増田セバスチャン

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ますだ セバスチャン

増田 セバスチャン
生誕 (1970-08-07) 1970年8月7日(53歳)
日本の旗 日本千葉県松戸市
職業 アートディレクターアーティスト、教員
活動期間 1990年 -
代表作 6%DOKIDOKI
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増田 セバスチャン(ますだ セバスチャン、1970年8月7日 - )は、日本男性アートディレクターアーティスト原宿のショップ「6%DOKIDOKI」のプロデューサー

カワイイ」にこだわり続け、1995年から現在まで原宿を中心に活動している。日本の原宿KAWAIIカルチャーの創始者かつ第一人者とされている[要出典]。2010年代以降は、原宿KAWAIIカルチャーが世界的にも高く評価されている[要出典]

6%DOKIDOKIの常連だったきゃりーぱみゅぱみゅのアーティストデビュー時からワンマンライブの演出・美術デザインを担当。同じく常連の森三中大島美幸篠原ともえとも交流がある。

千葉県松戸市出身。俳優の阿部サダヲグループ魂のベース・小園竜一は高校時代からの友人。宇宙飛行士・山崎直子は小学校、中学校の同級生。

経歴・人物[編集]

幼少時は手塚治虫藤子不二雄が大好きで、マンガ家を目指していたことがある。

高校卒業後、専門学校入学の為に大阪へ行くが、環境の違いが原因で引きこもりになる。アルバイトもクビになり、所持金も無かったため図書館に通う日々を送る。ある日、寺山修司の著書「書を捨てよ町へ出よう」に出会い、東京に戻る決心をする。それ以降、影響を受けた人物として寺山修司を挙げている。

東京に戻った1990年以降、演劇現代美術などの芸術分野に多く関わる。

1990年に劇団黄色舞伎団2(OM-2)の舞台にパフォーマー、スタッフとして参加。1991年に飴屋法水の現代美術ユニット「テクノクラート」に、1993年には前衛団体「SELF23」に参加した。同年、自身主催のパフォーマンスユニット「mama」を結成し、カワイイ狂気が同居する舞台を公演。後に主催舞台「ヴィジュアルショー」の原型となる。

1995年、ショップ6%DOKIDOKI裏原宿にオープン。舞台の世界からショップに転向した理由として「身内感があり開催期間が短い舞台や展覧会と違い、まったくの他人が自分の作品(商品)に対して買うor買わないというダイレクトな評価をしてくれる継続的な場所だから、ショップという表現媒体に活動を移した」(トークイベントより)とのこと。2009年、2010年にワールドツアー「Harajuku"Kawaii"Experience」を開催。2010年は原宿ロンドンパリロサンゼルスサンフランシスコで現地の女の子とワークショップをしながら行なうファッションショーと「原宿」「カワイイ」文化のトークショーを行なった。サンフランシスコで参加したVIZ Pictures主催のイベント「J-POP Summit」では4万人を集めた。[1]

2011年よりアートディレクターとして活動。きゃりーぱみゅぱみゅの「PONPONPON」のミュージックビデオの美術で世界的に注目を集める。その後、原宿の「KAWAII MONSTER CAFE」、サンリオピューロランドオープン25周年記念パレード「ミラクルギフトパレード(Miracle Gift Parade)」などを手掛ける。

2014年のニューヨークで初の個展「Colorful Rebellion –Seventh nightmare-」を皮切りに、海外を拠点にアーティストとしても本格的活動を始める。

京都造形芸術大学 情報デザイン学科 客員教授就任。平成29年度文化庁文化交流使に任命され、オランダで生活をしながらの作品制作や、アフリカ大陸での講演・ワークショップなど、世界を舞台にした活動の幅を広げている。[2]2019年にはアート教育を支援するNPO法人HELI(X)UMを立ち上げた。

個展[編集]

  • 2014年、「Colorful Rebellion –Seventh nightmare-」(NY)
  • 2015年、「TRUE COLORS」(寺田倉庫本社ビル)
  • 2016年、 「TRUE COLORS」(NY)
  • 2017年、 「Point-Rhythm World -モネの小宇宙- “」(銀座ポーラ ミュージアム アネックス)
  • 2017年、 「TRUE COLORS」(ROPPONGI HILLS A/D GALLERY)
  • 2019年、 「FOREVER COLORS」(ROPPONGI HILLS A/D GALLERY)

作品展示[編集]

  • 2010年、パルコギャラリー「ポップルズの世界展」 - インスタレーション製作、オープニングイベント演出
  • 2010年、ロサンゼルスのギャラリー「RoyalT」ルネ・ブティックデビューイベント&展覧会「Roots of Kawaii」 - プロデュース
  • 2012年、パルコミュージアム「増田セバスチャンが見つけた「もうひとつの内藤ルネ」展―Roots of “カワイイ”」 - プロデュース
  • 2014年、六本木ヒルズ展望台 東京スカイビュー「ドール・カルチャー展」 - メインビジュアル製作
  • 2014年、ニューヨーク 2014年2月27日 - 3月29日 Kianga Ellis Project
  • 2014年、マイアミ 2014年7月12日 - 2015年1月5日 Young at Art Museum
  • 2016年、ほぼ日刊イトイ新聞のイベントスペースTOBICHIにて、「あっちとこっち」展 -Knochin’ on Heaven’s Door-開催
  • 2016年、「TIME AFTER TIME CAPSULE in ワシントンD.C.」
  • 2016年、「TIME AFTER TIME CAPSULE× NHKworld in SanFrancisco 」
  • 2017年、 芸術祭『Reborn-Art Festival 2017』ツリーハウス作品「あっちとこっち#東北」など
  • 2017年、1万円アート “東京 3/100 テディベア展"参加
  • 2017年、 「THE ドラえもん展 TOKYO 2017」参加
  • 2018年、アートイベント「モンスターストライク展」
  • 2019年、 Reborn Art Festival 2019 「ぽっかりあいた穴の秘密」展示
  • 2020年、バンダイナムコグループ本社ビルに作品「Primal Pop (Pac-Man Mix)」展示
  • 2020年、「ぽっかりあいた穴の秘密」クルックフィールズにて常設展示

