ホンダ・フリード

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フリード(Freed)は、本田技研工業が生産・販売するミニバン型の小型乗用車である。

初代 GB3/4/GP3型(2008年 - 2016年)[編集]

ホンダ・フリード(初代)
GB3/4/GP3型
2008年9月発売型 Giエアロ
2008 Honda Freed 01.jpg
2011年10月改良型 G
Honda Freed 0273.JPG
2014年4月改良型 Hybrid
The frontview of Honda FREED Hybrid (GP3).JPG
販売期間 2008年5月-2016年9月
乗車定員 7名・8名
(2008年5月-2011年10月)
6名・7名
(2011年10月-2016年9月)
5名(FLEX)
(2008年5月-2011年10月)
ボディタイプ 5ドアミニバン
エンジン L15A型:(ガソリン車)
1,496cc 直列4気筒SOHC
(2008年5月-2016年9月)
LEA型:(ハイブリッド車)
1,496cc 直列4気筒SOHC
(2011年10月-2016年9月)
駆動方式 前輪駆動(FF車)
四輪駆動(4WD車)[注 1]
モーター MF6型:交流同期電動機
(ハイブリッド車)
(2011年10月-2016年9月)
最高出力 87kW (118PS)/6,600rpm
(ガソリン車)
(2008年5月-2016年9月)
エンジン:
65kW (88PS)/5,400rpm
モーター:
10kW (14PS)/
1,500rpm
(ハイブリッド車)
(2011年10月-2016年9月)
最大トルク 144N·m (14.7kgf·m)/
4,800rpm
(ガソリン車)
(2008年5月-2016年9月)
エンジン:
132N·m (13.5kgf·m)/
4,200rpm
モーター:
78N·m (8.0kgf·m)/
1,000rpm[注 2]
(ハイブリッド車)
(2011年10月-2016年9月)
変速機 無段変速オートマチック
(トルクコンバーター付)[注 3]
5速AT[注 4]
無段変速オートマチック
(ホンダマルチマチックS)[注 5]
サスペンション 前:マクファーソン式
後:車軸式(FF車)
後:ド・ディオン式(4WD車)
全長 4,215mm
全幅 1,695mm
全高 1,715mm(FF車)
1,745mm(4WD車)
ホイールベース 2,740mm
ブレーキ 前:油圧式ベンチレーテッドディスク
後:油圧式リーディングトレーリング
先代 ホンダ・モビリオ
-自動車のスペック表-
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モビリオの後継モデルとして「運転しやすいサイズでなおかつ室内空間にもゆとりあるコンパクトミニバン」を求めており、ミドルサイズミニバンでは少々大きすぎると考えている顧客をターゲットにして開発された。生産は埼玉製作所狭山完成車工場で行われた。

ベースとなる3列シート仕様(6人乗り: 2列目キャプテンシート、7人乗り: 2列目ベンチシート[注 6]と、2列シート仕様の「FLEX」(5人乗り)がある。スタイルは、ヨーロッパ路面電車を連想させるユニークなものだったモビリオから一転、機能的かつシンプルな、実寸以上にゆとりを感じさせるデザインとなった。

前輪回りのプラットフォームやエンジンは、2代目フィット(GE8)のものをベースにステアリング部より後ろのフロアパンを新規開発している。フィットやモビリオ などとは異なり、燃料タンクを2列目下に設置しているため、背の高い荷物を収納するためのシートアレンジはできないが、1列目のシート下に空間が生まれ、2列目乗員の足元スペースが広がった。モビリオに対し、全長を145mm延長したことに加え各部寸法の見直しにより室内長は190mm延長され、全幅の10mm拡大と相まって居住性を向上(特に3列目)した。2列目床高さを15mm低くし、Bピラーの位置を適正化することによりスライドドアの開口幅を30mm拡大し、2・3列目の乗降性も向上した。 3列目シートは、3代目ステップワゴンのシートを改良したもので、モビリオの2人掛けから3人掛けに拡大され、格納方法を5:5分割左右はね上げ式にし、また軽量化をしたため格納が容易にできるようにした。

エンジンは、モビリオに引き続き1.5LのL15A型を搭載。新たにi-VTECを採用し、最高出力/最大トルクおよび燃費性能が向上した。トランスミッションは、FF車にトルクコンバーター付きCVT4WD車に5速ATを採用した。

「FLEX・Fパッケージ」と「FLEXエアロ」には、メーカーオプションで「スカイルーフ」が選択できる。

年表[編集]

