ホンダ・N-WGN

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ホンダ・N-WGN
JH1/2型
Custom Gターボパッケージ
G
概要
製造国 日本の旗 日本
販売期間 2013年-
ボディ
乗車定員 4人
ボディタイプ 5ドア 軽トールワゴン
駆動方式 FF/4WD
パワートレイン
エンジン S07A型:658cc 直3 DOHC
変速機 CVT
前:マクファーソンストラット
後(FF):車軸式
後(4WD):ド・ディオン式
前:マクファーソンストラット
後(FF):車軸式
後(4WD):ド・ディオン式
車両寸法
ホイールベース 2,520mm
全長 3,395mm
全幅 1,475mm
全高 1,655-1,675mm
車両重量 820-910kg
その他
LPL(開発責任者) 人見康平
系譜
先代 ホンダ・ライフ(5代目)
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N-WGN(エヌ ワゴン)は、本田技研工業が生産、販売する軽トールワゴン型の軽自動車である。

概要

N-WGNは2011年11月に発売したN-BOX(N-BOX +含む)を皮切りに展開している「Nシリーズ」の第4弾で、軽自動車の「新しいベーシック」を目指し、基本性能を高次元で備えた軽自動車規格のミニバンとも言える軽ハイトワゴン[1]として開発された。全高はFF車で1,655mm、4WD車で1,675mmとなっており、既発売のN-BOX(1,780-1,800mm)より低く、N-ONE及び先代モデルのライフ (1,610-1,630mm)より高くなっている。

なお、LPL(開発責任者)は前出2車の浅木泰昭ではなく、2代目フィットフィットシャトルのLPLを歴任した人見康平である[2]

メカニズム

パワープラントはS07A型エンジンとCVTを搭載する。なお、エンジン型式そのものはN-BOX/N-ONEと同様だが、ホンダの軽自動車では初となるツインインジェクションシステムやナトリウム封入バルブを新たに採用。NA車では高圧縮比化(N BOXは11.2、N-ONEは11.0に対し、11.8に向上)されたが、ナトリウム封入バルブの採用により排気バルブ近辺の温度を下げることでノッキングの発生を抑え、高出力・高トルク性能を保持したまま低燃費化を実現し、NA車及びターボ・FF車は「平成27年度燃費基準+20%」を、ターボ・4WD車は「平成27年度燃費基準+10%」をそれぞれ達成している。

CVTも従来より軽量化・高効率化を進めており、アイドリングストップ時に油圧を保持する電動油圧ポンプはより軽量な機械式の蓄圧タイプに変更された。アイドリングストップの上限作動速度も減速時10km/h以下まで引き上げられた。

安全性能においても、N-BOX/N-ONE同様に急ブレーキ時にハザードランプを高速点滅させることで後続車に注意を促すエマージェンシーストップシグナル、車両挙動安定化制御システム(VSA)坂道発進時の後退を抑制するヒルスタートアシスト機能(HSA)を全タイプ標準装備するほか、約30km/h以下の前方車両との衝突の回避・被害軽減をサポートするシティブレーキアクティブシステム(CBAS)とサイドカーテンエアバッグシステム・前席用i-サイドエアバッグシステムをセットにした「あんしんパッケージ」がタイプ別に設定(標準装備、またはオプション設定)されている。

搭載エンジン

初代 JH1/2型(2013年 - )

