誕生日

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

誕生日(たんじょうび)は、の生まれた、あるいは、毎年迎える誕生記念日のこと。「年」も付けて生年月日(せいねんがっぴ)と同義に用いる場合もあるが、単に「○月○日」のみで記念日として用いることもある。

対義語は命日。派生的に、動物にも用いる場合がある。

生まれた日(特定の一日)[編集]

日本は、自己の誕生日(生年月日)を認識している人が多い文化圏だが、誕生日の自認が余り重要でない文化圏もある[1]。また、季節の差があまりない地域では、出生年の自認があいまいである人が多いこともある。

サウジアラビアなどのアラビア半島では、日本や先進国のように戸籍で生年月日を記録する制度がほとんどないため、大半の人間が自分の生年月日を年齢を正確に把握できていない。

このため、サウジアラビアのパスポート(旅券)では生年月日の記入は任意とされており、記載されていない人が大半である。

遊牧民カレンダーを持たない生活が普通であり、今日が何月何日であるか把握しないで生活していることが普通であるため、誕生日や記念日といった習慣を持たない。

カダフィ大佐など、遊牧民出身者の誕生日は本人も家族も把握していないため、書類上の項目を埋めるために適当な日付が書かれていることが珍しくない。

毎年の誕生日(記念日)[編集]

子供のお誕生日会

しばしば誕生日には家族によってこの日が祝福されている。また知人・友人などが集まって誕生日会(誕生パーティー)などが開かれることもある。

日本では、誕生日会において、主賓(誕生日の人)が座る長方形テーブルの短辺側の一人分の席を、お誕生日席お誕生席と呼ぶことがある[2]。この語は、それ以外の食事会などでも比喩として用いられることもある。

誕生日の行事にはさまざまな様式があるが、欧米風のひとつの典型というのはバースデーケーキにキャンドルを灯し、「ハッピーバースデートゥーユー」の各国語のバージョンあるいはそれに類した歌を皆が歌い、皆が見守る中、誕生日を迎えた当人がキャンドルを一気に吹き消し、ケーキを皆で食べる、というものである。またまれに、当人には内緒で友人が集い(隠れていて)突然現れ「誕生日おめでとう!」と祝うような、遊び心にあふれたことが行われることもある。

また日本の場合、高齢者が誕生日を迎えた際は、地方公共団体から祝い品などが届く場合がある。特に長寿高齢)の場合には、地方公共団体の長などが直接自宅を訪れ祝福したり、広報や地域新聞などで報道されたりもする。

各地の風習[編集]

世界各地に誕生日に行われることがある様々な風習がある。例えば次のようなものである。

1歳の誕生日に一升餅を背負わせお祝いする(日本)

誕生日に込められた意味[編集]

誕生日に込める意味や誕生日の思いについて言うと、例えば小さな子のの側であれば一般的に、自分の子がその日まで無事生きてくれたことを祝う気持ちを込めて祝っている。聖者の誕生日について言えば、人々はその聖者がこの世界に誕生してくれたことに対する喜びや感謝の念を込めて祝っている。

では、誕生日を迎えた当人の考え方はどうかと言うと、さまざまな考え方がある。映画評論家の淀川長治は「誕生日というのは、自分を産んでくださったお母さんに感謝する日」と繰り返し述べていた。ターミナルケアを専門とする柏木哲夫は、一年に一度、自分の誕生日に、自分のについてよく考え、その心の準備をしておくことを人々に勧めている。

2月29日の場合(みなし誕生日)[編集]

平年の場合、閏年2月29日に生まれた者には誕生日は存在しない。ただ、年齢計算については誕生日の前日に加齢されるため[5]、平年・閏年を問わず、毎年2月28日(午後12時)に加齢されており、平年では3月1日生まれの者と同じである。その上で、誕生日を基準に何かを定める場合[6]、平年に誕生日は存在しないため、その前後の日(2月28日又は3月1日)のいずれかを「誕生日とみなす」必要が生じる。日本法令では、平年の誕生日は2月28日とみなすことになっている[7][8]

祝日としての誕生日[編集]

世界の多くので、聖人君主の誕生日にちなんだ祝日を設けている。なお、時の元首の誕生日に応じて祝日が移動する国もある(日本の「天皇誕生日」など)。

聖者の誕生日[編集]

クリスマスキリストの誕生日」とする習慣的な考え方は世界的に有名ではあるものの、実際には12月25日などは歴史的には後付された設定であることが判っており、歴史資料にも聖書などの経典にもキリストの誕生日の記録はない。キリストと太陽神の考え方とが混交したり両者が同一視された結果、冬至の日(≒太陽が新たにうまれる日)あたりがそれに当てられたともされる。

イスラム教では預言者ムハンマドの誕生日に関する記録は存在していない、エジプトで始まった預言者誕生祭の影響で預言者の誕生日を祝うムスリムと誕生日自体を否定する派に意見が分かれている。

