ΖΖガンダム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

メガゼータ から転送)

ΖΖガンダム(ダブルゼータガンダム、ΖΖ-GUNDAM: DOUBLE ZETA GUNDAM )は、テレビアニメ『機動戦士ガンダムΖΖ』に登場する、エゥーゴの汎用攻撃型可変試作重モビルスーツ (MS) である。(型式番号:MSZ-010)

目次

[編集] 開発背景

宇宙世紀0080年代後半に、MS開発は激動期を迎えた。ムーバブルフレーム構造を採用した第2世代から、変形機構を備えた第3世代、さらにニュータイプ (NT) 対応機能を備えた第4世代といった、MS数世代分の進化がこの時期に集中している。一年戦争以降進められてきた、公国系と連邦系の技術融合の恩恵もあってMSの単機あたりの性能は大きく向上した。

機能向上に伴う付加機能の方が脚光を浴び、多様な機能が要求されると共にMSは徐々に巨大化を余儀なくされる。この時点でMSは進化の袋小路に入り込み、恐竜的進化を遂げつつあった。

この時期、アナハイム・エレクトロニクスが進めていたΖ計画において、圧倒的な戦闘能力を秘めた一機のガンダム・タイプのMSが完成する。それがMSZ-010 ΖΖガンダムである。

[編集] 開発経緯

Ζ計画発足当初、アナハイム社内における次世代フラグシップ機の素案として、二つの可変式MS(TMS)の構想が存在していたと言われる。一つは、エゥーゴが計画していたジャブロー攻略を主眼においた、宇宙空間から地上までの連続運用を可能とする大気圏突入能力を有する機体案。そしてもう一つは、多数のジェネレーター直結式メガ粒子砲を搭載した高火力型の機体案である。しかし、これらの開発に際して様々な困難が発生した。特に後者は性能の要求水準が高かっただけに、計画が一時棚上げされた。

それと前後し、連邦軍の開発によるガンダムMk-IIがアナハイム社内に持ち込まれた。第2世代に達していない機体だったが、アナハイムの技術陣はその柔軟なムーバブルフレーム構造に着目し、独自に開発を進めていたブロック・ビルド・アップの概念を融合させることで、変形機構そのものは実現可能であると判断した。そして、大気圏突入能力を有するTMS、MSZ-006 Ζガンダムが完成し、グリプス戦役中期に試作機が実戦投入された。だが、その時点では既にMSは第4世代に繋がる重装甲・重火力機への転換期に差し掛かっており、Ζガンダムの性能的な優位性は長続きしなかった。そこで凍結中であった高火力機の構想を発展させ、さらなる長期的展望のもとに新型TMSの開発が開始される。

開発過程の初期においては、複数の開発チームによる設計案が検討されていた。そのうちの一つとして、Ζガンダムの変形機構をさらに推し進め、分離・合体という要素を加味した新機軸の機体であるMSZ-009の設計プランが提出され、正式な開発認可を与えられた。MSZ-009はΖガンダムを超えるスペックを達成していたが、エゥーゴの要求する性能水準を満たすことは出来なかった。

このため、さらに開発コードを刷新した新規設計の機体が検討され、MSZ-010 θガンダム及びMSA-0011 ιガンダムの設計プランが新たに提出される。両機は並行して開発が進められ、最終的にθガンダムがエゥーゴのフラグシップ機として採用される。このθガンダムが、後にMSZ-010 ΖΖガンダムとして、第一次ネオ・ジオン抗争時に名を馳せるTMSである。

θガンダムは、RX-78 ガンダムの再現のみならず、Gアーマーを加えた運用システムを単体で再現しようとしたものであり、A、Bパーツそれぞれに変形機構を導入することで別個の戦闘メカニズムとしての運用を可能としている。

MSZ-009は単純にA、Bパーツの分離・合体方式であったが、θガンダムにはさらにコア・ブロック・システムが導入される。理由の一つとしては、全天周囲モニターを兼ねた脱出ポッドの回収率が当初の見積もりよりも低かったことが挙げられる。これは人的資源に乏しいエゥーゴにとっては大問題であり、コア・ファイターによる高い生還率は一年戦争時から定評があった。

もう一つの理由は、火力の充実である。戦艦をも凌駕する重火力MSに対抗するために、エゥーゴ首脳陣はアナハイムに50MWクラスの大出力ビーム兵器の搭載を要求した。また、機動性維持の観点及びエゥーゴの艦艇規格に適合させるため、全高を20m以内に収める要求も提出された。アナハイムの技術陣は小型・高出力のジェネレーターを開発したが、要求水準を達する為には3基分の出力を必要とした。2基で搭載するにはMSの全高が25m以上必要だったため、A、B、コア・ブロックの3分割方式とされた。

θガンダムの開発に際しては、様々な技術的難関が山積していたと言われるが、Ζガンダム及びその派生機群の開発で培われた多くのノウハウが投入され、最終的に当時最高水準の性能を有するMSとして完成する。そして、宇宙世紀0088年3月のロールアウト時において「Ζガンダムを超えるガンダム」との意味合いを込め、ΖΖガンダムの機体名称を与えられた。そして実戦投入後も頭部ハイメガ・キャノンを中心に改修が長期に渡って継続されており、一層の性能向上が図られている。

ΖΖガンダムは第3・第4世代MS双方の機能を有する先鋭的な機体であった。エゥーゴの最高位機種として誕生したΖΖガンダムは、モビルアーマー並のメガ粒子砲を多数搭載し、戦艦級の火力を備えると共にサイコミュを搭載し、NT対応MSとなっている。

目次へ移動する

[編集] 機体解説

機体諸元
ΖΖガンダム
型式番号 MSZ-010
所属 エゥーゴ
建造 アナハイム・エレクトロニクス社
生産形態 試作機
全高 22.11m
頭頂高 19.86m
本体重量 32.7t
全備重量 68.4t
ジェネレーター出力 7,340kW
スラスター推力 21,700 kg×2
14,400 kg×4
(総推力)101,000kg
推力重量比 1.48
姿勢制御バーニア数 32
センサー有効半径 16,200m
装甲材質 ガンダリウムγ
武装 ダブルバルカン
ハイメガキャノン
ハイパービームサーベル×2
ダブルキャノン
21連装ミサイルランチャー×2
ウイング・シールド×2
2連装メガビームライフル
搭乗者 (メインパイロット)
ジュドー・アーシタ
(MS形態)
ビーチャ・オーレグ
エルピー・プル
ルー・ルカ
Gフォートレス
全長 30.13m
全幅 18.52m
スラスター推力 16,300kg×2
21,700kg×2
14,400kg×4
17,300kg×2
(総推力)168,200kg[1]
推力重量比 2.45
武装 ダブルキャノン
21連装ミサイルランチャー×2
ダブルビームライフル
コア・ファイター
型式番号 FXA-07GB
全長 11.62m
全幅 15.89m
全備重量 11.6t
スラスター推力 5,240kg×4
(総推力)20,960kg
推力重量比 1.81
センサー有効半径 15,480m
武装 機銃
2連装ミサイルランチャー×2
コア・トップ
全長 19.91m
全幅 18.52m
本体全備重量 19.3t
完備重量 30.9t(コア・ファイター含む)
スラスター推力 16,300kg×2
5,240kg×4(コア・ファイター)
(総推力)53,560kg
推力重量比 1.73(コア・ファイター含む)
武装 2連装メガビームライフル
コア・ベース
本体全長 12.86m
完備全長 22.06m(コア・ファイター含む)
全幅 15.93m
本体全備重量 37.5t
完備重量 49.1t(コア・ファイター含む)
スラスター推力 21,700kg×2
14,400kg×4
17,300kg×2
(総推力)135,600kg[2]
推力重量比 2.76
武装 機銃(コア・ファイター)
2連装ミサイルランチャー×2(コア・ファイター)
ダブルキャノン
21連装ミサイルランチャー×2

ΖΖガンダムはΖ計画の末端に位置しているが、開発コンセプトとしてはRX-78ガンダムの発展系と形容した方が正しい機体である。全領域での運用能力、機動力の強化は勿論のこと、一方で重装甲・大火力志向の強い機体でもあり、これらの要素を同時に成立させている。

