1992年のF1世界選手権

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1992年のFIAフォーミュラ1
世界選手権
前年: 1991年 翌年: 1993年
一覧: 開催国 | 開催レース

1992年のF1世界選手権は、FIAフォーミュラ1世界選手権の第43回大会である。1992年3月1日南アフリカで開幕し、11月8日オーストラリアで開催される最終戦まで、全16戦で争われた。

シーズン概要[編集]

1992年のF1チャンピオンシップでは、ナイジェル・マンセルウィリアムズルノーでシーズン16戦中9勝という圧倒的な強さを見せ、シーズン中盤の第11戦ハンガリーグランプリで早々とタイトルを決めた。これまで何度もタイトルに絡みながらチャンスを逃し、無冠の帝王と呼ばれていたマンセルの悲願のタイトル獲得となった。マンセルはこの年を最後にF1(ただし、フル参戦)から引退し、1993年にアメリカのインディカー(CART)に転向した。

マクラーレンホンダの黄金時代からウィリアムズ・ルノーの時代へと移り、ウィリアムズ・ルノーはこの年、16戦中10勝、1-2フィニッシュも6回、コンストラクターズ・ポイントは165ポイントと、2位マクラーレン・ホンダに対して65ポイントの大差をつけた。

マクラーレン・ホンダは、かつての黄金時代がウソのような不振におちいり苦戦、ベネトンフォードと2位争いをする状態になった。こんな中、第10戦ドイツグランプリの直前にホンダが今期限りで F1 から撤退することを発表した。シーズン16戦中5勝とまずまずの成績ではあったが、シーズン序盤から独走するウィリアムズ・ルノーに迫ることができなかった。

コンストラクターズ・ポイント、ドライバーズ・ポイントともウィリアムズ、マクラーレン、ベネトンおよびそのドライバーで上位を占めた。コンストラクターズポイント4位のフェラーリはこの年も低調で、序盤からリタイアが相次ぎ、優勝・2位なし、3位がわずかに2回とふるわず、コンストラクターズ・ポイント3位のベネトン・フォードに大きく引き離された。

ドライバーズポイントでは、1991年途中からデビューしたミハエル・シューマッハがフルシーズン参戦最初の年となったこの年に53ポイントで3位に入り、マクラーレンのセナベルガーを上回ったことが注目された。

ブラバムから参戦し、後にウィリアムズで優勝戦線に加わるデイモン・ヒルと、クリスチャン・フィッティパルディ片山右京国際全日本F3000チャンピオンといったドライバーがデビュー。マンセルの他にステファノ・モデナマウリシオ・グージェルミン(共にジョーダン)、ヤン・ラマースマーチ)といったベテランドライバーが去り、コンストラクターではブラバム、マーチ、フォンドメタルアンドレア・モーダスクーデリア・イタリアに供給していたダラーラ(翌年からローラに変更)が撤退した。また、ベンチュリー名義で参戦したラルースも93年シーズンから本来の名称で参戦した。

シーズン開始時の状況[編集]

1988年から1991年までマクラーレン・ホンダがコンストラクターズ・タイトルを獲得して全盛時代となっていた。前年1991年はシーズン序盤にアイルトン・セナが独走して2年連続のワールドタイトル獲得となったが、中盤からウィリアムズルノーの追撃を受け始めていた。マクラーレンのマシンはシャシーや空力の改良の遅れが目立つ一方、ウィリアムズではリアクティブ・サスペンションやセミオートマチック・ミッション等のハイテク技術でマシンの能力を高めつつあり、ウィリアムズはマクラーレンに肩を並べ、上回り始めるほどの競争力をつけていた。

ドライバーでは、前年にフェラーリを駆ったアラン・プロストがシートを失い1992年シーズンは休業、ジャン・アレジがフェラーリのファースト・ドライバーとなった。プロストは1993年にウィリアムズ・ルノーでカムバックすることになる。1987年のワールドチャンピオンであるネルソン・ピケも1991年シーズンを最後にF1から引退し、1992年はCARTへ転向。往年のドライバーが徐々に減り、世代交代の波も進みつつあった。1991年途中から参戦したミハエル・シューマッハは、1992年が初めてのフルシーズン参戦となった。

タイヤはグッドイヤーのみのワンメイクとなった。一世を風靡したQタイヤ (予選専用スペシャルタイヤ) がこの年から禁止となった。

また、シーズン途中の第11戦ハンガリーグランプリからはスペシャルガソリンの使用も禁止となる。1992年はレース中の給油はまだ禁止されている時代 (給油は1994年から) で、エンジン燃費燃料の良し悪しが重要な要素となっていた。

開催地及び勝者[編集]

