よこはま動物園ズーラシア
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横浜市立よこはま動物園 Yokohama Zoological Gardens | |
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施設情報 | |
愛称 | ズーラシア |
専門分野 | 総合 |
所有者 | 横浜市 |
管理運営 | 公益財団法人横浜市緑の協会(指定管理者) |
面積 | 約53.3 ha |
来園者数 | 年間約122万人(2015年度)[1] |
開園 | 1999年(平成11年)4月24日 |
所在地 |
〒241-0001 横浜市旭区上白根町1175番地1 |
位置 |
北緯35度29分43.15秒 東経139度31分25.5秒座標: 北緯35度29分43.15秒 東経139度31分25.5秒 |
よこはま動物園ズーラシア(よこはまどうぶつえん ズーラシア)は、神奈川県横浜市旭区にある動物園である。正式名称は「横浜市立よこはま動物園」[2]。
“ズーラシア (Zoorasia)” という名称は、動物園 (Zoo) とユーラシア (Eurasia) を合わせた造語で、1996年に市民公募によって選ばれた。「ユーラシア大陸の様に広大」という意味が込められている。
概要[編集]
1999年4月24日、横浜動物の森公園内に開園。テーマは「生命の共生・自然との調和」で、開園当時最新の展示方法である生態展示に関しては、日本でトップの動物園を目指して建設された(横浜市の説明等に書かれている展示方法は「生息環境展示」)。2003年には「アフリカの熱帯雨林」ゾーンの一部がオープンし、2004年には多目的休憩施設「ころこロッジ」、2006年には自然体験林「わんぱくの森」、2007年には「アカカワイノシシ舎」と「ぱかぱか広場」がオープンした。2009年に「チンパンジーの森」がオープンしたことで[3][注 1]、「アフリカの熱帯雨林」ゾーンについてはほぼ完成となった。最後の整備エリア[注 2]となる「アフリカのサバンナ」ゾーンは2013年にその一部(約1.6ha、ふれあいエリア・疎林エリア・バードショー)が先行オープンしており[6][7]、草原エリアなど残る約3haが2015年4月22日に全面オープン[8]。これをもって当園の全エリア(53.3ha)が開園し、日本最大級の都市型動物園となった。
なお、2009年には当時未開発エリアであったサバンナゾーン開発予定地が、開国博Y150「ヒルサイドエリア」の会場となっている。また、2015年の「アフリカのサバンナ」ゾーン全面オープンにより同年度の年間入園者数が前年度より27万人以上増加して120万人を突破、さらに2016年にはこれまでの累計入園者数が2000万人を突破している[1]。
2016年10月、台北市立動物園と協力友好協定(野生生物の保全などに関する協力覚書)を締結[9][10]。
元々は野毛山動物園の動物のほとんどをズーラシアへ移動する予定であったが、横浜市民の要望で野毛山動物園は存続が決まった。野毛山の狭さを解消するために広い敷地を確保した結果(1980年代には既に用地買収が済んでいた)、少々アクセスしづらい立地にオープンすることになってしまったという経緯がある。
利用案内[編集]
詳細は公式サイト内の「営業案内」を参照。
- 開園時間
- 9時30分 - 16時30分(入園門は16時00分に閉鎖)
- 休園日
- 入園料
- ゲート
- 正門(メイン入口。全ての利用受付はこちら)
- 北門(土・日・祝日のみ利用可。主に北側の駐車場利用者が対象。路線バスの延長運転あり)
特徴[編集]
- 動物を世界の気候帯・地域別の8つのゾーンに分け、動物が実際に暮らす地域の環境を再現していることである。このため、その地域特有の植物や形態の似た植物も植えられており、動物の生息地の雰囲気を体感できる。園内の地形も起伏に富んでいる。
- 動物と来園客とを区切っている柵はなく、モートと呼ばれる溝が掘ってある(鳥類や一部の動物は檻に入っている)。モートの深さや幅は、動物の身体能力を考慮して作られているので、動物がモートを飛び越えてくる心配は無い。ユーラシアカワウソ・フンボルトペンギン・ミナミアフリカオットセイ・ホッキョクグマは、地上と水中の両方の様子を見られる。
- 展示動物は約70種400点で、世界三大珍獣の一つであるオカピを日本国内の動物園で初めて一般展示した。また、2004年末に横浜市の姉妹都市であるサンディエゴのサンディエゴ動物園からアカカワイノシシ2頭が贈られた。2005年11月2日より日本初公開であるコンゴクジャクの展示を開始し、さらに2007年10月20日より国の天然記念物であるツシマヤマネコの一般公開を始めた。その後、2009年6月7日よりテングザルの一般公開(国内唯一)も開始している。他にも世界に約300頭しかいないインドライオン、セスジキノボリカンガルー、ヤブイヌ、カンムリセイラン、モウコノロバ、ニューカレドニアにのみ生息しているオオミカドバトなど、珍しい動物が展示されている。
