加古川線

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

加古川線
厄神 - 市場間の加古川橋梁を渡る列車
厄神 - 市場間の加古川橋梁を渡る列車
路線総延長 48.5 km
軌間 1067 mm
電圧 1500 V 架空電車線方式 (直流)
山陽本線JR神戸線
hSTRq hABZ3rg HBHF-ELEV
0.0 加古川駅
ELEVe
eABZrf
高砂線
AKRZu
加古川バイパス
eBHF
播鉄中津停留場 1921年休止
BHF
2.5 日岡駅
eBHF
釣橋駅 1943年廃止
BHF
4.8 神野駅
exSTRrg eABZrf
exHST BHF
7.4 厄神駅
exSTRrf STR
三木鉄道三木線
WBRÜCKE
加古川
AKRZu
山陽自動車道
BHF
11.5 市場駅
BHF
13.7 小野町駅
STRlg eABZlf exSTRlg
神鉄粟生線
KBHFe + HUB84
KBHFe + HUB84
KBHFe
BHF + HUB25
BHF + HUB25
BHF
KBHFxa + HUB82
KBHFxa + HUB82
KBHFxa
16.6 粟生駅
STR STRlf
北条鉄道:北条線
eBHF
粟島停留場 1921年休止
BHF
19.2 河合西駅
BHF
21.3 青野ヶ原駅
BHF
24.2 社町駅
AKRZu
中国自動車道
BHF
27.3 滝野駅
BHF
28.4 滝駅
BHF
31.2 西脇市駅
eABZlf
鍛冶屋線
WBRÜCKE
加古川
BHF
32.3 新西脇駅
BHF
34.6 比延駅
BHF
36.1 日本へそ公園駅
BHF
38.5 黒田庄駅
eBHF
喜多駅 1943年廃止
BHF
42.0 本黒田駅
BHF
43.8 船町口駅
BHF
46.3 久下村駅
STR
福知山線
BHFq ABZgf
48.5 谷川駅
STR
福知山線

加古川線(かこがわせん)は、兵庫県加古川市加古川駅から丹波市山南町谷川駅に至る西日本旅客鉄道(JR西日本)の鉄道路線地方交通線)である。全線が大阪近郊区間に含まれる。

兵庫県の中央部を流れる加古川に沿って山陽本線福知山線を結んでいるが、最近は、神戸や大阪への通勤輸送が増加する一方、地域輸送も担っている。

目次

[編集] 路線データ

谷川駅を除き神戸支社の管轄である(なお、谷川駅のみ福知山支社篠山口鉄道部の管轄)。

ラインカラーは青緑で、車体色や駅名標などでも使用されているが、あくまで神戸支社独自のものでアーバンネットワークのラインカラーではない。

[編集] 運行形態

全線を通して運転される列車は1日1往復しかなく、厄神駅と西脇市駅を境に運転系統が分かれている。ただし、全線を直通する列車も西脇市で列車番号が変わる。

加古川 - 厄神間と加古川 - 西脇市間の列車がおおむね毎時1本ずつ運転され、加古川から厄神までは毎時2本、西脇市までは毎時1本の本数となる。このほか、加古川 - 粟生間の区間運転列車が平日の朝夕に4往復ある。需要が少なくなる西脇市 - 谷川間は1日9往復の運転となっている。8月以外の第4土曜日は保守工事のため、厄神 - 谷川間で日中の列車が運休し、5時間ほど運行されない。

全線でワンマン運転を実施し、全列車が半自動扉扱いとなっている。

夜間滞泊は厄神駅と西脇市駅で行っている。

[編集] 横尾忠則のラッピング列車

JR加古川線「眼(め)のある電車」。横尾忠則によるデザイン

2004年12月19日の電化時から、横尾忠則デザインのラッピング電車が運行されており、2007年6月には4本目となる列車の運行が開始された。各列車のテーマと運行開始日は以下の通り。

  1. 眼のある電車「見る見る速い」 - 2004年12月19日運行開始。マイクロエースNゲージ鉄道模型化している。
  2. 「銀河の旅」 - 2005年12月18日運行開始。電化1周年記念
  3. 「滝の音、電車の音」 - 2006年3月12日運行開始。加東市発足記念
  4. 「走れ!Y字路」 - 2007年6月10日運行開始。西脇市の夜のY字路がモデル

[編集] 歌声列車

年に数回、貸切列車として車内で生バンド演奏に合わせて童謡唱歌などを乗客が合唱する「歌声列車」が運行されている。

[編集] 使用車両

  • 125系電車(西脇市 - 谷川間は9往復すべてがこれによって運転されている)
  • 103系電車(3550番台)

