ホンダ・ビート (自動車)

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ホンダ・ビート
PP1型
ビート(車体色:カーニバルイエロー)
HondaBeat.JPG
販売期間 1991年-1998年
乗車定員 2名
ボディタイプ 2ドア オープン
エンジン E07A型:直3 SOHC 656cc
駆動方式 MR
最高出力 64PS/8,100rpm
最大トルク 6.1kgf·m/7,000rpm
変速機 5速MT
サスペンション 前:マクファーソン式ストラット
後:デュアルリンク式ストラット
全長 3,295mm
全幅 1,395mm
全高 1,175mm
ホイールベース 2,280mm
車両重量 760kg
生産台数 3万3892台
後継 S660
-自動車のスペック表-

ビート(Beat)は、本田技研工業がかつて生産、販売していたオープン2シーターの軽自動車である。

概要[編集]

Honda Beat室内

NSXと同様のミッドシップエンジン・後輪駆動という配置・ドライブトレインを採用したこと、ほぼ同時期の開発・発売であることなどから相似が取り上げられることもある。実際には開発チームが異なり双方の人的交流も存在しなかったが、ルームミラーは開発陣が意図してNSXと全く同じものを装備していた。なお、当時の運輸省の反発を避ける意味合いから“スポーツ”とは名乗らずに、公式には「ミッドシップ・アミューズメント」と冠している。

量産車として世界初のミッドシップでフルオープンモノコックボディ[1]を採用し、公式にアナウンスはされていないものの、ピニンファリーナの元デザイナーであるエンリコ・フミアは、チェコスロバキア人デザイナーのパーヴェル・ハセックが担当したと語っている[2]。サスペンションは四輪独立懸架ストラット式で、軽自動車としては初めての四輪ディスクブレーキSRSエアバッグ、サイドインパクトビーム、駆動方式がMRであることから前13インチ・後14インチの前後異型タイヤが装備された。後輪ブレーキディスクは当時のプレリュードのものが流用され、パワーステアリングは装備されておらず、ハンドル回転時の遊びも少ない。

日本車の中でも特に低く設定された1,175mmの全高のため室内は狭いが、センターコンソールを助手席側に約2cm寄せて、運転席を助手席よりも広く設定した。トランク容量も極めて小さく、純正オプションとしてトランクリッドに取り付けるキャリアが用意されていた。オプション品のカーオーディオは車速に応じて音量を調整する「スカイサウンドシステム」を装備したが、センターコンソールの幅の狭さから、一般的なDINに対応したオーディオの装着には社外品のアダプターなどを要した。

車両中央に横置きされるE07Aエンジンは、自然吸気(NA)だが独立3連スロットルと燃料噴射制御マップ切換方式を組み合わせた吸気システム「MTREC」(Multi Throttle Responsive Engine Control) により、自然吸気の軽自動車としては唯一自主規制に達する64PSを8,100rpmで発生する。レッドゾーンは8,500rpmと高回転型に設定されている。組み合わせられるのは5速MTのみで、ATは設定されていない。

1991年8月5日に死去した本田宗一郎も、同年5月15日の発表会に出席しており、本田が最後に見送った4輪車となった。

2010年5月9日には、ツインリンクもてぎで開催されたオーナーミーティングのオーバルコースにおいて行われたパレードランに569台が参加。これはホンダの同一車種による世界最大のパレードランとなり、ギネス記録に認定された。 SOHCゆえに動力性能は高くないが、レッドゾーンまで回るエンジン特性が評価され、若年層を中心に現在でも人気がある。

搭載エンジン[編集]

歴史[編集]

  • 1991年
    • 5月15日 - 発表された(発売は翌5月16日)。月販目標3,000台。
  • 1992年
    • 2月18日 - 特別仕様「バージョンF」を限定800台発売した。
    • 5月28日 - 特別仕様「バージョンC」を限定500台発売した。
  • 1993年
    • 12月 - 特別仕様「バージョンZ」を発売した。以降標準仕様化された。
  • 1998年
    • 10月 - スペシャルティカー市場の低迷と軽自動車の規格変更に伴い車種整理の対象となり、生産を終了した。総生産台数は3万3,892台。

後継車S660発売へ[編集]

2012年9月21日に行われた社長会見において、2015年までに軽自動車を6モデル追加するとの発表され[4]、その中にオープンスポーツが含まれていることが公表された[5]。その後この後継車種は、2011年の東京モーターショーに出品されたコンセプトカーの「EV STER」をベースにしたデザインが採用されると報道された[6]

2013年10月23日に、第43回東京モーターショーにおいて、次世代軽オープンスポーツモデルである「Honda S660 CONCEPT」が公開されることが発表された[7]

S660が、2015年3月30日公式発表、同年4月2日販売開始。

脚注[編集]

  1. ^ ファクトブック 8ページ目を参照
  2. ^ ネコ・パブリッシング刊 Car MAGAZINE No.392掲載「THE SECRET STORY BETWEEN HONDA AND PININFARINA」より
  3. ^ 発売20周年記念「ビート」専用純正アクセサリー
  4. ^ 2012年9月 社長会見 骨子
  5. ^ 社長記者会見の映像で、27秒時点に提示される資料にオープンスポーツが登場する。
  6. ^ 次期ビート2014年発売、EVスターのエクステリアデザインをそのまま採用
  7. ^ 第43回東京モーターショー」 Hondaブース出展概要について ~Honda独創のモビリティコンセプトモデルを出展~

関連項目[編集]

外部リンク[編集]