  • 2013年
    • 9月26日 - Nシリーズ第4弾となる車種の名称を「N-WGN」とすることを発表し、同日に開設されたティザーサイト上にシルエット画像が公開された[3]
    • 10月21日 - ティザーサイトにエクステリア・インテリアデザイン及びグレード体系、カラーバリエーションが公開された。併せて、公式発表日・発売日も公表し、東京モーターショー2013にて公式発表されることが明らかになった[4]
    • 11月20日 - 公式発表された(発売は11月22日)[5]
N-BOX同様、ノーマルタイプの「N-WGN」とドレスアップモデルの「N-WGN Custom(エヌ ワゴン カスタム)」の2本立てで、それぞれに標準グレードの「G」を基本に、シティブレーキアクティブシステム、前席用i-サイドエアバッグシステム、サイドカーテンエアバッグシステムの3点をひとまとめにした「あんしんパッケージ」、マルチリフレクタータイプ ディスチャージヘッドライト、後席シートベルト閉め忘れ警告灯、運転席ハイトアジャスター(ラチェット式)、ハーフシェイド・フロントウィンドウを装備し、安全性能や快適性能を高めた「G・Aパッケージ」、14インチアルミホイール、フロントベンチレーテッドディスクブレーキ、フロントスタビライザーを装備したターボ車の「G・ターボパッケージ」の3タイプが用意される。なお、「N-WGN Custom」では、14インチアルミホイールが「G」、「G・Aパッケージ」にも装備されるほか、「G・Aパッケージ」及び「G・ターボパッケージ」においてプラズマクラスター技術搭載フルオート・エアコンディショナー、クルーズコントロール、ピアノブラック調センターパネル&メーターパネル、クオリティインテリア、IRカット<遮熱>/UVカット機能付フロントウインドウガラス、IRカット<遮熱>/スーパーUVカットフロントドアガラスを追加、「G・ターボパッケージ」にはパドルシフトも備わる。
  • 2014年
    • 5月9日 - 平成25年度自動車アセスメント(JNCAP)において最高評価となる「新・安全性能総合評価 ファイブスター賞」を軽自動車として初めて(新評価基準が採用された2011年(平成23年)以降で初めて)受賞し、併せて、「軽自動車部門 JNCAP大賞」も受賞したことを発表した[6]
    • 5月15日 - ノーマルタイプの標準グレード「G」をベースに、「G・Aパッケージ」の装備内容に加え、専用インテリア、ピアノブラック調センターパネル&メーターパネル、IRカット<遮熱>/UVカット機能付フロントウインドウガラス、IRカット<遮熱>/スーパーUVカットフロントドアガラス、シートヒーター(運転席/助手席)、プラズマクラスター技術搭載フルオート・エアコンディショナー、専用カラードスマートキー2個を装備した特別仕様車「コンフォートパッケージ」を発表した(翌5月16日販売開始)[7]
    • 10月13日 - 2014-2015 日本カー・オブ・ザ・イヤー スモールモビリティ部門賞を受賞したことを発表した[8]
  • 2015年
    • 4月16日 - 一部改良を発表した(翌4月17日販売開始)[9]。NA車においてインジェクター噴霧の最適化やCVTサーモバルブの追加により燃費を向上。これにより、NA・FF車は「平成32年度燃費基準+20%」、NA・4WD車は「平成32年度燃費基準+10%」をそれぞれ達成した。また、「あんしんパッケージ」を全タイプメーカーオプション設定に変更し、プラズマクラスター技術搭載フルオート・エアコンディショナーは「G(福祉車両の助手席回転シート車を含む)」を除く全タイプに拡大して標準装備した。さらに、軽く触れると3回点滅する機能を備えたウインカー「ワンタッチウインカー」を標準装備したほか、特別仕様車「G・コンフォートパッケージ」に装備されていたIRカット<遮熱>/UVカット機能付フロントウインドウガラス、IRカット<遮熱>/スーパーUVカットフロントドアガラスやドアロックに連動してドアミラーを自動格納するオートリトラミラーをタイプ別設定し、ワンセグTV対応マイクロアンテナやリアワイドカメラなど純正ナビゲーションの利便性を高める装備で構成された「ナビ装着用スペシャルパッケージ」を標準装備(「G」・「カスタムG」はメーカーオプション設定)した(ただし、メーカーオプションのディスプレイオーディオを装備した場合は非装備)。さらに、N-WGNには新たに、クルーズコントロール、スタイリッシュインテリア、ピアノブラック調ガーニッシュ付本革巻ステアリングホイール、LEDドアミラーウインカー、14インチアルミホイールを装備した「G・スタイリッシュパッケージ」を追加した。ボディカラーは入れ替えを行い、共通オプションカラーの「プレミアムホワイト・パール」を「プレミアムホワイト・パールII」に、N-WGN専用のピンク系を「チェリーシェルピンク・メタリック」から「プレミアムピンク・パール(オプションカラー)」に、カスタム専用の紫系(オプションカラー)を「プレミアムゴールドパープル・パール」から「プレミアムベルベットパープル・パール」にそれぞれ差し替え、さらに、カスタムは「ホライゾンターコイズ・パール」と「プレミアムフレイムオレンジ・メタリック(オプションカラー)」を廃止する替わりに「ブリリアントスポーティーブルー」と「ミラノレッド」を追加。また、新タイプ「G・スタイリッシュパッケージ」専用色として「ブリリアントスポーティブルー・メタリック」を設定した。
    • 7月10日 - ノーマルタイプにVSA、エマージェンシーストップシグナル、ヒルスタートアシスト機能、フルオート・エアコンディショナー、電波式キーレスエントリーシステム(キー2個付)を標準装備しながら装備内容を厳選したベーシック仕様「C」を、助手席回転シート車にIRカット<遮熱>/UVカット機能付フロントウインドウガラス、IRカット<遮熱>/スーパーUVカットフロントドアガラス、プラズマクラスター技術搭載フルオート・エアコンディショナー、オートリトラミラーを標準装備した「G・Lパッケージ」をそれぞれ追加し、カスタムには、「G・Lパッケージ」、「G・ターボパッケージ」をベースにクロームメッキフロントグリルを装備した特別仕様車「SSクールパッケージ」、「ターボSSクールパッケージ」を発売した[10]
    • 12月4日 - ノーマルタイプの「G」、「G・Lパッケージ」をベースに、2015年11月のN-BOX/N-BOX+の一部改良時に採用された「360°スーパーUV・IRカットパッケージ(すべての窓に紫外線約99%カット+赤外線(IR)軽減ガラスを採用)」、運転席シートヒーター(FF車のみ、4WD車は運転席&助手席シートヒーターとしてベース車に標準装備)などの快適装備を追加するとともに、フロントグリルをボディ同色(カラード)に変更し、専用インテリアとしてブラウンシート(トリコット)を採用した特別仕様車「SSコンフォートパッケージ」、「SSコンフォートLパッケージ」を発売した[11]

