あさぎり (列車)
| あさぎり | |
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小田急20000形「あさぎり」(左)とJR東海371系「あさぎり」(右)
(2008年4月) |
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| 運行鉄道事業者 | 小田急電鉄 東海旅客鉄道(JR東海) |
| 列車種別 | 特急列車 |
| 運転区間 | 新宿駅(小田急) - 沼津駅 |
| 経由線区 | 小田急小田原線・御殿場線 |
| 使用車両 (所属区所) |
20000形電車(喜多見検車区) 371系電車(静岡車両区) |
| 運転開始日 | 1991年3月16日 |
| 備考 | 2010年3月13日現在 |
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この表について
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あさぎりとは、小田急電鉄(小田急)と東海旅客鉄道(JR東海)が新宿駅 - 沼津駅間を小田急小田原線・御殿場線経由で運行している特急列車である。
本項では小田急線と御殿場線を直通運転していた列車の沿革についても記述する。
目次 |
[編集] 概要
特急「あさぎり」は、1959年7月に特別準急「朝霧」として運転を開始し、1968年7月に御殿場線電化により、列車名を平仮名の「あさぎり」に変更された。その後、1968年10月に急行列車化(小田急線内は「連絡急行」と種別名称を変更)され、1991年3月に特急列車化された。
東海道本線静岡駅までの延長運転を求める声が出ているが、JR東海では「新宿駅と静岡駅では3時間程度の所要時間となり、新幹線との時間差が大きすぎる」として、考えられていない[1]。
[編集] 「あさぎり」の列車名の由来
富士山麓の朝霧高原が由来となっており、小田急グループで運営していた朝霧キャンプ場の宣伝を兼ねる[2]。
このほか、1959年から1986年まで日本国有鉄道(国鉄)が門司港駅 - 天ヶ瀬駅・由布院駅間を鹿児島本線・日豊本線・日田彦山線・久大本線経由で運行していた準急・急行・快速列車も「あさぎり」として運転されていた。しかし、列車名の由来は自然現象に依拠するものである[3]。
また、ともに急行列車という性格から座席指定制を採用していなかったこと、運行主体が前者は小田急電鉄から日本国有鉄道(国鉄)への片乗り入れの体裁をとっていたのに対し、後者は国鉄線内での運行だったこと、ともに国鉄・JRの座席指定席発券管理システムであるマルスシステムに収録されていなかった[3]ことなど、別地域に同一名称の列車が運行されていても問題が生じなかったため、後者の廃止まで両者が併存する状態になっていた。
しかし、前者は座席指定ではないものの乗車整理券の体裁を組み合わせてほかの小田急ロマンスカーと同一の発券システムで「列車名・乗車車両」の指定まで行い、小田急ロマンスカーの発券を扱う旅行代理店で販売されていたことや「私鉄特急車、とりわけ小田急ロマンスカーが国鉄に定期優等列車として乗り入れる」という運行上の特色などから、比較的広く前者をさすことが多かったとされる。
[編集] 運行概況
JR東海と小田急電鉄で相互直通運転を行い、両社で1日2往復ずつ合計4往復が運行されている。主に、東京から西伊豆方面への観光輸送と、御殿場方面へのビジネス・観光客の輸送を目的としている。列車番号は小田急線内とJR線内とで異なり、小田急線内は号数に040を冠して末尾にM、JR線内では号数にMを付与している。
2012年3月17日のダイヤ改正により、運転区間が新宿駅 - 御殿場駅間に変更されるとともに、全列車が小田急60000形「MSE車」で運行される予定である[4][5]。
[編集] 停車駅
新宿駅 - 町田駅 - 本厚木駅 - 松田駅 - (駿河小山駅) - 御殿場駅 - 裾野駅 - 沼津駅
- ( )は1号・3号・6号・8号が停車
2012年3月17日以降
新宿駅 - 新百合ヶ丘駅 -相模大野駅 - 本厚木駅 -秦野駅 - 松田駅 - (駿河小山駅) - 御殿場駅
[編集] 使用車両・編成
| あさぎり | ||||||||||||||||
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← 沼津
新宿 →
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小田急20000形「RSE車」および、JR東海371系が使用されている。RSE車は1・4・5・8号で運用され、371系は2・3・6・7号で運用されている。
