ホンダ・B型エンジン

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B型エンジン(Bがたエンジン)は、本田技研工業で製造されていた中型車種直列4気筒エンジンである。

機構[編集]

DOHC[編集]

  • B18A/B18B/B20A/B21A

ZC型エンジンの基本構造を継承した機種で、排気量はZC型と比較して拡大(1.8〜2.1L)された。DOHCエンジンとしては異例となるロングストローク型のボアストローク比で、軽量コンパクトながら実用域のトルクも高く、フォーミュラ3などのモータースポーツ用エンジンとしても転用された。

吸・排気バルブはそれぞれ2個ずつのレイアウトで、点火プラグ燃焼室の天井中央部に配置された。アルミシリンダーブロックには「NDC (New Diecast) 」と呼ばれる高圧鋳造のクローズドデッキ仕様も存在する。

CVデュアルキャブレター(サイドドラフト、可変ベンチュリ)仕様とPGM-FI仕様が存在し、キャブレター仕様は空燃比をより精密に制御するための2次エアが導入されている。PGM-FI仕様はインテークマニホールドの各気筒のポートにインジェクターが取付けられたマルチポイント式で、インテークマニホールドに可変吸気装置が装備されているものもある。A型エンジンと同様にCVCCは採用されておらず、排気ガス浄化のために三元触媒排気2次エアー供給システムが採用された。

DOHC VTEC[編集]

  • B16A/B16B/B17A/B18C

NAエンジンにおいてリッターあたり100PS超の高出力化を実現するために、可変バルブタイミング・リフト機構であるVTECが装備されている。カムシャフトに“ハイ”と“ロー”の2種類のカム駒を設け、そこに接するスイングアームを切り替え、吸・排気バルブの開閉タイミング(バルブタイミング)とリフト量を変化させ、中・低速域のトルクと高速域の出力を両立させている。こちらもモータースポーツ用エンジンのベースとして用いられ、全日本ツーリングカー選手権 (JTCC) 、フォーミュラ4などで使用された。

SOHC[編集]

  • B20A

3代目プレリュードに唯一搭載された。型式はDOHC仕様と同一で、他機種が前傾して搭載されているのに対し、プレリュードの低いボンネットフードに納めるために、後傾して搭載(DOHC仕様も同様)されている。シリンダーヘッド構造はA型と同様であるが、シリンダーブロックはDOHC仕様と共通で、CVデュアルキャブレター仕様がラインナップされた。

DOHC (4連スリーブ)[編集]

  • B20B

CR-Vステップワゴン等に搭載された機種。4連一体構造の鋳鉄スリーブがシリンダーブロックに鋳込まれ、それによってシリンダー間隔を広げずボア径を拡大することが可能になった。ZC型と同程度の大きさながら2.0Lの排気量を実現している。

歴史[編集]

バリエーション[編集]

B16A[編集]

  • 弁機構:DOHC VTEC ベルト駆動 吸気2 排気2
  • 排気量:1,595cc
  • 内径×行程:81.0mm×77.4mm
  • 圧縮比:10.4
  • 燃料供給装置形式:電子制御燃料噴射式(PGM-FI)
  • 参考スペック(EK4 シビック)
    • 最高出力:125kW(170PS)/7,800rpm
    • 最大トルク:157N·m(16.0kgf·m)/7,300rpm

B16B[編集]

  • 弁機構:DOHC VTEC ベルト駆動 吸気2 排気2
  • 排気量:1,595cc
  • 内径×行程:81.0mm×77.4mm
  • 圧縮比:10.8
  • 燃料供給装置形式:電子制御燃料噴射式(PGM-FI)
  • 参考スペック(EK9 シビック TYPE R)
    • 最高出力:136kW(185PS)/8,200rpm
    • 最大トルク:160N·m(16.3kgf·m)/7,500rpm
    • VTEC切替:6100rpm
    • レッドゾーン:8,500rpm
    • レブリミット:9,000rpm

B17B[編集]

  • 弁機構:DOHC VTEC ベルト駆動 吸気2 排気2
  • 排気量:1,678cc
  • 内径×行程:81.0mm×81.4mm
  • 圧縮比:9.7
  • 燃料供給装置形式:電子制御燃料噴射式(PGM-FI)
  • 参考スペック(DB2 インテグラ)
    • 最高出力:120kW(160PS)/7,600rpm
    • 最大トルク:159N·m(16.2kgf·m)/7,000rpm

B18A[編集]

