八女市

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やめし ウィキデータを編集
八女市
日本の旗 日本
地方 九州地方
都道府県 福岡県
市町村コード 40210-9
法人番号 1000020402109 ウィキデータを編集
面積 482.44km2
総人口 58,379[編集]
推計人口、2024年4月1日)
人口密度 121人/km2
隣接自治体 久留米市筑後市うきは市みやま市八女郡広川町
熊本県山鹿市玉名郡和水町
大分県日田市
市の木 茶の木樟の木
市の花 しゃくなげ
八女市役所
市長 三田村統之
所在地 834-8585
福岡県八女市本町647番地
外部リンク 八女市公式サイト

八女市位置図

― 政令指定都市 / ― 市 / ― 町 / ― 村

ウィキプロジェクト

八女市(やめし)は、福岡県南西部の筑後経済圏に属する。2006年10月1日に上陽町を、2010年2月1日には黒木町立花町矢部村星野村を、それぞれ編入した。

市勢

  • 面積:482.53km²
  • 人口:69,053人(2010年国勢調査)
  • 世帯数:22,273世帯(2010年国勢調査)
  • 人口密度:143.11人/km²

地形

星野川(八女市上陽町)
河川

地理

概要

八女市は福岡県の南西部に位置し、人口7万人余りの地方都市である。

山間部は大分県境に源を発し、そこから流れ出る矢部川は日本最大の干潟を有する有明海に注ぎ、有明海の生態系を担う重要な河川の一つとなっている。また地形的にみると、矢部川の支流 星野川と合流する地点より西側に開けた扇状地、北を広川丘陵、東を八女山地、南を筑肥山地に囲まれ盆地的地形を有している土地である。

古くから人の定住が見られる当八女地方には縄文時代から弥生時代にかけての遺跡が多数発見され、北側の丘陵部分を中心に300基ともいわれる古墳群がある。さらに邪馬台国論争でも、九州説では福岡県山門郡(八女市の南西で隣接)説を有力視する声もあるが、邪馬台国が八女の地にあったとする説もある。 八女地方における古代国家の成立を証明するかのように、史実では527年大和朝廷に対抗して筑紫君磐井が起こした反乱(いわゆる「磐井の乱」)は、大化の改新645年)以前の最後にして最大の内戦であった。磐井の墓とされる八女市北部にある岩戸山古墳は北部九州最大の前方後円墳であり、阿蘇山の噴火による凝灰岩を用いた石人石馬の出土で名高い。

八女市はブランドの八女茶電照菊を中心にした農芸都市である。 1943年昭和18年)の第二次世界大戦戦時中、政府企画院が岡山県行幸村朝鮮京城府(現在の韓国ソウル特別市)と並んで八女郡福島町中心地区を遷都の候補地とした。混乱の中での遷都案とはいえ、八女が「天変地異の尐なき土地」「冬期寒気は厳しからず夏季暑気甚だしからざる土地」「高燥、風光明媚なる土地」「諸物資豊富なる土地」といった条件をクリアする土地だと判断されたことからも、農業に適した土地として、八女の自然条件のポテンシャルの高さをうかがうことができる。

また、職人の匠がいきづくまちでもある。中世に起源を持つといわれている手漉き和紙・石灯籠、近世に始まる仏壇、提灯などといった多様な手工業は江戸時代に産業としての基盤が形づくられ、現在に至るまで綿々と受け継がれている。したがって、これらの伝統産業に携わる職人も多く、裾野を広げれば約一万人はいるのではと言われている。

現在 八女市は、九州における最大の伝統工芸の集積地となっており、伝統工芸品の総生産額は九州では最大規模である。

隣接している自治体

福岡県
久留米市筑後市うきは市みやま市八女郡広川町
熊本県
山鹿市玉名郡和水町
大分県
日田市

歴史

戦国時代は、蒲池氏の領地で、蒲池親広にはじまる蒲池庶流の上蒲池の支配地であった。安土桃山時代以降、豊臣秀吉の九州平定により筑紫広門が領主として封され、八女市福島の中心部に城郭を築いた。関ヶ原の合戦以後、石田三成捕縛の戦功により福島城は筑後32万石領主田中氏により三層天守の筑後地区最大級の平城として改築され、その後田中氏が断絶すると廃城となった。しかし江戸時代の始めに形成された城下町の町人地部分は残り、後に久留米藩内で最大級の在郷の商家町として発展した。現在も町割等に城下町として計画された町の歴史を良く伝え、街路に沿って塗屋造の町家を中心に江戸時代から近代にかけての伝統的建造物が連たんして残っている。市の北部には1500年前の北部九州最大の豪族筑紫の君磐井の墓岩戸山古墳がある。