ラウンド レース 開催日 開催地 ポールポジション ファステストラップ 優勝者 コンストラクター レポート
1 南アフリカの旗 南アフリカグランプリ 3月1日 キャラミ イギリスの旗 ナイジェル・マンセル イギリスの旗 ナイジェル・マンセル イギリスの旗 ナイジェル・マンセル イギリスの旗 ウィリアムズ-ルノー 詳細
2 メキシコの旗 メキシコグランプリ 3月22日 エルマノス・ロドリゲス イギリスの旗 ナイジェル・マンセル オーストリアの旗 ゲルハルト・ベルガー イギリスの旗 ナイジェル・マンセル イギリスの旗 ウィリアムズ-ルノー 詳細
3 ブラジルの旗 ブラジルグランプリ 4月5日 インテルラゴス イギリスの旗 ナイジェル・マンセル イタリアの旗 リカルド・パトレーゼ イギリスの旗 ナイジェル・マンセル イギリスの旗 ウィリアムズ-ルノー 詳細
4 スペインの旗 スペイングランプリ 5月3日 バルセロナ イギリスの旗 ナイジェル・マンセル イギリスの旗 ナイジェル・マンセル イギリスの旗 ナイジェル・マンセル イギリスの旗 ウィリアムズ-ルノー 詳細
5 サンマリノの旗 サンマリノグランプリ 5月17日 イモラ イギリスの旗 ナイジェル・マンセル イタリアの旗 リカルド・パトレーゼ イギリスの旗 ナイジェル・マンセル イギリスの旗 ウィリアムズ-ルノー 詳細
6 モナコの旗 モナコグランプリ 5月31日 モナコ イギリスの旗 ナイジェル・マンセル イギリスの旗 ナイジェル・マンセル ブラジルの旗 アイルトン・セナ イギリスの旗 マクラーレン-ホンダ 詳細
7 カナダの旗 カナダグランプリ 6月14日 モントリオール ブラジルの旗 アイルトン・セナ オーストリアの旗 ゲルハルト・ベルガー オーストリアの旗 ゲルハルト・ベルガー イギリスの旗 マクラーレン-ホンダ 詳細
8 フランスの旗 フランスグランプリ 7月5日 マニクール イギリスの旗 ナイジェル・マンセル イギリスの旗 ナイジェル・マンセル イギリスの旗 ナイジェル・マンセル イギリスの旗 ウィリアムズ-ルノー 詳細
9 イギリスの旗 イギリスグランプリ 7月12日 シルバーストン イギリスの旗 ナイジェル・マンセル イギリスの旗 ナイジェル・マンセル イギリスの旗 ナイジェル・マンセル イギリスの旗 ウィリアムズ-ルノー 詳細
10 ドイツの旗 ドイツグランプリ 7月26日 ホッケンハイムリンク イギリスの旗 ナイジェル・マンセル イタリアの旗 リカルド・パトレーゼ イギリスの旗 ナイジェル・マンセル イギリスの旗 ウィリアムズ-ルノー 詳細
11 ハンガリーの旗 ハンガリーグランプリ 8月16日 ハンガロリンク イタリアの旗 リカルド・パトレーゼ イギリスの旗 ナイジェル・マンセル ブラジルの旗 アイルトン・セナ イギリスの旗 マクラーレン-ホンダ 詳細
12 ベルギーの旗 ベルギーグランプリ 8月30日 スパ・フランコルシャン イギリスの旗 ナイジェル・マンセル ドイツの旗 ミハエル・シューマッハ ドイツの旗 ミハエル・シューマッハ イギリスの旗 ベネトン-フォード 詳細
13 イタリアの旗 イタリアグランプリ 9月13日 モンツァ イギリスの旗 ナイジェル・マンセル イギリスの旗 ナイジェル・マンセル ブラジルの旗 アイルトン・セナ イギリスの旗 マクラーレン-ホンダ 詳細
14 ポルトガルの旗 ポルトガルグランプリ 9月27日 エストリル イギリスの旗 ナイジェル・マンセル ブラジルの旗 アイルトン・セナ イギリスの旗 ナイジェル・マンセル イギリスの旗 ウィリアムズ-ルノー 詳細
15 日本の旗 日本グランプリ 10月25日 鈴鹿 イギリスの旗 ナイジェル・マンセル イギリスの旗 ナイジェル・マンセル イタリアの旗 リカルド・パトレーゼ イギリスの旗 ウィリアムズ-ルノー 詳細
16 オーストラリアの旗 オーストラリアグランプリ 11月8日 アデレード イギリスの旗 ナイジェル・マンセル ドイツの旗 ミハエル・シューマッハ オーストリアの旗 ゲルハルト・ベルガー イギリスの旗 マクラーレン-ホンダ 詳細

エントリーリスト[編集]

