーランド