松田駅

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松田駅
北口駅舎(2011年2月25日)
北口駅舎(2011年2月25日)
まつだ - Matsuda
相模金子 (1.9km)
(2.9km) 東山北
神奈川県足柄上郡松田町松田惣領1879-3
所属事業者 JR logo (central).svg東海旅客鉄道(JR東海)
JR logo (freight).svg日本貨物鉄道(JR貨物)
所属路線 御殿場線
キロ程 10.2km(国府津起点)
電報略号 マタ
駅構造 地上駅
ホーム 2面3線
乗車人員
-統計年度-
3,315人/日(降車客含まず)
-2012年-
開業年月日 1889年明治22年)2月1日
乗換 新松田駅小田急小田原線)*
備考 JR東海:駅長配置駅管理駅
みどりの窓口
* 小田急小田原線(新宿方面)との連絡線あり。

松田駅(まつだえき)は、神奈川県足柄上郡松田町松田惣領にある、東海旅客鉄道(JR東海)・日本貨物鉄道(JR貨物)御殿場線である。

概要[編集]

南口駅舎(2011年2月25日)

松田町の中心部に位置する駅。御殿場線の第一種鉄道事業者であるJR東海が旅客営業、第二種鉄道事業者であるJR貨物が貨物営業を担当している。

当駅には、御殿場線の普通列車特急あさぎり」が停車する。また、駅の南に小田急小田原線の新松田駅が近接し、乗り換えが可能である。特急「あさぎり」は当駅東方にある連絡線を介して小田急小田原線と直通運転を行なっている。そのため、小田急線の運賃計算上、当駅と新松田駅は同一駅として扱われる。小田急線に有効な途中下車が可能な特別企画乗車券では、有効区間に新松田駅を含む場合は途中下車できる。

駅の開業は1889年(明治22年)2月である。官設鉄道(後の日本国有鉄道)単独の駅であり、国鉄分割民営化の際もJR東海のみに継承された。その後、1994年(平成6年)10月に貨物営業が再開された際、当駅を管理する事業者にJR貨物が追加された。

歴史[編集]

東海道本線国府津 - 沼津間は1889年(明治22年)に開業したが、山岳地帯を通過するため建設困難とされた現行の熱海経由のルートではなく、御殿場経由の御殿場線のルートで建設された。そのため、国府津 - 沼津間の開業時に新設された当駅は、開業時東海道本線の駅であった。駅が開設されたのは矢倉沢往還宿場町として栄えた松田であり、駅の開業は明治に入って衰退していた町を再び活気付かせた[1]

しかし、1927年(昭和2年)に小田急小田原線が開通して松田に新松田駅を設けると、東海道本線より速く東京へ往来できる事もあって客の流れはそちらに向かうようになった。丹那トンネルが開削され、1934年(昭和9年)に国府津 - 熱海 - 沼津間が全通すると東海道本線は同区間経由に変更され、当駅を通る路線は御殿場線という地方路線に格下げされた。この結果、当駅から東京へ向かう直通列車がほとんどなくなり、この地域の中心で新しい東海道本線が通る所でもあった小田原に直通していた小田原線及び新松田駅の重要性はさらに増し、それと連動して当駅の地位は低下していった。

第二次世界大戦中、小田急電鉄は東京急行電鉄に統合されて俗に言う大東急となっていたが、東海道本線には根府川駅近くなど橋梁の多い区間があり、空襲砲艦攻撃を受けて同区間が不通になる恐れがあった。そのため、東急小田原線と御殿場線によってその代替ルートを設けようという案が陸軍から出され、この松田に連絡線を設ける事にした。それに伴って用地の確保と連絡線の橋脚が完成したが、まもなく終戦となったため工事は中止された。

小田急との連絡線を通過する「あさぎり」(2009年10月23日)

その後、東急ではこの未成となっていた連絡線を完成させて東京から御殿場線へ直通する列車を設定しようと考えたが、御殿場線の電化を要するためこの時は見送られた。東急から小田急が再独立し、高出力気動車キハ5000形気動車が完成した事で、ようやく1955年(昭和30年)に連絡線は完成し、直通運転が開始された。1968年(昭和43年)には御殿場線と連絡線の電化も完成し、直通列車も電車化され、現在の「あさぎり」となった。

年表[編集]

駅構造[編集]

駅構内を沼津側から見る。左側のホームが1番線(2008年7月23日) 駅構内を国府津側から見る。右側のホームが1番線(2009年10月23日)。
駅構内を沼津側から見る。左側のホームが1番線(2008年7月23日)
駅構内を国府津側から見る。右側のホームが1番線(2009年10月23日)。

ホーム[編集]

2面3線のホームを有する地上駅。構内北側に単式ホーム1面1線、構内南側に島式ホーム1面2線が配置されている。ホームは単式ホーム南側が1番線、島式ホーム北側が2番線、同じく島式ホーム南側が3番線であり、1番線が上り本線、3番線が下り本線である。

2番線は御殿場線の上り列車、3番線は下り列車が使用している。小田急小田原線への連絡線が1番線東側(国府津方面)から分岐しているため、特急「あさぎり」は上下ともに1番線を使用している。かつては1番線が上り列車専用、3番線が下り列車専用、2番線が上下兼用となっていた[4]