*はこの年にデビューしたドライバー

エントラント コンストラクター シャーシ エンジン タイヤ ドライバー
イギリスの旗ホンダ・マールボロ・マクラーレン マクラーレン MP4/6B
MP4/7A
ホンダRA122E(V12)
ホンダRA122E/B(V12)
G 1.ブラジルの旗アイルトン・セナ
2.オーストリアの旗ゲルハルト・ベルガー
イギリスの旗ティレル・レーシング・オーガナイゼーション ティレル 020B イルモア2175A(V10) G 3.フランスの旗オリビエ・グルイヤール
4.イタリアの旗アンドレア・デ・チェザリス
イギリスの旗キヤノン・ウィリアムズ・チーム ウィリアムズ FW14B ルノーRS3C,RS4(V10) G 5.イギリスの旗ナイジェル・マンセル
6.イタリアの旗リカルド・パトレーゼ
イギリスの旗モーター・レーシング・デベロップメント Ltd. ブラバム BT60B ジャッドGV(V10) G 7.ベルギーの旗エリック・ヴァン・デ・ポール
8.イギリスの旗デイモン・ヒル*
(8.)イタリアの旗ジョバンナ・アマティ*
イギリスの旗フットワーク・無限ホンダ フットワーク FA13 無限MF351H(V10) G 9.イタリアの旗ミケーレ・アルボレート
10.日本の旗鈴木亜久里
イギリスの旗チーム・ロータス ロータス 102D
107
フォードHB5(V8) G 11.フィンランドの旗ミカ・ハッキネン
12.イギリスの旗ジョニー・ハーバート
イタリアの旗フォンドメタル フォンドメタル GR01
GR02
フォードHB5(V8) G 14.スイスの旗アンドレア・キエーザ*
(14.)ベルギーの旗エリック・ヴァン・デ・ポール
15.イタリアの旗ガブリエル・タルキーニ 
イギリスの旗マーチ・F1 マーチ CG911B イルモア2175A(V10) G 16.オーストリアの旗カール・ヴェンドリンガー
(16.)オランダの旗ヤン・ラマース
17.フランスの旗ポール・ベルモンド*
(17.)イタリアの旗エマニュエル・ナスペッティ*
イギリスの旗キャメル・ベネトン・フォード ベネトン B191B
B192
フォードHB6,7(V8) G 19.ドイツの旗ミハエル・シューマッハ
20.イギリスの旗マーティン・ブランドル
イタリアの旗スクーデリア・イタリア SpA ダラーラ BMS192 フェラーリTipo037(V12) G 21.フィンランドの旗J.J.レート
22.イタリアの旗ピエルルイジ・マルティニ
イタリアの旗ミナルディ・チーム ミナルディ M191B
M191L
M192
ランボルギーニ3512(V12) G 23.ブラジルの旗クリスチャン・フィッティパルディ*
(23.)イタリアの旗アレッサンドロ・ザナルディ
24.イタリアの旗ジャンニ・モルビデリ
フランスの旗リジェ・ジタン・ブロンド リジェ JS37 ルノーRS3B,RS3C(V10) G 25.ベルギーの旗ティエリー・ブーツェン
26.フランスの旗エリック・コマス
イタリアの旗スクーデリア・フェラーリ SpA フェラーリ F92A
F92AT
フェラーリTipo040(V12) G 27.フランスの旗ジャン・アレジ
28.イタリアの旗イヴァン・カペリ
(28.)イタリアの旗ニコラ・ラリーニ
フランスの旗セントラルパークヴェンチュリー・ラルース ヴェンチュリー LC92 ランボルギーニ3512(V12) G 29.フランスの旗ベルトラン・ガショー
30.日本の旗片山右京*
アイルランド共和国の旗サソル・ジョーダン・ヤマハ ジョーダン 192 ヤマハOX99(V12) G 32.イタリアの旗ステファノ・モデナ
33.ブラジルの旗マウリシオ・グージェルミン
イタリアの旗アンドレア・モーダ・フォーミュラ アンドレア・モーダ C4B
S921
ジャッドGV(V10) G 34.ブラジルの旗ロベルト・モレノ
(34.)イタリアの旗アレックス・カフィ
35.イギリスの旗ペリー・マッカーシー*
(35.)イタリアの旗エンリコ・ベルタッジア

ドライバー変更[編集]

  • アンドレア・モーダのNo.34とNo.35は開幕から2戦のみカフィとベルタッジアをエントリー。
  • ブラバムのNo.8は開幕から3戦のみアマティをエントリー。
  • ミナルディのNo.23は第9戦~第11戦までザナルディがフィッティパルディの代役として出走。
  • フォンドメタルのNo.15は第11戦以降ヴァン・デ・ポールに交代。
  • マーチはNo.17を第12戦以降ナスペッティに、No.16を第15戦以降ラマースに交代。
  • フェラーリのNo.28は第15戦以降ラリーニに交代。

1992年のドライバーズランキング[編集]