2008年5月29日
「フリード」を発表[1]。(5月30日発売)
キャッチフレーズは「This is サイコーに ちょうどいい Honda!」で、CMキャラクターにはショーン・レノンが起用された。
発売当初の目標販売台数は月4,000台としていたが、街乗りから大人数でのドライブまでこなせる手頃なボディサイズと扱いやすさが受け入れられ、発売後1か月には当初目標の5倍に達する2万台を売り上げた(販売台数は受注ベース)。12月には、2008年下半期のミニバン販売台数で第1位を獲得した[2]
2009年3月11日
インドネシアで「フリード」を生産・販売・輸出開始[3]
ミニバンの需要が高いインドネシアの四輪車生産販売合弁会社である「ピー・ティ・ホンダプロスペクトモーター」が、2009年6月よりフリードの生産・販売を開始すると発表。
2009年5月21日
一部改良[4]
全車にマップランプと左右のグラブレールが追加され、7人乗り仕様(G系列)の2列目キャプテンシートのシートスライド量が、40mm増加される。「FLEXエアロ」には、ディスチャージヘッドライトとハーフシェイド・フロントウインドウも追加される。
「G」、「Gエアロ」、「FLEX」には、従来の各パッケージにタイプ別に以下の装備を追加した新タイプ「ジャストセレクション」が設定される。
  • 「G」では従来の「Lパッケージ」にディスチャージヘッドライトとマイクロアンテナが追加された。
  • 「Gエアロ」では従来の「Lパッケージ」に15インチアルミホイールとハーフシェイド・フロントウインドウが追加された。
  • 「FLEX」では従来の「Fパッケージ」にディスチャージヘッドライトとハーフシェイド・フロントウインドウが追加された。
2010年5月17日
特別仕様車「ハイウェイ エディション」を発売[5]
「G」・「Gエアロ」をベースに、「ジャストセレクション」および「コンフォートビューパッケージ(「Gエアロ」の4WD車は標準装備)」の装備品とETC車載器を装備し、ドアライニング・シート・インパネに専用ブラック内装を施した特別仕様車「ハイウェイ エディション」が発売される。
2010年11月4日
マイナーモデルチェンジ[6]
CVTのフリクション低減などの改良を行い、燃費を向上すると共に、エンジン・トランスミッション・エアコンを協調制御して実用燃費向上に寄与する「ECONモード」が追加される。また、内装面ではフロントのドアライニングが布張りに、インパネの一部がシルバー塗装にそれぞれ変更され質感を高めると共に、メーターにブルー照明が採用され、シート表皮も変更された。また、「G・ジャストセレクション」、「Gエアロ」、「FLEX」、「FLEXエアロ」には後方視覚支援ミラーと車速連動オートドアロック(テールゲート連動)が標準装備される。さらに、「G・ジャストセレクション」と「FLEX」にはハーフシェードフロントウィンドウが、「Gエアロ」と「FLEXエアロ」にはドリンクホルダー照明がそれぞれ追加装備される。
2011年10月5日
「フリード ハイブリッド」をホームページで先行公開[7]
2011年10月27日
マイナーモデルチェンジ。同時にハイブリッド車「フリード ハイブリッド」を追加[8]。(10月28日発売)
3列目シートを3席から2席に減らし占有スペースを拡大(これにより、6人乗り仕様・7人乗り仕様に変更)するとともに、アームレストをタイプ別設定した。チャイルドシート固定機能は従来の「車両限定ISOFIX」から「汎用ISOFIX対応」となった。全タイプでVSA・ヒルスタートアシストシステム・3点式ELRシートベルト(全席)を標準装備し、リアコンビネーションランプはメッキとクリアに変更し、ストップランプとテールランプにはLEDを採用した。さらに、「G」・「G・ジャストセレクション」にはクローム調ヘッドライトガーニッシュを、「Gエアロ」にはクロームメッキの専用フロントグリル、ダーククローム調のヘッドライトガーニッシュ、ワイド感を強調するエアロフォルム・バンパーを採用した。タイプ体系は「フリードスパイク」と同一の(「G」・「G・ジャストセレクション」・「Gエアロ」)に揃えられるとともに、3列シート車の上級仕様「Giエアロ」及び、「フリードスパイク」への統合により2列シート車の「FLEX」を廃止した。
