ホンダ・パイロット (自動車)

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パイロット(Pilot)は、本田技研工業が生産し、販売する中型SUV車である。

日本国外でのみ販売されており、中東地域ではMR-Vの名で販売されている。

初代 YF1/2型(2002-2008年)[編集]

ホンダ・パイロット(初代)
YF1/2型
Honda-Pilot.JPG
製造国 カナダの旗 カナダ
販売期間 2002年 - 2008年
乗車定員 7-8人
ボディタイプ 5ドア クロスオーバーSUV
エンジン J35A型:3.5L V6 SOHC VTEC
J35A型(VCM):3.5L V6 SOHC i-VTEC
最高出力 標準:244hp(247PS)/5,600rpm
VCM:244hp(247PS)/5,750rpm
最大トルク 標準:240ft·lbf(33.2kgf·m)/5,000rpm
VCM:245ft·lbf(33.9kgf·m)/4,900rpm
変速機 5速AT
駆動方式 4WDVTM-4)/FF
サスペンション 前:マクファーソンストラット
後:ダブルウィッシュボーン
全長 188.0in (4,775mm)
全幅 77.5in (1,969mm)
全高 4WD:71.7in (1,821mm)
FF:71.3in (1,811mm)
ホイールベース 106.3 in (2,700 mm)
車両重量 4WD:4,453 - 4,524lbs(2,020-2,052kg)
FF:4,264 - 4,356lbs(1,934-1,976kg)
別名 中東名:ホンダ・MR-V
-自動車のスペック表-

アメリカ合衆国オハイオ州カリフォルニア州にあるHonda R&D Americas, Inc.(HRA)でデザインされ、2002年6月に北米で発売された。姉妹車のMDXよりも落ち着いた性格付けがなされており、CR-Vの兄貴分といえる。価格は「LX」が2万6900ドル(約335万円)、「EX」が2万9270ドル(約365万円)と、MDXより安い価格になっている。

「LX」にはV6 3.5L SOHC VTEC(244hp)エンジン、5速AT 、「VTM-44WDシステムが搭載され、「EX」ではこれにアロイホイール、クライメートコントロール、8ウェイパワードライバーズシート、2列目シートに子供用のアクティビティトレイなどがオプションで付く。その他のオプションとしてカーナビゲーションシステム、2列目DVDシステム、レザーシートやサンルーフ、フォグランプ内装大型バンパー、オーバーフェンダーなどがある。ボディは鋼板製で、ドア内部には側面衝突時の安全性を高めるビームを装備。エアバッグは運転席、助手席ともにフロントとサイドの両方にある。また、ボートなら2,041kgまで、トレーラーなら1,588kgまで牽引することもできる。

2005年のマイナーモデルチェンジで、V6 3.5L SOHC i-VTEC(244hp)のVCMエンジンを搭載したFF仕様も設定された。

アメリカの有力自動車雑誌『カー・アンド・ドライバー』 で「Best Large SUV」に2002年から2006年まで毎年選ばれ、「5 Best trucks」にも2007年まで6年連続で選ばれていた。

生産はカナダオンタリオ州にあるHCM(ホンダオブカナダマニュファクチュアリング)の第2ラインで行われていたが[1] 2004年よりアメリカの生産子会社ホンダ・マニュファクチュアリング・オブ・アラバマ(HMA)に新設された第2ラインでも生産を開始した[2][3]


2代目 YF3/4型(2008年-2015年 )[編集]

ホンダ・パイロット(2代目)
YF3/4型
2009 Honda Pilot concept NY.jpg
製造国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
販売期間 2008年 -
乗車定員 7-8人
ボディタイプ 5ドア クロスオーバーSUV
エンジン J35A型:3.5L V6 SOHC i-VTEC
最高出力 250hp (253PS) /5,700rpm
最大トルク 253lbf·ft(35.0kgf·m)/4,800rpm
変速機 5速AT
駆動方式 4WD(VTM-4)/FF
サスペンション 前:マクファーソンストラット
後:ダブルウィッシュボーン
全長 190.9in(4,849mm)
全幅 78.5in(1,994mm)
全高 72.7in(1,874mm)
ホイールベース 109.2in(2,774mm)
車両重量 4,310 - 4,608lbs
(1,955 - 2,090kg)
燃費 4WD:17/23/19 mpg
FF:16/22/18 mpg
(EPA City/Highway/Combined)
別名 中東名:ホンダ・MR-V
-自動車のスペック表-

2008年1月13日から行われた「2008年北米国際自動車ショー」に、「パイロット プロトタイプ」が出展された[1]

デザインコンセプトは「インテリジェントアドベンチャービークル」。ボディサイズはわずかに大きくなり、ホイールも標準が17インチになった。ACEボディ構造を採用し安全性を高め、エンジンフードやフロントサスペンションのロアコントロールアーム、リアサスペンションナックルなどがアルミニウム化され、軽量化した。

