ホンダ・アヴァンシア

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アヴァンシアAVANCIER)は、本田技研工業がかつて日本市場向けに製造・販売していたステーションワゴン自動車、および現在中国市場向けに製造・販売しているクロスオーバーSUV型自動車の商標である。

概要[編集]

初代は4ドアクラブデッキと称したステーションワゴンとして1999年に発売された。2003年で一度生産・販売を終了していたが、2016年に中国向けに開発されたクロスオーバーSUVとして復活。2代目が登場した。

初代TA1/2/3/4型(1999年-2003年)[編集]

ホンダ・アヴァンシア(初代)
TA1/2/3/4型
2001 Honda Avancier 01.jpg
後期型 ヌーベルバーグ(フロント)
2001 Honda Avancier 02.jpg
ヌーベルバーグ(リア)
概要
製造国 日本の旗 日本
販売期間 1999年9月-2003年10月
ボディ
乗車定員 5人
ボディタイプ 5ドア ステーションワゴン
駆動方式 FF/4WD
パワートレイン
エンジン F23A型:2.3L 直4 SOHC VTEC
J30A型:3.0L V6 SOHC VTEC
最高出力 F23A型:150PS/5,800rpm
J30A型:215PS/5,800rpm
最大トルク F23A型:21.0kgf·m/4,800rpm
J30A型:27.7kgf·m/5,000rpm
変速機 2.3L仕様:4速AT
3L仕様:5速AT
サスペンション
前:ダブルウィッシュボーン
後:5リンク・ダブルウィッシュボーン
車両寸法
ホイールベース 2,765mm
全長 FF:4,700mm
4WD:4,795mm
全幅 FF:1,790mm
4WD:1,810mm
全高 FF:1,500mm
4WD:1,545mm
車両重量 1,500-1,690kg
その他
燃費 2.3L仕様(FF):11.8km/L
2.3L仕様(4WD):10.8km/L
3L仕様(FF):9.8km/L
3L仕様(4WD):9.4km/L
全て10・15モード
新車登録台数の累計 2万3694台[1]
系譜
後継 3代目オデッセイに統合
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北米仕様アコードを基に開発された国内専売車種で、外観やコンセプトは、かつてのアコードエアロデッキを彷彿とさせるものである。

このスタイリングはアーチキャビンフォルムと呼ばれ、車種においてもステーションワゴンとは呼ばず4ドアクラブデッキと呼んでいた。

また、この独特なスタイルは、オペル・シグナムに影響を与えたといわれている。前席をウォークスルーとし、隣席や後席とのアクセスを容易にする一方、後席用にBピラーに専用の送風口や天井のボックスが装備された。

さらにはメーカーオプションの「Gパッケージ」を選択すると、リヤ座面格納式センターテーブル&リヤシートスライド(スライド量70mm)と同時に角度が変化するシートバック&リヤプライバシーガラスなどの装備が備わり、後席主体のリムジンライクなパッケージとなっていた。モノボリューム風ワゴンボディによる広い室内を、実用ではなく高級に振ったコンセプトは、発表当時 斬新だった。

全く新しい高級車像を作り上げるべく開発されたが、見た目からは高級感がわかりづらいこともあった。[2]

さらに4WD仕様は、大型化された前後バンパー&オーバーフェンダー、車高が上げられたサスペンション、大径タイヤ、ルーフレール等を装備してクロスオーバーSUVのような外観とし、エンブレムも4WDを強調する「Avancier4(数字のみ赤字)」となっていた。

エンジンは、オデッセイに搭載されていた直列4気筒 2.3L VTECV型6気筒 3.0L VTEC(エンジンはアメリカで生産)とで、FFと4WDがラインナップされた。

このデザインとIHCC(インテリジェントハイウェイクルーズコントロール)、ゲート式インパネシフト、5速ATの搭載など、ホンダ初の技術が搭載されていた。これらは、後に登場するホンダ車にも搭載されていった。