ハイブリッド車「フリード ハイブリッド」は、クロームメッキ+クリアブルー塗装を施した専用フロントグリルやメッキ+クリアブルーのヘッドライトガーニッシュなどを採用した専用デザインを採用し、1.5L i-VTECとIMAを組み合わせた独自のハイブリッドシステム、ECONモード、エコアシスト(エコロジカル・ドライブ・アシスト・システム)の装備により、JC08モード走行で21.6km/Lの低燃費を実現した。さらに、フロントウィンドウに遮音機能付ガラスを追加するとともに吸音・遮音材の追加により静寂性も実現した。また、IMAバッテリーの搭載によるフロア高の上昇をシート脚部の見直しにより抑えたことで、ガソリン車と同等の居住空間を実現した。タイプ体系は「ハイブリッド」と「ハイブリッド・ジャストセレクション」の2グレードを設定した。
2012年4月5日
新タイプ「GH」を追加[9]。(4月19日発売)
ディスチャージヘッドライト(ハイ/ロービーム、オートレベリング/オートライトコントロール機能付)、リア左側パワースライドドア、Hondaスマートキーシステム(Hondaスマートキー2個付)などを装備した「GH」を追加。同時に、ハイブリッドにはリア右側パワースライドドアなどのメーカーオプションを追加設定した。
2012年11月22日
一部改良[10]
「G・ジャストセレクション」・「ハイブリッド」・「ハイブリッド・ジャストセレクション」にはディスチャージヘッドライト(ハイ/ロービーム、オートレベリング/オートライトコントロール機能付)とセキュリティアラームを、「Gエアロ」にセキュリティアラームをそれぞれ追加装備し、「ハイブリッド・ジャストセレクション」にはさらにリア右側パワースライドドア、Hondaスマートキーシステム、イモビライザーも追加装備した。「G・ジャストセレクション」のFF車は「平成27年度燃費基準」を達成した。なお、タイプ体系の見直しにより、同年4月に追加した「GH」がわずか7か月で廃止となり、マイナーチェンジ当初のタイプ体系に戻った。
2013年11月7日
特別仕様車「G・ジャストセレクション+(プラス)」、「Gエアロ・クールエディション」、「Hybrid・ジャストセレクション+」を設定[11]。(11月8日発売)。
「ジャストセレクション+」は「G」と「Hybrid」の「ジャストセレクション」をベースに、スーパーUVカット・フロントドアガラスとナビ装着用スペシャルパッケージを装備(「G・ジャストセレクション+」はベース車に標準装備されている後方視界支援ミラー、センタードリンクホルダーを非装備化)し、「G・ジャストセレクション+」にはプライムスムース&スウェード調ファブリックコンビシートも特別装備。「クールエディション」は「Gエアロ」をベースに、プライムスムース&スウェード調ファブリックコンビシートとナビ装着用スペシャルパッケージを装備し、フロントグリルとリアライセンスガーニッシュにダーククロムメッキを、ステアリングホイールとセレクトレバーに本革巻をそれぞれ施した。
2014年4月17日
マイナーモデルチェンジ[12]
スーパーUVカット・フロントドアガラスとアレルクリーンシートを全タイプに、プラズマクラスター技術を備えたフルオート・エアコンディショナーを「G」を除く全タイプにそれぞれ標準装備。そのほか、フロントデザイン(グリル・バンパーガーニッシュ)を変更し、リアコンビランプのブレーキ発光面を赤に、フリードハイブリッドのフルホイールキャップを2トーンカラーのレイヤードフィンタイプにそれぞれ変更。ボディカラーに「プレミアムディープロッソ・パール(オプションカラー)」を追加し、「Gエアロ」及び「グランパッケージ」を装着した「Hybrid・ジャストセレクション」は、ボディカラーで「ホワイトオーキッド・パール」、「プレミアムスパークルブラック・パール」、「プレミアムディープロッソ・パール」を選択した場合、インテリアカラー(シート・ドアライニング・インパネ加飾)でシナモンを指定できるようになった。
2015年5月28日
特別仕様車「G・プレミアムエディション」、「Hybrid・プレミアムエディション」を設定[13]。(5月29日発売)
「G」・「Hybrid」をベースに、「ジャストセレクション」の装備に加え、プライムスムース&スウェード調ファブリックコンビシートと室内LED照明(フロントマップ/ルーム/ラゲッジルームランプ)を特別装備。さらに、「Hybrid・プレミアムエディション」は本革巻ステアリングホイール、本革巻セレクトレバー、照明付ドリンクホルダー(運転席/助手席)を、「G・プレミアムエディション」はリア右側パワースライドドアとクルーズコントロールをそれぞれ特別装備した。