機体各部には、新開発の熱核ジェット / ロケット・ジェネレーターが複数搭載されている。このジェネレーターは機体の主動力源としての役割に加え、熱核ジェット / ロケット・エンジンとしての共用機構を備えており、大気圏内外において高性能のスラスターとして機能する。従来のものよりも小型化されているが、単基でもMS一機を十分に稼動可能であり、機体全体ではΖガンダムの3倍強に達する出力となる。この破格の出力が複数の高機能デバイスの搭載を可能とし、本機に全高20m級というサイズを越えた性能を付与している。

機体各部に並列配置されるジェネレーターの中でも、バックパックに搭載されるものは特に出力が高く、通常のMSのレベルを凌駕する出力を有する。バックパック・モジュールは本機において最も大きな内部容積を有する部位であり、搭載される熱核エンジンは本来であれば航宙艦艇に積載されるクラスのもので、単基でその艦艇の全電力を賄えるとされている。MS形態時には加速用のメインバーニアユニットとして機能し、大型の航宙艦艇並みの推進力を機体にもたらす。さらにMA形態では腕部及び脚部のジェネレーターに直結したノズルが全て展開され、推力・航続距離ともに高速巡洋艦並みの能力となる。

MA形態からMS形態へと移行する際、腕部・脚部の大口径ノズルは機体内部に格納され、MS形態時におけるスペック・ノート上の比推力はΖガンダムよりも抑えられる形となる。しかし、実際には余剰出力が全身に分散配置された姿勢制御用スラスターへと供給されており、推力を多方向に分散させているに過ぎない。つまり、MSの格闘戦には複雑かつ応答の速い機体機動が必要となるため、推力ベクトルを分散させた方が効率が良いのである。姿勢制御用スラスターはΖガンダムの4倍に相当する32基を搭載しており、MSとしての総合的な機動性能を向上させている。1Gの重力下はもとより、木星宙域の様な高重力圏においても運用が可能であり、優れた空間戦闘能力を発揮する。

その他の機動ユニットとしては、腕部のフレキシブル・ウイングバインダーや大型のショルダースラスター・バインダー等を搭載しており、機体の姿勢変換、運動性能を向上させる。本機のパイロットを務めたジュドー・アーシタは巧みな機体操作によって無数のファンネルによる弾幕を突破する機動を機体に行わせている。

変形・合体機構を有する都合上、ムーバブルフレームは構造的に複雑にならざるをえなかったが、本機のそれは「MS+航空 / 航宙機+大出力火器」という複数の要素を満たすべく、様々な試行錯誤が結実している。Ζガンダムのムーバブルフレームは既存の構造と比較にならない程高い強度を備えていた。本機はコア・ブロックを導入した点を除けばΖ系MSとほぼ同等の変形機構を有しており、複雑な変形をほぼ瞬間的に行うことが出来る。また、構造材であるガンダリウムは、試作段階の機体であるFAZZのものよりも品質が向上し、ムーバブル・フレームの信頼性を高めている。重層的な構造を持つ可動モジュールと装甲は、マグネット・コーティングを標準で施された各部のヒンジやスライドレールによって分離しつつ堅固に結びつき、本来矛盾する機能である“柔軟さ”と“堅牢さ”を同時に実現する。

本機の四肢は熟成されたムーバブル・フレーム技術の粋が集約された複合的なモジュールであり、巨大なベクタード・ノズルとして、さらにAMBACユニットとしても十全に機能する。腕部は携行火器としてはやや大型の部類である2連装メガビームライフルを容易に取り回すことが可能であり、マニピュレーターは、上昇しようとするMS用エレベーターを強引に牽引するトルク性能がある。また、脚部は走行・跳躍といった人型機動兵器としての基本的な機能を備えた上で多数のスラスターを搭載し、歩行/機動ユニットとして高い完成度を有している。

機体構造は高度にユニット化が進められており、改修や換装への対応に万全を期している。各部のユニットは複雑且つ繊細な設計であったが、機体全体としては極めてシステマティックな構造を有していた。メンテナンスの所要時間は、機体全体のオーバーホールと並行した場合でも数時間程度であったとされている。また、通常の機体であれば数日間を要する規模の改装であっても、本機の場合は基本的に各部のブロックを換装するのみで仕様変更が可能である。

装甲はガンダリウムγを使用した多重空間構造であり、耐弾性に優れ、いずれの形態においてもMA級に匹敵する機体強度を備えている。耐水圧性能も高く、至近距離でのMSの爆発にも耐えられるという。メガ粒子ビームの直撃を完全に防御することは不可能だが、バインダーはシールド並みの強度があり、万一の場合はこれを用いてコクピットへの被弾を防ぐ。後にフッ素樹脂による耐ビームコーティングが施され、低出力のビームであれば数秒間程度の直撃に耐えることも可能とされた。しかし、コーティング層はビームの熱エネルギーによって気化するため、あくまで緊急避難的措置としての意味合いが強い。

本機は便宜的には重MSに分類されているが、構造材の軽量化等の効果もあり、実際の乾重量はΖガンダムの4t増し程度である。パワーウェイトレシオは余裕を持って設定され、武装追加も可能だった。追加兵装とのマッチング等もあらかじめ視野に入れた設計が為されており、フルアーマーシステムの装着時にも機体バランスを崩すことはない。FAZZが運用したハイパーメガカノンの様な大型兵装も問題なく運用可能である。

本機は、本来はNT能力を有するパイロットへと供与される予定であったため、機体管制システムにはNT対応のインターフェースとして、サイコミュシステムの一種が搭載されている。このデバイスはΖガンダムに搭載されたバイオセンサーと呼ばれる簡易サイコミュの発展型とされている。本機のシステムは双方向通信機能を有する武装としてのサイコミュとは異なり、純粋に機体のコントロール・システムの補佐を行うデバイスとして機体管制に導入されている。通常のサイコミュは主にコクピット周辺に搭載されるが、本機のそれはコア・ブロックのメインプロセッサーを中心として機体各部に端末が分散配置されており、機体の追従性を向上させている。また、コア・ブロックの換装によって容易に脳波パターンの登録変更が可能であり、パイロットへの親和性が向上している。但し、非NTパイロットの搭乗を考慮してリミッターが設けられているため、サイコミュは封印された状態であったとされている。

本機は戦闘用MSに求められたあらゆる要素を高いレベルで実現させたが、それらはまた、危ういバランス上に成立したものでもあった。

非常に高性能な機体である反面、操縦難度はΖガンダム以上に高く、一般兵では操縦が困難だった。また、多機能性を追求した結果、操縦システム自体も複雑化している。分離・変形システムは空中換装も可能にしたが、交戦中の合体には各機パイロットによる高度な連携・状況判断が必要とされた。機体内部にはハイメガキャノンやサイコミュデバイス等の複雑な機構を有する部位が多数存在し、メンテナンス・スタッフにも高度な技術が必要とされた。

これらの要因から、本機は制式機として普及させることが極めて困難であった。本機はその機体能力のみが突出した、いわば恐竜的な機体であり、性能向上に伴うパイロットへの負荷の増大はほぼ考慮されておらず、前線への配備を前提とした兵器としては大きな問題を残していたのである。エゥーゴの旗機として多大な戦果を挙げたものの、それはパイロットの資質に依存した結果論でもある。

宇宙世紀0090年代以降、MSはその技術的限界からシンプルな設計が主流となっていく。RX-93 νガンダム等の機体では、本機の様な突出した戦闘能力よりも整備性やコストパフォーマンスを重視した仕様となっている。こうした機体と比較し、後年本機の設計思想を揶揄する声も少なくはなかった。

しかし、本機が開発された宇宙世紀0080年代末期はMSの万能化 / 高性能化が積極的に推し進められた時期であり、また各勢力陣営は人的資源の問題から少数精鋭体制を採らざるを得なかった。それらの要因を考慮すれば、本機の単一戦闘能力に偏向した機体コンセプトは、当時の戦略環境から導き出された要求の当然の帰結であったとも言える。

