みずへび座

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。Nyaboo Sin (会話 | 投稿記録) による 2019年12月6日 (金) 12:11個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (導入部修正(よみがな追加))であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

みずへび座
Hydrus
Hydrus
属格 Hydri
略符 Hyi
発音 英語発音: [ˈhaɪdrəs]、属格:/ˈhaɪdraɪ/
象徴 the water snake
概略位置:赤経 0h05m - 4h40m
概略位置:赤緯 −58° - −82
広さ 243平方度[1]61位
バイエル符号/
フラムスティード番号
を持つ恒星数
19
3.0等より明るい恒星数 2
最輝星 β Hyi(2.79
メシエ天体 0
隣接する星座 かじき座
エリダヌス座
とけい座
テーブルさん座
はちぶんぎ座
ほうおう座(角で接する)
レチクル座
きょしちょう座
テンプレートを表示

みずへび座(みずへびざ、水蛇座、Hydrus)は、南天の星座の1つ。

主な天体

恒星

星団・星雲・銀河

由来と歴史

みずへび座は16世紀以降に作られた新しい星座であり、神話はない。

ペーテル・ケイセルフレデリック・デ・ハウトマンが残した観測記録を元にペトルス・プランシウス1597年に作成した地球儀に残したものが最初である。ヨハン・バイエル1603年に発刊したウラノメトリアでそれを引用したことにより世に知られるようになった[2]。「ウラノメトリア」ではくじゃく座きょしちょう座の間をくねり抜けながら天の南極を過ぎてふうちょう座の手前まで姿が描かれていたが、ラカイユは自ら考案したはちぶんぎ座に場所を開けるために尻尾の部分を切り取り、大マゼラン雲小マゼラン雲を結ぶように描き直した[2]

うみへび座 (Hydra) とはラテン語の綴りもよく似ているが、文法的には同じ単語の男形と女性形である。一般名詞としてのヒュドラーの定訳は「水蛇」であるため、直訳で区別すれば、みずへび座は「雄の水蛇[3]」、うみへび座は「雌の水蛇」となる。

ラカイユは、1756年に出版した彼の星図上で l’Hydre Mâle 「雄のうみへび」と名付け、うみへび座とは性別が異なることを強調した[2]

呼称と方言

日本では戦中までこうみへび座(小海蛇座)と呼ばれていた[4][5]

出典

  1. ^ 星座名・星座略符一覧(面積順)”. 国立天文台(NAOJ). 2023年1月1日閲覧。
  2. ^ a b c Ridpath, Ian. “Star Tales - Hydrus”. Star Tales. 2013年5月12日閲覧。
  3. ^ 高津春繁『ギリシア・ローマ神話辞典』岩波書店、1960年2月25日。ISBN 978-4000800136 
  4. ^ 原恵『星座の神話 - 星座史と星名の意味』(新装改訂)恒星社厚生閣、1996年6月30日、255頁。ISBN 978-4-7699-0825-8 
  5. ^ 東京天文台 編『理科年表 第19冊』丸善、1943年、B 21頁頁https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1244806