サクラダリセット

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サクラダリセット
小説
著者 河野裕
イラスト 椎名優
出版社 角川書店
レーベル 角川スニーカー文庫
刊行期間 2009年6月 - 2012年4月
巻数 全7巻
漫画
原作・原案など 河野裕
作画 吉原雅彦
出版社 角川書店
レーベル 角川コミックス・エース
発表期間 2011年11月26日 - (同上)
巻数 全2巻
アニメ
原作 河野裕
監督 川面真也
シリーズ構成 高山カツヒコ
キャラクターデザイン 下山智之
アニメーション制作 david production
放送局 未定
放送期間 2017年4月 -
テンプレート - ノート
プロジェクト ライトノベルアニメ
ポータル 文学アニメ

サクラダリセット』は、河野裕/著、椎名優/イラストによる日本ライトノベル角川スニーカー文庫刊。吉原雅彦による漫画化作品が月刊少年エース2011年2月号から2011年11月号まで連載された(全2巻)。

ストーリー[編集]

能力者の存在する街、咲良田に住む浅井ケイは見聞きしたことを完全に思い出す「記憶保持」の能力を、春埼美空は世界を最大3日分擬似的に巻き戻す「リセット」の能力を持っている。ケイたちは、能力者を管理する公的な機関・管理局の「奉仕クラブ」に属し、依頼されて能力を使いながらも平穏な日々を送っていた。そんなある日、「マクガフィン」を巡る事件の発端となる依頼が舞い込んでくる。

登場人物[編集]