順位 ドライバー RSA
南アフリカの旗
MEX
メキシコの旗
BRA
ブラジルの旗
ESP
スペインの旗
SMR
サンマリノの旗
MON
モナコの旗
CAN
カナダの旗
FRA
フランスの旗
GBR
イギリスの旗
GER
ドイツの旗
HUN
ハンガリーの旗
BEL
ベルギーの旗
ITA
イタリアの旗
POR
ポルトガルの旗
JPN
日本の旗
AUS
オーストラリアの旗
ポイント
1 イギリスの旗 ナイジェル・マンセル 1 1 1 1 1 2 Ret 1 1 1 2 2 Ret 1 Ret Ret 108
2 イタリアの旗 リカルド・パトレーゼ 2 2 2 Ret 2 3 Ret 2 2 8 Ret 3 5 Ret 1 Ret 56
3 ドイツの旗 ミハエル・シューマッハ 4 3 3 2 Ret 4 2 Ret 4 3 Ret 1 3 7 Ret 2 53
4 ブラジルの旗 アイルトン・セナ 3 Ret Ret 9 3 1 Ret Ret Ret 2 1 5 1 3 Ret Ret 50
5 オーストリアの旗 ゲルハルト・ベルガー 5 4 Ret 4 Ret Ret 1 Ret 5 Ret 3 Ret 4 2 2 1 49
6 イギリスの旗 マーティン・ブランドル Ret Ret Ret Ret 4 5 Ret 3 3 4 5 4 2 4 3 3 38
7 フランスの旗 ジャン・アレジ Ret Ret 4 3 Ret Ret 3 Ret Ret 5 Ret Ret Ret Ret 5 4 18
8 フィンランドの旗 ミカ・ハッキネン 9 6 10 Ret DNQ Ret Ret 4 6 Ret 4 6 Ret 5 Ret 7 11
9 イタリアの旗 アンドレア・デ・チェザリス Ret 5 Ret Ret 14 Ret 5 Ret Ret Ret 8 8 6 9 4 Ret 8
10 イタリアの旗 ミケーレ・アルボレート 10 13 6 5 5 7 7 7 7 9 7 Ret 7 6 15 Ret 6
11 フランスの旗 エリック・コマス 7 9 Ret Ret 9 10 6 5 8 6 Ret DNQ Ret Ret Ret Ret 4
12 オーストリアの旗 カール・ベンドリンガー Ret Ret Ret 8 12 Ret 4 Ret Ret 16 Ret 11 10 Ret 3
13 イタリアの旗 イヴァン・カペリ Ret Ret 5 10 Ret Ret Ret Ret 9 Ret 6 Ret Ret Ret 3
14 ベルギーの旗 ティエリー・ブーツェン Ret 10 Ret Ret Ret 12 10 Ret 10 7 Ret Ret Ret 8 Ret 5 2
15 イギリスの旗 ジョニー・ハーバート 6 7 Ret Ret Ret Ret Ret 6 Ret Ret Ret 13 Ret Ret Ret 13 2
16 イタリアの旗 ピエルルイジ・マルティニ Ret Ret Ret 6 6 Ret 8 10 15 11 Ret Ret 8 Ret 10 Ret 2
17 イタリアの旗 ステファノ・モデナ DNQ Ret Ret DNQ Ret Ret Ret Ret Ret DNQ Ret 15 DNQ 13 7 6 1
18 ブラジルの旗 クリスチャン・フィッティパルディ Ret Ret Ret 11 Ret 8 13 DNQ DNQ DNQ 12 6 9 1
19 フランスの旗 ベルトラン・ガショー Ret 11 Ret Ret Ret 6 DSQ Ret Ret 14 Ret 18 Ret Ret Ret Ret 1
20 日本の旗 鈴木亜久里 8 DNQ Ret 7 10 11 DNQ Ret 12 Ret Ret 9 Ret 10 8 8 0
21 フィンランドの旗 J.J.レート Ret 8 8 Ret 11 9 9 9 13 10 DNQ 7 11 Ret 9 Ret 0
22 イタリアの旗 ジャンニ・モルビデリ Ret Ret 7 Ret Ret Ret 11 8 17 12 DNQ 16 Ret 14 14 10 0
23 ブラジルの旗 マウリシオ・グージェルミン 11 Ret Ret Ret 7 Ret Ret Ret Ret 15 10 14 Ret Ret Ret Ret 0
24 フランスの旗 オリビエ・グルイヤール Ret Ret Ret Ret 8 Ret 12 11 11 Ret Ret Ret Ret Ret Ret Ret 0
25 日本の旗 片山右京 12 12 9 DNQ Ret DNPQ Ret Ret Ret Ret Ret 17 9 Ret 11 Ret 0
26 フランスの旗 ポール・ベルモンド DNQ DNQ DNQ 12 13 DNQ 14 DNQ DNQ 13 9 0
27 ベルギーの旗 エリック・ヴァン・デ・ポール 13 DNQ DNQ DNQ DNQ DNQ DNQ DNQ WD DNQ Ret 10 Ret 0
28 イタリアの旗 エマニュエル・ナスペッティ 12 Ret 11 13 Ret 0
29 イタリアの旗 ニコラ・ラリーニ 12 11 0
30 イギリスの旗 デイモン・ヒル DNQ DNQ DNQ DNQ DNQ 16 DNQ 11 0
31 オランダの旗 ヤン・ラマース Ret 12 0
32 イタリアの旗 ガブリエル・タルキーニ Ret Ret Ret Ret Ret Ret Ret Ret 14 Ret Ret Ret Ret 0
NC スイスの旗 アンドレア・キエーザ DNQ Ret DNQ Ret DNQ DNQ DNQ Ret DNQ DNQ 0
NC ブラジルの旗 ロベルト・モレノ DNPQ DNPQ Ret DNPQ DNPQ DNPQ DNQ DNQ 0
NC イタリアの旗 アレッサンドロ・ザナルディ DNQ Ret DNQ 0
NC イギリスの旗 ペリー・マッカーシー DNPQ DNPQ DNPQ DNPQ EX DNPQ DNQ 0
NC イタリアの旗 ジョバンナ・アマティ DNQ DNQ DNQ 0
順位 ドライバー RSA
南アフリカの旗
MEX
メキシコの旗
BRA
ブラジルの旗
ESP
スペインの旗
SMR
サンマリノの旗
MON
モナコの旗
CAN
カナダの旗
FRA
フランスの旗
GBR
イギリスの旗
GER
ドイツの旗
HUN
ハンガリーの旗
BEL
ベルギーの旗
ITA
イタリアの旗
POR
ポルトガルの旗
JPN
日本の旗
AUS
オーストラリアの旗
ポイント
結果
金色 勝者
銀色 2位
銅色 3位
ポイント獲得
完走
規定周回数不足(NC)
リタイア(Ret)
予選不通過(DNQ)
予備予選不通過(DNPQ)
失格(DSQ)
スタートせず(DNS)
レース中止(C)
水色 プラクティスのみ(PO)
金曜日テストドライバー(TD)
2003年以降
空欄 プラクティス出走せず(DNP)
除外 (EX)
到着せず (DNA)