また、同国には預言者ムハンマドの誕生日を祝うことを禁じる法律があり、背教罪死刑もありえる。

キリスト教の記念日は、日付は一定だが、正教会ではユリウス暦を使っているため、グレゴリオ暦に換算すると13日遅れになる。

宗教 月日 名称 由来
仏教(日本) 4月8日 灌仏会 釈迦仏の誕生日(本来は旧暦
仏教(中国 旧暦4月8日 仏誕 釈迦仏の誕生日
上座部仏教 5~6月 ウェーサーカ祭 釈迦仏の誕生日
キリスト教 6月24日 聖ヨハネの日 聖ヨハネの誕生日
キリスト教 12月25日 クリスマス イエス・キリストの降誕を祝う日
(なお、“ナザレのイエスの誕生日は本当に12月25日なのか”は現在も論争になっている)
イスラム教 ラビー・アル=アウワル12日 マウリド・アン=ナビー ムハンマドの誕生日

君主・国家元首[編集]

国名 月日 名称 由来
朝鮮民主主義人民共和国 1月8日 金正恩誕生日 現第一書記・金正恩の誕生日
ヨルダン 1月30日 国王誕生日 現国王アブドゥッラー2世の誕生日
アメリカ 2月第3月曜 ワシントン誕生日
(Presidents Day, President's Day, Washington's Birthday)
初代大統領ジョージ・ワシントンの誕生日(本来の誕生日は2月22日<ユリウス暦2月11日>)。
その後、第16代大統領エイブラハム・リンカーンの誕生日2月12日と複合する形で現在の方式になった。
現任大統領の誕生日を国を挙げて大々的に祝う事はない
朝鮮民主主義人民共和国 4月15日 太陽節 初代国家主席・金日成の誕生日、2日間の休みとなる
オランダ 4月30日 女王誕生日 前王ユリアナの誕生日、且つ現国王ベアトリクスの即位記念日でもある。
オランダ語ではKoninginnedag(女王の日)であり原義的には「誕生日」の意は含まない
中華民国 11月12日 国父誕辰紀念日中国語版英語版 孫文臨時大総統(初代)の誕生日
タイ 12月5日 プミポン国王誕生日 プミポン国王の誕生日(父の日วันพ่อ)
日本 12月23日 天皇誕生日 明仁(当代の天皇)の誕生日

誕生日に関係する音楽[編集]

誕生日を扱った出版物[編集]

この節は執筆の途中です この節は執筆中です。加筆、訂正して下さる協力者を求めています
366日の日付ごとに1冊ずつ発行されたもの
この節は執筆の途中です この節は執筆中です。加筆、訂正して下さる協力者を求めています

関連作品(音楽以外)[編集]

関連項目[編集]

誕生日ごとの「あなたの運勢」

脚注[編集]

  1. ^ ニジェール人の誕生日は1月1日が多い 2008.8 笹川陽平 日本財団
  2. ^ おたんじょうびせき【御誕生日席】の意味 - goo辞書(デジタル大辞泉)
  3. ^ @nifty:デイリーポータルZ:世界で祝う誕生日(3ページ) (2004.1 [古賀及子]]、@nifty デイリーポータルZ)
  4. ^ アストリッド・リンドグレーン『やねの上のカールソン』(岩波書店版 訳・大塚勇三 リンドグレーン作品集7 1965年:ISBN 4001150670
  5. ^ 年齢計算ニ関スル法律参照
  6. ^ 行政手続、誕生日会などのイベント、割引等の特典など
  7. ^ ただし、当該法令で定める行政手続についてのみ「2月28日」とみなすだけであり、一般日常生活において3月1日とみなすことを禁止するわけではない。
  8. ^ 日本で資格者の誕生日を基準として、その有効期間や更新期間を定めている法令は、次の5本(6条)である。
    • 銃砲刀剣類所持等取締法「(前略)猟銃又は空気銃の所持の許可の有効期間(中略)は、当該許可を受けた日の後のその者の三回目の誕生日(その者の誕生日が二月二十九日であるときは、その者の誕生日は二月二十八日であるものとみなす。(中略))が経過するまでの期間とする。」(第7条の2第1項)
    • 出入国管理及び難民認定法永住者であつて、在留カードの交付の日に十六歳に満たない者(中略) 十六歳の誕生日(当該外国人の誕生日が二月二十九日であるときは、当該外国人のうるう年以外の年における誕生日は二月二十八日であるものとみなす。以下同じ。)」(第19条の5第1項第2号)
    • 日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法特別永住者証明書の交付の日に十六歳に満たない者(中略) 十六歳の誕生日(当該特別永住者の誕生日が二月二十九日であるときは、当該特別永住者のうるう年以外の年における誕生日は二月二十八日であるものとみなす。以下同じ。)」(第9条第1号)
    • 道路交通法「その者の誕生日が二月二十九日である場合におけるこの表の適用については、その者のうるう年以外の年における誕生日は二月二十八日であるものとみなす。」(第92条の2「表」備考五)
    • 道路交通法「前項の規定により免許証の更新を受けようとする者の誕生日が二月二十九日である場合における同項の規定の適用については、その者のうるう年以外の年における誕生日は二月二十八日であるものとみなす。」(第101条第2項)
    • 航空法施行規則「五年又は交付日から四十二歳の誕生日(その者の誕生日が二月二十九日であるときは、その者のうるう年以外の年における誕生日は二月二十八日であるものとみなす。以下この表において同じ。)の前日までの期間のうちいずれか短い期間」(第61条の3第1項の表「自家用操縦士」)
    ※なお、銃砲刀剣類所持等取締法は、うるう年であっても2月28日とみなしている。