2代目 GB5/6/7/8型(2016年 - )[編集]

ホンダ・フリード(2代目)
ホンダ・フリード+
GB5/6/7/8型
フリード
G Honda SENSING(2019年10月改良型)
Honda FREED G Honda SENSING 6-Seater (6BA-GB5) front.jpg
Honda FREED G Honda SENSING 6-Seater (6BA-GB5) rear.jpg
フリード
G・Honda SENSING(2016年9月登場型)
Honda Freed G・Honda SENSING FF.jpg
販売期間 2016年9月16日 -
乗車定員 6名・7名:(フリード)
5名:(フリード+)
ボディタイプ 5ドアミニバン
エンジン L15B型:(ガソリン車)
1,496cc 直列4気筒 直噴DOHC
LEB型:(ハイブリッド車)
1,496cc 直列4気筒DOHC
駆動方式 前輪駆動(FF車)
四輪駆動(4WD車)
モーター H1型:交流同期電動機
(ハイブリッド車)
最高出力 96kW (131PS)/6,600rpm
(ガソリン車)
エンジン:
81kW (110PS)/6,000rpm
モーター:
22kW (29.5PS)/
1,313-2,000rpm
(ハイブリッド車)
最大トルク 155N·m (15.8kgf·m)/
4,600rpm
(ガソリン車)
エンジン:
134N·m (13.7kgf·m)/
5,000rpm
モーター:
160N·m (16.3kgf·m)/
0-1,313rpm
(ハイブリッド車)
変速機 無段変速オートマチック
(ガソリン車)
7速DCT
(ハイブリッド車)
サスペンション 前:マクファーソン式
後:車軸式(FF車)
後:ド・ディオン式(4WD車)
全長 4,265mm[注 7]
4,295mm[注 8]
2016年9月- 
4,290mm(Modulo X)
2017年12月-
全幅 1,695mm
全高 1,710mm(FF車)
1,735mm(4WD車)
ホイールベース 2,740mm
車両重量 1,340-1,510kg(フリード)
1,350-1,500kg(フリード+)
ブレーキ 前:油圧式ベンチレーテッドディスク
後:油圧式リーディングトレーリング(ガソリン車)
後:油圧式ディスク
(ハイブリッド車)
先代 フリードスパイク
(フリード+の先代モデル)
-自動車のスペック表-
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2代目は、3列シート車の「フリード」に加えフリードスパイクの後継モデルとなる2列シート車の「フリード+ (フリードプラス)」[14]、フリード+のボディをベースとした福祉車両「車いす仕様車」を設定し、全タイプにおいてエクステリアデザインを共通化した[15]

先代モデルに対し、1-3列目のヒップポイント間距離を90mm拡大。また、6人乗り仕様は2列目キャプテンシートを採用し、スライド量を120mm拡大して360mmとした。さらに、ウォークスルー幅を1列目で50mm、2列目で25mmそれぞれ拡大したほか、スライドドア開口幅を20mm拡大して665mm、ステップ高も15mm下げて390mmとし、乗降性を向上させた[15]

エクステリアデザインでは、左右をタテ方向に広げたフロントウインドウとすることで、ドライバーの見上げ角が向上し視界を拡大。さらに、新たに追加したフロントコーナーウインドウ(三角窓)と細くしたフロントピラーにより、斜め前方視界の向上とともに開放的な室内空間を演出した。また、リアクォーターパネルでは、スライドレールカバーの分割線を目立たなく処理するデザインとした[16]。ボディサイズは先代「フリード」に対し、全長を50mm延長し4,265mm、全高を2WD車は5mm、4WD車は10mm引き下げ、それぞれ1,710mm/1,735mmとした一方、全幅は先代と同寸の1,695mmとし5ナンバーサイズを維持。また、ホイールベースも先代と変わらず2,740mmとしている。

インテリアでは、シートファブリックや本物の木のような質感を表現する木目調パネルの採用により、ぬくもりを感じる質感を表現。また、メーターの薄型化と遠方への配置により、少ない視線移動でメーターを確認可能とし、前方の運転視界向上に貢献。また、メーターとエアコンコントロール部の照明は連動し、6色から選択可能としたほか、エアコンコントロール照明部には温度を上げるとレッドに、下げるとブルーに変化する光のアンサーバック機能を採用した[15][17]

メカニズム[編集]

