しなの鉄道線

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しなの鉄道線
しなの鉄道の115系電車
しなの鉄道の115系電車
しなの鉄道線の路線図
路線総延長 65.1 km
軌間 1067 mm
電圧 1500 V(直流
最大勾配 25 パーミル
最高速度 100 km/h

しなの鉄道線(しなのてつどうせん)は、長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢駅から長野県長野市篠ノ井駅までを結ぶしなの鉄道鉄道路線である。

路線データ[編集]

運行形態[編集]

しなの鉄道線全区間を運行する軽井沢 - 篠ノ井 - 信越本線長野間の列車のほか、主に軽井沢 - 小諸間と小諸 - 篠ノ井 - 信越本線長野間の列車があり、毎時1 - 3本の本数がある。篠ノ井駅で折り返す列車はなく、同駅に発着する列車はすべて信越本線長野駅まで直通し、しなの鉄道の乗務員がJR線内も通しで乗務する。小諸 - 長野間の一部列車には、東日本旅客鉄道(JR東日本)所属の115系電車が使用されるが、この場合もしなの鉄道の乗務員がJR線からしなの鉄道線を通しで乗務する。

2010年8月から沿線自治体などからなる「しなの鉄道活性化協議会」により、沿線自治体や国からの補助金を活用して、軽井沢 - 小諸間において列車増発(上下計13本のち14本)の実証運行が開始され、軽井沢駅での長野新幹線との接続改善等が図られた。2011年度末で国からの補助金は終了したものの、当該区間の輸送密度の向上に一定程度効果があったとして、2012年度も沿線自治体の補助金で増発の実証運行は継続されることとなった。これに加え2012年3月17日のダイヤ改正では、軽井沢 - 長野間の直通列車が増やされ、「快速軽井沢号」も1往復新設されたが、2014年3月15日のダイヤ改正で下りが無愛称の快速に、上りが長野→小諸間と小諸→軽井沢間の各駅停車の普通列車に変更された。

ホームライナーとして、朝に小諸発長野行の快速「しなのサンライズ」が1本、夕方以降に長野発上田行の快速「しなのサンセット」が2本(土曜・休日は1本のみ)運転されている。両列車とも上田 - 長野間を乗車する際には、ライナー券(200円)を必要とするが、「しなのサンライズ」の小諸 - 上田間のみを乗車する場合は、乗車券のみで乗車できる。「しなのサンライズ」は、2002年に「しなのサンセット」が設定される以前「しなのサンライナー」を名乗っていた。

このほか、2014年7月11日から土曜・休日中心に観光列車「ろくもん」が軽井沢 - 長野間で下り2本・上り1本運転されている[1]

なお、人件費削減のため、しなの鉄道の115系にワンマン対応の工事を施した上で一部列車ではワンマン運転を行っている。ワンマン運転は、運賃を車内で払うものではなく、運転士がドアの開閉、自動放送を行うだけのものである。2004年1月から軽井沢 - 小諸間で開始されたのを皮切りに順次拡大され、2013年3月16日からは一部列車をのぞいて、長野までがワンマン運転区間となっている。

JR信越本線時代は最高運転速度が120km/hだったが、線路保守費用の削減のため、しなの鉄道に移管されてから少し経って100km/hに引き下げられている。

貨物列車[編集]

坂城駅西上田駅に隣接する油槽所への貨物列車が、平日に篠ノ井 - 坂城間に3往復(1往復は臨時列車)、篠ノ井 - 西上田間に2往復(1往復は臨時列車)運行されている。

2008年3月までは、塩尻機関区篠ノ井派出の電気機関車EF64形0番台の牽引で運行されていたが、3月改正以降は高崎機関区の電気機関車EF64形1000番台EH200形の牽引に変更された。

しなの鉄道の115系普通列車と貨物列車 坂城駅にて

使用車両[編集]

以下に示す車両は共に電車である。

過去の車両[編集]