いずれの車両も2階建車両を連結しているが、RSE車の4号車1階がセミコンパートメントとなっているほか、371系の2号車には車椅子スペースが設置されているなど、車内設備は両車で若干異なっている。371系は1編成のみの在籍であるため、同車が検査などで運行できないときはRSE車で運行される。検査などの場合は市販の時刻表などで、あらかじめ車両変更日が記載されている。このときは全列車がRSE車での運行となり、この期間中はRSE車の検査等は実施されない。なお、車両故障などの異常時は、小田急線内のみを7000形「LSE車」や10000形「HiSE車」で運行し、御殿場線内を運休することがある[6]。
特急券の発行は小田急ロマンスカーに準じており、全車座席指定席である。そのため、御殿場駅 - 沼津駅間をのぞいて自由席は設定されていない。なお、JR東海が実施するイベント「さわやかウォーキング」が足柄駅 - 松田駅間で開催される時には本来の自由席区間が最遠で松田駅まで延長される措置が行われている。
小田急が国鉄・JRへの片乗り入れを行っていたため、小田急の車両が使用されていた。
- キハ5000形気動車・キハ5100形気動車
- 3000形電車(SSE車) :1968年7月 - 1991年3月
2012年3月のダイヤ改正では、御殿場駅までの運転区間短縮が行われるとともに、1991年以前と同様に小田急の片乗り入れとなる予定。
- 60000形電車(MSE車) :2012年3月 -
[編集] 特急券の発行
座席管理がJRでなく小田急側にあるため、JR東海で特急券を購入する場合はマルス端末の専用メニューから小田急にオンラインで問い合わせ、座席指定を確保するシステムとなっている。JR東海以外のJR窓口は小田急とオンライン接続されていないため、マルス端末で席なし特急券を発行し、さらに静岡マルス指令に電話をし、座席の割り当てを受けることになる。この煩雑さから、JR側は2009年3月14日出発分から、小田急線区間を含む指定券の発券をJR東海のみどりの窓口設置駅全駅・ジェイアール東海ツアーズと、西日本旅客鉄道(JR西日本)京阪神地区の一部窓口に限定した[7]。
このため、連絡運輸の範囲から外れる地域で小田急とJRを直通利用する特急券を購入する場合は、JR線と小田急の乗車券とを組み合わせての発券となる。そのため、枚数が多くなるほか、発売方法が煩雑となる。
また、長らく国鉄・JR線内は急行列車扱いであったことや、松田駅 - 沼津駅間の営業キロが50.0kmであることから、従来の運行区間である松田駅 - 御殿場駅間での急激な料金の値上がりを防ぐため、JR東海内は座席指定席券の料金も30kmまでの「特定特急券」(通常期:820円)を設定している。また、御殿場駅 - 沼津駅間の自由席特急券も形式的には「特定特急券」(310円)の扱いで発行している。 沼津駅では、発車前まで係員がホーム上で自由席特急券の立ち売りを行っている。
また、運行開始からしばらくはJR線を走る特急列車であるにもかかわらず、座席番号は小田急のシステムにあわせた連番方式であった[8]。2003年4月6日からはJRと同様の方式に変更されている。
[編集] 車内サービス
特急格上げとなった1991年時点では、小田急ロマンスカーではシートサービスが実施されていたが、「あさぎり」においては、普通車については当初からワゴンサービスのみである。グリーン車についてはシートサービスを実施しており、各座席にはコールボタンも備えられている。
グリーン車のシートサービスのメニューにおいて、上り「あさぎり2号」限定のメニューとして、モーニングセットが提供されていた。「洋風」・「和風」があり、運行開始当初は、洋風セットはサンドイッチ・季節の果物・コーヒー、和風セットは沼津駅の駅弁・緑茶・味噌汁のセットであった。1994年ごろからは洋風セットの果物・和風セットの味噌汁が省略され、その分価格も下げられていた。
2011年3月11日をもってワゴンサービス終了。本来なら、当日の8Mと7Mをもって終了となる予定であったが、運行前に東北地方太平洋沖地震が発生し、その影響でそれぞれの列車は運休、5Mも途中駅で打ち切りとなった。
特急「あさぎり」運転開始時は、JR東海の371系はJダイナー東海(現・ジェイアール東海パッセンジャーズ)のパーサーが専属の「あさぎり」担当として1列車5名乗務していた。また、乗務員基地は東京八重洲の新幹線乗務員と同じであったが「あさぎり」専属のパーサーは制服が新幹線とは違うデザインであるなどまったく別なクルーとしての存在であった。一方、小田急の20000形担当は特急「あさぎり」運転開始時に設立された小田急レストランシステム (ORS) が専属のパーサーが「あさぎり」のみ乗務(1列車6名、のちに「はこね」などの小田急線列車にも乗務)していた。ORSではパーサー業務やワゴン販売の研修を自社で行うことができず、Jダイナー東海に研修の一部を委託した。このため、ORSの第1期生は東海道新幹線乗務経験がある。ちなみにパーサーが他社の優等列車に比べ車両あたりの乗務人員が多いのは小田急線内の停車駅において当時は、乗車改札を行っており乗車ドアの開扉がパーサーの担当であったことが主な理由である(正確には、車掌スイッチ扱いは車掌が半自動扱いで開扉し、号車担当のパーサーが371系はデッキにあるドア開扉ボタンを、20000形は手動で開扉する。閉扉は車掌が車掌スイッチを閉じとする扱い)。