パワートレインを一新。ガソリン車には1.5L直噴DOHCエンジン「L15B」型を搭載。先代モデルが搭載していた「L15A」型に対し、直噴化・DOHCヘッドの採用などにより最高出力は9kW(13PS)、最大トルクは 11N・m(1.1kgf・m)それぞれ向上したほか、アイドリングストップシステムの採用などによりJC08モード走行燃料消費率も2.4~3.0km/L向上し、19.0km/Lとなった(燃費はFF車の数値)。トランスミッションは、先代モデルの4WD車に組み合わされた5速ATを廃し、ガソリン車すべてにCVTを採用した。

ハイブリッド車には1.5LアトキンソンサイクルDOHCエンジン+1モーター内蔵7速デュアルクラッチトランスミッション搭載の「SPORT HYBRID i-DCD[注 9]」を採用。先代モデルに対し、エンジン(「LEB」型)/モーター(「H1」型)の最高出力は16kW(22PS)/ 12kW(15.5PS)それぞれ向上。燃費も5.0-5.6km/L改善し26.6-27.2km/Lとなった(燃費はFF車の数値)。モーターのみのEV走行も可能になったほか、専用設定のギアレシオ(ローレシオ化)により、加速性能を向上させた。モーターには、世界初の重希土類ジスプロシウムテルビウム)完全フリーのネオジム磁石を採用。また、IPU(インテリジェントパワーユニット)を小型化するとともに3列目シート下から1列目シート下に移動したことで、空いたスペースを生かした「車いす仕様車」を新たにラインアップ。また、IPUを専用設計することで、排気量1.0L~1.5Lの5ナンバークラスのコンパクトミニバン初となるハイブリッド4WD車の設定を実現した[15]

ボディ骨格はハイテン材の適用率を上げて剛性を向上。フリード(3列シート車)のガソリン車をベースとした骨格は、最小限の専用パーツを置換するだけで、ハイブリッド車やフリード+(2列シート車)、車いす仕様車のボディまで対応する「マルチシェル骨格」を採用した。また、高剛性リアサスペンションや液封コンプライアンスブッシュの採用により乗り心地を向上させたほか、エクステリアデザインの調整やタイヤ回り、ボディ底面の流れをスムーズに整流することで、空力性能の向上を図った。加えて、4WD車には各種センサーで路面や走行状態を検知し、状況に応じて瞬時に4WD走行に切り替える電子制御式「リアルタイムAWD(インテリジェント・コントロール・システム)」を採用した[15]

安全運転支援システム「Honda SENSING」を新採用。衝突軽減ブレーキ(CMBS[注 10])、歩行者事故低減ステアリング、ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)、LKAS[注 11](車線維持支援システム)、路外逸脱抑制機能、誤発進抑制機能、先行車発進お知らせ機能、標識認識機能の8種の機能で構成される。(タイプ別に標準装備、またはメーカーオプション設定)[18]

フリード+[編集]

フリード」に対し、テールゲートパネルとリアバンパーを開口面積の広い専用デザインに変更。これにより、テールゲート開口部地上高を「フリードスパイク」より185mm低い335mm(FF車の数値)とし低床化を追求。また、2列目シートに6:4分割のダブルフォールダウン機構を採用しフルフラット化を実現したほか、軽量・高強度のユーティリティボードを用いてシートアレンジをした場合、セミダブルサイズのマットレスを敷くことができるフラットスペースを構築可能とした。さらに、フラットスペース下を床下収納として利用できる等、車中泊機能を強化した。

エクステリアでは、テールゲートの下端処理を「フリード」のデザインイメージを保ちつつ低床フロアに対応した見切りラインを成立するデザインとした。なお、ボディサイズはFF車の全長のみ、フリードに対し30mm延長され4,295mmとしている[19]。また、インテリアでは、立体的に見えるブロック柄のシートファブリックや、メタル調パネル、モノトーン基調のインテリアカラーを採用し「フリード」との差別化を表現した[15]

フリード+」のボディをベースとし、二段ヒンジ式スロープを備えた車いす仕様車を設定。また、先代と同様に助手席リフトアップシート車とサイドリフトアップシート車も設定された[15]

年表[編集]