実戦投入された本機は1Gの重力下は勿論のこと、砂漠や水中、果ては木星圏の高重力下といったMSにとって過酷な環境下においても十全に稼動したとされており、その性能を遺憾なく発揮した。大電力を消費する高出力デバイスを多数搭載しており、熱核反応炉の発熱量も通常の機体より大きかったものの、当時のMSはいずれの勢力の機体も同傾向にあったこと、そして搭乗者であるジュドーの操縦技術もあり、機体稼動に支障をきたすことはなかったとされる。実際、敵地潜入等の長時間任務にも幾度となく投入され、作戦を遂行しており、機体の活動可能時間は相対的には十分なものが確保されていたのである[3]。本機は一説には設計時のスペックを超える性能を発揮したとも言われており、搭乗者の資質とも相まって第一次ネオ・ジオン抗争をエゥーゴの勝利に導いている。

目次へ移動する

[編集] 分離・合体

本機は旧来の可変MSにドッキングという要素を加えた新機軸のMSであり、変形システムはΖガンダム同様VMsAWrs(ヴァモーズ、Variable Mobile-suit And Wave-rider system)と呼称されている。

MS / MA形態時における機能分化はより徹底したものとなっており、各形態時に使用しないモジュールは、極力、最終装甲内に格納されるよう配慮されている。この機能は、いずれかの形態において損傷を被った場合、モード変換を行うことで機能を補うフェイルセーフ効果を機体に付与している。腕部・脚部のスラスター・ユニットはMS形態時には収納されるため、一見総合推力が減少されるように見えるが、実際には機体各部に分散配置された小型スラスターが新たに稼動し、推力の分散によって効率的な機体機動が可能となるため、MSとしての機動力は向上する。逆に、MA形態時には推力が単一方向に集中するため、加速能力が飛躍的に向上する。

巡航形態はGフォートレスと呼ばれ、ウェイブライダーの様な大気圏突入能力は持たないものの、火力・航続距離共に小型の巡洋艦クラスの性能を備え、強力な重戦闘爆撃機としての機能を持つ。Gフォートレス形態は機体構造上、コア・ブロックが機体下面に露出するため、後の改修によってコクピット周辺に追加装甲が施されている。

分離後の各パーツはいずれも共通の制御ユニットとしてコア・ブロックを兼用する設計であり、コア・ファイターを接続することで、それぞれコア・トップコア・ベースと呼ばれる戦闘機として運用可能である。これらの機体はコア・ファイターを中核として一年戦争時のGアーマーを参考にした運用体系を持つ。分離後の推力配置はコア・ベースに比重が置かれており、強力な推進力を有する同機は、かつてのコア・ブースターとほぼ同一コンセプトのユニットである。コア・トップは推力そのものはコア・ベースに譲るが、その分軽量であり、翼面積も大きく空戦性能に秀でる。

コア・トップには戦闘機としての、コア・ベースには攻撃機としての異なる機能が盛り込まれており、多角的な運用を可能とする。また、コア・ファイターを含め、各々が優れた空戦能力を有する高性能な航空 / 航宙戦闘機であり、3機でハイザック1個小隊に相当する戦力を持つとされている。3機が同時行動を取る際には合体形態の方が効率が良いため、コア・トップ及びコア・ベースは状況に応じてドッキングし、GフォートレスまたはMS形態へと移行する。

システムとしての本機を構成するパーツ・ユニット群は基本的に一機のMSとして完結しており、変形及び合体に際し、外付け式のオプションを必要としない。また、分離形態時の飛行ベクトルと合体形態時の機動軸が一致するため、戦闘空域における換装をスムーズに行うことが出来る。分離式MSによる実戦レベルでの“空中換装”は本機をして初めて実現された機能である。出撃時に分離形態であれば各パーツの操縦システムとなる3機のコア・ブロックは、合体起動時にはA・Bパーツのパイロットが不要となるため、余剰となる2基のコクピット(コア・ブロック)は中核となる1基を残し、戦線を離脱する。

コア・ブロックの兼用は開発スケジュールを短縮する上での苦肉の策でもあり、合体後にさらに分離を行った場合、分離後のA・Bパーツの個別運用は基本的に不可能となる。しかし、不要なコクピットを分離式とした設計はデッド・スペースの省略化に寄与し、機体の大型化に歯止めを掛けている。競合機であるSガンダムでは、A・Bパーツそれぞれに専用のコクピットを設け、分離後の運用を可能としたが、機体は大型化し、システムは本機以上に複雑なものとなっている。

また、本機のコア・ブロックは、合体形態時にはメインフレームと結合し、バックパック基部のドッキング用ムーバブルフレームと共に、機体全体の応力負担の一部を担う。

MSの変形に分離 / 合体という新要素を加えた機体運用システムは、非常に柔軟且つ多彩な戦術を可能とした。こうした設計は本機がワンオフを前提としたフラッグシップ機であり、コストパフォーマンスを度外視した実験機的な存在であるがゆえに成立したものである。

  1. ^ Gフォートレス形態時の総推力は16,300kg×2(腕部ノズル)+21,700kg×2(バックパック大型ノズル)+14,400kg×4(バックパック小型ノズル)+17,300kg×2(脚部ノズル)=168,200kgとなる筈であるが、何故か多くの資料において69,700kg、或いは139,400kgと表記されている。
  2. ^ コア・ベース形態時、バックパックの小型ノズル4基が全て稼動するならば、総推力は21,700kg×2(バックパック大型ノズル)+14,400kg×4(バックパック小型ノズル)+17,300kg×2(脚部ノズル)=135,600kg(推力重量比2.76)ということになるが、資料等においては106,800kgと表記されている。
  3. ^ サイコガンダムMk-IIとの交戦時には、重力下において長時間戦闘を継続した影響から、熱核反応炉が過熱状態となった。このため、機体出力が低下し、一時的にビーム兵器が使用不能となる現象が発生した。

[編集] Gフォートレス

本機の巡航形態であり、重力下での長距離飛行能力を有する重戦闘爆撃機としての運用が可能である。武装が前面に、推進器が後方に集中しており、MS形態時と比べ、航続距離及び加速性能が飛躍的に向上する。Gフォートレス は直線的な移動を目的とした形態であるため、対MS戦闘時におけるこの形態での運用例は多くはなく、搭乗者の発言によれば、旋回性能の点ではΖガンダムのウェーブライダーに譲るとされる。しかし、Gフォートレスはその圧倒的な火力・加速能力に加え、重力下でのSTOL機動や水中航行を可能とする破格の汎用性を持つ超高性能のMAでもあり、その戦闘能力は巡洋艦クラスに匹敵する。

設計時には武装追加案(スーパーGフォートレス)も検討されていた。

[編集] コア・ファイター

コア・ファイター (CORE-FIGHTER) は、本機の運用システムの中核をなす機体であり、A、Bパーツの共通の制御ユニットとしても機能する。ガンダム用のコア・ファイターと区別するため「ネオ・コア・ファイター」或いは「コア・ファイターΖΖ」とも呼ばれる。(型式番号:FXA-07GB)

ドッキング時には主翼・垂直尾翼を収納、及びエンジンナセルを引き込み、機首を180°回転することでコア・ブロックに変形する。コクピット・ブロックは球形コクピットと同等の機能を有し、単体での生存性が十分に確保されている。サイコミュのメインプロセッサー、及び通常であれば頭部に搭載されるコ・プロセッサーもこのユニットに搭載されており、当時最高水準の演算能力を備えていた。

試作機であるFAZZでは、操縦システムに新開発のアームレイカーが採用されていた。しかし、アームレイカーはコクピットに衝撃が加わった際にパイロットの手から外れ易いため、本機では確実な操縦操作を期して、運用実績のある従来のスティックタイプに戻された。

機首及びエンジンブロック下部にランディングギアを有する。武装は2連装ミサイルランチャー(装弾数4発)2門と機銃。機体下部には2基のトリモチ・ランチャーを備え、コロニー内等での戦闘にも配慮がなされている。

