ブラディミール・ゲレーロ・ジュニア

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この名前は、スペイン語圏の人名慣習に従っています。第一姓(父方の)はゲレーロ第二姓(母方の)はラモスです。(Template:スペイン語圏の姓名
ブラディミール・ゲレーロ・ジュニア
Vladimir Guerrero Jr.
トロント・ブルージェイズ #27
Vladimir Guerrero Jr.jpg
2019年7月13日
基本情報
国籍 カナダの旗 カナダ
ドミニカ共和国の旗 ドミニカ共和国
二重国籍
出身地 カナダの旗 カナダ
ケベック州モントリオール
生年月日 (1999-03-16) 1999年3月16日(22歳)
身長
体重
6' 2" =約188 cm
250 lb =約113.4 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 一塁手三塁手[1]
プロ入り 2015年 アマチュアFA
初出場 2019年4月26日
年俸 $555,000(2019年)[2]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

ブラディミール・ゲレーロ・ラモス・ジュニアVladimir Guerrero Ramos Jr.,[注釈 1] 1999年3月16日 - )は、カナダ連邦ケベック州モントリオール出身のプロ野球選手一塁手)。右投右打。MLBトロント・ブルージェイズ所属。

父のブラディミール・ゲレーロと叔父のウィルトン・ゲレーロ英語版、従兄のガブリエル・ゲレーロも元プロ野球選手。

経歴[編集]

2015年7月2日にトロント・ブルージェイズと契約してプロ入り[5]

2016年に傘下のアパラチアンリーグのルーキー級ブルーフィールド・ブルージェイズ英語版でプロデビュー[6]。62試合に出場して打率.271 、8本塁打、46打点、15盗塁の成績を残し[7]、8月にはアパラチアンリーグのオールスターチームに選出された[8]

2017年にMLB.comが発表したプロスペクト英語版ランキングでは26位、ブルージェイズの組織内では1位にランクインした[9][10]。シーズンでは開幕からA級ランシング・ラグナッツでプレーし、7月にはA+級ダニーデン・ブルージェイズへ昇格した。6月28日に同じブルージェイズ傘下所属のボー・ビシェットと共に[11]同年のオールスター・フューチャーズゲームの世界選抜に選出された[12]。2球団合計で119試合に出場して打率.323、13本塁打、76打点、OPS.910などの好成績を残した[7]

2018年は、マイナー全体で最高となる打率.381、長打率.636、OPS1.073をマーク。29二塁打、20本塁打、78打点、出塁率.437など各部門で自己最高の成績を残し、2試合連続無安打が1度もなかった(最後に2試合連続無安打に終わったのは2017年7月20~21日)。内訳としてはAA級ニューハンプシャー・フィッシャーキャッツの61試合で打率.402、AAA級バッファロー・バイソンズでの30試合で打率.336であった。この活躍によりベースボール・アメリカ・マイナーリーグ年間最優秀選手賞USAトゥデイ・マイナーリーグ年間最優秀選手賞を受賞した[13][14]。また、「MLB Pipeline」による2018年シーズンの最優秀打者にも選出された[15]

2019年はメジャーのスプリングトレーニングに参加したが、腹斜筋を痛めて3月10日に離脱した[16]。開幕に出遅れたが、AAA級バッファローでは8試合で打率.367・3本塁打・8打点を記録した。4月24日、球団が26日にMLB昇格させることを発表した[17]。4月26日のオークランド・アスレチックス戦でMLB初昇格・初先発出場を果たすと、第4打席でヤスメイロ・ペティットからMLB初安打となる二塁打を放ち、チームのサヨナラ勝ちに貢献した[18]。5月14日のサンフランシスコ・ジャイアンツ戦でMLB初本塁打を放ち、20歳59日で球団の史上最年少記録を更新した。この週に計4本塁打を放ち、自身初のプレイヤー・オブ・ザ・ウィーク英語版を受賞し[19]、ここでも球団最年少記録をつくった。同月31日にはMLB全体の月間最多本塁打記録を更新する1135本目の本塁打を記録した[20]オールスターゲーム本塁打競争に選出された。1回戦で29本塁打を放ち、1ラウンドの史上最多記録を打ち立てた。準決勝でも29本塁打を放ったが対戦相手のジョク・ピーダーソンも並び、2回のサドンデスの末勝利した[21]。決勝は疲労の影響もあり22本に留まり、ピート・アロンソに敗れた。計91発も史上最多記録となった[22]。MLB1年目は123試合の出場で打率.272、15本塁打、69打点という成績を残した[7]新人王の投票では6位だった[23]