2016年6月24日
同年秋にフルモデルチェンジ予定の「新型フリード」に関する情報をホームページで先行公開[20]
2016年7月12日
大同特殊鋼との共同開発により、ハイブリッド車用駆動モーターに適用可能な高耐熱性と高磁力を兼ね備えた「重希土類(ジスプロシウム・テルビウム)完全フリー(不使用)熱間加工ネオジム磁石」を世界で初めて実用化。同年秋発表予定の「新型フリード」に採用するとともに、順次、新型車に適用を拡大していく、と発表[21]
2016年9月16日
フルモデルチェンジ。同時に2列シート車「フリード+(フリードプラス)」を発売[15]。キャッチフレーズは「知るほど!乗るほど!フリード!」で、CMキャラクターには蛯原友里チュートリアル徳井義実が起用された。
タイプ名称は「フリード」、「フリード+」ともに共通。ガソリン車には「B」、「G」、「G Honda SENSING」、ハイブリッド車には「HYBRID B」、「HYBRID G Honda SENSING」、「HYBRID EX」の3タイプずつを設定。最上級タイプの「HYBRID EX」と、フリード+の「B」および「HYBRID B」はFF車のみの設定。
「フリード」の乗車定員は、4WD車が全タイプとも6人乗りのみ。FF車では「B」、「HYBRID B」および「HYBRID EX」が6人乗りのみの設定。その他のタイプは「6人乗り」と「7人乗り」が選択できる。また、2列シート車の「フリード+」は全タイプが5人乗りである。
ボディカラーは、新規開発色の「シトロンドロップ」、「ブルーホライゾン・メタリック」に加え、先代から継続設定される「ホワイトオーキッド・パール」、「モダンスティール・メタリック」、「プレミアムディープロッソ・パール」、「コバルトブルーパール」、フリードでは初設定の「ルナシルバー・メタリック」、「クリスタルブラック・パール」、「マンダリンゴールド・メタリック」の全9色を設定。
インテリアカラーは「フリード」の「B」、「G」、「HYBRID B」が「モカ」(ファブリックシート)」のみの設定。「フリード」の「G Honda SENSING」、「HYBRID G・Honda SENSING」では「モカ」と「ベージュ」の2色を選択可能(いずれもファブリックシート)としたほか、「フリード+」の「B」、「G」、「G Honda SENSING」、「HYBRID B」、「HYBRID G・Honda SENSING」は「ブラック」(ファブリックシート)」を採用。両車種ともに「HYBRID EX」にはブラック」(コンビシート:シートメインはファブリック、シートサイドはプライムスムース)を採用する[注 12]
2017年5月
ボディカラーの設定を変更[22]
「マンダリンゴールド・メタリック」を廃止し、全8色とした。
2017年12月14日
コンプリートモデル「Modulo X(モデューロ エックス)」を追加[23]。(12月15日発売)
「フリード Modulo X」は、 専用のカスタマイズパーツを量産過程で装着、販売するコンプリートカーブランド「Modulo X」の第4弾。ガソリン車の「Modulo X Honda SENSING」とハイブリッド車の「HYBRID Modulo X Honda SENSING」の2タイプを設定。なお、本車両は持ち込み検査が必要となる。
エクステリアでは、専用デザインのフロントグリル、フロントエアロバンパー、15インチアルミホイールを採用するほか、LEDフォグライト、フロントビームライト、サイドロアスカート、リアロアスカート、リアエンブレム(Modulo X)といった専用パーツを装備。さらに、プレミアムスパークルブラック・パール塗装のドアミラーとテールゲートスポイラーも装備する。専用フロントエアロバンパーの採用により、ベース車両に対し全長は25mm延長され4,290mmとなった。ボディカラーは「ホワイトオーキッド・パール」、「プレミアムスパークルブラック・パール」、「コバルトブルーパール」の3色を設定。
走行性能では、フロントエアロバンパー下部に装着したエアロガイドフィンと、ディフューザー形状としたリアロアスカートにより、四輪の接地バランスを最適化。高速道路や横風の強い場所での直進安定性に寄与するデザインとした。また、専用サスペンションやアルミホイールの剛性最適化により、コーナリング性能の向上を図った。
インテリアでは、ピアノブラック調のインパネミドルエリア、本革巻ステアリングホイール(ディンプルレザー&スムースレザー/ピアノブラック調)、「ブラック&モカ コンビシート」(プライムスムース×ファブリック/Modulo Xロゴ入り)、フロアカーペットマット(プレミアムタイプ/Modulo Xアルミ製エンブレム付)を採用。その他の装備面では、ETC2.0車載器(ナビ連動タイプ)を標準装備としたほか、ドライブレコーダー(ナビ連動タイプ)とUSBジャックがセットになった9インチプレミアムインターナビ装着車も設定。
「Modulo X」の追加に合わせて既存タイプのボディカラーの設定を一部変更。「プレミアムディープロッソ・パール」に替わり「プレミアムクリスタルレッド・メタリック(有料色)」、「クリスタルブラック・パール」に替わり「プレミアムスパークルブラック・パール」[注 13]を設定したほか、新たに「フォレストグリーン・パール」を追加し、全9色とした。
2019年10月18日
マイナーモデルチェンジされた[24]。CMキャラクターには小池栄子東出昌大を起用。
内外装デザインが刷新され、外観はフロント周りのフード・グリル・バンパーやロアグリルの形状が変更され、アルミホイールのブラックの部分をダークグレーに変更。内装は木目調パネルにウォールナットデザインが採用され、シート表皮も刷新された。また、新タイプとして、外観は専用フロントグリルや前後バンパー、LEDフォグライト、ルーフレール、アルミホイール、専用色のドアアウターハンドルやドアミラーを採用してクロスオーバースタイルに仕上げ、内装は専用のプライウッド調パネルやデジタル柄の専用コンビシートを採用した「CROSSTAR(クロスター)」が追加された。
「Honda SENSING」は全タイプ標準装備となり、後方誤発進抑制機能を追加。併せて、ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)は加減速時にスムーズなフィーリングとなるように改良された。ガソリン車にはHondaのミニバンで初となるステップダウンシフト制御を採用。下り坂走行時にある一定のブレーキ操作のみでエンジンブレーキを併用した減速を行えるようにすることで走行状況に応じたダウンシフト制御を行うと共に、エンジンの回転を適切に保ち滑らかな走行を可能にしている。
前述の変更によりタイプ体系が変わり、ガソリン車は「B」は「Honda SENSING」の標準装備化に伴って「B Honda SENSING」に改名され、「G」は「G Honda SENSING」への統合に伴い廃止、「CROSSTAR Honda SENSING」を追加するとともに、「B Honda SENSING」はフリードのみの設定となった。ハイブリッド車は「HYBRID B」と「HYBRID EX」を廃止し、「HYBRID CROSSTAR Honda SENSING」を追加して既存の「HYBRID G Honda SENSING」との2タイプとなった。
ボディカラーも刷新され、既存色を「プレミアムクリスタルレッド・メタリック(有料色)」と「ルナシルバー・メタリック(「B Honda SENSING」・「G」系タイプ専用色)」の2色に絞り、黒系は「プレミアムスパークルブラック・パール」を「クリスタルブラック・パール」に変更して復活設定。そして、新規色の「シーグラスブルーパール」と「プレミアムクリスタルオレンジ・メタリックII(有料色)」、新色の「シルバーミストグリーン・メタリック」、「プラチナホワイト・パール(有料色)」、「スーパープラチナグレー・メタリック(有料色)」、「ミッドナイトブルービーム・メタリック(有料色、「B Honda SENSING」・「G」系タイプ専用色)」が追加された。
なお、WLTCモード走行による燃料消費率(JC08モードによる走行も併記)と排出ガスに対応し、全タイプ「平成30年排出ガス基準75%低減レベル(☆☆☆☆☆)」認定が新たに取得された。