本機を構成する3基のユニットにおいては最も小型であるが、搭載する機銃は的確な運用であれば、MSを行動不能に追い込むことも可能である。ダカール郊外の戦闘においては、推進器を狙撃することで重MSドライセンを撃破している。

[編集] コア・トップ

2連装メガビームライフル及び上半身、コア・ブロックから構成される戦闘機形態をコア・トップ (CORE-TOP) と呼ぶ。シールドは主翼に、腕部はメインノズルとして展開する。機首にも予備のコクピットが設置されており、有視界戦闘が可能である。但し、MS形態時にはライフルの一部となり危険が伴うため、あくまでもコアブロックからの操縦が基本である。機首と上腕部にランディングギアを有する。翼面積が大きく、また腕部を展開したスラスターは可動式のベクタードノズルとしても機能するため、3機の中でも特に空戦能力に秀でている。

コア・ファイタードッキング時には(この状態での運用が基本)、同機のメインノズルも使用可能となり、Aパーツ単独の状態に比べ、加速力が向上する。武装は2連装メガビームライフルを配し、火力の点においても並のMSを凌駕する威力がある。

[編集] コア・ベース

コア・ブロック及び下半身、バックパックによって構成される戦闘機をコア・ベース (CORE-BASE) と呼ぶ。一年戦争時におけるGスカイ及びコア・ブースターと同一コンセプトの機体であり、高機動・重武装を備える。コア・トップと異なり、コア・ファイターなしでは運用できない。股間部と膝アーマーにランディングギアを有する。質量が大きく戦闘機としては大型の部類に入るが、前後2対のVG翼を持ち、飛行能力は高い。また、ペイロードも非常に大きい。武装はビームキャノン2基、21連装ミサイルランチャー2基を装備し、コア・ファイターの武装もそのまま使用可能。3機の中で最も火力に優れ、一撃離脱を基本としたピンポイントでの打撃力に優れる。

目次へ移動する

[編集] 武装

本機は戦艦級の火力を有している。多数の高出力火器を同時にドライブすることが可能であり、長距離射撃から白兵戦闘にまで対応した機能を備える。

ハイメガキャノン(出力50MW)
機体のジェネレーターが生み出す莫大なエネルギーの大部分を、新開発のメガコンデンサーによって凝縮、高密度のメガ粒子を開放する広域エネルギー放射兵器である。その出力はコロニーレーザーの約20%に相当するとされ、MSが最終装甲内に装備する武装としては最強クラスの威力を有する。一射ごとのエネルギー消費量が大きく、連続使用は不可能である。
就役した時点では、ハイメガキャノンは調整が不十分な状態のまま実戦投入されていたため、使用時におけるコンデンサージェネレータへの負荷が問題点となっていた。特に、最大出力で使用した場合、出力が一時的に低下し、機能回復に数分程度を必要とした。[1]
本機の頭部ユニットは就役後も頻繁に改修を施された部位であり、ハイメガキャノンの性能自体も逐次更新され、容量やエネルギー効率の改善が図られている。第一次ネオ・ジオン抗争後期の時点では、ハイメガキャノンの使用による出力低下の問題は、ほぼ解消されていた。キュベレイとの交戦時や、木星宙域におけるドーベン・ウルフ隊との交戦時には、ハイメガキャノン使用後も機体の出力低下を起こすことはなくなっていた。
ネオ・ジオンの旗機であるキュベレイとの交戦時には、パイロットのテンションの上昇に応じてハイメガキャノンの出力が定格性能を超えて増大する事例が見られたが、原因は明確にされていない。その際に砲口周辺の装甲が溶解しているが、これはあくまでイレギュラーな事態によって生じた現象であり、ハイメガキャノンの設計自体に欠陥がある訳ではない。
従来であれば、大型戦艦の主砲クラスの兵装でなければ実現し得なかった大出力火器をMSの内蔵兵器として納めたという点では画期的なデバイスであり、高機動・重火力の両立という本機の機体コンセプトを象徴する兵装である。
2連装メガビームライフル(出力10.6MW×2)
本機の主兵装。別名ダブルビームライフル。デバイス内に複数のジェネレーターを持ち、更にMS本体からのエネルギー供給を受ける(構造的に腕部エンジンと直結する)ことで、MS用手持ち携行火器のサイズに収まりつつもメガバズーカランチャーに匹敵する威力を有し、更に連射を可能とする非常に強力な兵装となっている。ライフルと銘打っているものの、その実態はジェネレーター直結式の連装メガ粒子砲と呼ぶべき兵装である。砲身は200射程度の使用が可能であるとされている。
大火力の兵装だが、マニュアル操作で出力及びビームの収束率の調整が可能であり、運用に柔軟性を持たせている。
携行火器としては破格の威力を備えており、一度の砲撃でMS数機を破壊し、 かすめただけでもガンダリウム製の装甲を溶解させる威力がある。ビームの減衰が激しい大気中においてもその威力は健在であり、一射でドライセンを爆砕したほか、大型MSであるザクIIIの半身を吹き飛ばしている。
Gフォートレス及びコア・トップ形態時には機首となり、専用のコクピットも設置されている。但し、MS形態時には乗員に危険が及ぶことから、こちらは専ら整備用 / 緊急用とされている。しかし、外観的に最も「コクピット」と捉えやすい事もあってか、実際の運用例においては、この部位にパイロットが搭乗する場面も多々見られた。
ビームキャノン / ハイパービームサーベル(出力10MW / 1.1MW)×2
バックパックにマウントされた、ビームキャノン(別名ダブルキャノン)とビームサーベルの共用機構を備える兵装。
キャノンモードでは2連装メガビームライフルに匹敵する出力があり、長射程を有する。マウント部の自由度は高く、自在に砲身を操作できるため、固定武装としては広範な射角を有している。
サーベルモードでは一般的なビームサーベルに比して50%増しのビーム刃を形成する能力があり、高級なガンダリウム・コンポジット装甲であっても容易に破断することが可能である。MS程のサイズもある隕石を丸ごと両断した他、重MSであるドーベン・ウルフ数機を一振りでなぎ払う程の威力がある。ジュドーはその出力を活かし、斬撃によって敵機のビーム射撃を相殺している。この武装も、頭部ハイメガキャノン同様に定格性能以上の出力増大が確認されているが、詳細は不明である。
21連装ミサイルランチャー×2
一基あたりAMA-13Sミサイル21発を搭載する。このミサイルは熱誘導式であり、照準時に標的のスラスターの噴射熱を記憶するため、太陽やフレア弾などに妨害されることがない。
当時はビーム兵器の高出力化に伴って耐ビームコート、Iフィールド等の防護装備も高度化していた。そのため、ビーム兵装のみに依存せず戦術に幅を持たせる為に装備された。
ダブルバルカン×2
頭部に内蔵された2門1対のバルカン砲で、計4門を備える。MSの装甲に対してはさほど有効ではないが、主に牽制時に威力を発揮する。この武装は頻繁に改修を施され、時期によって口径や装弾数が変化していたと考えられている。
ウイングシールド×2
両前腕部にはウイング・バインダーを装備し、Gフォートレスおよびコア・トップ形態時には主翼となる。このバインダーはシールドとしての使用も可能であり、特にウイング部を二枚重ねにした場合には、単機能のシールドに勝る強度を備えている(取り付け基部にビームが直撃した際には破損している)。また任意で着脱が可能であり、投擲兵装としても使用できる。ただし、主翼と兼用であるため、損傷した場合には大気圏内飛行性能に影響が生じる。緊急避難的意味合いから、重要部分への被弾を避けるためにシールドとしての機能を備えているが、これはあくまで変形機構に伴い機体全体をシステムと捉えた上での善後策として付与されたものである(コクピットへの直撃を避けるために、ライフル等の装備品を盾代わりに用いることは珍しいことではない)。本来の機能としては、主翼 / バインダーとして稼動し、ダメージコントロール用の兵装として、運動性の向上による被弾率の低減に主眼が置かれたものである。両肩部ラッチには10連装ミサイル・ポッドを増設する仕様も存在する。
  1. ^ 劇中ではハイメガキャノン初使用時において、発射後一時的に出力が低下する現象が見られた。