[編集] 乗車制度
新宿駅は小田急線内であるので、JRの「東京山手線内」や「東京都区内」の制度は適用されない。そのため、「あさぎり」に乗車する場合、例えば「吉原→新宿(小田急)」のように、JR駅だと東京山手線内や東京都区内であるにも関わらず、「山手線内」「東京都区内」が発駅または着駅として表示されない乗車券の発行となる。また、小田急線の運賃計算上松田駅と新松田駅は同一駅として扱われる。小田急線に有効な途中下車可能な特別企画乗車券では、有効区間に新松田駅を含む場合は途中下車することができる。
ただし、現在ではJRの窓口に関しては、前述のJR東海やJR西日本の窓口以外では本列車にかかる乗車券類の発券ができないため、JR東日本管内から(本列車の利用を前提とした画像例の発券制度変更以前の1991年(平成3年)に発行された新町→新宿→松田→御殿場)の乗車券購入が可能かどうかは不明である。
[編集] バスとの連携
あさぎりの沼津乗り入れ当初は、沼津駅から伊豆半島各方面への接続バスの運行が設定されていた。このうち、東海自動車の西伊豆特急「スーパーロマンス号」の運行開始当初は、バスの車体の片側を20000形「RSE」の、反対側を371系のカラーリングと揃えた専用車両が運行された[1]。車両更新時に専用色ではなくなっている。
[編集] 小田急線御殿場線直通列車の沿革
- 1955年(昭和30年)10月1日:小田急電鉄が箱根・富士方面への観光輸送を主目的として、小田急新宿駅 - 御殿場線御殿場駅間に気動車準急列車「銀嶺(ぎんれい)」・「芙蓉(ふよう)」を1日各1往復ずつ運行開始。
- 1959年(昭和34年)
- 1968年(昭和43年)
- 1971年(昭和46年)10月1日:新原町田駅(現在の町田駅)・山北駅・駿河小山駅を停車駅に追加。
- 1984年(昭和59年)2月1日:本厚木駅と谷峨駅にも停車するようになる。ただし、谷峨駅については一部列車のみの停車となる。
- 1991年(平成3年)3月16日:小田急が保有する3000形電車が経年による車両交代時期を迎え、JR東海と小田急電鉄が両社で新規に車両を製作し特別急行列車として相互直通運転する形態ととなる。これに伴い以下のように変更する。
- 2007年(平成19年)3月18日:全車両禁煙になる。
- 2011年(平成23年)
- 2012年(平成24年)
[編集] 列車名の由来
- 「あさぎり」・「朝霧」 - 上記参照。
- 「銀嶺(ぎんれい)」 - 富士山の異称「銀嶺」(ぎんれい)にちなむ。
- 「長尾(ながお)」 - 箱根と御殿場との間にある長尾峠(ながおとうげ)にちなむ。
- 「芙蓉(ふよう)」 - 富士山の異称「芙蓉峰」(ふようほう)にちなむ。
[編集] 脚注
- ^ a b 『鉄道ジャーナル』通巻297号 p35「新特急あさぎり 経緯と期待」
- ^ 『鉄道ピクトリアル』 電気車研究会 No.829(2010年1月臨時増刊) 赤石定次「行先表示板とのおつき合い -自分史の中に見る△と□と○-」 pp.135 - 139
- ^ a b 鉄道友の会東京支部 『コロタン文庫51 鉄道時刻表全百科』 小学館、1979年、42-43頁。「同名の定期列車 2つの「あさぎり」」
- ^ a b 平成24年3月ダイヤ改正について (PDF) - 東海旅客鉄道ニュースリリース 2011年12月16日
- ^ a b 2012年3月17日(土) ダイヤ改正を実施します。 (PDF) - 小田急電鉄ニュースリリース 2011年12月16日
- ^ “あさぎり”を「LSE」が代走 『鉄道ファン』交友社 railf.jp鉄道ニュース 2010年11月26日
- ^ 『JR時刻表』交通新聞社 2009年4月号
- ^ 『鉄道ジャーナル』通巻297号 p25「あさぎり 二つの顔の新特急」
- ^ 御殿場線 特急「あさぎり号」運行再開について - 東海旅客鉄道ニュースリリース 2011年4月7日
- ^ 4月16日以降の運転計画について (PDF) - 小田急電鉄 2011年4月7日
- ^ 御殿場線 特急「あさぎり号」ゴールデンウィーク期間の運行計画について - 東海旅客鉄道ニュースリリース 2011年4月18日
- ^ 御殿場線 特急「あさぎり号」 5月9日(月)以降の運行計画について - 東海旅客鉄道ニュースリリース 2011年4月26日
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- JR東海車両図鑑 371系 - 東海旅客鉄道
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