太字ポールポジション
斜体:ファステストラップ

*各レースの完走者上位から10-6-4-3-2-1という形で、上位6人にポイントが与えられる。同ポイントの場合はデッドヒート制により順位が決まる。

1992年のコンストラクターズランキング[編集]

順位 コンストラクター No. RSA
南アフリカの旗
MEX
メキシコの旗
BRA
ブラジルの旗
ESP
スペインの旗
SMR
サンマリノの旗
MON
モナコの旗
CAN
カナダの旗
FRA
フランスの旗
GBR
イギリスの旗
GER
ドイツの旗
HUN
ハンガリーの旗
BEL
ベルギーの旗
ITA
イタリアの旗
POR
ポルトガルの旗
JPN
日本の旗
AUS
オーストラリアの旗
得点
1 イギリスの旗 ウィリアムズ-ルノー 5 1 1 1 1 1 2 Ret 1 1 1 2 2 Ret 1 Ret Ret 164
6 2 2 2 Ret 2 3 Ret 2 2 8 Ret 3 5 Ret 1 Ret
2 イギリスの旗 マクラーレン-ホンダ 1 3 Ret Ret 9 3 1 Ret Ret Ret 2 1 5 1 3 Ret Ret 99
2 5 4 Ret 4 Ret Ret 1 Ret 5 Ret 3 Ret 4 2 2 1
3 イギリスの旗 ベネトン-フォード 19 4 3 3 2 Ret 4 2 Ret 4 3 Ret 1 3 7 Ret 2 91
20 Ret Ret Ret Ret 4 5 Ret 3 3 4 5 4 2 4 3 3
4 イタリアの旗 フェラーリ 27 Ret Ret 4 3 Ret Ret 3 Ret Ret 5 Ret Ret Ret Ret 5 4 21
28 Ret Ret 5 10 Ret Ret Ret Ret 9 Ret 6 Ret Ret Ret 12 11
5 イギリスの旗 ロータス-フォード 11 9 6 10 Ret DNQ Ret Ret 4 6 Ret 4 6 Ret 5 Ret 7 13
12 6 7 Ret Ret Ret Ret Ret 6 Ret Ret Ret 13 Ret Ret Ret 13
6 イギリスの旗 ティレル-イルモア 3 Ret Ret Ret Ret 8 Ret 12 11 11 Ret Ret Ret Ret Ret Ret Ret 8
4 Ret 5 Ret Ret 14 Ret 5 Ret Ret Ret 8 8 6 9 4 Ret
7 イギリスの旗 フットワーク-無限ホンダ 9 10 13 6 5 5 7 7 7 7 9 7 Ret 7 6 15 Ret 6
10 8 DNQ Ret 7 10 11 DNQ Ret 12 Ret Ret 9 Ret 10 8 8
8 フランスの旗 リジェ-ルノー 25 Ret 10 Ret Ret Ret 12 10 Ret 10 7 Ret Ret Ret 8 Ret 5 6
26 7 9 Ret Ret 9 10 6 5 8 6 Ret DNQ Ret Ret Ret Ret
9 イギリスの旗 マーチ-イルモア 16 Ret Ret Ret 8 12 Ret 4 Ret Ret 16 Ret 11 10 Ret Ret 12 3
17 DNQ DNQ DNQ 12 13 DNQ 14 DNQ DNQ 13 9 12 Ret 11 13 Ret
10 イタリアの旗 ダラーラ-フェラーリ 21 Ret 8 8 Ret 11 9 9 9 13 10 DNQ 7 11 Ret 9 Ret 2
22 Ret Ret Ret 6 6 Ret 8 10 15 11 Ret Ret 8 Ret 10 Ret
11 アイルランド共和国の旗 ジョーダン-ヤマハ 32 DNQ Ret Ret DNQ Ret Ret Ret Ret Ret DNQ Ret 15 DNQ 13 7 6 1
33 11 Ret Ret Ret 7 Ret Ret Ret Ret 15 10 14 Ret Ret Ret Ret
12 イタリアの旗 ミナルディ-ランボルギーニ 23 Ret Ret Ret 11 Ret 8 13 DNQ DNQ Ret DNQ DNQ DNQ 12 6 9 1
24 Ret Ret 7 Ret Ret Ret 11 8 17 12 DNQ 16 Ret 14 14 10
13 フランスの旗 ラルース-ランボルギーニ 29 Ret 11 Ret Ret Ret 6 DSQ Ret Ret 14 Ret 18 Ret Ret Ret Ret 1
30 12 12 9 DNQ Ret DNPQ Ret Ret Ret Ret Ret 17 9 Ret 11 Ret
14 イタリアの旗 フォンドメタル-フォード 14 DNQ Ret DNQ Ret DNQ DNQ DNQ Ret DNQ DNQ Ret 10 Ret 0
15 Ret Ret Ret Ret Ret Ret Ret Ret 14 Ret Ret Ret Ret
15 イギリスの旗 ブラバム-ジャッド 7 13 DNQ DNQ DNQ DNQ DNQ DNQ DNQ WD DNQ 0
8 DNQ DNQ DNQ DNQ DNQ DNQ DNQ DNQ 16 DNQ 11
NC イタリアの旗 アンドレア・モーダ-ジャッド 34 DNPQ DNPQ Ret DNPQ DNPQ DNPQ DNQ DNQ
35 DNPQ DNPQ DNPQ DNPQ EX DNPQ DNQ
順位 コンストラクター No. RSA
南アフリカの旗
MEX
メキシコの旗
BRA
ブラジルの旗
ESP
スペインの旗
SMR
サンマリノの旗
MON
モナコの旗
CAN
カナダの旗
FRA
フランスの旗
GBR
イギリスの旗
GER
ドイツの旗
HUN
ハンガリーの旗
BEL
ベルギーの旗
ITA
イタリアの旗
POR
ポルトガルの旗
JPN
日本の旗
AUS
オーストラリアの旗
得点

