サヤエンドウ
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サヤエンドウとして食用になるエンドウの若い果実 | |
| 100 gあたりの栄養価 | |
|---|---|
| エネルギー | 151 kJ (36 kcal) |
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7.5 g | |
| デンプン 正確性注意 | 4.2 g |
| 食物繊維 | 3.0 g |
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0.2 g | |
| 飽和脂肪酸 | (0.04) g |
| 一価不飽和 | (0.02) g |
| 多価不飽和 | (0.09) g |
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3.1 g | |
| ビタミン | |
| ビタミンA相当量 |
(6%) 47 µg(5%) 560 µg |
| チアミン (B1) |
(13%) 0.15 mg |
| リボフラビン (B2) |
(9%) 0.11 mg |
| ナイアシン (B3) |
(5%) 0.8 mg |
| パントテン酸 (B5) |
(11%) 0.56 mg |
| ビタミンB6 |
(6%) 0.08 mg |
| 葉酸 (B9) |
(18%) 73 µg |
| ビタミンC |
(72%) 60 mg |
| ビタミンE |
(5%) 0.7 mg |
| ビタミンK |
(45%) 47 µg |
| ミネラル | |
| ナトリウム |
(0%) 1 mg |
| カリウム |
(4%) 200 mg |
| カルシウム |
(4%) 35 mg |
| マグネシウム |
(7%) 24 mg |
| リン |
(9%) 63 mg |
| 鉄分 |
(7%) 0.9 mg |
| 亜鉛 |
(6%) 0.6 mg |
| 銅 |
(5%) 0.10 mg |
| 他の成分 | |
| 水分 | 88.6 g |
| 水溶性食物繊維 | 0.3 g |
| 不溶性食物繊維 | 2.7 g |
| ビオチン(B7) | 5.1 µg |
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ビタミンEはα─トコフェロールのみを示した[2]。別名: きぬさやえんどう。廃棄部位: すじ及び両端 | |
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| %はアメリカ合衆国における 成人栄養摂取目標 (RDI) の割合。 | |
サヤエンドウ(莢豌豆、英: Field peas, podded pea)とは、エンドウの若いさやを食用とする場合の呼び方。エンドウの形態には若いさやのまま食用とする「サヤエンドウ」や未熟な豆を利用するグリーンピースなどの「実エンドウ」があるが[3][4]、これらは未成熟エンドウに分類されるものである[5]。春から初夏が旬の緑黄色野菜で、さわやかな甘味や食感を特徴とする[6]。
エンドウには硬莢種(こうきょうしゅ、フィールドピー)と軟莢種(なんきょうしゅ、ガーデンピー)があり、サヤエンドウは後者に当たる[7]。ただし、英語では Field peas(フィールドピース)や Garden pea(ガーデンピー)がサヤエンドウを意味するともされる[6][8]。なお、Snap pea はスナップエンドウを意味する。
サヤエンドウは大さやと絹さやに2群に分けられ[5]、特に絹さやはサヤエンドウを代表するものとなっている[3]。ただし、これとは別に絹さやは関東地方、サヤエンドウは関西地方での呼称にもなっている[9]。なお、スプラウトの一種の豆苗(とうみょう)はエンドウの若芽である[4]。
概要
[編集]原産地は中央アジアから中東地域とされる[5]。紀元前より存在しツタンカーメンの墓から出土するなど、古代ローマやギリシャでも盛んに栽培されていた。ツタンカーメンの墓から発見されたさやが赤紫色の種が後に発芽し、同品種が家庭菜園用として現在売られている。後にインドから中国へ伝わり、日本へ入ったのは8-10世紀ごろと考えられている。平安時代の辞書である「和名抄」に野豆とあるのがエンドウのことだとされる。日本でエンドウが食されるのは江戸時代になってからである[3]。
当初は穀物として長く利用され、13世紀のフランスで初めて若いさやを食すようになった。後にこれがグリーンピースとしての利用になる。日本では明治時代にいたり、欧米から優良な品種が導入されると全国に一気に普及した[3]。
主な旬は4 - 6月とされ、さや全体が鮮やかな緑色で張りがあり、先端の白い日髭の部分がピンとしたものが新鮮で市場価値の高い良品である[6]。
種類
[編集]先述のように、サヤエンドウは大さやと絹さやの2群に分けられる[5]。「絹さや」がよく知られるほか、「さとうざや」「スナップエンドウ」はさやまで柔らかく食べられるように品種改良したものである[6]。
- 絹さや(絹さやえんどう)
- さやの長さが5 - 6 cmくらいのうちに若採りするエンドウ豆の総称[8]。実が生長していない状態で、さやのシャキッとした歯触りと風味を味わう[6][8]。在来品種としては静岡県の「伊豆赤花」や愛知県の「渥美白花」が知られ、改良品種として「絹小町」「豊成」「成駒三十日」などがある[10]。主にハウス栽培によって通年流通しており、実が見えないくらい平らなものが良い[6]。日本料理やシチューなどの青味に使われる[8]。