車名の由来[編集]

Freedom(自由)からの造語で、従来の常識や定石にとらわれることなく、どこまでも自由な発想で追い求めたクルマ、という意味を込めての命名。また、Free(自由な)+Do(行動する)という意味も込められている[25]

2代目に設定された「フリード+」の「+(プラス)」は、フリードの特長である取り回しの良さやコンパクトさに加え、「新たな使い方や利用シーンを創造する独創的な機能をプラスすることで、クルマのある生活に新たな可能性をもたらしたい」という想いからつけられた[15]

脚注[編集]

[ヘルプ]

注釈[編集]

  1. ^ ハイブリッド車には未設定
  2. ^ エンジン始動時:92N·m (9.4kgf·m)/
    500rpm
  3. ^ ガソリン/FF車に設定
  4. ^ ガソリン/4WD車に設定
  5. ^ ハイブリッド車に設定
  6. ^ 発売当初は2列目キャプテンシート仕様が7人乗り、2列目ベンチシート仕様が8人乗りだった。
  7. ^ 「Modulo X」を除くフリード全車、およびフリード+の4WD車
  8. ^ フリード+のFF車
  9. ^ intelligent Dual-Clutch Drive
  10. ^ Collision Mitigation Brake System
  11. ^ Lane Keep Assist System
  12. ^ 「G」、「G Honda SENSING」にも「Sパッケージ」として、シートバックアッパーポケット(運転席/助手席)、15インチアルミホイールとセットでメーカーオプション設定。
  13. ^ 先代モデルでも設定。