[編集] フルアーマー・システム

ドッキング部位の接合強度を向上させ、さらなる多機能化を計るためのフルアーマー・システムも機体と同時進行で開発されている。本機のフルアーマー・システム(フルアーマーΖΖガンダム)はMS形態における機能向上に主眼を置いた追加パーツであり、装甲強化に加え火力及び機動力の増強を兼ねる複合的な強化ユニットとして機能する。この追加パーツは本体フレーム及びコア・ブロックの応力負担を補佐する設計であり、機体剛性が大幅に向上する。同パーツ装着時には基本的にGフォートレスへの変形は不可能となる。しかしMSとしての機体バランスは非常に良好であり、空間戦闘に特化した仕様としては、むしろこちらの形態こそが真の完成形と言える。また、システムは任意の強制排除も可能であり、分離・変形にも支障をきたすことはない。

[編集] 仕様変更

第一次ネオ・ジオン抗争終盤、本機は全面チューンアップが施され、若干の仕様変更が為されている。この仕様を強化型ΖΖガンダムと呼ぶ。また、その状態から更に重火力支援システムを追加装備した仕様をフルアーマーΖΖガンダムと呼ぶ(詳細は後述を参照のこと)。

目次へ移動する


注意以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。


[編集] 劇中での活躍

[編集] 第一次ネオ・ジオン抗争(『機動戦士ガンダムΖΖ』)

グリプス戦役終結後、エゥーゴの巡洋艦アーガマはサイド1・1バンチのコロニー「シャングリラ」へと寄港する。その際、疲弊した戦力を補う為、ジュドー・アーシタを始めとするシャングリラの少年少女達を新たなクルーとして招き入れる。同時にアーガマはΖΖガンダムの中枢であるコア・ファイターをラビアンローズより受領する。出航後、更にBパーツであるコア・ベースを受領、配備する。その後の戦闘で、アクシズ士官マシュマー・セロの搭乗する重MSハンマ・ハンマの攻撃でΖガンダムが稼動不能となる。この際、ジュドーの仲間であるイーノ・アッバーブが最後のパーツであるコア・トップを搬送しつつ、戦闘空域に到着する。ジュドー搭乗のコア・ファイターは、戦闘中にコア・トップ及びコア・ベースとの合体を実施し、新型MSΖΖガンダムへと変形する。この初戦でΖΖガンダムは圧倒的な威力でハンマ・ハンマを撃破した。以後、ΖΖガンダムはいわゆるガンダム・チームの中核として、第一次ネオ・ジオン抗争下で実戦運用される。

実戦配備されたΖΖガンダムは、主席パイロットとなったジュドーの才覚もあり、R・ジャジャバウといったアクシズのエース機を次々と撃破していく。ジュドーはΖΖガンダムを巧みに操り、ネオ・ジオンニュータイプ少女エルピー・プルが搭乗するニュータイプ専用MSキュベレイMk-IIとの交戦時には、ファンネルによる攻撃にも怯まず応戦している。アクシズ随一のベテランパイロットであるラカン・ダカラン駆るドライセンによる急襲を受けた際には、ジュドーはラカンの卓越した技量の前に苦戦するものの、仲間の助けもあり、これを退けている。

地上へと降下した後、ΖΖガンダムはネオ・ジオンによって制圧された連邦議会都市ダカールを目指し、ガンダム・チームと共に砂漠を横断する。途中、幾度か旧ジオン残存兵力の手錬達の操る局地戦用MS部隊による襲撃を受けるものの、ΖΖガンダムは過酷な環境下においても戦い抜き、これらを打ち破っていく。

ネオ・ジオンはダブリンにコロニー落としを実行し、避難民救出の為にコア・ファイターにて出撃したジュドーは、ラカン・ダカラン率いる制圧部隊と遭遇する。新型の重MSザクIIIを操るラカンは合体中の隙を突いてジュドーのコア・ファイターに迫る。その際、カラバを指揮するハヤト・コバヤシの援護により、ΖΖガンダムは辛くも合体に成功するが、ハヤトの機体はラカンによって撃墜される。ジュドーは怒りを爆発させ、ラカンとの壮絶なドッグ・ファイトを展開する。しかし、直後にコロニーが地表に落下し、周囲は閃光に包まれる。爆風の中、ラカンは尚もΖΖに襲い掛かるが、ジュドーの気迫はラカンを圧倒し、これを退ける。それと前後し、ネオ・ジオン巡洋艦サンドラよりサイコガンダムMk-IIがアーガマ追討の為に出撃する。そのコクピットにはエルピー・プルの双子の姉妹と言うべき強化人間プルツーが座していた。ΖΖガンダムはサイコガンダムMk-IIとの空中戦を展開するが、熱核反応炉の過熱が限界値に達し、出力が低下し始める。徐々に劣勢に追い込まれ、サイコガンダムMk-IIの一斉砲撃がΖΖガンダムを襲った際、プルのキュベレイMk-IIが両機の間に介入する。キュベレイMk-IIはΖΖガンダムの盾となって直撃を受け、爆散してしまう。プルを失ったジュドーの怒りに応じてΖΖガンダムのパワーは上昇し、サイコガンダムMk-IIを撃破した。

再び宇宙へと上がったΖΖガンダムは、新造戦艦ネェル・アーガマを新たな母艦とする。ジュドーはパイロットとして成長を遂げ、高機動の新型MAジャムル・フィンや、サイコミュ兵装及び重火力を有する重MSゲーマルクを退ける。

ネオ・ジオン勢力の内紛もあり、凄絶な殲滅戦の様相を呈する第一次ネオ・ジオン抗争終盤、その決戦を控えた時期にΖΖガンダムはフルアーマーΖΖガンダムへの換装を受ける。ラカン操るインコム・システム搭載の重MSドーベン・ウルフを一蹴、プルツーの搭乗するニュータイプ専用巨大MSクィン・マンサと対峙したフルアーマーΖΖはその攻撃を封じ、沈黙させる。

第一次ネオ・ジオン抗争最終局面において、ΖΖガンダムはネオ・ジオンの指導者ハマーン・カーンの搭乗する旗機キュベレイとの一騎打ちに臨む。互いの持つ全ての能力と戦術を駆使する両者は一進一退の死闘を演じ、時には生身の戦闘をも展開していく。最終的に両者のビームサーベルが交錯し、ΖΖガンダムはキュベレイを撃墜する。その後、爆炎に包まれるコア3を脱出する際、ΖΖガンダムは上半身とコア・ブロックを残し大破するが、ネェル・アーガマに収容されたプルツーの導きにより、ジュドーは無事に帰還する。

[編集] その後

第一次ネオ・ジオン抗争終結後、ΖΖガンダムが運用された公式な記録は存在しない。しかし、回収されたΖΖガンダムは修復後、木星へと旅立つジュドーとともにジュピトリスIIに搬入され、木星圏にて運用されたと言われている。ハマーンとの決戦時にΖΖガンダムは上半身とコア・ブロックを残し大破したため、コア・ベース部はジュピトリスII内ドック製の、仮設のメカニズムを使用していた。(通称ZZ-GR)後にコア・ベース部を新規に製造したものが届けられ、ΖΖガンダムは本来の性能を取り戻すこととなる。

目次へ移動する

[編集] 備考

テレビアニメの企画時、ΖΖガンダムの名称が決まる前はガンダムMk-III、オメガガンダム、ネオガンダムなどのネーミング案が存在した。さらに、その後劇中では、「ガンダムΖΖ(ガンダムダブルゼータ)」という作品タイトルと同じ呼び名が使われたのに対し、月刊「ニュータイプ」をはじめとする各種メディアやプラモデルの製品名は「ΖΖガンダム(ダブルゼータガンダム)」が正式名称になるという混乱が見られた。

