みずへび座
Hydrus | |
---|---|
属格形 | Hydri |
略符 | Hyi |
発音 | 英語発音: [ˈhaɪdrəs]、属格:/ˈhaɪdraɪ/ |
象徴 | the water snake |
概略位置:赤経 | 0h05m - 4h40m |
概略位置:赤緯 | −58° - −82 |
広さ | 243平方度[1] (61位) |
バイエル符号/ フラムスティード番号 を持つ恒星数 | 19 |
3.0等より明るい恒星数 | 2 |
最輝星 | β Hyi(2.79等) |
メシエ天体数 | 0 |
隣接する星座 |
かじき座 エリダヌス座 とけい座 テーブルさん座 はちぶんぎ座 ほうおう座(角で接する) レチクル座 きょしちょう座 |
みずへび座(みずへびざ、水蛇座、Hydrus)は、南天の星座の1つ。
主な天体
恒星
「みずへび座の恒星の一覧」も参照
- α星:紀元前3000年頃には南極星だった。
- β星:2.79等の恒星。太陽とよく似た黄色い星。
- CX星:SRS型に細分類される半規則型変光星。
- HD 10180:太陽と良く似た恒星。惑星が確定したもので7個と最多であり、未確定も2個ある。
星団・星雲・銀河
由来と歴史
「ペーテル・ケイセル」も参照
みずへび座は16世紀以降に作られた新しい星座であり、神話はない。
ペーテル・ケイセルとフレデリック・デ・ハウトマンが残した観測記録を元にペトルス・プランシウスが1597年に作成した地球儀に残したものが最初である。ヨハン・バイエルが1603年に発刊したウラノメトリアでそれを引用したことにより世に知られるようになった[2]。「ウラノメトリア」ではくじゃく座ときょしちょう座の間をくねり抜けながら天の南極を過ぎてふうちょう座の手前まで姿が描かれていたが、ラカイユは自ら考案したはちぶんぎ座に場所を開けるために尻尾の部分を切り取り、大マゼラン雲と小マゼラン雲を結ぶように描き直した[2]。
うみへび座 (Hydra) とはラテン語の綴りもよく似ているが、文法的には同じ単語の男性形と女性形である。一般名詞としてのヒュドラーの定訳は「水蛇」であるため、直訳で区別すれば、みずへび座は「雄の水蛇[3]」、うみへび座は「雌の水蛇」となる。
ラカイユは、1756年に出版した彼の星図上で l’Hydre Mâle 「雄のうみへび」と名付け、うみへび座とは性別が異なることを強調した[2]。
呼称と方言
日本では戦中までこうみへび座(小海蛇座)と呼ばれていた[4][5]。
出典
- ^ “星座名・星座略符一覧(面積順)”. 国立天文台(NAOJ). 2023年1月1日閲覧。
- ^ a b c Ridpath, Ian. “Star Tales - Hydrus”. Star Tales. 2013年5月12日閲覧。
- ^ 高津春繁『ギリシア・ローマ神話辞典』岩波書店、1960年2月25日。ISBN 978-4000800136。
- ^ 原恵『星座の神話 - 星座史と星名の意味』(新装改訂)恒星社厚生閣、1996年6月30日、255頁。ISBN 978-4-7699-0825-8。
- ^ 東京天文台 編『理科年表 第19冊』丸善、1943年、B 21頁頁 。