※「」はアニメのもの。映画の配役は後述。

浅井ケイ(あさい ケイ)
声 - 石川界人
芦原橋高校1年生の少年。管理局に監視されており、奉仕クラブに属している。一人暮らし。
能力は「記憶保持」で、見たこと聞いたことを完全に思い出すというだけのものだが、強度が高いため春埼の「リセット」によって巻き戻された分の記憶を思い出すことができる。
頭の回転が早く、知略を巡らすことに長け、中学2年のときにはとある目的のために管理局に対して反乱を企て、あと一歩のところまで追い詰めたが、失敗に終わった。
中学時代は悪人のように振舞っており、教師に最も嫌われている優等生として有名だった。以前、「リセット」を行ったために、一人の少女を失っている。
生まれは咲良田ではなく、小学生のときに咲良田を訪れた際に不可思議なこの町に魅せられ、また、「記憶保持」という能力を得たために管理局から目をつけられ、そのまま街に留まることになる。その際、咲良田の外において彼の存在した記録・記憶を管理局によって完全に消されることとなった。
幼い頃から他者が求めている答えをすぐに理解でき、その通りに行動していたが、そのことが逆に両親との溝を深めてしまった。愛そうと努力する両親から離れ、能力者の存在する街に留まり、結果、両親を捨てる決意をした。
3歳ほどの妹の浅井恵(あさいめぐみ)がいる。
春埼美空(はるき みそら)
声 - 花澤香菜
芦原橋高校1年生の少女。ケイと同じく管理局に監視されており、奉仕クラブに属している。
能力は、擬似的に世界を最大3日分巻き戻す「リセット」。
やや癖のある髪の少女で、ケイのいうことは基本的に何でも従う。
ケイとは同じ中学出身で、当初は髪が長く、ほとんど無表情だった。ケイに従い、ともに管理局に反乱したことがある。
その本質は極めて善であり、中学でケイに会うまでは感情というものをほとんど忘れていた。
相麻菫(そうま すみれ)
声 - 悠木碧
野良猫のような、とケイが形容する少女。ケイが中学のときの同級生。いつも屋上にいて、遠回しな比喩を交えた話をしていた。
中学時代のケイが「リセット」をしたことで未来が変わり、本来死ぬはずではなかった菫は死んでしまった。ケイは彼女を生き返らせるために管理局に反乱したが、結局、彼女を生き返らせることができる能力は存在しなかった。
隠していたが彼女も能力者であり、能力は「未来視」。対象となる人物と会話することで発動する。中学生の時にケイと春埼を引き合わせた張本人。自分の望む未来のために能力で視た通りに従って行動していた。ほとんどの者が理解していないケイや春埼の本質を理解している。また、ケイをとても愛おしく思っていた。
三巻にて復活した。
村瀬陽香(むらせ ようか)
ケイと春埼に「死んだ猫を生き返らせてほしい」と依頼する。芦原橋高校の生徒で、ケイたちの1つ年上。不登校ではあるが、成績はいい。能力は高いが要領が悪い。
能力は、自分の身体の任意の部位と効果対象を指定し、そこに触れた対象を消すことができる。強度は高く、「リセット」などの他の能力を打ち消すことができる。しかし、概念や人の意識に作用する能力など、そもそも触れることができないものは消すことができない。
死んだ兄を生き返らせてくれなかった管理局を敵視し、倒すために「マクガフィン」を手に入れようとするが、ケイに敗北する。その際に人体に対して能力を行使することに強い拒否感を覚えるようになり、それ以後人体に対する能力の発動ができなくなった。
現在は、管理局を倒すことを諦め、ケイに協力している。
中野智樹(なかの ともき)
ケイたちのクラスメイト。能力は、時間と場所を越えて特定の人物に声(正確には智樹が聞いている音)を届ける能力で、強度が高く、「リセット」後も効力が残る。
ケイは中学まで彼の家で暮らしていた。また、ケイの本質を理解している数少ない人物。
野ノ尾盛夏(ののお せいか)
高校1年生の少女。癖のない長い黒髪をしている。ケイたちとは違う学校に通っている。
能力は、睡眠や瞑想状態など頭を空にすることで猫と意識を共有することができるというもの。この能力によって咲良田中の猫の動向を把握することができる。
皆実未来(みなみ みらい)
ケイたちのクラスメイト。明るい少女で、U研(未確認研究会)に所属している。
能力は、幽霊になるというもので、これにより無意識に死を望んでいた。
津島(つしま)
芦原橋高校の教師。管理局の人間でもある。ケイたち奉仕クラブを管理している。なぜか「マクガフィン」を持っていたが、何者かに盗まれる。
岡絵里(おか えり)
ケイの後輩で、中学3年生。旧姓・藤川。パンク系の服装で、赤いカラーコンタクトをしており、悪そうな笑い方をする。
能力は「記憶操作」で、5秒以上目を合わせることによって発動する。改竄された記憶は他者から本来の記憶を教えられることによって解けるが、能力の使い方など、自分だけの感覚的なものはこの方法で解除することはできない。また、一人の人間に複数の記憶操作はできず、記憶操作をかけた状態の人間にもう一度記憶操作をすると、最初の記憶操作は解ける。「記憶保持」の能力を持つケイに使った場合、「記憶操作された記憶」自体をケイ自身で思い出してしまうため、効力は無いに等しい。
名家の生まれとして、厳しい父親に抑圧されて自由に笑うことも外出することもできず育ったが、ケイによって(脅迫による両親の離婚という方法ではあるが)助けられた。そのため、絵里にとっては当時のケイはヒーローであり、喋り方や笑い方などはケイの言うように強くなろうとした結果である。しかし、ケイ自身がその時の解決方法は間違いであったと否定したため、自身の中の「強い」ケイのイメージを守ろうと、現在のケイを「弱くなった」と否定する。彼女の中で、弱さの象徴である「藤川絵里」(ケイに出会う前の何もできなかった自分)を嫌っており、特にケイにこの名前で呼ばれることを嫌がっている。
魔女
管理局の頂点に近い立場にいる高齢の女性。管理局が咲良田を管理するための一システムとして存在しており、名前などの個性は排除され、逃亡することができない部屋に閉じ込められている。
能力は「未来視」。これは「極めて正確に未来をシミュレーションする能力」であると語られた。ただし、この未来視は完全ではなく、彼女自身や他の未来視の能力者の干渉によって変化する。ケイおよび春埼による「リセット」は「きわめて正確な未来のシミュレーション」の内に入っており、これによって未来を変えることは出来ない。
死期が迫っており、恋人である佐々野宏幸と死ぬ前に再び会うためにケイや岡絵里を利用しようとしていたが、魔女ではない未来視能力者の干渉によってその計画は頓挫した。しかし、ケイの手引きによって抜け出し、佐々野とともに咲良田を出た。その際に、ケイに未来視の能力者である少女と彼が再び会うことになることを教える。
佐々野宏幸(ささの ひろゆき)
岡絵里に能力を奪われた高齢の男性。管理局の創立メンバーで、現在は役所勤めを経て、定年退職している。
能力は、自分が能力によって撮った写真を、撮った場所で破ることによって写真の中に入ることができるというもの。管理局には、写真を撮るときと写真を破るときの両方に能力を使用する必要があると偽っていた。写真は誰が破ってもその中に入ることができ、その際に写真に触れていた人物全員に効果がある。写真の中は、映っている場所だけしかない代わりに、そこにあるものは記憶や思考を含め、人間でさえも完璧に再現されている。効果は10分間で、写真に写っている領域から出ることで強制的に解除することができる。効果中は対象者は現実世界から消失しており、どの条件によって効果が切れた場合でも写真内空間で移動した分だけ現実世界でも移動した場所に出現する。
魔女と呼ばれる女性と再び会うために行動していた。魔女とは恋人同士だったが、管理局を運営するためのシステムになることを選んだ彼女と死の間際に再び会うことを約束して別れた。
偶然彼のアルバムの中にあった相麻菫が映った写真が、相麻菫の復活のために使われた。
非通知くん(ひつうちくん)
咲良田の管理局公認の情報屋で、電話では女性の声を使っている。本名は、好井良治(よしい りょうじ)。
極度の潔癖症で、家の中に引きこもり、ミネラルウォーター以外は口にすることができない。情報を生きるための栄養として摂取する能力を持っている。人間から情報を摂取することもできるが、一定以上の情報を奪うとその人間を殺してしまうことになる。
索引さん(さくいんさん)
管理局の女性。咲良田中のすべての能力を把握している。
ケイが咲良田に訪れた時に、管理局の人間として接触した人物でもある。
浦地正宗(うらち まさむね)
管理局対策室室長であり、浅井ケイが高校一年生の時点で索引さんの上司。
心の底から能力を嫌っているため、その立場を利用して咲良田から能力をなくそうと画策する。