西脇市駅を境に、南北それぞれの区間で需要に大きな差があり、実質的本線格の加古川 - 西脇市間には2両や4両編成が必要になることから経年車の編成が優先的に導入され、需要が格段に少なくなる西脇市 - 谷川間に1両で運行可能な新型車両が充当されるという現象が起きている。

上記のラッピング車以外の103系のカラーは、常磐線(直流区間のみを走行するものに限る)と同じく青緑1号である。

[編集] 歴史

加古川線で使用されていたキハ37形気動車とキハ40形気動車
加古川線で使用されていた気動車は電化によりJR西日本の他の非電化路線へと転属した(キハ47 1016 山陰本線鳥取駅にて)
電化後加古川線を走っている車両(写真は谷川駅に停車中のクモハ125 11)

加古川水系の舟運を代替する目的で設立された播州鉄道と、その路線を譲り受けた播丹鉄道(播但線の前身である播但鉄道とは別)が開業させた路線を、戦時買収したものである。そのため、同じ播丹鉄道に属していた支線の高砂線三木線北条線鍛冶屋線とは密接な関係があり、ほぼ一体となった運転形態であった(高砂線除く)が、そのすべてが特定地方交通線として廃止・転換され、本路線のみがJR線として残っている。

播州鉄道は加古川及びその支流で行われていた舟運を鉄道に代替する目的で路線を敷設したため、加古川線の各駅は物流拠点付近に設置されており、集落から離れた場所であることが多い。旅客の流動に合わない路線設定ゆえに旅客需要は伸び悩んでおり、各支線への直通列車も多かったが乗客は少なかった。ただし西脇市については、鍛冶屋線西脇駅が中心市街地至近に立地していたため同駅の利用は多く、加古川線の多くの列車が鍛冶屋線へ直通し西脇駅発着となっていた。

国鉄の、いわゆる赤字ローカル線廃止策によって各支線との直通がなくなり、また実質的本線区間であり需要の大きかった野村(現西脇市) - 西脇間も失ったことから利用者は減り続けた。民営化後には通勤利用を狙って朝ラッシュ時間帯に加古川行き快速列車を設定したりとテコ入れがなされたが、充分な効果が得られず快速運転も数年で取りやめになるなど明るい話題に乏しかった(快速列車自体は国鉄時代にも需要の少ない駅を通過する形態で日中に運行されていた)。さらには大阪・神戸方面への需要に対しては、直通列車がないこともあり西脇市内や滝野・社地区の市街側から発着する高速バス(大阪駅発着の中国ハイウェイバスと三宮駅発着の西脇方面の急行バス)に圧倒されていた。

1995年の阪神・淡路大震災では、播但線などとともに寸断された山陽本線の迂回路の役割を果たした。しかし単線非電化であったことから迂回路としての機能強化を求める声が起き、2004年12月19日には全線が電化され、125系や103系電車が走るようになった。総事業費は約60億円で、うち45億円を西日本旅客鉄道や兵庫県などの沿線自治体が負担し、残る15億円を沿線地域での募金などにより民間が負担した。

