ホンダ・モビリオ

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モビリオ (Mobilio) は、本田技研工業がかつて日本国内で生産、販売していたミニバン型の小型乗用車。2010年代以降は、東南アジア向けの戦略車の車名に用いられている。

日本国内向け[編集]

初代 GB1/2型(2001年 - 2008年)[編集]

ホンダ・モビリオ(日本国内向け)
GB1/2型
後期型(2004年1月 - 2008年5月)
2004-2008 Honda Mobilio.jpg
後期型 リア
Honda Mobilio 002.JPG
製造国 日本の旗 日本
販売期間 2001年12月2008年5月
乗車定員 7人
ボディタイプ 5ドア コンパクトミニバン
エンジン L15A型:1.5L 直4 SOHC i-DSI
L15A型:1.5L 直4 SOHC VTEC
エンジン位置 フロント
駆動方式 前輪駆動/四輪駆動
変速機 CVT
サスペンション 前:マクファーソンストラット
後(FF):車軸式
後(4WD):ド・ディオン式
全長 前期型:4,055 mm
後期型:4,070 mm
全幅 1,685 mm
全高 FF:1,705 mm
4WD:1,725 mm
ホイールベース 2,740 mm
車両重量 1,270 kg
ブレーキ 前:油圧式ベンチレーテッドディスク
後:油圧式リーディング・トレーリング
スタビライザー形式 前:トーション・バー式
後:トーション・バー式
先代 ホンダ・キャパ
後継 ホンダ・フリード
-自動車のスペック表-

キャパの後継車として、初代フィットをベースとしたグローバルスモールプラットフォームを使用した7人乗りのコンパクトミニバンである。

ヨーロッパの「ユーロトラム」をモチーフにした斬新なデザインで、クルマを生活道具として使いこなしたいと考える顧客をターゲットに、全長が約4 mというコンパクトボディながら、ショートノーズ化と低床のパッケージングにより、コンパクトミニバンとして初めて3列シートの7人乗りを実現しながらも、1,705 mmの全高[1]からなる1,360 mmの高い室内高により、背の高い荷物や約2.6 mの長い荷物も積載可能な多彩なシートアレンジが可能である。

後席のドアは狭い場所でも乗り降りしやすい左右両側にスライドドアを採用[2]した。シャシは初代フィットと共通のプラットフォームを使用しており、燃料タンクを前席の下に配置している。 インテリアは大きなグラスエリアにより室内空間の広さと開放感を持たせるもので、ドアガラス下端を低い位置に設定して小さな子供でも外の景色が楽しめるように工夫されている。スライドドアの窓は、一般的な上下スライドのパワーウィンドウではなく手動チルト式を採用している。

当初搭載されるエンジンは、L15A型 直列4気筒 SOHC i-DSI 8Valve 1.5L (90 PS) のみであったが、マイナーチェンジの際に、SOHC 16Valve VTEC (110 PS) が追加された。なお、使用環境によりCVTのスタートクラッチがジャダーして発進時に異常振動を起こすとして2010年に保証期間が延長され、CVTオイル又は、当該クラッチの交換が販売店にて実施された。

年表[編集]

2001年10月26日

第35回東京モーターショーにて、「S・U・U」の名称で出展される[3]

2001年12月21日

発表および発売される。

2002年12月20日

マイナーチェンジがおこなわれる。ショックアブソーバーの改良がおこなわれたほか、イモビライザーキーやパワースライドドア、ボディ同色電動格納式リモコンドアミラーなどが標準またはオプションに設定される。

2003年5月15日

FF仕様が改良され「超−低排出ガス」認定を取得した。また、「W」タイプの内外装の質感を高めた特別仕様車「Cスタイル」が追加される。
同時に、2列目左側席に電動で回転・昇降するリフトアップシートや、リア荷室部分に車椅子固定装置を装備した福祉車両の「モビリオ アルマス」が発表される(発売は7月11日)。

2004年1月16日

マイナーチェンジが行われ、外観を中心とした変更が実施される。フロントマスクが変更され、リアコンビランプも一部クリアとするなど、古さを一新させる内容であった。
また、発売当初からあったカラフルな車体色を廃止し、洗練されたシックな色を設定している。
SOHC 16Valve VTECエンジンと、手動操作で7段階に変速比を変えられる仕組みを備えたCVTを搭載した仕様が追加される。一部タイプに、両側パワースライドドア、HDDナビがオプション設定される。

2005年9月1日

「A」タイプにパワースライドドアやイージードアクローザー、イモビライザーを標準装備した特別仕様車「スマイル エディション」が追加される。

2005年12月15日

マイナーチェンジがおこなわれる。新ボディカラーの追加と、パワースライドドアを全車に標準装備するなど装備の見直しや、グレードバリエーションが変更される。

2006年7月20日

全タイプに特別仕様車「HDDナビ ファイン エディション」と、「X」タイプに特別仕様車「ファイン エディション」が追加される。

2008年5月29日

後継車フリードが発表される(発売は翌5月30日)。当初はモビリオも引き続き継続販売されていたが、翌月の6月25日にカタログラインナップから削除され、販売を終了した。

福祉車両[編集]

モビリオ アルマス (Mobilio almas)

2列目に電動で回転および昇降する座席を備え、また、荷室に車椅子を固定する装置を備えるなどしたものである。3列目の座席は無く、乗車定員は4人となっている。2003年7月11日より販売し、2004年1月30日と2006年1月12日にマイナーチェンジされた。

取扱い販売店[編集]