近現代

平成の大合併

  • 筑後市広川町との任意合併協議会を設置して協議されたが、2004年に打ち切られる形で協議会は解散。2005年に上陽町と法定合併協議会を設置し、2006年10月1日に上陽町を編入した。
  • 2007年11月5日、八女市と周辺4町村(黒木町、立花町、星野村、矢部村)の各議会は臨時議会を開き、八女市への編入合併を前提とした法定協議会の設置議案をそれぞれ可決。5市町村の首長らによる法定協で、合併新法期限前の2010年2月1日に合併することが議決された。この時点に於いて合併後の人口はおよそ7.1万人の見込み。面積はおよそ482.53km²(5市町村の単純合算)となり、北九州市(487.71km²)に匹敵する県内面積第二位の市となる。
  • 2008年11月5日 上記編入合併が官報告示。

歴代市長

  • 斉藤清美
  • 野田国義(1993年1月30日-2008年9月30日)4期

行政

市長

市議会

  • 条例定数:30人(法定上限議員定数:30人)
  • 任期:2015年5月9日

支所

  • 総合支所:黒木(旧黒木町役場)
  • 支所:上陽、立花、星野、矢部(旧各町村役場)

消防

警察

県の機関

  • 八女総合庁舎
    • 八女県土整備事務所
    • 南筑後保健福祉環境事務所分庁舎
  • 農業総合試験場八女分場
  • 県立ふれあいの家南筑後

国の機関

人口


八女市(に相当する地域)の人口の推移
総務省統計局 国勢調査より


教育

県立高等学校

私立高等学校・中学校

県立中等教育学校

市立中学校

  • 福島中学校
  • 南中学校
  • 西中学校
  • 見崎中学校
  • 上陽中学校
  • 黒木中学校
  • 立花中学校
  • 筑南中学校
  • 星野中学校
  • 矢部中学校

市立小学校

太字の学校は標準服の着用が義務付けられている。

産業

特産

八女中央大茶園
  • 九州最大の河川・筑後川、清流・矢部川の二つの河川に挟まれた土地を背景に米、麦を中心に様々な園芸作物が収穫される。
  • 河川の氾濫等で発生した肥沃な土壌と豊富な水資源・なだらかな山々が織りなす気候風土により、古代から自然の恩恵を享受できた土地の一つである。
  • 江戸時代中期 八女市中心部の福島地区にいた商人達(福島商人)は米の余剰益を当時の文明の最先端であった伝統工芸に注ぎ込み、地域的に醸成させていった。現在、伝統工芸において九州最大の集積産地であり、総生産額としても九州最大規模を誇る。
  • 九州における和紙の発祥地 → 八女和紙
  • 九州における仏壇の発祥地 → 八女福島仏壇
  • 提灯の生産量日本一(2011年現在) → 八女提灯
  • 八女茶)の産地。(八女郡を含み玉露生産額が日本一であるため、茶の平均単価が日本一高い。ちなみに日本茶生産量の3%を占める。)
  • 河川からの伏流水で江戸時代から続く清酒醸造元が今も良質の酒を作り出している。(2011年現在 市内5蔵元)
  • 電照菊の栽培も盛んである。

伝統工芸品

交通

現在、市内に鉄道路線はない(かつては西鉄福島線国鉄矢部線があった)。最寄駅は羽犬塚駅で、市の中心部の福島から堀川バス(1時間に2本程度)で約20分弱の場所にある。福岡市方面へは、八女市街からバス(1時間に5本程度)で西鉄久留米駅に出て、そこから西鉄天神大牟田線(1時間に4本以上)に乗り換える手段も本数の多いため利用されている。福島から西鉄久留米駅までは西鉄バスで30分ほどである。

バス

一般路線バス
コミュニティバス
高速バス

八女インターチェンジにあるバス停から、福岡空港大牟田市荒尾市熊本市延岡市宮崎市への高速バスが出ている。

道路

一般国道

高速道路

主要地方道(県道)

名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事

ほたると石橋の館(八女市上陽町)

主な史跡・旧跡等

八女福島地区
黒木地区

観光

祭り

  • 3月 雛の里・八女ぼんぼんまつり
  • 4月 トンネル藤まつり
  • 8月 矢部川物語(花火大会)
  • 9月 あかりとちゃっぽんぽん(福島八幡宮放生会・福島灯篭人形)
  • 11月 八女福島白壁ギャラリー、八女上陽まつり

八女市出身の有名人

ゆかりの人物

電話

市外局番は0943(八女MA)

外部リンク