また、ΖΖガンダムのデザインには、小林誠の他に明貴美加、岡本英朗、出渕裕永野護藤田一己大河原邦男ビシャールデザインなどが参加したが、最終的に小林誠デザインのものが採用され、北爪宏幸、岡本英郎、明貴美加のクリンナップを得て完成している。小林曰く「頭には波動砲を付けて強そうに。あとMS形態は初代ガンダムに、飛行形態はGアーマーに見える様に描いた」。明貴によれば時間との厳しい闘いであったということだが、これはアニメの制作上よりもむしろスポンサーであるバンダイプラモデル設計スケジュールの都合であった。バンダイ『模型情報』によると、クリンナップしたのは北爪宏幸であるとされ、北爪のクリンナップ校了がプラモデルの設計開始に間に合わず、プラモデル「1/144ZZガンダム」の胸部形状が設定と異なってしまったと報じられている。なお準備稿ではGフォートレスに機首が無く、憤慨した小林がバンダイに抗議して機首を追加させた逸話がある(既に設計変更が可能だったのは武器のみであり、ビームライフルの尾部という危険な部位にコクピットがあるのはこの名残である)。また小林は大量のデザイン案を残しており、後述するMSVなどにはこれらの準備稿デザインが参考にされている。

なお、小林誠はバンダイ向けのプレゼンテーションの際に、ΖΖガンダムのフルスクラッチ、完全変形モデルを持参した。

また永野のボツ案は、自身の漫画『ファイブスター物語』に登場する予定のモーターヘッド「ワイツ・ミラージュ」としてリサイクルされたが、後の設定変更で結局抹消されている。

型式番号はMSZ-0010やMS21010などと誤記されたこともある(講談社発行の雑誌「ガンダムマガジン」など)。また、一部の資料にコア・ベース時の全備重量を22.06tとしたものがある。

機体色はTV劇中では「薄く緑の混ざった白と薄めの青」でガンプラでもその色が再現されていたが、マスターグレードでは「明度の高い白と強い青」にアレンジされている。

『機動戦士ガンダム ガンダムVS.ガンダム』では、格闘が後ろ格闘以外すべて投げという異色の機体となっておりザンギエフのスクリューパイルドライバーに酷似した技をも使う。

目次へ移動する

[編集] バリエーション

目次へ移動する

[編集] フルアーマーΖΖガンダム

フルアーマーΖΖガンダム(フルアーマーダブルゼータガンダム、FULL ARMORED ΖΖ-GUNDAM: FULL ARMORED DOUBLE ZETA GUNDAM )は、テレビアニメ『機動戦士ガンダムΖΖ』に登場する、エゥーゴの試作型分離合体可変型MSである。(型式番号:FA-010S)

[編集] 機体解説

機体諸元
フルアーマーΖΖガンダム
型式番号 FA-010S
所属 エゥーゴ
建造 アナハイム・エレクトロニクス社
生産形態 試作機
全高 23.14m
頭頂高 19.86m
本体重量 32.7t
全備重量 87.2t
ジェネレーター出力 7,860kW
スラスター総推力 31,200kg×4
(総推力)124,800kg
推力重量比 1.43
姿勢制御バーニア数 44基
センサー有効半径 16,200m
装甲材質 ガンダリウム合金
武装 スプレーミサイルランチャー×2
16連装ミサイルポッド×2
8連装ミサイルポッド
腹部ハイメガキャノン(増加装甲の搭載分のみ)
その他、強化型ΖΖガンダムと同じ
主な搭乗者 ジュドー・アーシタ

ΖΖガンダムをS型へと仕様変更した上で、更なる機能向上を図る目的で追加パーツを装着した形態。FAZZ(ファッツ)による試験運用結果を基に、さらに改良されたプランに基づいて設計されている。

ΖΖガンダムのフルアーマー化に際し重視されたのは、追加装備による乾燥重量の増加があっても機動力を損なわないことであった。バックパックのメインスラスターは新規設計の熱核ハイブリットエンジン4発に換装され、各ユニット上には合計44基のスラスターが増設されている。全備重量90t近い重装型の仕様となったが、機動力は極めて高い水準に仕上がっており、特に加速性能の点では既存の機体を大幅に凌駕するものとなっている。

追加ユニットはガンダリウムコンポジットによる多重空間装甲であり、内部はマイクロミサイルポッドやプロペラントタンク、あるいはスラスター等の搭載に有効利用される。装甲表面には耐ビームコーティングが施され、標準的な出力のビーム兵器であれば直撃にも3秒間耐えられるとされている。

これらは頭部・バックパックを除き、ほぼ全身に搭載されており、四肢の可動部位を保護し、また変形用の可動部に架せられる応力を分散させ、機体強度を向上させている。一部のアーマーは各関節部の最大可動域に影響しないようフローティング装甲とされ、機体の駆動性に最大限配慮した設計となっている。但し、慣性重量が増加した分、四肢のレスポンス低下は避けられず、近接戦闘には不向きである。搭乗者であるジュドー・アーシタはこの点を技量で補い、ラカン・ダカランの駆るドーベン・ウルフを格闘戦で圧倒、撃破している。

増加パーツは戦闘中に不要と判断されれば、任意に強制排除が可能であり、Gフォートレスへの変形に支障をきたすことはない。ユニット内のプロペラント及び弾薬を全て消費した際には、ノーマル形態のΖΖガンダムへと移行することで継戦時間の延長が可能である。

多量のミサイルポッドや簡易型のハイメガキャノンに加え、FAZZの主兵装であったハイパー・メガ・カノンの搭載も可能であり、火力はノーマル時よりも数段向上し、当時の最新鋭のネオ・ジオン製第4世代MS群を凌駕する圧倒的な戦闘能力を備えている。

本機のフルアーマー仕様は、機体の設計段階からシステムの一部として盛り込まれており、良好な機体バランスを維持したままに飛躍的な性能向上を可能とする。追加ユニットは増加装甲としての機能も有するが、実際には機動・火力面を含めた複合的な機能向上ユニットであり、単機能のMSとして特化した仕様としては、このフルアーマー形態がΖΖガンダムの真の完成形であるとされている。

[編集] 追加武装

各部ミサイルランチャー
高出力ビーム兵器の多用によるエネルギー消費を抑えるため、多数の実弾兵器も搭載されている。不要と判断されれば、ユニットごと排除することが可能。
腹部ハイメガ・キャノン
頭部に装備されるものと同等の威力(出力50MW)を持つが、簡易的なメカニズムの為、一度の発射で砲身が使用不可能となる。必要な電力はバックパックの増設ジェネレーターより供給され、使用後も機体のパワーダウンを引き起こすことはない。実戦では、アクシズ突入時の露払いに使用されている。
ハイパー・メガ・ランチャー
オプション兵装として、ハイパー・メガ・ランチャー(出力79.8MW)を装備する案も検討されていたが、実戦において運用されることはなかった。FAZZの運用したハイパー・メガ・カノンと同一の兵装である。

[編集] 備考

メカニックデザインは明貴美加

バンダイより発売されたプラモデル「1/100 マスターグレード フルアーマーΖΖガンダム」にはハイパー・メガ・ランチャー(ハイパー・メガ・カノン)が付属する。

[編集] 設定の変遷

当時、大日本絵画雑誌モデルグラフィックス」における小説及び模型の連動作品『ガンダム・センチネル』はまだ企画段階であり、詳しい設定は固まっていなかった。また、モデルグラフィックス編集部とバンダイとの間の関係もそれほど良好ではなかったため、プラモデル「ガンダム・センチネル」シリーズは発売されるかどうかは不透明な状態であった。そのため、まずは第1弾として前倒しでフルアーマーΖΖガンダムが発売されることとなったが、バンダイの要望でFAZZではなくテレビアニメ版のフルアーマーΖΖガンダムとして発売されることとなり、紆余曲折の上、強化型ではない「1/144 ΖΖガンダム」に、FAZZと同じホワイトで塗装された増加装甲とハイパー・メガ・カノンが装備された、中途半端な存在として発売されてしまった。このカラーリングの元となったのは当時の1/100作例である。