*同ポイントの場合はデッドヒート制により順位が決まる。

シーズン詳細[編集]

1992年シーズン序盤は、マンセルが開幕から5連勝を果たしてF1新記録を作った。ウィリアムズ・ルノーは序盤5戦で5勝、1-2フィニッシュも4回と圧倒的な強さを見せる。前年1991年シーズンにセナがマクラーレン・ホンダで開幕から4連勝して序盤に独走態勢を築いたのと対照的な形となり、マクラーレン・ホンダ優位の時代が終わったことが鮮明となった。

第1戦は7年ぶりに南アフリカキャラミサーキットで開催され、レース序盤からウィリアムズ・ルノーが1-2体制を築き、安定した速さを見せてマンセルが優勝した。

第2戦メキシコグランプリでは、バンピーなコースでウィリアムズのリアクティブ・サスペンションが真価を発揮し、予選でマクラーレンのセナに2秒もの差をつけた。セナは予選途中でスピンするなどまったく歯が立たず、マシンの差が歴然となった。決勝もウィリアムズが1-2体制で安定した走りを見せて快勝。途中まで3位につけていたセナは追撃どころかベネトンに追われる苦しい展開となった。このレースでベネトンを駆るミハエル・シューマッハが3位に入り、初の表彰台となった。

続く第3戦ブラジルグランプリもマクラーレンはウィリアムズと戦える状態ではなく、セナはここでも若手のシューマッハと3位争いを演じた。マクラーレンはセナ、ベルガーともリタイアし、シューマッハが再び3位に入り2戦連続の表彰台となった。序盤戦でトラブル続きだったフェラーリは、ここで4位・5位入賞に辛うじて食い込んだ。

第4戦、雨のレースとなったスペイングランプリでは、ウィリアムズのマンセルがトップ、序盤2位につけていたリカルド・パトレーゼがスピンでリタイアし、シューマッハが2位に浮上する。セナが追い上げるが終盤スピンしてリタイア、この結果、シューマッハは初の2位表彰台となり、第1戦4位、第2戦3位、第3戦3位、第4戦2位と序盤上り調子な成績を収めた。

スペイングランプリの後、イモラ・サーキットの合同テストでパトレーゼがクラッシュする事故が起こった。一時はマンセルやスタッフが涙を見せるほど激しいものだったがパトレーゼは打撲で済んだ。このとき、マンセルはアクティブ・サスペンションを用いたレースマシンの操縦の危うさを力説した。

