釜飯
釜飯(かまめし)は、米に醤油、みりん等の調味料を加え、その上に椎茸、鶏肉などの具を載せ、一人用の釜で炊いた米飯料理である。一種の炊き込みご飯であるが、釜から飯碗によそうのではなく、釜のまま食卓に供することに特徴がある。釜の種類としては、写真にあるような羽釜式の鉄釜の他に、土鍋型の陶器の益子焼、高田焼もよく用いられる。
大正12年(1923年)、関東大震災あとの東京上野で行なわれた炊き出しをヒントに、のちの浅草の『釜めし 春』の女将が開発させた一人用の釜で、客に供した料理がはじまりとされる[1]。
レシピ
- 研いだ米を用意し、具と共に器に盛る
- 水に醤油、料理酒、みりん、昆布などを加え、味を調える。
- 強火で出汁が吹きこぼれるまで(5分程度)炊く。
- 弱火にする。
- 水気が無くなってきたらふたを完全に閉め10分から15分ほど蒸らす。
- できあがり。
具のバリエーション
- 野菜.果物
- ニンジン、サヤエンドウ、ゴボウ、ギンナン、タケノコ、シイタケ、ジャガイモ、タケノコ、カキ、グリンピース、紅生姜など。
- 畜肉
- すき焼き、そぼろ、焼肉などにならった調理法をとる場合もある。牛肉、豚肉、鶏肉など。
- 卵
- 鶏卵(錦糸卵、温泉卵などの調理法)、ウズラ卵。
- 海産物
- 魚(鯛、サーモン、アナゴ、ウナギ、シラスなど)、魚卵(イクラなど)、海生動物(エビ、カニ、タコ、ホタテなど)。
駅弁としての釜飯
釜飯は駅弁としても親しまれる。主に土鍋型陶製容器が用いられ、飲食ののち容器を家庭に持ち帰り、利用することも可能(少量のお粥などの調理に便利)。
以前は補機の連結・解結のため全ての旅客列車が長時間停車する駅自体の特殊性(碓氷峠#鉄道参照)もあり、容器の保存性を考慮して駅弁にも採用された。信越本線横川駅の釜飯駅弁が有名であり、以下に示すとおり、今では日本各地の駅に見られる。
釜飯駅弁の例
釜飯が関係する作品
- 『おにぎり山のかまめし大王―にゃんたんのゲームブック』
- ポプラ社の『新・小さな童話―にゃんたんシリーズ』の一つ。最終的な悪役として「かまめし大王」という架空のキャラクターが登場する。
- 『それいけ!アンパンマン』
- 主要人物の中にどんぶりまんトリオがおり、その一人がかまめしどんと言う釜飯モチーフのキャラである。
脚注
外部リンク
- ウィキメディア・コモンズには、釜飯に関するカテゴリがあります。