最近は、パークアンドライドの普及とともに、大阪・神戸への通勤客も増加しており、朝夕は特に、混雑が激しい。

[編集] 年表

  • 1913年大正2年)4月1日 播州鉄道 加古川町 - 国包間(4.7M≒7.56km)開業。加古川町駅、日岡駅、神野停留場、国包駅(初代・現在の厄神)開業。
    • 8月10日 - 国包 - (野村) - 西脇間延伸開業。国包 - 野村(この時点では未開業)間は14.8M(≒23.82km)。現在の加古川線にあたる区間に市場停留場、小野町駅、粟生駅、河合西停留場、大門口駅(現在の青野ヶ原駅)、社口駅(現在の社町駅)、仮滝野駅(現在の滝駅)開業。
    • 8月28日 仮滝野駅を停留所に格下げし滝停留場に改称。
    • 9月1日 滝野駅開業。
    • 10月22日 野村駅(現在の西脇市駅)開業。
    • 11月10日 市場停留場を駅に格上げ。
  • 1914年(大正3年)1月1日 滝停留場休止。
  • 1915年(大正4年)5月14日 加古川町駅を国有鉄道加古川駅に統合(公示日)。
  • 1916年(大正5年)2月4日 粟島停留場開業。
    • 10月6日 河合西停留場を駅に格上げ。
    • 10月21日 播鉄中津停留場、釣橋駅開業。
    • 11月22日 国包駅(初代)を厄神駅に、大門口駅を播鉄大門駅に、社口駅を播鉄社駅に、滝野駅を播鉄滝野駅に改称。
  • 1921年(大正10年)5月9日 播鉄中津停留場、粟島停留場休止。釣橋駅の旅客営業廃止。滝停留場を臨時停留場に格下げ。
  • 1923年(大正12年)12月21日 播丹鉄道に譲渡。
  • 1924年(大正13年)12月27日 野村 - 谷川間(10.7M≒17.22km)延伸開業、現在の加古川線が全通。比延駅、黒田庄駅、本黒田駅、船町口停留場、久下村駅開業。
  • 1925年(大正14年)4月28日 河合西駅を停留場に格下げ。
  • 1926年(大正15年)10月21日 喜多駅開業。
  • 1929年昭和4年)8月23日 神野停留場を駅に格上げ。
  • 1930年(昭和5年)4月1日 営業距離をマイル表記からメートル表記に変更(30.2M→48.8km)。
  • 1931年(昭和6年)2月9日 (貨)釣橋駅を停留場に格下げ。
  • 1934年(昭和9年)4月5日 休止中の播鉄中津停留場、粟島停留場廃止。
  • 1937年(昭和12年)3月24日 (貨)釣橋停留場を駅に格上げ。
  • 1943年(昭和18年)6月1日 播丹鉄道国有化、加古川線となる。全線改キロ、0.3km短縮。停留場・臨時停留場を駅に格上げ。播鉄大門駅を青野ヶ原駅に、播鉄社駅を社町駅に、播鉄滝野駅を滝野駅に改称。(貨)釣橋駅、喜多駅廃止。
  • 1972年(昭和47年)3月15日 蒸気機関車が廃止され無煙化。
  • 1985年(昭和60年)7月15日 (臨)日本へそ公園駅開業。
  • 1986年(昭和61年)11月1日 貨物営業廃止。
  • 1987年(昭和62年)4月1日 国鉄分割民営化により西日本旅客鉄道が承継。
    • 12月23日 - 日本へそ公園駅が通年営業となる。
  • 1989年平成元年)8月1日 野村 - 谷川間でワンマン運転開始。
  • 1990年(平成2年)4月1日 鍛冶屋線廃止に伴い、野村駅を西脇市駅に改称。
    • 6月1日 - 加古川 - 西脇市間でワンマン運転開始。
  • 1999年(平成11年)8月から日岡 - 厄神間においてCOMBAT(バリス式列車検知形閉塞装置)の試験を実施(2001年3月まで)。
  • 2001年(平成13年)3月3日 運行本数の削減および保守工事運休導入。
  • 2004年(平成16年)4月25日 CTC化。
    • 12月19日 - 加古川 - 谷川間が電化。同時に加古川 - 日岡間0.9kmおよび加古川駅を高架化。

[編集] 駅一覧

  • 全駅兵庫県に所在。
  • 全列車普通列車(全駅に停車)。
  • 列車交換 … ◇・∨・∧:交換可、|:交換不可
駅名 駅間営業キロ 累計営業キロ 接続路線 列車交換 所在地
加古川駅 - 0.0 西日本旅客鉄道山陽本線JR神戸線 加古川市
日岡駅 2.5 2.5  
神野駅 2.3 4.8  
厄神駅 2.6 7.4  
市場駅 4.1 11.5   小野市
小野町駅 2.2 13.7  
粟生駅 2.9 16.6 北条鉄道北条線
神戸電鉄粟生線
河合西駅 2.6 19.2  
青野ヶ原駅 2.1 21.3  
社町駅 2.9 24.2   加東市
滝野駅 3.1 27.3  
滝駅 1.1 28.4  
西脇市駅 2.8 31.2   西脇市
新西脇駅 1.1 32.3  
比延駅 2.3 34.6  
日本へそ公園駅 1.5 36.1  
黒田庄駅 2.4 38.5  
本黒田駅 3.5 42.0  
船町口駅 1.8 43.8  
久下村駅 2.5 46.3   丹波市
谷川駅 2.2 48.5 西日本旅客鉄道:福知山線

[編集] 廃駅

カッコ内は加古川駅起点の営業キロ。

  • 播鉄中津停留場 : 1921年休止、加古川 - 日岡間(約1.2km)
  • 釣橋駅 : 1943年廃止、日岡 - 神野間 (3.7km)
  • 粟島停留場 : 1921年休止、粟生 - 河合西間
  • 喜多駅 : 1943年廃止、黒田庄 - 本黒田間 (39.2km)

[編集] 過去の接続路線

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

他の言語