第5戦サンマリノグランプリもウィリアムズ・ルノーの1-2フィニッシュで快勝となった。マンセルはF1記録となる5連勝を達成した。セナも3位表彰台に食い込んだが、脱水症状で表彰台に立てないほどの苦しいレースとなった。

第6戦モナコグランプリは終盤にF1史上に残る名バトルとなった。ポールポジションからスタートしたマンセルは2位セナを徐々に引き離し、また独走のまま6勝目かと思われた終盤残り8周でドラマが起こった。マンセルのマシンにタイヤトラブルが発生し、まさかの緊急ピットイン。その後、トップに立ったセナとの間でF1史に残る激しいバトルを演じた。優勝を目前にしたはずのマンセルは猛烈な追い上げを開始。新品タイヤに交換したばかりのマンセルはスピードではセナを圧倒的に上回り、すぐにセナの背後に追いつき左右に激しくゆさぶりをかけた。しかし、狭い公道サーキットのモナコではセナのミスがない限り抜けない。こうして、チェッカーフラッグまで激しいテール・トゥ・ノーズの状態が続いた。セナは不利なマシンを巧みに操って見事にマンセルを抑えきり、ウィリアムズ・ルノー、マンセルに一矢を報いた。しかしながら、苦しい状態の中、ライバルのトラブルでかろうじて得た優勝だった。

ここでいったんレースの流れが変わり、第7戦カナダグランプリではウィリアムズの2台がともにリタイアで今期初のノーポイントとなり、ベルガーが優勝してマクラーレンに2連勝をもたらした。前戦モナコの優勝ではずみをつけたセナは、ホンダの新エンジン投入もあり、今期初のポールポジションを獲得。決勝スタートもセナがトップを保ったが、ウィリアムズ・ルノーや後続を引き離すほどの力はなく、上位8台が4,5秒程度の中にひしめきあう団子状態でレースが続いた。間にはさまれたマンセルはセナに追い抜きを試みるがスピンしてフロントウイングを破損し、今季初のリタイア。マンセルの車はコース上で立ち往生したがマンセルは車から降りようとせず、1周後に来たセナにこぶしをあげて抗議、さらに怒りがおさまらずマクラーレン・ピットのロン・デニスにどなりこむといった荒れた展開になった。レースも乱戦模様となり、トップを走るセナもリタイア、マンセルの同僚パトレーゼもリタイアと上位陣のリタイアが相次いだ。結局、マクラーレン・ホンダのベルガーが今期初勝利を飾った。2位にはシューマッハが入り、今期2度目の2位表彰台となった。

第6戦、第7戦と後退したウィリアムズ・ルノーは、第8戦から再び勢いを取り戻した。

第8戦、ストライキの影響で混乱の中ではじまったフランスグランプリでは、決勝も途中から雨が降り出して赤旗中断となるなど荒れたレースとなった。セナはシューマッハに追突されてリタイア。パトレーゼ、マンセルの1-2でレースが進んだが、ウィリアムズはチームオーダーを出さないチームのため、同門同士の激しい争いも見られた。雨による赤旗再スタート後、シューマッハは再び他車と接触してリタイア。序盤、先行を許したマンセルがパトレーゼをかわしてトップに立ち、そのまま1-2フィニッシュ。

第9戦イギリスグランプリでは、母国グランプリとなったマンセルが予選で2位パトレーゼに2秒もの差をつけ、決勝でもマンセルの独走状態となり、前戦に続いてパトレーゼとともに1-2フィニッシュ、母国グランプリ優勝を果たした。

第10戦ドイツグランプリで、レース前にホンダが今期限りでF1から撤退することを表明した。決勝では序盤マンセルがタイヤトラブルによるピットインでいったん後退、パトレーゼ、セナ、マンセルでレースが進み、セナとマンセルが激しい接戦を繰り広げマンセルが2位に浮上、その後、再びトップに立った。パトレーゼもタイヤ交換で4位に後退したが、その後、シューマッハを抜き、2位セナに迫った。セナは巧みにパトレーゼを抑え込み、2位争いはファイナルラップまでもつれこみ、パトレーゼがスピンするという結果となった。優勝マンセル、2位セナ、3位には母国グランプリとなったシューマッハが再び表彰台に上がった。

マンセルはここまで10戦中8勝で、第11戦ハンガリーグランプリで早くもドライバーズ・タイトルに王手をかけた。タイトル獲得の条件は同僚パトレーゼに4ポイント差をつけることだった。また、このレースからスペシャルガソリンの使用が禁止となり、燃料で他チームとの差をつけることができなくなった。決勝では、タイトルを意識したのか予選2位のマンセルがスタートに失敗して4位に後退、ポール・スタートのパトレーゼがトップのまま後続の引き離しにかかった。マンセルはセナに抑え込まれて抜くに抜けない。しかし、39周目に独走していたパトレーゼが単独スピンし大きく後退、セナがトップに立った。マンセルもタイヤトラブルで大きく後退するが、その後の追い上げで2位につけた。セナが今期2勝目、マンセルも2位に入り、パトレーゼがリタイアしたことでマンセルのドライバーズ・タイトルが確定した。