2020年一塁手コンバートされた。同年はCOVID-19の影響で60試合制となる中で全試合に出場した。

2021年4月27日のナショナルズ戦でMLB史上7番目に若い1試合3本塁打、球団史上最年少での1試合3本塁打、MLB史上最年少での1試合3本塁打7打点を記録した[24]。7月1日にファン投票で自身初となるオールスターゲームに選出された[25]。オールスターゲーム前日の7月12日に「2番 一塁手」で先発出場することが発表された[26]。7月13日に開催されたオールスターゲームでは1回表にオールスターゲーム初打席にたってナショナルズのマックス・シャーザーと対決したが、二塁ゴロとなった[27]。3回表に2打席目を迎えてブルワーズのコービン・バーンズと対決し、オールスターゲーム初本塁打を記録した[27]。この本塁打はオールスターゲーム史上通算200本目の本塁打だった。そして、父のゲレーロ・シニアも過去にオールスターゲームで本塁打を記録しており、オールスターゲーム史上3組目となるオールスターゲームで本塁打を記録した親子となった[27]。5回表に3打席目を迎えてマーリンズのトレバー・ロジャースと対決し、ゴロの間に打点を記録した[27]。この活躍を受けて史上最年少の22歳119日でオールスターゲームMVPを受賞した[28]。7月17日にレンジャーズ戦でシーズン30本塁打を記録した[29]。 シーズン終盤はロイヤルズのサルバドール・ペレス、エンゼルスの大谷翔平とホームラン王争いを展開した。最終的にシーズン最終戦でペレスと本塁打が並び、揃って自身初となる本塁打王のタイトルを獲得した。 オフの11月23日に自身初めてオールMLBチームのファーストチーム一塁手に選出された[30]

人物[編集]

愛称は「ブラッディ[31]、「ブラッディ・ジュニア[32]、「ブラッド[33]

父のブラディミール・ゲレーロモントリオールエクスポズでプレーしていた1999年にカナダのケベック州モントリオールで生まれた。そのため、カナダ国籍とドミニカ共和国国籍を持っている。しかし、大半はドミニカ共和国で育っているため母国語のスペイン語とケベック州の公用語で母親が流暢に話すフランス語を少し話すが、英語は苦手であり普段は通訳を介してインタビューを受けている。

プレースタイル[編集]

デビュー当初から注目されていた超有望株。MLB.comのプロスペクトランキング(シーズン終了時)では2017年度版でMLB全体4位[34]、2018年度版でMLB全体1位[35]と非常に高評価を受けた。このランキングでは20-80スケールという、50を平均とする20から80までの尺度で選手のツールを評価していて、野手は「Hit」「Power」「Run」「Arm」「Field」の五項目と、総合評価「Overall」で評価される。2018年度版では「Hit」部門で史上初となる最高評価である80の評価を受けた[35][36]

父親譲りの長打力とバットスピードを有し、あらゆる方向に打ち分ける強打者。父は悪球打ちで知られる傍ら、強打者にしては四球をあまり選ばないのが欠点であったが、ジュニアは優れた自制心と冷静さを持っており、四球を多く選ぶことが出来る。一方、父は通算181盗塁を記録するなど俊足でも知られたが、走力はマイナー時代から平均以下と評価されている[35][37]