製造は、埼玉製作所(埼玉県狭山市)でおこなわれた。

  • 2000年
    • 2月3日にV6エンジンの4WD「V-4」が追加された。
    • 9月28日に「L」と「L-4」をベースに専用プレミアムサウンドシステムや、本革巻ステアリングホイール、ボディ同色フロントグリル、専用車体色などを設定した「フリーウェイ」が追加された。
  • 2001年
    • 9月2日 にマイナーチェンジが行われ、プレステージ指向なコンセプトであったこれまでのアヴァンシアのイメージを180度転換させる2.3Lのスポーツグレード「ヌーベルバーグ(Nouvelle Vague )」が登場。
    • ヌーベルバーグは、専用チューニングのサスペンションにより車高を15mm下げサーキット走行にも対応できるほどハンドリングとコーナリング性能を大幅に進化させかつ、専用16インチアルミやブラックインテリアなどを装備した「ユーロスポーツ・コンセプト」なグレード。車両価格は215万円で、専用色として「ミラノレッド」と「レイズンモーブ・パール」も選択可能だった。このヌーベルバーグがモデル後半の販売の中心となる。

同時に、シリーズ全体にリアシートに読書灯を追加。なお、「ヌーベルバーグ」以外のFFモデルにも同様のアンダースカートが装着され、空力性能が向上している。CM曲はショッキング・ブルーヴィーナス」。

  • 2003年
    • 2月6日に「ヌーベルバーグ」、「L-4」にプライバシーガラスを装備し、ベース車に対して20万円値下げした特別仕様車「プライベートスタイル」が追加された。
    • 7月[3]に生産終了。以降は在庫対応分のみの販売となる。
    • 10月に、アコードワゴンとの兼ね合いもあり商業的には成功しなかった事と、オデッセイのフルモデルチェンジに伴う車種整理・統合の対象となり、販売を終了した。

2代目 (2016年-)[編集]

ホンダ・アヴァンシア(2代目)
Honda Avancier CN 001 China 2017-03-31.jpg
370TURBO フロント
Honda Avancier CN 003 China 2017-03-31.jpg
370TURBO リア
概要
別名 東風本田汽車 :
UR-V
製造国 中華人民共和国の旗 中国
販売期間 2016年-
ボディ
乗車定員 5人
ボディタイプ クロスオーバーSUV
駆動方式 FF/AWD
パワートレイン
エンジン L15B型 1.5L 直4 DOHC VTECターボ
K20C3型 2.0L 直4 DOHC VTECターボ
変速機 240T:CVT
370T:9速AT
サスペンション
前:マクファーソン式
後:マルチリンク式
車両寸法
ホイールベース 2,820mm
全長 4,816mm
全幅 1,942mm
全高 1,669mm
車両重量 1,708-1,881kg
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2015年の上海モーターショーで世界初出品された「コンセプトD」を源流とし[4]、それを市販向けにアレンジした大型クロスオーバーSUVに「アヴァンシア」(車名中国語表記:冠道)の名があてがわれて2016年の北京モーターショーでお披露目、同年11月より販売を開始した。同車はクロスツアーの後継車種としての役割を担うと同時に、広汽本田汽車のラインナップの頂点に位置付けられる。

エンジンはステップワゴンシビックで採用済の1.5Lターボ(240ターボ系、193PS)に加え、メーカー自身が「スポーツターボ」と呼ぶ新規開発の2.0Lターボ(370ターボ系、272PS)の2種を用意し、前者にはCVTを、後者には9速ATを組み合わせ、さらに後者にはAWD仕様も設定される。

安全装備に抜かりはなく、ABS、エアバッグ等はもちろん、各エンジンのトップグレードには安全運転支援システム「Honda SENSING」までもを採用する。

搭載エンジン[編集]

車名の由来[編集]

  • アヴァンシア - フランス語で「前進する」という意味を持った「avancer」からの造語である。なおトヨタ・アベンシスも同じ「avancer」に由来している。
  • ヌーベルバーグ - フランス語で「新しい波」という意味である。

キャッチコピー[編集]

  • 初代前期 ‐ 「エゴイストの資格」「4ドアクラブデッキ」
  • 初代後期 ‐ 「Hondaはワゴンに何をしたか。」

脚注[編集]

  1. ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第36号17ページより。
  2. ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第36号17ページより。
  3. ^ アヴァンシア”. トヨタ自動車株式会社 (2020年1月20日). 2020年1月20日閲覧。
  4. ^ 2015年上海モーターショーで「Concept D」を世界初公開”. 本田技研工業ニュースリリース (2015年4月20日). 2017年9月21日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]