車名の由来

Nシリーズが提案する『次世代の軽ワゴン』を表現したものである。「WGN」は、ワゴンの略称をロゴタイプにしたもので、ステップワゴン(STEP WGNと商標を共有している。

脚注

  1. ^ ホンダの基準値で、全高が1,550mm以上、1,700mm以下の軽乗用車クラス
  2. ^ http://www.honda.co.jp/factbook/auto/N-WGN/201311/p02.pdf#search='NWGN+LPL'
  3. ^ 「N」シリーズ第4弾の新型軽乗用車の名称とシルエット画像をホームページで先行公開 - 「N-WGN(エヌ ワゴン)」 - - Honda ニュースリリース 2013年9月26日(2013年11月20日閲覧)
  4. ^ 新型軽乗用車「N-WGN」のデザインおよびバリエーションをホームページで先行公開 - Honda ニュースリリース 2013年10月21日(2013年11月20日閲覧)
  5. ^ 新型軽乗用車「N-WGN/N-WGN Custom」を発売 - Honda ニュースリリース 2013年11月20日
  6. ^ 「N-WGN(エヌ ワゴン)」が軽自動車で初めて新・安全性能総合評価で最高の「ファイブスター賞」を受賞 - Honda ニュースリリース 2014年5月9日
  7. ^ 「N-WGN(エヌワゴン)」に特別仕様車「コンフォートパッケージ」を設定し発売 - Honda ニュースリリース 2014年5月15日
  8. ^ 「N-WGN(エヌ ワゴン)」が2014-2015日本カー・オブ・ザ・イヤー「スモールモビリティ部門賞」を受賞 - Honda ニュースリリース 2014年10月13日
  9. ^ 軽乗用車「N-WGN/N-WGN Custom」を一部改良し発売 - Honda ニュースリリース 2015年4月16日
  10. ^ 「N-WGN(エヌ ワゴン)」に新タイプと特別仕様車を設定し発売 - Honda ニュースリリース 2015年7月10日
  11. ^ 「N-WGN(エヌ ワゴン)」に特別仕様車を設定し発売 - Honda ニュースリリース 2015年12月4日

関連項目

外部リンク