太りやすい体質であり、以前から一塁手左翼手へのコンバートが予測されていた[35][38]

詳細情報[編集]

年度別打撃成績[編集]

















































O
P
S
2019 TOR 123 514 464 52 126 26 2 15 201 69 0 1 0 2 46 0 2 91 17 .272 .339 .433 .772
2020 60 243 221 34 58 13 2 9 102 33 1 0 0 0 20 1 2 38 6 .262 .329 .462 .791
2021 161 698 604 123 188 29 1 48 363 111 4 1 0 2 86 7 6 110 20 .311 .401 .601 1.002
MLB:3年 344 1455 1289 209 372 68 5 72 666 213 5 2 0 4 152 8 10 239 43 .289 .367 .517 .884
  • 2021年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

年度別打撃成績所属リーグ内順位[編集]























2019 20 ア・リーグ - - - - - - - -
2020 21 - - - 10位 - - - -
2021 22 3位 2位 - - 1位 5位 - 1位
  • -は10位未満(打率は規定打席未到達の場合も-と表記)

年度別守備成績[編集]



三塁(3B) 一塁(1B)
























2019 TOR 96 66 182 17 23 .936 -
2020 - 34 265 22 3 25 .990
2021 1 0 0 0 0 ---- 133 1026 46 8 90 .993
MLB 97 66 182 17 23 .936 167 1291 68 11 115 .992
  • 2021年度シーズン終了時

タイトル[編集]

表彰[編集]

記録[編集]

MiLB
MLB

背番号[編集]

  • 27(2019年 - )

脚注[編集]