その後FAZZ(ファッツ)の設定が固まり、デザインが変更された上に型式番号がFA-010Aとなった。さらにテレビアニメ版のフルアーマーΖΖガンダムの型式番号はFA-010Sとなり、区別されるようになった。そのため、プラモデル版のフルアーマーΖΖガンダムはFAZZでもフルアーマーΖΖガンダムでもない謎のMSとなってしまい、現在でも特に設定は起こされていない。

また、2000年にバンダイより発売されたプラモデル1/100 マスターグレード 「フルアーマーΖΖガンダム」及び「FAZZ」に付属のインストには、フルアーマーΖΖガンダムとFAZZはEx-Sガンダムと同様のIフィールド・ジェネレーターの搭載となっている。ガンダムエースの付属ポスターにおいても左肩にIFシステムが搭載されたイラストが描かれたことがあるが、このイラストは本編登場のΖΖガンダムとは外見が相違している上に、特に説明文もなく、あくまでイメージイラストである。

目次へ移動する

[編集] 強化型ΖΖガンダム

強化型ΖΖガンダム(きょうかがたダブルゼータガンダム、AMPRIFIED ΖΖ-GUNDAM: AMPRIFIED DOUBLE ZETA GUNDAM )は、テレビアニメ『機動戦士ガンダムΖΖ』に登場(設定上)する、エゥーゴの試作型分離合体可変型MSである。(型式番号:MSZ-010SあるいはMSZ-010B)

[編集] 機体解説

機体諸元
強化型ΖΖガンダム
型式番号 MSZ-010S (MSZ-010B)
所属 エゥーゴ
建造 アナハイム・エレクトロニクス社
生産形態 試作機
全高 23.14m
頭頂高 19.86m
本体重量 32.7t
全備重量 71.6t
ジェネレーター出力 7,860kW
スラスター総推力 31,200kg×4
(総推力)124,800kg
推力重量比 1.74
姿勢制御バーニア数 36基
センサー有効半径 16,200m
装甲材質 ガンダリウム合金
武装 ダブルバルカン
ハイメガキャノン
ハイパービームサーベル×2(ダブルキャノンを兼ねる)
18連装2段階ミサイルランチャー×2
シールド×2
2連装メガビームライフル
主な搭乗者 ジュドー・アーシタ

ΖΖガンダムをフルアーマーΖΖガンダムに換装するため、バランス調整を行ったマイナーチェンジ・バージョン。一部装甲の追加やバックパックの大型化、ジェネレーターの高出力化などの改修が施されている。

追加装甲による乾重量の増加を考慮し、ショルダースラスターバインダーをより高性能なものに換装した他、各部のスラスターも強化されており、脚部後面ノズルには推力強化パックが追加されている。バックパックのメイン・エンジンは新型の熱核ジェット / ロケット4発に換装、機動力は大きく向上し、Gフォートレス形態時では総推力192,000㎏に達する。また、武装である21連装ミサイルランチャーは18連装2段階ミサイルランチャーに変更され、ハイパー・ビームサーベルの形状にも若干の変更が見られる。

[編集] 備考

メカニックデザインは明貴美加。当初はMSZ-010Bという型式番号であったが、フルアーマーΖΖガンダムの型式番号がFA-010BからFA-010Sに変更されたことに伴い、MSZ-010Sに変更されている。詳しくはフルアーマーΖΖガンダムの項を参照。

アニメ第47話に登場するΖΖガンダムは、この強化型ΖΖガンダムであるとする説と、ノーマルのΖΖガンダムであるとする説の2通りの説が存在する。因みに、プラモデルの1/144ハイグレードZZガンダムの説明書内イラストでは、ハマーンのキュベレイとビームサーベルで切り結ぶ強化型ZZガンダムが描かれている。

目次へ移動する

[編集] スーパーGフォートレス

スーパーGフォートレス (SUPER G-FORTRESS) は、プラモデル「1/100 ΖΖガンダム」の組み立て説明書にて設定された、エゥーゴの試作型分離合体可変型MS・ΖΖガンダムの高速巡航形態Gフォートレスの武装強化仕様である。(型式番号:FX-010A)

[編集] 機体解説

機体諸元
スーパーGフォートレス
型式番号 FX-010A
FX-010X(MS形態)
所属 エゥーゴ
生産形態 試作機
全長 30.58m
全幅 18.52m
全備重量 97.78t
スラスター推力 16,300kg×2
21,700kg×2
14,400kg×4
17,300kg×2
(総推力)168,200kg
武装 ダブルキャノン
21連装ミサイルランチャー
2連装メガビームライフル
ハイパーメガキャノン
肩部10連装ミサイルランチャー×4
プロペラント部ミサイルランチャー×4
改良型ダブルビームライフル
60mmバルカン砲×4

ΖΖガンダムの高速巡航形態であるGフォートレスに、追加装備としてハイパー・メガ・ランチャー、ミサイルポッド、及び長距離巡航用プロペラントタンクを装着した形態。ΖΖガンダム単体での作戦能力を向上させるために考案された形態である。航続距離及び火力は大幅に向上しており、高速巡洋艦クラスの能力を獲得することに成功している。

ミサイルポッドを除装することでMS形態への変形が可能であり、その際にはランチャーはFAZZの扱い方と同じく銃の様にホールドする。しかし、実戦投入された機体はMS形態での運用が多く、同形態に比重を置いたフルアーマーΖΖガンダムの方が有効であると判断され、スーパーGフォートレスは廃案となっている(スーパーGフォートレスはあくまでノーマルのGフォートレスに追加装備を施した仕様であり、強化型ΖΖガンダムが変形したものではない)。

[編集] 武装

ハイパー・メガ・ランチャー
バックパックにオフセットされる。増加試作機FAZZ(ファッツ)にて試験運用が行われたハイパー・メガ・カノンを形状変更した同一仕様兵装。フルアーマーΖΖガンダムにも同一仕様で装備される予定であったとされる。
ミサイル・ポッド
肩部にはAMA-35S型ミサイル10発を内蔵するミサイルポッド計4基の他、プロペラントタンクにAMF-37H型ミサイルを内蔵するミサイルランチャーを片側2基ずつ、合計4基を装備する。

その他にコア・トップの主翼にもミサイルランチャーの装備が可能であり、また機首である2連装メガビームライフルには60mmバルカン砲4門を装備する。

目次へ移動する

[編集] FAZZ(ファッツ)

FAZZ(ファッツ、Full Armored ZZ)は、雑誌企画『ガンダム・センチネル』に登場する、地球連邦軍所属の試作型MS。(型式番号:FA-010A(FA-010-A))

[編集] 機体解説

機体諸元
FAZZ
型式番号 FA-010A
所属 地球連邦軍
建造 アナハイム・エレクトロニクス社
生産形態 増加試作機
全高 22.11m
頭頂高 19.86m
本体重量 45.4t
全備重量 94.6t
ジェネレーター出力 8,070kW
スラスター総推力 118,800kg
推力重量比 1.26
姿勢制御バーニア数 22基
センサー有効半径 16,200m
装甲材質 ガンダリウム・コンポジット
武装 60mmバルカン砲×2
背部ビーム・カノン×2
AMA-13S 8連ミサイル・ポッド
スプレー・ミサイル・ランチャー
18連装2段階ミサイルランチャー×2
ダブルビームライフル
ハイパー・メガ・カノン
主な搭乗者 シン・クリプト
ジョン・グリソム
ロバート・オルドリン

ΖΖガンダムの増加試作機に重火力支援システムを固定装備した試験機を指す。同機はあくまでフルアーマー状態での性能のみを検証するのが目的の機体であるため、増加ユニットは全て固定式とされ、基本的には着脱は不可能とされている(勿論、メンテナンスなどの際には外装の除去は可能であるが、稼動時におけるユニットの強制排除機能などは備えていない)。その為、基礎構造にはΖΖガンダムのMS形態のみを再現した汎用フレームが使用されており、Gフォートレスへの変形や分離機構は省略されている。頭部及び腹部のハイメガ・キャノンは機体バランスを検討するためのダミーであり、発砲は不可能となっている。機体材料にはガンダリウム合金を使用し、MSの構造材としては高級な部類ではあるが、実際のΖΖガンダムよりはランクの劣るものが用いられている。加えて機動力の面においても、フルスペックの機体には及ばない(α任務部隊の教官マニングスは「ハリボテ」と酷評している)。

