ポスト団塊ジュニア

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ポスト団塊ジュニア(ポストだんかいジュニア)は、1975年以降、1982年までに日本で生まれた世代のことである。

この世代の親には、団塊の世代1947年1949年生まれ)、またはしらけ世代1950年1957年生まれ)の初期に生まれた者が多い。三浦展は「出生数の過半数が団塊世代の子どもによって占められる世代こそが ” 本当の団塊ジュニア世代 ” だ」として1972年1981年生まれまでを真性団塊ジュニアと呼んだ。 また、この世代の成長過程、文化的傾向は特に1977年までに生まれた者と1978年以降に生まれた者で大きく異なり、ひとくくりに捉えるのは難しい面がある。特に文化的には大きな断層があると言える。1977年度生まれまでは基本的に団塊ジュニアの延長線上にあり、特に1978年度以降生まれの世代が育てた若者文化は、ほとんどそのままの形で後の世代に引き継がれている。

目次

[編集] 文化的側面

この世代の前半(1975〜1977年度生まれ)はバブル末期(1991年)において高校1年〜中学2年生であり、一部の先端的な高校生が文化的には団塊ジュニアとその後の若者世代の橋渡しの役目を果たした。高校生時代にはポケットベルが流行し、彼らが成人する1990年代後半にはインターネットの爆発的な普及が始まった。そのためこの世代にはIT業界で活躍する人物が多いと言われている。笠原健治mixi社長)、西村博之2ちゃんねる管理人)が代表格と言えよう。 1976年前後に生まれた人が多いためにナナロク世代と呼ばれる場合もある。

1978〜1981年度生まれは思春期にはすでにバブルは崩壊しており、高校生時代からは新たな風俗を生み出した。ギャルファッション・ストリートファッション腰パンB系・ルーズカジュアル・裏原宿系といった現在も定番となっているファッションの担い手となり、現在の若者文化に直接つながる風俗を生んだ世代である。高校生時代には携帯電話PHSが普及しはじめた。携帯電話はこの世代以下の若者にとってきわめて重要なコミュニケーションツールとなった。

[編集] コギャル世代

1978年以降、1982年頃までに生まれた女性のことを「コギャル世代」または「元祖コギャル世代」とも言う。10代の頃はルーズソックスプリクラなどを流行させた。さらに一部助成は、20歳を過ぎてからはお姉系などの流行を生み出した。

1990年代後半、コギャル世代の一部の者がファッションや携帯電話代、交際費などの遊ぶ金欲しさにテレホンクラブで主に中高年男性相手の「援助交際」と言う名の売春行為を行ったことが、メディアで盛んに取り上げられ、深刻な社会問題となった。

[編集] 成長過程

1992年9月12日から始まった学校週5日制の恩恵を実質的に受けた最初の世代である[1]。1978年度生まれからは高校の学習指導要領が変わりゆとり教育への過渡期を体験した。また、1990年代には全国のほとんどの中学校で男子中学生への丸刈り強制が廃止されるなど管理教育の緩和が見られるようになった。

大学受験は1975年〜1977年度生まれまでは団塊ジュニアほどではないものの激戦であった(団塊ジュニアの人口のピークは1973年である)。しかし、この世代の後半は少子化の加速と大学の増加等により、大学入試は易しくなった[2][3][4][5]。大学進学率も上昇し、1994年には30.1%だったものが2000年には39.7%まで上昇した[6]

大学院進学率は、就職難(後述)を背景に上昇し、大学院の進学率は12%ほどで推移した[6]

就職活動については、団塊ジュニア世代以上に厳しかった。高校や大学を卒業し、就職活動を行う時期は就職氷河期の真っ只中であった。不況により採用を見送る企業も多く、厳しい就職活動を強いられ、「不運の世代」、「超就職氷河期」とも言われた。他には、1997年には就職協定の廃止、1999年末には派遣の一般事務職解禁などもあった。特に、正社員の一般事務職を希望した短大生と4大女子は、正社員を派遣に切り替える企業の都合により、正社員になるのは厳しかった。さらに高校女子に至っては、事務・販売系の正社員の求人はほぼ皆無といった状況であった。大学新卒者の就職率を見ると、1975年度生まれが就職する1998年の就職率は66.6%となっている。以降、就職率は低下していき、2000年には55.8%と史上2番目の低さとなった。その後わずかながらに上昇するものの再び低下し、1980年度生まれが就職する2003年度は、55.1%と最悪の値となっている[6]

思春期から消費文化の主役としてもてはやされたが、不況の中パラサイトシングルフリーターなどの生活を強いられる者も多数生まれた。手に職・専門職指向が強まった世代でもあり、大学生や専門学校生は資格習得やダブルスクールなど実践的な技能習得にこだわる者が増えた。社会人となっても、派遣やアルバイトという不安定な身分(プレカリアート)にあるゆえに専門知識や技術を身につけて生き残ろうとし、資格習得に熱心な者も少なくない。

なお、若年者(15歳〜34歳)のフリーター人口は2001年時点で内閣府調べでは417万人、同世代の21%に達する。

[編集] 離職率の高止まり現象

この世代に限らないが、高卒で約49%、大卒で約35%の人が就職後3年以内で離職している。ポスト団塊ジュニア世代の場合、最大の原因は不景気下における雇用のミスマッチである。本来志望している業界・業種とは全くかけ離れた会社に入らざるを得なかったり大量雇用・大量離職する企業へ「フリーターは嫌だ」ということで仕方無く入ったために適性が無く不適応を起こしてしまったりサービス残業や過酷な勤務で身体や精神を磨耗したりして辞めていくケースが多い。

入社早々教育体制の無い部署で仕事を任され能力不足やミスにより解雇されたり少数精鋭採用のため3人分の仕事を1人、2人でこなしたりといった状態も多く発生した。離職した場合同じ業界や他業界へ転職に成功するパターンとフリーターに転落するパターンが存在する。この問題はこの世代においてはフリーター問題よりもっと深刻な問題である。

[編集] 脚注

  1. ^ とはいえ月1回しか無く大抵中間テストや期末テストの前である学校も多く恩恵はあまり無かった。実際には1974年度生まれも対象となった。
  2. ^ 日本の人口統計
  3. ^ 各種偏差値データ
  4. ^ 代ゼミデータリサーチ1994年(1975年生まれ現役受験時) - 各種偏差値データ
  5. ^ 代ゼミデータリサーチ2000年(1981年生まれ現役受験時) - 各種偏差値データ
  6. ^ a b c学校基本調査』(文部科学省

[編集] 参考文献

  • ちくま新書 『パラサイト社会のゆくえ』 山田昌弘 ちくま書房 2004
  • 『希望格差社会 -「負け組」の絶望感が日本を引き裂く』 筑摩書房 山田昌弘 2004
  • ちくま新書『パラサイト・シングルの時代』筑摩書房 山田 昌弘 1999
  • 洋泉社y新書『若者が《社会的弱者に転落する》』 宮本みち子 洋泉社 2001
  • 『フリーター亡国論』 丸山俊 ダイヤモンド社 2004
  • 『フリーターとニート』 小杉玲子 勁草書房 2005
  • ルポ『"正社員"の若者たち-就職氷河期世代を追う』小林美希 岩波書店 2008

[編集] 関連項目

先代:
団塊ジュニア1971年-1974年
日本の世代
ポスト団塊ジュニア
1975年-1981年
次代:
ミニマムライフ世代
1982年?-1987年?