  1. ^ https://www.mlb.com/news/vladimir-guerrero-jr-learning-to-play-first-base
  2. ^ Vladimir Guerrero Contract Details, Salaries, & Earnings” (英語). Spotrac. 2019年4月28日閲覧。
  3. ^ スペイン語の発音記号変換ツール”. easypronunciation.com. 2019年3月19日閲覧。
  4. ^ 英語のIPA発音記号変換(アメリカ英語)”. tophonetics.com. 2019年3月19日閲覧。
  5. ^ Jesse Sanchez (2015年7月2日). “Blue Jays agree to deal with Vladimir Guerrero Jr.”. MLB.com. 2017年7月17日閲覧。
  6. ^ Simmons, Jeff (2016年6月22日). “Vladimir Guerrero Jr. to debut with Blue Jays’ rookie ball affiliate”. Sportsnet. 2017年7月17日閲覧。
  7. ^ a b c MLB公式プロフィール参照
  8. ^ Postseason All-Star Teams”. MiLB.com. 2017年7月17日閲覧。
  9. ^ 2017 MLB Prospects Watch – 100 Prospects. MLB.com. Retrieved on July 17, 2017.
  10. ^ 2017 MLB Prospects Watch – Toronto Blue Jays Top 30 Prospects list. MLB.com. Retrieved on July 17, 2017.
  11. ^ Blue Jays to promote prospects Bichette, Guerrero Jr. to Dunedin”. Sportsnet (2017年7月6日). 2017年7月17日閲覧。
  12. ^ Moncada, Rosario highlight loaded Futures Game rosters MLB.com (英語) (2017年6月29日) 2017年8月3日閲覧
  13. ^ Guerrero Jr. named Baseball America Minor League Player of the Year”. MiLB.com. 2018年9月10日閲覧。
  14. ^ https://www.usatoday.com/story/sports/mlb/2018/09/05/vladimir-guerrero-jr-blue-jays-minor-league-player-year/1197952002/”. USA TODAY. 2018年9月10日閲覧。
  15. ^ Vlad Jr. runs away with Pipeline Hitter of the Year”. MLB.com. 2018年9月7日閲覧。
  16. ^ Vlad Jr. strains left oblique, out 3 weeks”. MLB.com. 2019年4月25日閲覧。
  17. ^ 超有望株ゲレーロJr.が待望のメジャーデビューへ”. nikkansports.com. 2019年4月27日閲覧。
  18. ^ Every at-bat: Vlad Jr. delivers clutch hit in debut”. MLB.com. 2019年4月27日閲覧。
  19. ^ Vlad Jr., Bell earn Player of Week honors”. MLB.com. 2019年7月9日閲覧。
  20. ^ MLBフライボール革命で月間本塁打最多1135本”. nikkansports.com. 2019年7月9日閲覧。
  21. ^ 歴史的な大激戦! ゲレーロJr.が3度の延長戦の末に40発対39発で決勝進出”. Full-count. 2019年7月9日閲覧。
  22. ^ メッツのアロンソは史上3人目のルーキーV ゲレーロJr.の91発は史上最多記録”. Full-count. 2019年7月9日閲覧。
  23. ^ 2019 Awards Voting”. Baseball-Reference.com (2019年11月11日). 2020年5月17日閲覧。
  24. ^ Keegan Matheson (2021年4月28日). “3-HR night for Vlad Jr? Even dad never did it!” (英語). MLB.com. 2021年4月29日閲覧。
  25. ^ Matt Kelly, Manny Randhawa (2021年7月2日). “Here are your 2021 All-Star Game starters” (英語). MLB.com. July 11, 2021閲覧。
  26. ^ Anthony Castrovince (2021年7月12日). “All-Star Game starting pitchers, lineups, FAQ” (英語). MLB.com. 2021年7月13日閲覧。
  27. ^ a b c d Keegan Matheson (2021年7月14日). “Led by Vlad, Blue Jays drive AL offense” (英語). MLB.com. 2021年7月29日閲覧。
  28. ^ Mark Feinsand (2021年7月13日). “Vlad youngest MVP after ASG HR for ages” (英語). MLB.com. 2021年7月14日閲覧。
  29. ^ 'Chanting MVP for a reason': Vlad hits 2 HRs” (英語). MLB.com (2021年7月16日). 2021年7月17日閲覧。
  30. ^ Anthony Castrovince (2021年11月24日). “The '21 All-MLB Team is here. And it's stacked” (英語). MLB.com. 2021年11月24日閲覧。
  31. ^ 大谷翔平vsゲレーロJr.は「MVP争う2人の対決」 敵将も心躍らせた直接対決” (日本語). Full-Count(フルカウント) ― 野球ニュース・速報・コラム ― (2021年8月14日). 2021年9月22日閲覧。
  32. ^ 「MLBはオオタニに与えるよ!」通算555本塁打の強打者ラミレスが個人賞における“不正”を糾弾!「ジーターもおかしかった」 | THE DIGEST”. thedigestweb-com.cdn.ampproject.org. 2021年9月22日閲覧。
  33. ^ 大谷翔平よりゲレーロJr.が「MVPにふさわしい」 6年前の“経験者”が断言するワケ” (日本語). Full-Count(フルカウント) ― 野球ニュース・速報・コラム ― (2021年9月21日). 2021年9月24日閲覧。
  34. ^ MLB.com 2017 Prospect Watch | MLB.com”. MLB.com. 2021年9月17日閲覧。
  35. ^ a b c d MLB.com 2018 Prospect Watch | MLB.com”. MLB.com. 2021年9月17日閲覧。
  36. ^ How to decipher MLB scouting scale, Guerrero Jr.’s prospect grades - Sportsnet.ca”. sportsnet.ca. 2021年9月17日閲覧。
  37. ^ Vladimir Guerrero Jr.: Best MLB prospect ever?”. MLB.com. 2021年9月21日閲覧。
  38. ^ 「2017プロスペクト・ランキングTOP100」『月刊スラッガー』2017年5月号 日本スポーツ企画出版社 36頁
  39. ^ All-MLB Team” (英語). MLB.com. 2021年11月27日閲覧。

注釈[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]