松田駅プラットホーム
ホーム 路線 種別 方向 行先
1 御殿場線 特急「あさぎり」 下り 御殿場方面[5]
小田急線直通 特急「あさぎり」 上り 新宿方面
2 御殿場線 普通 上り 国府津方面[5]
3 御殿場線 普通 下り 御殿場・沼津方面

駅設備[編集]

駅舎(改札口)は2ヶ所ある。単式ホーム(1番線)に隣接して駅本屋(北口)が置かれ、島式ホーム(2・3番線)から地下通路を通った先に南口が置かれている。南口は小田急の新松田駅と道路を挟んだ向かい側にある。

当駅は御殿場線の拠点の一つであり、JR東海静岡支社の駅長駅員配置駅(直営駅)である[6]管理駅として、神奈川県側に位置する御殿場線の6駅(下曽我駅上大井駅相模金子駅東山北駅山北駅谷峨駅)を管理している[6]

北口・南口共に駅舎内部にはみどりの窓口や近距離用自動券売機が設置されている。PASMO・Suicaなどの交通系ICカードで当駅から御殿場線に乗車する事はできないが、特急「あさぎり」を利用する小田急線内各駅から/への旅客のために、北口・南口共改札事務室内に窓口処理機やICカード処理機が設置されている。磁気乗車券(普通券、回数券、株主優待券など)の入場処理も可能である。この窓口処理機は小田急電鉄のもので新松田駅入場・出場として処理される。

2つのホーム間の移動用に跨線橋が1ヶ所設置されている。

貨物取扱[編集]

松田駅に甲種車両輸送列車として到着した小田急2000形電車(1994年12月19日)

JR貨物の駅は臨時車扱貨物のみを取り扱っており、定期貨物列車の発着はない。しかし、稀に小田急電鉄向けの甲種車両輸送列車が発着し、JR貨物の電気機関車が小田急線の新松田駅構内まで乗り入れている。この列車は従来小田原駅発着であったが、1994年(平成6年)10月以降当駅発着に変更された。なお、これらの列車はすべて沼津方面からの発着となっている[7]

貨物営業は国鉄時代にも行われていたが、国鉄分割民営化前の1982年(昭和57年)11月に廃止された。実施時には駅舎東側に貨物ホームがあった他、酒匂川岸まで伸びる砂利採取線があった。砂利採取線では国府津機関区所属のC11形蒸気機関車が使用されていた。

利用状況[編集]

2012年度の一日平均乗車人員は3,315人であった。近接する新松田駅(12,341人)の約四分の一の数字である。

近年の一日平均乗車人員推移は下記の通り。

年度 一日平均
乗車人員
1995年 5,012 [8]
1996年 4,904 [8]
1997年 4,679 [8]
1998年 4,437 [8]
1999年 4,292 [8]
2000年 4,241 [8]
2001年 4,088 [8]
2002年 3,958 [8]
2003年 3,923 [8]
2004年 3,854 [8]
2005年 3,839 [9]
2006年 3,825 [9]
2007年 3,842 [10]
2008年 3,832 [10]
2009年 3,710 [11]
2010年 3,634 [11]
2011年 3,330 [12]
2012年 3,315 [13]

駅周辺[編集]

バス路線[編集]

駅本屋側[編集]

以前は駅前からバスが発着していたが、現在は近隣の路上バス停からの発着となる。 (南口側のほうがわかりやすい)

南口側[編集]

隣接する小田急線新松田駅駅前広場から発着する。新松田駅#路線バスを参照。

隣の駅[編集]

※特急「あさぎり」の隣の停車駅は列車記事を参照のこと。

東海旅客鉄道
御殿場線
相模金子駅 - 松田駅 - 東山北駅

脚注[編集]

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  1. ^ 原口隆行 『鉄道唱歌の旅 東海道線今昔』 JTB、2002年
  2. ^ a b c d e 『停車場変遷大事典 国鉄・JR編2』 JTB、1998年
  3. ^ a b 『停車場変遷大事典 国鉄・JR編1』 JTB、1998年
  4. ^ 宮脇俊三・原田勝正編集 『国鉄全線各駅停車 第5巻』 小学館、1983年
  5. ^ a b 駅掲示用時刻表の案内表記。これらはJR東海公式サイトの各駅の時刻表で参照可能(2011年1月現在)。
  6. ^ a b 東海旅客鉄道編集 『東海旅客鉄道20年史』 東海旅客鉄道、2007年
  7. ^ 小田急電鉄の車両を製造しているのは日本車輌製造豊川駅発送)、川崎重工業兵庫駅発送)ならびに総合車両製作所逗子駅発送)であり、当駅以西発の日本車輌製造・川崎重工業発の列車が沼津経由となるのは自然だが、東にある総合車両製作所からの列車も国府津からではなく大回りして沼津経由で入って来る。
  8. ^ a b c d e f g h i j 山北町データブック「御殿場線駅別1日平均乗車人員」[リンク切れ]
  9. ^ a b 神奈川県県勢要覧(平成19年度)226ページ
  10. ^ a b 神奈川県県勢要覧(平成21年度)240ページ
  11. ^ a b 神奈川県県勢要覧(平成23年度版)238ページ (PDF)
  12. ^ 神奈川県県勢要覧(平成24年度版)234ページ (PDF)
  13. ^ 神奈川県県勢要覧(平成25年度版)236ページ (PDF)

関連項目[編集]

外部リンク[編集]