早々とタイトルが確定したことで、シーズン後半にして停滞気味となった。マンセルも来シーズンのシート争いのごたごたとタイトルをすでに獲得した安堵感のためか、集中力を欠いたと思われるレースも見られるようになり、この後はリタイアが目立つようになる。マクラーレン・ホンダの黄金時代を一気に塗り替え、今シーズンに圧倒的な強さを見せるウィリアムズ・ルノーのシートをめぐって、セナや休業中のプロストもラブコールを送っていた。結局、マンセルがはじき出された格好になり、マンセルは第13戦イタリアグランプリで F1引退を表明、1993年はアメリカのCARTに参戦し、ウィリアムズ・ルノーの来シーズンのファースト・ドライバーにはアラン・プロストがおさまることになった。

第12戦、雨のレースとなったベルギーグランプリでは、デビューからちょうど1年目を迎えたミハエル・シューマッハが、その後の最多勝記録へと繋がる第一歩を踏んだ。レース決勝の序盤は曇り、途中は激しい雨、後半は再び晴れと目まぐるしく天候が変わるレースの中、各チームともタイヤ交換のタイミングに苦慮し、乱戦模様の中、タイヤ交換をうまくつないだシューマッハが中盤からトップに立った。ウィリアムズは雨から晴れに変わる中でドライタイヤへの交換が遅れて後退し、シューマッハはトップを守りきった。

第13戦イタリアグランプリでは、終盤にウィリアムズの2台がともにトラブルを抱え、マンセルはリタイア、パトレーゼはセナにかわされスローダウン、セナが今期3勝目を得た。

第14戦ポルトガルグランプリでは、すでに来期インディ転向を決めたマンセルが久々に独走態勢の安定した走りを見せ、1シーズン9勝の記録を打ちたてた。

第15戦、ホンダにとって第2期最後の母国レースとなった日本グランプリでは、序盤、マクラーレン・ホンダのセナがエンジン・トラブルでリタイアするというさびしい展開になった。ウィリアムズのマンセルも同僚パトレーゼに順位を譲るなど力が入っておらず、途中、エンジン・トラブルでリタイア。ベネトンのシューマッハもリタイアとなり、結局、各チームのセカンドドライバーがレースを引っ張り、優勝パトレーゼ、2位ベルガー、3位ブランドルでレースを終えた。

第16戦、シーズン最終戦となるオーストラリアグランプリは、マンセルとホンダの最終のレースとなった。マンセルはシーズン最多の14戦ポールポジションを獲得。2位にはセナがつけた。決勝では、19周目にマンセルを追うセナがマンセルに追突し、両者リタイアの結果になった。ともに荒っぽさをもち、ときには危険な運転と揶揄されることもあったセナとマンセルの接触リタイアは過去のレースでもしばしば見られたが、最後も両者接触、仲良くともにリタイアで幕を閉じた。レースはベルガーがトップ、シューマッハが2位の展開になり、シューマッハが追い上げるもベルガーが逃げ切り、ホンダに第2期最後の勝利をもたらした。

ホンダは、ウィリアムズ・ホンダ (1986年、1987年コンストラクターズ・タイトル、ドライバーズ・タイトル)、マクラーレン・ホンダ(1988年 - 1991年同)の黄金時代を経て、1992年の最終戦オーストラリアで第2期最後の錦を飾り、F1から撤退した。

その他のトピック[編集]

  • F1のハイテク化と規制
F1マシンの電子制御化・ハイテク化が進み、従来からの空力の急速な進歩や燃料の電子制御に加えて、セミオートマチック・トランスミッション、電子制御のアクティブサスペンショントラクションコントロールなど、さまざまなハイテク技術が搭載されるようになった。従来、ホンダエンジンのパワーと信頼性に大きく依存していたマクラーレンのマシンは、エンジン以外の分野で遅れをとるようになり、マシンの総合力でライバルチームに対して見劣りする部分も出てきた。1992年のシーズンでは、ウィリアムズのリアクティブ・サスペンションが強さの原動力の1つとなった。
従来からフラットボトム化 (グランドエフェクトマシンの禁止) やターボエンジンの禁止などのハイテク規制が行われる一方で、空力や新たに登場したサスペンション制御などのハイテク装置の進化がどんどん進んだ。その一方で、行き過ぎたハイテク化は、要素によってはドライバーが予期しない突発のトラブルも起こりやすく、トラブルが起こると制御困難な状態に陥りやすい状況も作った。空力を重視し、はた目から見ると細く絞り込まれたかっこよく見えるマシンも、従来に比べて運転席が極端に狭くなるなどの問題もあった。この傾向は、1994年のハイテク装備禁止まで続くことになった。
  • 蛇足
日本ではバブル崩壊による景気後退もあり、一頃、F1に大量に流入していたジャパン・マネーの後退も進んでいた。

外部リンク[編集]