  • 169系 - しなの鉄道所属。2013年4月29日に運用終了。
しなの鉄道の169系電車

歴史[編集]

国鉄・JR時代[編集]

  • 1888年明治21年)
  • 1896年(明治29年)1月20日 - 田中 - 上田間に大屋駅開業。
  • 1909年(明治42年)
    • 6月25日 - 軽井沢 - 御代田間に追分仮乗降場(現在の信濃追分駅)開業。
    • 10月12日 - 名称制定。高崎 - 新潟間を信越線とする。
  • 1910年(明治43年)7月15日 - 軽井沢 - 追分間に沓掛駅(現在の中軽井沢駅)開業。
  • 1912年(明治45年)2月11日 - 坂城 - 屋代間に戸倉駅開業。
  • 1914年大正3年)6月1日 - 信越本線に改称。
  • 1920年(大正9年)6月1日 - 上田 - 坂城間に北塩尻駅(現在の西上田駅)開業。
  • 1921年(大正10年)10月10日 - 御代田 - 小諸間に平原信号所開設。
  • 1923年(大正12年)10月1日 - 追分仮乗降場を格上げして信濃追分駅開業、小諸 - 田中間に滋野駅開業。
  • 1952年昭和27年)1月10日 - 平原信号場を格上げして平原駅開業。
  • 1956年(昭和31年)4月10日 - 沓掛駅を中軽井沢に、北塩尻駅を西上田駅に改称。
  • 1963年(昭和38年)6月21日 - 軽井沢 - 篠ノ井( - 長野)間が電化。
  • 1967年(昭和42年)7月18日 - 軽井沢 - 中軽井沢間が複線化。
  • 1968年(昭和43年)
    • 8月20日 - 中軽井沢 - 信濃追分間が複線化。
    • 9月6日 - 御代田 - 平原間が複線化。
    • 9月10日 - 信濃追分 - 御代田間が複線化。
    • 9月12日 - 西上田 - 坂城間が複線化。
    • 9月19日 - 小諸 - 滋野間が複線化。
  • 1969年(昭和44年)9月25日 - 上田 - 西上田間が複線化。
  • 1970年(昭和45年)
    • 7月24日 - 田中 - 大屋間が複線化。
    • 9月18日 - 滋野 - 田中間が複線化。
    • 9月27日 - 坂城 - 戸倉間が複線化。
  • 1972年(昭和47年)9月30日 - 大屋 - 上田間が複線化。
  • 1973年(昭和48年)10月25日 - 平原 - 小諸間が複線化。
  • 1978年(昭和53年)9月26日 - 屋代 - 篠ノ井間が複線化。
  • 1982年(昭和57年)6月29日 - 戸倉 - 屋代間が複線化。軽井沢 - 篠ノ井間の複線化完成。
  • 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化に伴い東日本旅客鉄道に承継。(安中 - )軽井沢 - 田中間の貨物営業を廃止し、田中 - 篠ノ井間を日本貨物鉄道が第二種鉄道事業者として承継。

しなの鉄道時代[編集]