販売網統合前よりホンダディーラー四輪全店(プリモ店クリオ店ベルノ店)で購入が可能だった。


アジア新興国向け[編集]

初代(2014年 -)[編集]

ホンダ・モビリオ(アジア新興国向け)
2017年改良型 RS
2018 Honda Mobilio 1.5 RS wagon (DD4; 12-09-2018), South Tangerang.jpg
製造国  インドネシア
インドの旗 インド
タイ王国の旗 タイ
販売期間 2014年 -
乗車定員 7人
ボディタイプ 5ドア コンパクトミニバン
エンジン 1.5L 直4 SOHC i-VTEC ガソリン
1.5L 直4 DOHC i-DTEC ディーゼル
エンジン位置 フロント
駆動方式 前輪駆動
変速機 5速MT/CVT
サスペンション 前:マクファーソンストラット
後:車軸式
全長 4,386 mm
全幅 1,683 mm
全高 1,603 mm
ホイールベース 2,652 mm
車両重量 ガソリン:1,131-1,161 kg
ディーゼル:1,214-1,246 kg
-自動車のスペック表-

2013年9月19日、インドネシア国際モーターショーにおいてアジア新興国向けのプロトモデルが公開され、2014年1月よりインドネシアで販売を開始した。インドネシア国内でニーズの高いマルチパーパスビークルで、直列4気筒 1.5L i-VTECエンジンを搭載した3列シートで7人乗りの車両である。タイとインドネシアの研究所が共同開発した。道路環境を考慮し最低地上高は189 mmを確保している。

2014年インドネシア自動車専門誌で最も権威のあるOtomotif Award[4]カーオブザイヤー2014を受賞した[5]

生産はインドネシアのピー・ティ・ホンダプロスペクトモーター (HPM) の新設された第二工場で行われる[6][7]。2014年の生産目標は、新車効果を見込んだ上での10万台。インドネシアにおけるホンダ車の最多販売車種となる見込み[8]

2014年7月23日、インドで販売開始[9]。1.5Lディーゼルエンジン仕様や、スポーティグレードのRSも設定。RSには専用エアロパーツ、プロジェクターヘッドランプやLEDデイライト、15インチタイヤ、内装ではレザートリムなどが用意される。

2014年9月12日、タイ市場への導入を発表[10]。アユタヤ工場で現地生産される。

2017年1月13日、インドネシア仕様をマイナーチェンジ[11]。外観ではヘッドランプやフロントグリル等、内装では前列シート等が刷新された。

2017年5月9日、タイ仕様をマイナーチェンジ[12]

2017年7月、需要低迷によりインドでの販売を終了[13]


車名の由来[編集]

  • Mobility(移動体)Mobile(移動しやすい)からの造語。

搭載エンジン[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ 後期型のカタログではマイクロアンテナ付け根まで含めてるため1,740 mmになっている。
  2. ^ 他車種とスライドドアのレバーの取り付け方向が異なるため、知らない人は戸惑うことがある。
  3. ^ “FACT BOOK The 35th Tokyo Motor Show 2001” (プレスリリース), 本田技研工業, (2001年10月), http://www.honda.co.jp/factbook/motorshow/2001/auto/08.html 2018年7月15日閲覧。 
  4. ^ 第147期報告書 (PDF)”. スズキ. p. 11. 1970年1月1日閲覧。
  5. ^ “Honda Mobilio, Raih Otomotif Award Mobil Terbaik 2014”. IOTOMOTIF. (2014年3月29日). http://www.iotomotif.com/honda-mobilio-raih-otomotif-award-mobil-terbaik-2014/22083 
  6. ^ “アジア市場向けマルチパーパスビークル「ホンダ モビリオ」のプロトタイプをインドネシア国際モーターショーで発表” (プレスリリース), 本田技研工業, (2013年9月19日), http://www.honda.co.jp/news/2013/4130919.html 2013年9月22日閲覧。 
  7. ^ “インドネシア新四輪車工場が稼働開始” (プレスリリース), 本田技研工業, (2014年1月15日), http://www.honda.co.jp/news/2014/c140115.html 
  8. ^ “ホンダ四輪、1〜8月だけで10万台初達成[車両]”. NNA.ASIA. (2014年9月5日). http://news.nna.jp/free/news/20140905idr003A.html 2014年9月6日閲覧。 
  9. ^ “ホンダ、インドで新型 モビリオ 発売…現地MPV市場に参入”. Response. (イード). (2014年7月24日). https://response.jp/article/2014/07/24/228396.html 
  10. ^ “タイ仕様のモビリオは、現地の好みに特化したオリジナルデザイン”. Response. (イード). (2014年9月13日). https://response.jp/article/2014/09/13/232375.html 
  11. ^ “Honda Mobilio MPV facelift launched in Indonesia”. paultan.org (Driven Communications). (2017年1月13日). https://paultan.org/2017/01/13/honda-mobilio-mpv-facelift-launched-in-indonesia/ 
  12. ^ “ホンダ、「モビリオ」刷新 タイでお披露目”. 日本経済新聞 (日本経済新聞社). (2017年5月9日). https://www.nikkei.com/article/DGXLASDX09H17_Z00C17A5FFE000/ 
  13. ^ “Honda Mobilio discontinued in India, other models witness heavy price cuts due to GST impact”. Financial Express (Indian Express). (2017年7月5日). https://www.financialexpress.com/auto/car-news/honda-mobilio-discontinued-in-india-other-models-witness-heavy-price-cuts-due-to-gst-impact/749969/ 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]