用語[編集]

咲良田(さくらだ)
日本列島の太平洋に面する街で、住人の約半数ほどが何らかの能力を持っている。能力は千差万別で、大概が物理法則に反しているが、大体が下らない能力ばかりである。能力によっては他の能力との齟齬が生じることがあるが、その場合、より強度の高い能力のほうが優先される。また、街を出ると皆、能力のことを忘れてしまう。
街の外で能力に関して記憶を失くすのは、実は、能力を外部から秘匿するため管理局の能力者によって記憶を操作されているからである。しかし、ケイの「記憶保持」の能力はその能力よりも強度が高いため効果がない。そのため、咲良田の機密の保持のためケイは管理局によって街に留められた。
「リセット」
世界を擬似的に最大3日分巻き戻す能力。この能力はケイによって指示されることで能力を発動することができ、「セーブ」をした時点まで遡る。「セーブ」から72時間が経過すると、その「セーブ」は無効となり、「リセット」を行うことができなくなる。また、一度「セーブ」すると、24時間は「セーブ」し直す事ができない。「リセット」した時点から「セーブ」した時点まで遡るため、彼女もその間のことを覚えておらず、非常に強力であるにも拘らず、ケイの能力と合わさらなければほとんど意味がない能力である。
強度
他の能力に対する優先度。例えば、本来であれば記憶も含めて全てを巻き戻す「リセット」だが、ケイの「記憶保持」は「リセット」よりも強度が高いため、記憶の巻き戻し効果を優越して記憶を思い出すことができる。各個人の能力ごとにある程度の強度は決まっているが、能力同士の相性によっては優先度が逆転することもある。
管理局
咲良田の能力者を管理している公的機関。
奉仕クラブ
管理局が特別強力だと判断した生徒たちが属する部活動。管理局の指示に従って活動し、能力による問題を解決する。ケイと春埼はこれに属している。2人以外の部員は登場しない。
マクガフィン
これを手にすると咲良田を支配することができるなどの噂があるが、真偽は不明。なぜか津島の机の引き出しにあり、黒い石のような形状をしている。現在はケイの手に渡っている。また、佐々野が撮った写真の中で相麻菫がマクガフィンらしきものを持っている。