テールゲートのガラスハッチ開閉やクラス3ヒッチ、ヒルスタートアシストなどが標準装備される。「LX」、「EX」、 「EX-L」、「Touring」の4グレードで展開され、全グレードFFと4WDが選択できる。上位モデルにはトリプルゾーンエアコン、パワーテールゲート、2メモリーパワーシート、115V電源、ブルートゥースハンズフリーリンク、などが用意されている。

エンジンは先代と同じJ35Aだが、気筒休止パターンが3ステージ(6-4-3気筒)となったVCMのみとなり、さらに最高出力、最大トルクともに向上している。4WDのトランスミッションも先代と同様のVTM-4である。

2012年モデルでは、エクステリアではフロントグリル、ヘッドライトデザインが変更された。フロントストレーキの改良で空力性能も向上、エンジンの改良などと合わせてEPA燃費が2011年モデルと比較して1~2MPG向上した。 EXより上位のモデルではホイールサイズが18インチと1インチアップした。

インテリアも素材の改良や、コンソールのレイアウトが変更された。オーディオやナビゲーションシステムなどもアップグレードしている。 その他遮音性の高いアコースティックフロントガラスが全車標準装備され、EX-Lグレードにはパワーテールゲートが追加された。

2012年11月30日に韓国での発売を開始した。 2代目より生産はアラバマ工場のみで行われている。

3代目 YF5型(2015年- )[編集]

ホンダ・パイロット (自動車)
製造国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
販売期間 2015年 -
乗車定員 7人(Elite) / 8人
ボディタイプ SUV
エンジン 直噴 3.5L V6 SOHC i-VTEC
最高出力 280hp/6,000rpm
最大トルク 262ft·lbf(355N·m)/4,700rpm
変速機 6速AT / 9速AT
駆動方式 FF / 4WD(VTM-4)
サスペンション 前:マクファーソンストラット
後:マルチリンク
全長 194.5in(4,940mm)
全幅 78.6in(1,996mm)
全高 69.8in(1,772mm)
ホイールベース 110.0in(2,819mm)
車両重量 FF:1,838 - 1,877kg
4WD:1,914 - 1,958kg
-自動車のスペック表-

3代目パイロットは2015年2月のシカゴオートショーで初披露され[4]、2015年7月より北米で販売を開始した。 ボディサイズは全長が約8㎝長くなり、その結果室内はタンデムディスタンスやカーゴスペースが拡大、3列目シートを畳まずに荷室に82クオート(78L)のクーラーボックスを載せることができるようになった。 全高は約2.5cm低くなり、空力性能が向上。最低地上高も約1.7㎝先代より低くなり、室内でもフロアやヒップポイントが低くなった。3代目MDXと同じく新グローバルライトトラックプラットフォームを採用、3ボーンデザインのアンダーボディを持つ。先代より車両重量は300lb(136kg)減と大幅な軽量化を果たしている。

エクステリアではLEDテールライトを標準とし、上位グレードではLEDプロジェクターヘッドライトも採用する。 テールゲートは先代のガラスハッチがなくなり、軽量でシンプルになった。ホイールは標準18インチで上位グレードは20インチと大径化された。 インテリアでは、Androidベースの8インチタッチスクリーンオーディオシステムを用意。USB給電は2.5Aまでに対応する。 2列目シートはEX-Lグレード以上で1タッチスライド機能を装備、トップグレードのEliteでは2列目は2席のキャプテンシートになる。 Eliteではホンダ北米モデル初のパノラミックガラスルーフも採用する。

エンジンは直噴3.5L V6 VCMで最高出力280hp、最大トルク262lb.-ftを発生、先代より30hp、9lb.-ftのパワーアップを果たした。けん引能力もAWDモデルで5000lbs、2WDモデルで3500lbsにアップ、トランスミッションは6速ATと上位モデルではアイドルストップ機能付き9速ATを採用する。EPA燃費は先代よりcity/highway/combineそれぞれ1~2mpg向上した[5]。 4WDモデルではトルクベクタリングも可能となった新型のVTM-4を採用[6]。 TLXや2016年モデルのMDXに搭載される電動油圧ポンプと油圧クラッチを使った新タイプのSH-AWDと同様のシステムとなっている[7]。 MDXやTLXとは違いクルージング時は前後駆動力が100:0となる(MDX、TLXは90:10)。 SH-AWD同様2.7%リアが増速しておりコーナリング時などには後輪左右100:0のトルク配分が可能。 さらにIntelligent Traction Management Systemにより路面状況に応じてコンソールのボタンでマッド、サンド、スノー、ノーマルの 走行モードを選択できる(2WDモデルはノーマル、スノーのみ)。 ホンダセンシングブランドによる先進の安全装備も用意される。

関連項目[編集]

脚注[編集]

外部リンク[編集]