  • 1997年平成9年)10月1日 - 長野新幹線北陸新幹線の現行開通区間の通称)の開業により、並行在来線となる軽井沢 - 篠ノ井間が東日本旅客鉄道から移管され、しなの鉄道線として開業。JR東日本線としては65.6 kmの区間であったが転換時に改キロされ、しなの鉄道線では65.1 kmとなった[2]
  • 1998年(平成10年)12月8日 - 初ダイヤ改正。快速「しなのサンライナー」運行開始。
  • 1999年(平成11年)4月1日 - 西上田 - 坂城間にテクノさかき駅開業。
  • 2001年(平成13年)
    • 2月1日 - 全線(軽井沢 - 篠ノ井間)でCTC導入。
    • 3月22日 - 屋代 - 篠ノ井間に屋代高校前駅開業。
    • 12月1日 ダイヤ改正。
  • 2002年(平成14年)
    • 3月29日 - 大屋 - 上田間に信濃国分寺駅開業。
    • 4月1日 - 田中 - 西上田間の日本貨物鉄道の第二種鉄道事業廃止。
    • 10月12日 - L特急「あさま」復活運転。長野 - 軽井沢間を14日まで3往復(14日は直江津まで)する。
    • 12月1日 - ダイヤ改正。夕方に快速「しなのサンセット」運行開始。「しなのサンライナー」を「しなのサンライズ」に改称。
  • 2003年(平成15年)
    • 10月1日 - ダイヤ改正。
    • 12月30日 - 特急「あさま」長野 - 軽井沢間復活運転。午前と午後の2往復。
  • 2004年(平成16年)
    • 1月5日 - 軽井沢 - 小諸間の一部列車でワンマン運転開始。
    • 3月11日 - 軽井沢 - 小諸間のワンマン運転拡大。
    • 3月13日 - ダイヤ改正。
    • 7月 - 全車に液晶モニターを取り付け(1車両3台)車内広告開始。
    • 10月16日 - ダイヤ改正。小諸 - 上田間の一部列車でワンマン運転開始。
    • 10月の毎週土曜日 - 「ぐるっと信州ときめき号」を189系で運転。JRと初の共同企画。
  • 2005年(平成17年)12月10日 - ダイヤ改正。
  • 2007年(平成19年)3月18日 - ダイヤ改正。上田 - 戸倉間の一部列車でワンマン運転開始。
  • 2008年(平成20年)
    • 1月21日 - 「ぐるっと信州ときめき号」を485系彩で運転。
    • 3月15日 - ダイヤ改正。最終の時刻を最大で20分ほど繰り上げ。
    • 9月13日 - 旧信越本線軽井沢 - 関山間開業120周年記念事業として湘南色の169系電車を軽井沢 - 長野間で運転開始(詳細は「しなの鉄道#車両」を参照)。
  • 2009年(平成21年)
    • 3月14日 - 戸倉 - 屋代間に千曲駅開業。同時にダイヤ改正。
    • 8月1日 - 自転車が持ち込めるサイクルトレイン「チャリ電」が軽井沢 - 上田間に2往復初登場。持ち込み料200円。9日まで運転。
    • 8月10日12日 - 軽井沢 - 屋代間に「いろどり軽井沢号」を485系彩で運転。
  • 2010年(平成22年)
    • 3月13日 - ダイヤ改正。
    • 8月1日 - ダイヤ改正。軽井沢駅における長野新幹線との接続改善を目指した実証運行として、軽井沢 - 小諸間で列車を増発。
    • 12月4日 - ダイヤ改正。
  • 2012年(平成24年)3月17日 - ダイヤ改正。軽井沢 - 長野間にて「快速軽井沢号」運行開始。
  • 2013年(平成25年)3月16日 - ダイヤ改正。前日限りで169系電車が定期運用を離脱。戸倉 - 長野間の一部列車でワンマン運転開始。
  • 2014年(平成26年)
    • 3月15日 - ダイヤ改正。「快速軽井沢号」を下りが無愛称の快速に、上りが各駅停車の普通列車に変更して廃止。
    • 7月11日 - 観光列車「ろくもん」が軽井沢 - 長野間にて運行開始[1]

利用状況[編集]

輸送実績[編集]

収入実績[編集]

駅一覧[編集]