  • 弁機構:DOHC ベルト駆動 吸気2 排気2
  • 排気量:1,834cc
  • 内径×行程:81.0mm×89.0mm
  • 圧縮比:9.2
  • 燃料供給装置形式:キャブレター(CVデュアルキャブレター)
  • 参考スペック(CA2 アコード)
    • 最高出力:96kW(130PS)/6,000rpm
    • 最大トルク:162N·m(16.5kgf·m)/4,000rpm

B18B[編集]

  • 弁機構:DOHC ベルト駆動 吸気2 排気2
  • 排気量:1,834cc
  • 内径×行程:81.0mm×89.0mm
  • 圧縮比:9.2
  • 燃料供給装置形式:電子制御燃料噴射式(PGM-FI)
  • 参考スペック(MA5 ドマーニ)
    • 最高出力:103kW(140PS)/6,300rpm
    • 最大トルク:171N·m(17.4kgf·m)/5,200rpm

B18C[編集]

標準
  • 弁機構:DOHC VTEC ベルト駆動 吸気2 排気2
  • 排気量:1,797cc
  • 内径×行程:81.0×87.2
  • 圧縮比:10.6
  • 燃料供給装置形式:電子制御燃料噴射式(PGM-FI)
  • 参考スペック(DC2 インテグラ)
    • 最高出力:132kW(180PS)/7,600rpm
    • 最大トルク:175N·m(17.8kgf·m)/6,200rpm
spec.R
  • 弁機構:DOHC VTEC ベルト駆動 吸気2 排気2
  • 排気量:1,797cc
  • 内径×行程:81.0mm×87.2mm
  • 圧縮比:11.1
  • 燃料供給装置形式:電子制御燃料噴射式(PGM-FI)
  • 参考スペック(DC2 インテグラ TYPE R)
    • 最高出力:147kW(200PS)/8,000rpm
    • 最大トルク:186N·m(19.0kgf·m)/6,200rpm

B20A[編集]

SOHC
  • 弁機構:SOHC ベルト駆動 吸気2 排気1
  • 排気量:1,958cc
  • 内径×行程:81.0mm×95.0mm
  • 圧縮比:9.1
  • 燃料供給装置形式:キャブレター(CVデュアルキャブレター)
  • 参考スペック(BA4 プレリュード)
    • 最高出力:81kW(110PS)/5,800rpm
    • 最大トルク:152N·m(15.5kgf·m)/4,000rpm
DOHC
  • 弁機構:DOHC ベルト駆動 吸気2 排気2
  • 排気量:1,958cc
  • 内径×行程:81.0mm×95.0mm
  • 圧縮比:9.4
  • バルブ挟み角:吸気26°、排気26°
  • 燃料供給装置形式:電子制御燃料噴射式(PGM-FI)
  • 参考スペック(CA3 アコード)
    • 最高出力:118kW(160PS)/6,300rpm
    • 最大トルク:186N·m(19.0kgf·m)/5,000rpm

B20B[編集]

  • 弁機構:DOHC ベルト駆動 吸気2 排気2
  • 排気量:1,972cc
  • 内径×行程:84.0×89.0
  • 圧縮比:9.6
  • 燃料供給装置形式:電子制御燃料噴射式(PGM-FI)
  • 参考スペック(RD1 CR-V)
    • 最高出力:110kW(150PS)/6,300rpm
    • 最大トルク:184N·m(18.8kgf·m)/4,500rpm

B21A[編集]

  • 弁機構:DOHC ベルト駆動 吸気2 排気2
  • 排気量:2,056cc
  • 内径×行程:83.0mm×95.0mm
  • 圧縮比:9.4
  • 燃料供給装置形式:電子制御燃料噴射式(PGM-FI)
  • 参考スペック(BA7 プレリュード)
    • 最高出力:107kW(145PS)/5,800rpm
    • 最大トルク:186N·m(19.0kgf·m)/5,000rpm

搭載車種[編集]

B16A
B16B
B17A
  • インテグラ (DB2 北米向け)
B18A
B18B
B18C
  • インテグラ (DC2/DB8)
  • VEMAC RD180(エンジン提供)
B18C spec.R
B20A
SOHC仕様
DOHC仕様
  • アコード/アコードエアロデッキ/ビガー (CA3)
  • プレリュード (BA1/4/5)
B20B
B21A
  • プレリュード (BA7)

脚注[編集]


関連項目[編集]

外部リンク[編集]