- 大さや
- 日本には明治以後に導入された欧米系の品種のうち草丈の高い品種[5]。「仏国大莢」や「米国大莢」などの品種がある[5]。
- さとうざや
- 絹さやを品種改良したもので豆が大きく、さやはやわらかく、生長した実も一緒に味わう[8]。糖度が高いことが名の由来[6][3]。
- スナップエンドウ(スナックエンドウ)
- アメリカから輸入された品種で、肉厚でやわらかいさやと、ふっくらと生長した実を一緒に味わう[6]。豆が熟してもさやがかたくならず、豆の風味があり甘味が強い[8]。
なお、エンドウに関しては未熟なさやのまま食用とするものをサヤエンドウ、豆を成長させてさやごと食べるものをスナップエンドウと区分することがある[11]。
栄養価
[編集]β-カロテンの含有量が多いことから緑黄色野菜に分類される[6]。100グラム (g) あたりの熱量は約36キロカロリー (kcal) で、タンパク質やビタミンB群、ビタミンC、食物繊維も多く含み、脂肪燃焼を助けるといわれるリジンなどの必須アミノ酸も多く含まれている[6]。グリーンピースと比較すると、タンパク質、糖質、食物繊維は少ないが、β-カロテン、ビタミンCについてはかなり多く、ピーマンに匹敵する[8]。旨味成分のグルタミン酸も多く含むため、食べたときに旨味や甘味を感じることができる[8]。
保存方法
[編集]収穫後は日が経つにつれてかたく筋っぽくなるため、早めに食べきるのが基本である[6]。乾燥に弱いためポリ袋などに入れて冷蔵庫の野菜室で保管するが[6]、美味しく食べられるのは3 - 4日を限度とする。家庭菜園などで大量に採取された場合などは、冷凍で長期保存が可能。この場合は、すじを取り払い、硬めにゆで水分を切って保存容器に入れて冷凍する。1か月くらいはおいしく保存できる[3]。
調理方法
[編集]和え物、炒め物、卵とじ、汁の実などにして使われる[12][8]。シャキシャキの食感と色味を生かし、ビタミンCの損失を少なくするため、加熱時間は短めにする[13]。煮物にする場合は火を止める直前に入れる程度。カロテンを効率よくとるために、油と一緒に調理するとよい[8]。下ごしらえは、さやにヘタとすじがある場合は取り除いて、水に2 - 3分浸けてシャキッとさせてから使う[14]。下茹でするときは、茹でた後に冷水に漬けると色がよくなり[3]、風味を味わうならばザルの上にあげておくことで冷ますようにする[14]。
栽培
[編集]秋に種をまき、苗の状態で冬越をこして春に収穫するもので、4月から6月まで毎日収獲できる[15]。栽培時期は10月下旬から6月で、栽培適温は15 - 20度とされている[15]。栽培はややむずかしく、種まきを適期に行うことが重要となり、早すぎると寒さで傷み、遅すぎると生育が遅れてうまく育たない[15]。種まき時期は、品種や栽培する地域によって差がある[15]。連作障害があり、同じ畑で作付けするには、3 - 5年ほどマメ科作物が作られていない場所で育てる[15]。
育苗ポットで苗作りしてから、あらかじめ苦土石灰などで酸度調整し、本肥を施した畑に畝をつくり、株間約45センチメートル (cm) ごとに定植する[15]。春に暖かくなってくると急に生長しはじめるようになるので、高さ1.5メートル (m) ほどの支柱を立ててツルの巻きひげ絡みつきやすくする[4]。草丈が伸びると花が咲きだし、開花後はすぐに結実して小さなさやができる[4]。サヤエンドウは、開花後1週間ほど経過して、さやの長さが7 - 10 cmになったところで、中の豆が膨らまないうちに収穫する[4]。大きめの鉢やコンテナでも、支柱を立てるように工夫すれば栽培することができる[4]。
脚注
[編集]- ↑ 文部科学省 「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
- ↑ 厚生労働省 「日本人の食事摂取基準(2015年版)」
- 1 2 3 4 5 6 主婦の友社編 2011, p. 101.
- 1 2 3 4 5 6 辻和良. “第10章 日高地方における未成熟エンドウ産地の展開過程”. 和歌山大学. 2026年8月11日閲覧。
- 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 主婦の友社編 2011, p. 97.
- ↑ 藤巻久志. “野菜もの知り百科 グリーンピース(マメ科エンドウ属)”. ja西印旛. 2026年8月12日閲覧。
- 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 講談社編 2013, p. 53.
- ↑ “実エンドウ(グリーンピース)”. HYPONeX JAPAN. 2026年8月11日閲覧。
- ↑ “まずはおさえておきたい【絹さや】の種類と選び方 | 食・料理”. オリーブオイルをひとまわし. 2020年5月19日閲覧。
- ↑ “きずな 2022年 10月号”. jaみえなか. p. 9. 2026年8月11日閲覧。
- ↑ 主婦の友社編 2011, p. 98–99.
- ↑ 主婦の友社編 2011, p. 98.
- 1 2 主婦の友社編 2011, p. 99.
- 1 2 3 4 5 6 主婦の友社編 2011, p. 100.
参考文献
[編集]- 講談社編『からだにやさしい旬の食材 野菜の本』講談社、2013年5月13日、53頁。ISBN 978-4-06-218342-0。
- 主婦の友社編『野菜まるごと大図鑑』主婦の友社、2011年2月20日、97 - 101頁。ISBN 978-4-07-273608-1。