出典[編集]

  1. ^ “新型コンパクトミニバン「フリード」を発売” (プレスリリース), 本田技研工業株式会社, (2008年5月29日), https://www.honda.co.jp/news/2008/4080529-freed.html 
  2. ^ “フリード、2008年下半期 ミニバンの販売台数で第1位を獲得” (プレスリリース), 本田技研工業株式会社, (2009年1月8日), https://www.honda.co.jp/news/2009/4090108b.html 
  3. ^ “インドネシアで「フリード」を生産・販売・輸出開始” (プレスリリース), 本田技研工業株式会社, (2009年3月11日), https://www.honda.co.jp/news/2009/4090311.html 
  4. ^ “フリードを一部改良し発売” (プレスリリース), 本田技研工業株式会社, (2009年5月21日), https://www.honda.co.jp/news/2009/4090521-freed.html 
  5. ^ “フリード G/Gエアロ 特別仕様車「ハイウェイ エディション」を発売” (プレスリリース), 本田技研工業株式会社, (2010年5月17日), https://www.honda.co.jp/news/2010/4100517-freed.html 
  6. ^ “コンパクトミニバン「フリード」をマイナーモデルチェンジし発売” (プレスリリース), 本田技研工業株式会社, (2010年11月4日), https://www.honda.co.jp/news/2010/4101104-freed.html 
  7. ^ “新型ハイブリッド車「フリード ハイブリッド」「フリード スパイク ハイブリッド」、新型「インサイト」をホームページで先行公開” (プレスリリース), 本田技研工業株式会社, (2011年10月5日), https://www.honda.co.jp/news/2011/4111005.html 
  8. ^ “新型フリードシリーズに、ハイブリッドを追加し発売 —5ナンバーサイズのミニバン/ハイトワゴンとして、初めてのハイブリッド車—” (プレスリリース), 本田技研工業株式会社, (2011年10月27日), https://www.honda.co.jp/news/2011/4111027-freed.html 
  9. ^ “「フリード」シリーズに新タイプを設定し発売” (プレスリリース), 本田技研工業株式会社, (2012年4月5日), https://www.honda.co.jp/news/2012/4120405-freed.html 
  10. ^ “「フリード」シリーズを一部改良し発売” (プレスリリース), 本田技研工業株式会社, (2012年11月22日), https://www.honda.co.jp/news/2012/4121122-freed.html 
  11. ^ “「フリード」シリーズに特別仕様車を設定し発売” (プレスリリース), 本田技研工業株式会社, (2013年11月7日), https://www.honda.co.jp/news/2013/4131107-freed.html 
  12. ^ “「フリード」シリーズをマイナーモデルチェンジし発売” (プレスリリース), 本田技研工業株式会社, (2014年4月17日), https://www.honda.co.jp/news/2014/4140417-freed.html 
  13. ^ “「フリード」シリーズに特別仕様車「プレミアムエディション」を設定し発売” (プレスリリース), 本田技研工業株式会社, (2015年5月28日), https://www.honda.co.jp/news/2015/4150528-freed.html 
  14. ^ ホンダ、小型ミニバンの新型「フリード/フリード+」を発売”. webCG (2016年9月16日). 2018年11月24日閲覧。
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  18. ^ プレスインフォメーション(FACT BOOK)30ページ”. 本田技研工業株式会社 (2016年9月16日). 2018年11月24日閲覧。
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  21. ^ “重希土類完全フリー磁石をハイブリッド車用モーターに世界で初めて採用 〜今秋発表予定の新型 「FREED(フリード)」に採用〜” (プレスリリース), 大同特殊鋼株式会社、本田技研工業株式会社(2社連名), (2016年7月12日), https://www.honda.co.jp/news/2016/4160712.html 
  22. ^ 「ホンダ フリード カタログ」45-46ページ ボディカラー、2017年5月発行。B411FD-1691-000 1705N 本田技研工業株式会社
  23. ^ “「FREED Modulo X」を発売” (プレスリリース), 本田技研工業株式会社, (2017年12月14日), https://www.honda.co.jp/news/2017/4171214-freedmodulox.html 
  24. ^ “「FREED/FREED+」をマイナーモデルチェンジし発売” (プレスリリース), 本田技研工業株式会社, (2019年10月18日), https://www.honda.co.jp/news/2019/4191018-freed.html 
  25. ^ フリードの名前の由来を教えて。”. 本田技研工業株式会社. 2019年4月19日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]