後に第一次ネオ・ジオン抗争にて活躍することになるフルアーマーΖΖガンダムと外観は酷似しているが、根本的には異なった存在である。ガンダムタイプには分類されるものの、純然たる重火力支援機として捉えるべき機体であり、格闘戦には不向きだが、長距離からの火力戦闘においては強力な性能を発揮する。バックパックに装備されるハイパー・メガ・カノンはΖΖガンダムの頭部ハイメガ・キャノンよりも強力であり、モビルスーツが単体で携行できる兵装としては、当時最高水準の出力を誇る。

コクピットには新開発のアームレイカーが搭載され、複雑な火器管制システムの簡便化を図っている。また、試験が目的の機体であり、機体性能自体もオリジナルのΖΖガンダムに比べ抑えられているため、新兵による操縦は可能である。

なお、FAZZには頭部やバックパックなどにフルアーマーΖΖガンダムとの外観上の差異が若干存在するが、それらの部位にはΖΖガンダムの設計に際し、社内コンペに敗れたモデルが流用されていると言われている。変形機構やコア・ブロック・システム、頭部ハイメガキャノンの省略故、機体の完成はΖΖガンダムの半年近く前であった。

同機はニュー・ディサイズ決起の際に3機がα任務部隊に配備され、戦力として用いられると共に実用評価試験が行われたが、エアーズ市の攻防戦においてガンダムMk-Vと遭遇、同機のパイロットブレイブ・コッドの圧倒的な技量の前に全機が撃墜された。この際、04号機のシン・クリプトは脱出に成功したものの、05号機のジョン・グリゾム、06号機のロバート・オルドリンの両名が戦死している。

[編集] 武装

ダブル・ビーム・ライフル(出力不明)
ΖΖガンダム / フルアーマーΖΖガンダムの主兵装となるダブル・ビーム・ライフルは、FAZZでは副砲としての機能を担う。オリジナルに比べて出力は抑えられている模様である。手持ちでの運用は想定されておらず右前腕にコネクターを利用して接続する方式になっているが、これはハイパー・メガ・カノン射撃時に砲身を右腕で保持する必要があるための措置。
背部ビーム・カノン(出力12MW)
エネルギーCAPを用いた大口径ビーム兵器。比較的コストパフォーマンスが高く、Sガンダムに装備されるものと同一のもの。但し、フルアーマーΖΖガンダムとは異なり、ビームサーベルとしての機能は持たない。
ハイパー・メガ・カノン(出力79.8MW)
FAZZの主兵装である強大な火器。ΖΖガンダムの頭部ハイメガキャノンの約6割増しの出力を持ち、数秒のインターバルで連射が可能。ただし、発射可能数は多くなく、機体のジェネレーターにかかる負担も大きい。戦況によっては基部ごと排除し、ダブルビームライフルをメインとした高機動戦闘に移行することも可能。

[編集] 備考

メカニックデザインはカトキハジメ(頭部デザインのみあさのまさひこ)で、ZZガンダムに白装束を着せたようなデザインとなっている。当初はフルアーマーΖΖガンダムと明確に区別されていなかったため、FA-010Bという型式番号であったが、後に変更されている。詳しくはフルアーマーΖΖガンダムの項を参照。元デザインが明貴美加デザインのフルアーマーΖΖガンダムのリファインある為に明貴デザインと誤解されやすい。

目次へ移動する

[編集] プロトタイプΖΖガンダム

プロトタイプΖΖガンダム(プロトタイプダブルゼータガンダム、PROTOTYPE ΖΖ-GUNDAMPROTOTYPE DOUBLE ZETA GUNDAM ) は、バンダイ発行の雑誌「SDクラブ」の雑誌企画『大河原邦男モビルスーツコレクション』 (M-MSV) に登場する、エゥーゴの試作型分離合体可変型MSである。(型式番号:MSZ-009)

[編集] 機体解説

機体諸元
プロトタイプΖΖガンダム
型式番号 MSZ-009
所属 エゥーゴ
建造 アナハイム・エレクトロニクス社
生産形態 試作機
頭頂高 19.02m
本体重量 29.5t
全備重量 60.3t
ジェネレーター出力 3,140kW
スラスター総推力 100,300kg
センサー有効半径 15,480m
装甲材質 ガンダリウム合金
武装 ダブルキャノン
シールド×2
主な搭乗者 イブン
アイン・ラベル
マイク・シュミット

エゥーゴとアナハイム・エレクトロニクス社による共同開発計画「Ζ計画」の一環として開発された機体。後続機であるΖΖガンダムの前身と言える機体であり、Ζガンダムの設計思想を進めた合体・変形機構を有する。

本機はコア・ファイターをシステムに組み込んでおらず、Gフォートレスが上下に分離しGトップ0型、Gベース0型の2機の戦闘機となる。試験機であるため、武装はバックパックに装備されたビームキャノン2門のみである。2機が製造され、うち1機はB型へと換装された。

[編集] 劇中での活躍

講談社の雑誌「ガンダムマガジン」第3号掲載の漫画『ガンダム伝説』第3弾『始動せよ!ΖΖガンダム!!』(みやぞえ郁雄著)では、アナハイム・エレクトロニクス社のレシル博士により開発。テストパイロット・イブンにより初の有人実験が行われるが、制御できず暴走。イブンはコア・ファイターで駆けつけた整備士である兄アーリーの手により救出された。この実験結果により、ΖΖガンダムにはコア・ブロック・システムが搭載されることになったが、設計を大幅に見直したため開発が遅れてしまい、グリプス戦役中の実戦投入は不可能となってしまった。

また、「SDクラブ」掲載の短編小説『モビルスーツコレクション・ノベルズ』Act.3「宇宙の咆哮」では、エゥーゴのアイン・ラベル准尉とマイク・シュミット中尉によるテスト中にティターンズの部隊と遭遇。戦闘の最中にドッキングするが、武器を持っていなかったため格闘戦を行う。新型のビームライフルを受け取るが試作品のため、わずか4度の射撃で右腕とともに爆発をしてしまった。

[編集] 備考

小林誠のデザインしたΖΖガンダムの初期設定を基に大河原邦男がデザインした。型式番号はMS21009と誤記されたこともある(講談社の雑誌「ガンダムマガジン」)。

目次へ移動する

[編集] プロトタイプΖΖガンダム B型

プロトタイプΖΖガンダム B型(プロトタイプダブルゼータガンダム ビーがた、PROTOTYPE ΖΖ-GUNDAM B-TYPE: PROTOTYPE DOUBLE ZETA GUNDAM B-TYPE ) は、バンダイ発行の雑誌「SDクラブ」の雑誌企画『大河原邦男モビルスーツコレクション』 (M-MSV) に登場する、エゥーゴの試作型分離合体可変型MSである。(型式番号:MSZ-009BあるいはMSZ-009-2)。

[編集] 機体解説

機体諸元
プロトタイプΖΖガンダム B型
型式番号 MSZ-009B (MSZ-009-2)
所属 エゥーゴ
建造 アナハイム・エレクトロニクス社
生産形態 試作機
頭頂高 19.02m
本体重量 31.7t
全備重量 63.0t
ジェネレーター出力 7,200kW
スラスター総推力 100,300kg
センサー有効半径 15,480m
装甲材質 ガンダリウム合金
武装 ハイメガキャノン
ハイパービームサーベル×2(ダブルキャノンを兼ねる)
シールド×2
ダブルビームライフル

プロトタイプΖΖガンダムの2号機に新型のジェネレーターを搭載した機体。これにより、機体を大型化することなく、出力は倍以上の7,200kWにまで向上した。

これに併せ各種武装が追加され、運用試験が行われた。頭部は試作型のハイメガキャノンを装備したものに、バックパックのビームキャノンはハイパービームサーベルとしても使用可能なものに換装された。更に試作型のダブルビームライフルを携行する。

型式番号は本来MSZ-009Bであるが、2号機を使用しているためにMSZ-009-2とされることもある。