篠ノ井駅に停車するすべての列車がJR信越本線長野駅まで乗り入れる。そのため、JR信越本線篠ノ井 - 長野間も併記している。

  • ◆・◇:JR貨物による貨物取扱駅(◇は定期貨物列車の発着なし)
  • 停車駅
    • 普通…すべての駅に停車
    • 快速…●印の駅は全列車停車、▲印の駅は一部列車は通過、|印の駅は全列車通過
    • 快速(ろくもん)…●印の駅は全列車停車、|印の駅は全列車通過
    • 快速(ホームライナー)「しなのサンライズ」「しなのサンセット」…●印の駅は全列車停車、▼印の駅は「しなのサンライズ」のみ停車(下りのみ運転区間)、|印の駅は全列車通過
  • 全駅長野県内に所在
  • 標高の単位は m(メートル)
運営会社 路線名 駅名 駅間営業キロ 累計営業キロ 標高 快速 ろくもん ホ丨ムライナ丨 接続路線 所在地
しなの鉄道 しなの鉄道線 軽井沢駅 - 0.0 939   東日本旅客鉄道北陸新幹線長野新幹線 北佐久郡
軽井沢町
中軽井沢駅 4.0 4.0 938    
信濃追分駅 3.2 7.2 956    
御代田駅 6.0 13.2 819     北佐久郡
御代田町
平原駅 5.1 18.3 706     小諸市
小諸駅 3.7 22.0 663.0 東日本旅客鉄道:小海線
滋野駅 5.9 27.9 563   東御市
田中駅 3.4 31.3 512  
大屋駅 3.4 34.7 482   上田市
信濃国分寺駅 2.4 37.1 467  
上田駅 2.9 40.0 446 東日本旅客鉄道:北陸新幹線(長野新幹線)
上田電鉄別所線
西上田駅 4.4 44.4 421  
テクノさかき駅 3.5 47.9 410   埴科郡
坂城町
坂城駅 2.5 50.4 396  
戸倉駅 4.5 54.9 376   千曲市
千曲駅 2.2 57.1 369  
屋代駅 2.8 59.9 361  
屋代高校前駅 1.9 61.8 357  
篠ノ井駅 3.3 65.1 356.2 東日本旅客鉄道:篠ノ井線 長野市
東日本旅客鉄道 信越本線
今井駅 2.1 67.2 359.0  
川中島駅 2.2 69.4 362.4  
安茂里駅 2.1 71.5 360.3  
長野駅 2.9 74.4 360.5 東日本旅客鉄道:北陸新幹線(長野新幹線)・信越本線(直江津駅方面)
長野電鉄長野線
  • 御代田 - 平原間では途中で佐久市を通過するが駅は存在しない。
  • JR東日本の時には軽井沢 - 篠ノ井間は65.6 kmであったが転換時に改キロされ、しなの鉄道線としては65.1 kmとなった。駅間距離が変わった区間は、中軽井沢 - 信濃追分(3.1 km→3.2 km)、信濃追分 - 御代田(5.9 km→6.0 km)、御代田 - 平原(5.7 km→5.1 km)、田中 - 大屋(3.5 km→3.4 km)、大屋 - 上田(5.2 km→5.3 km)、坂城 - 戸倉(4.6 km→4.5 km)となっている[3]
  • 無人駅は信濃追分駅と平原駅のみで、他は業務委託駅・簡易委託駅・直営駅(社員配置駅)で有人駅になっている。
    • 無人駅でも、信濃追分駅はゴールデンウィークと夏休み期間中は、小諸駅から臨時に駅員が派遣されるので、期間限定での駅員配置駅となる。ゆえに、完全な無人駅は平原駅のみである。
  • 軽井沢駅、小諸駅、上田駅、戸倉駅、屋代駅ではJR東日本と同じ発車メロディが流れる。また発車ベルを使用している駅も一部ある(カンノ製、GK製、東洋メディアリンクス製の発車メロディを使用)。

過去の接続路線[編集]

その他[編集]

しなの鉄道としては自動改札機は未導入だが、乗り入れ先であるJR東日本が篠ノ井駅と長野駅に導入しているため、乗車券は磁気券で発行される。

脚注[編集]

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  1. ^ a b ろくもんとは - しなの鉄道、2014年5月5日閲覧
  2. ^ 『停車場変遷大事典 国鉄・JR編1』 JTB1998年10月1日、207頁。
  3. ^ 『停車場変遷大事典 国鉄・JR編2』 JTB1998年10月1日、575 - 578頁。

関連項目[編集]