既刊一覧[編集]

文庫[編集]

河野裕(著)、角川スニーカー文庫角川書店
河野裕(著)、角川文庫(角川書店)※角川スニーカー文庫版に加筆・修正を加えた上で改題して発行。
  • 『猫と幽霊と日曜日の革命 サクラダリセット1 』、2016年9月22日発行、ISBN 978-4-04-104188-8
  • 『魔女と思い出と赤い目をした女の子 サクラダリセット2』、2016年10月25日発行、ISBN 978-4-04-104189-5

雑誌掲載[編集]

河野裕(著)
  • 『月の砂を採りに行った少年の話』、ザ・スニーカー 2010年4月号(『サクラダリセット4 GOODBYE is not EASY WORD to SAY』に収録)
  • 『ある日の春埼さん《お見舞い編》』、ザ・スニーカー 2010年8月号(『サクラダリセット4 GOODBYE is not EASY WORD to SAY』に収録)
  • 『ビー玉世界とキャンディー・レジスト』、ザ・スニーカー 2010年10月号(『サクラダリセット4 GOODBYE is not EASY WORD to SAY』に収録)
  • 『ある日の春埼さん《友達作り編》』、ザ・スニーカー 2010年10月号(『サクラダリセット4 GOODBYE is not EASY WORD to SAY』に収録)

その他[編集]

河野裕(著)
  • 『ある日の春埼さん圧縮版 〜世界崩壊編〜』、マチアソビvol.6にて配布。著者の出身地である徳島を舞台とした、特別書き下ろし。加筆修正されたものが、スニーカー文庫公式サイト「ザ・スニーカーWEB」内の「ノベル・ライブラリー」にて、2012年4月25日公開。
  • 『ある日の春埼さん圧縮版 〜どちらかの夢編〜』、スニーカー文庫公式サイト「ザ・スニーカーWEB」内の「ノベル・ライブラリー」にて、2011年6月27日公開。

コミック[編集]

吉原雅彦(作画)、河野裕(原作)、角川コミックス・エース角川書店)全2巻。
  • サクラダリセット (1) CAT,GHOST and REVOLUTION SUNDAY、2011年11月26日発行、ISBN 978-4-04-120011-7
  • サクラダリセット (2) CAT,GHOST and REVOLUTION SUNDAY、2011年11月26日発行、ISBN 978-4-04-120012-4

映画[編集]

サクラダリセット
過去を取り戻す - 前篇
未来を祈る - 後篇
監督 深川栄洋
脚本 深川栄洋
原作 河野裕
出演者 野村周平
黒島結菜
平祐奈
健太郎
玉城ティナ
恒松祐里
加賀まり子
及川光博
吉沢悠
丸山智己
中島亜梨沙
大石吾朗
八木亜希子
岡本玲
岩井拳士朗
矢野優花
主題歌 flumpool「ラストコール」
製作会社 「サクラダリセット」製作委員会
配給 ショウゲート
公開 前篇:2017年
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
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『サクラダリセット 過去を取り戻す - 前篇』 『サクラダリセット 未来を祈る - 後篇』の2部作として、2017年春に公開予定[1]

キャスト[編集]

スタッフ[編集]

テレビアニメ[編集]

2017年春より放送予定。

スタッフ(テレビアニメ)[編集]

脚注[編集]

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外部リンク[編集]