うしかい座

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うしかい座
Boötes
Boötes
属格 Boötis
略符 Boö
発音 [boʊˈoʊtiːz]、属格:/boʊˈoʊtɨs/[注釈 1]
象徴 the Plowman
概略位置:赤経 15
概略位置:赤緯 +30
正中 6月15日21時
広さ 907平方度[1]13位
バイエル符号/
フラムスティード番号
を持つ恒星数
59
3.0等より明るい恒星数 3
最輝星 α星 アルクトゥルス(−0.04
メシエ天体 0
確定流星群 January Bootids
June Bootids
Quadrantids
隣接する星座 りょうけん座
かみのけ座
かんむり座
りゅう座
ヘルクレス座
へび座
おとめ座
おおぐま座
観測可能地域は+90°と−50°の間
21:00(午後9:00)に最も良く見えるのは6月の間
他の名称: Arctophylax
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うしかい座(牛飼座、Bootes)は北天の星座で、トレミーの48星座の1つ。

α星は、全天21の1等星の1つであり、アルクトゥルスと呼ばれる。アルクトゥルスと、おとめ座のα星スピカしし座のβ星デネボラで、春の大三角形を形成する。

主な天体

恒星

1等星のα星(アルクトゥルス)以外に、2等星が1つ(ε星)ある。

  • α星:アルクトゥルスは、うしかい座で最も明るい恒星で、全天21の1等星の1つ。実視等級-0.05等の赤色巨星で、全天で4番めに明るい。
  • ε星:イザールは、視等級2.35で、うしかい座で2番めに明るい恒星。この星のそばに視等級5.1の星があり、連星になっている。オレンジ色と青の美しい二重星なので、プルケリマ(最も美しいものの意)という名前を付けられた。
  • τ星:イザール同様実視連星であり、主星の周りを公転する惑星が1つ発見されている。
主な恒星(うしかい座)
星名 固有名 概略位置 実視等級 スペクトル型 距離
赤経 赤緯
α Boo アルクトゥルス 14h15m40s +19°10′57″
β Boo ネカル 15h01m57s +40°23′26″
γ Boo セギヌス 14h32m05s +38°18′29″

その他

由来と歴史

この牛飼いが誰なのかははっきりしない。ある伝説によれば、兄弟によって財産を奪われて追放され、世界中をさまよった男だという。この男は2頭の雄牛でひく鋤を発明した。また別の説では、これはイーカリオスであるという。なおギリシア神話にはこの名の人物は複数いるようである。

日本ではよく、おおぐま座を追う牛飼いだとされるがやはり由来ははっきりしない。

メソポタミア文明以前の羊飼いが決定した現存する最古の星座だという説もある。

呼称と方言

英語では Boötes と綴られる。2番目の "o" の上に見られる "¨" はドイツ語に見られるウムラウト記号ではなくトレマと呼ばれるもので、これが付加されているので [bouóuti:z] (ボウオウティーズ)と発音される。分音符がなければ[bú:ts] (ブーツ)になってしまう。

日本では、牧夫座(ぼくふざ、まきおざ)と呼ばれた時代があった。

注釈

  1. ^ OED

関連項目

  1. ^ 星座名・星座略符一覧(面積順)”. 国立天文台(NAOJ). 2023年1月1日閲覧。