アートディレクション[編集]

著作物[編集]

映画[編集]

ミュージック・ビデオ[編集]

PONPONPON」、 「つけまつける」、「CANDY CANDY」、 「ファッションモンスター」 、 「ふりそでーしょん

CM[編集]

テレビ[編集]

ステージ[編集]

  • 2012年〜2014年きゃりーぱみゅぱみゅライブ
    • 「もしもしクアトロ」- 美術演出[8]
    • 「ぱみゅぱみゅレボリューションツアー2012」 - 美術演出[8]
    • 「ドキドキワクワクぱみゅぱみゅレボリューションランド2012 in キラキラ武道館」 - 美術演出[8]
    • 「100%KPP WORLD TOUR2013」 - 美術デザイン[8]
    • 「なんだこれくしょんツアー きゃりーぱみゅぱみゅの宇宙シアター」 - 演出、美術デザイン[8]
    • 「きゃりーぱみゅぱみゅのマジカルワンダーキャッスル」 - 演出、美術デザイン[8]
    • 「NANDA COLLECTION WORLDTOUR 2014」 - 美術デザイン[8]
    • 「ピカピカふぁんたじんツアー きゃりーぱみゅぱみゅの雲の上のHEAVEN'S DOOR」 - 演出、美術デザイン[8]
    • 「ピカピカふぁんたじんツアー きゃりーぱみゅぱみゅのからふるぱにっくTOY BOX」 - 演出、美術デザイン[8]
  • 2012年、宮本亜門演出ミュージカル「ウィズ 〜オズの魔法使い〜」 - 美術監修[8]
  • 2017年、寺山修司幻想市街劇「田園に死す」一部演出
  • 2017年、アートパフォーマンス作品『Escape from Anonymous(e) -Improv Orchestra for the world-』 発表(オランダ)[9]

インタビュー・対談[編集]

  • 2014年、NHKハートネット[10]
  • 2014年、CINRA.NET[11]
  • 2014年、2.5D[12]
  • 2015年、美学校トークショー出演[13]
  • 2015年、東洋インキ「1050+」で独特の色彩を語るインタビュー掲載
  • 2015年、寺山修司生誕80周年:青森・三沢にて講演/WOWOW動画インタビュー公開
  • 2015年、「ほぼ日刊イトイ新聞」にて糸井重里氏×増田セバスチャン対談[14]
  • 2022年1月12日、ライブストリーミングチャンネル「DOMMUNE」に出演。番組は「Kawaii77年史〜77YEARS HISTORY OF Kawaii CULTURE」と題して、増田のレジュメをベースに「kawaii」の歴史を考察した[15]

脚注[編集]

  1. ^ クラシコムジャーナルインタビュー
  2. ^ 文化庁文化交流使公式サイト”. 文化庁. 2016年2月15日閲覧。
  3. ^ 『寺山修司のラブレター』内容紹介 - Amazon.co.jp
  4. ^ 練馬駅に増田セバスチャンさんデザイン「ハロウィーンオブジェ」ラッピング電車も” (2015年10月13日). 2015年10月31日閲覧。
  5. ^ シーパラ×増田セバスチャン KAWAII不思議AQUARIUM
  6. ^ 寺山修司記念館HP
  7. ^ THANK YOU ALL - ほぼ日手帳 2017
  8. ^ a b c d e f g h i j きゃりーぱみゅぱみゅ公式HP ディスコグラフィー
  9. ^ [1]
  10. ^ 「傷があるからこそメッセージを発信できる」”. NHK. 2016年2月15日閲覧。
  11. ^ 「増田セバスチャンが「カワイイ」で取り戻す、大人が忘却したもの」”. CINRA. 2016年2月15日閲覧。
  12. ^ 「増田セバスチャンが「カワイイ」の先に見るもの」”. 2.5D. 2015年3月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年2月15日閲覧。
  13. ^ 「ファッション、モードから美術へ またはその逆」”. 美学校. 2016年2月15日閲覧。
  14. ^ 「増田セバスチャン×糸井重里 なんとかするちから」”. ほぼ日刊イトイ新聞. 2016年2月15日閲覧。
  15. ^ 増田セバスチャンと宇川直宏が語る 「Kawaii77年史」〜 77 YEARS HISTORY OF Kawaii CULTURE Double Feature with 「サンリオ60年史」〜 60 years history of SANRIO”. DOMMUNE. 2022年1月14日閲覧。

外部リンク[編集]