- 2015年4月22日には2013年4月に一部公開となっていた「アフリカのサバンナ」ゾーンが全面公開となり、これによりライオン、キリン、クロサイ、エランド、シマウマ、チーター、ハイラックス、ミーアキャット、リカオンなどの展示動物が新たに加わった。
- 敷地内には繁殖センター(非公開施設)があり、絶滅寸前の動物を保護し繁殖を試みている。保護対象動物はカグー、マレーバク、ベアードバク、アメリカバク、カンムリシロムク、ホオアカトキである。
- 日本の動物園では珍しく、日本列島各地の動物を展示している「日本の山里」と呼ばれる展示ゾーンがある。
施設・動物一覧[編集]
動物展示ゾーン[編集]
- アジアの熱帯林
- 亜寒帯の森(ヒマラヤ、亜寒帯の森・草原・海をイメージ)
- オセアニアの草原(オーストラリアの乾燥した草原をイメージ)
- 中央アジアの高地(中国の山岳地帯をイメージ)
- 日本の山里
- アマゾンの密林(アマゾン川、ジャングル、山岳地帯をイメージ)
- アフリカの熱帯雨林
- アフリカのサバンナ
- 疎林エリア
- ふれあいエリア
- バードショー
- 草原エリア
- わんぱくの森
- ぱかぱか広場
- 自然体験林
- 横浜市繁殖センター(非公開)
レストラン[編集]
- オージーヒル グリルレストラン(園内)
- ジャングルカフェ(園内)
- サバンナテラス(園内)
- アクアテラスカフェ(園外)
- サーティワンアイスクリーム(ハーゲンダッツカフェ→カフェトリエスティーノ→サーティワンとテナントが変更されている。なおズーラシアオリジナルの商品は引き続き販売されている)
売店[編集]
『ズーラシアギフトショップ』
- オージーヒル(園内)
- アクアテラス(園外)
オカピがマスコットキャラクターとなっており、着ぐるみも作られている。デザインは水玉螢之丞[11]。
イベント[編集]
- ナイトズーラシア(夏休みシーズン) - 閉園時間が20時30分まで延長され、夜の動物の生態を見学できる。
- ガイドツアー - 当園ではガイドによる園内ツアーを行っており、動物の見所等を紹介してくれる。
- 飼育係のとっておきタイム - 飼育係の動物の話や動物の食事風景、動物の能力が見学できるイベントを毎日行っている。
- ズーラシア動物教室 - 動物の裏話、動物に関するクイズや工作を毎週日曜日に行っている。
- 企画展 - アマゾンセンターで企画展を開催している。
- ズーラシアンブラス - マスコットキャラクターによる金管五重奏の演奏[12]。
園内車両[編集]
- 園内ではオカピの装飾がされたバス「ズッピ」運行されている(有料/主に週末運行、不定期運休)。
- 園外でも開園時よりPR目的にラッピングバスが運行され、相鉄バスと横浜市営バスがそれぞれ2台保有していたが、新車への置き換えに伴い2010年度中にいずれも廃車となった。代替となるラッピングバスは2011年時点では存在しない。
交通アクセス[編集]
- 公共交通機関
以下の各駅より横浜市営バス・神奈川中央交通・相鉄バスで15分ほど。※の路線は土日祝日の昼間『よこはま動物園北門』バス停(降車専用)まで運行
- JR横浜線 - 中山駅(※市営136系統・※相鉄旭13系統)
- 相模鉄道 - 三ツ境駅(相鉄旭33・34系統)
- 相模鉄道 - 鶴ヶ峰駅(※神奈中5系統鶴ヶ峰駅 - 動物園線・※相鉄旭10系統<相鉄の一部は横浜駅西口発着>)
- (全路線とも経由地が異なる。また、臨時便・直行便・地元向けの早朝深夜便などもある)
- なお、「里山ガーデン」での催事開催期間中には平日昼間も全ての動物園行路線が北門まで運行。また北門から正門までの間で無料送迎バスも運行
- 相鉄バス旭10・旭11・旭15系統『上白根町』バス停から中原街道を通り徒歩約10分[13]。
- 自動車
- (繁忙期の中原街道と、通年で横浜駅方向からの国道16号線旧道は、渋滞が激しいので注意すること)
- 駐車場:2,200台収容(8時30分 - 17時30分)
- 料金:一般車1,000円、バス2,500円
- 徒歩
今後の構想など[編集]
- 当園の隣接地では植物公園(約50ha)の整備も計画されている(当園と合わせて横浜動物の森公園を形成)。なお、植物公園全体の整備に先駆けて、その一部エリアは2017年の全国都市緑化よこはまフェアの会場「里山ガーデン」として期間限定開園し、今後も当分の間は期間限定で開園される予定。
- 横浜市営地下鉄グリーンラインの延伸構想では当園近辺を通過経路としており、駅の設置も検討されている[15][16]。
関連人物[編集]
脚注[編集]
注釈[編集]
- ^ この施設をデザインしたのは大阪芸術大学教授の若生謙二(わこうけんじ)であり、動物園研究の第一人者としてしられる。
- ^ 横浜市緑の協会が2011年10月に発行した冊子内の「横浜動物の森公園施設配置及び計画図」では、計画中のエリアとしてこの他に第五ゾーン「世界の熱帯」が記載されている[4]。なお、「世界の熱帯」については同協会が2014年12月に発行した冊子内でも確認できる[5]。
出典[編集]
- ^ a b 累計入園者数 2,000万人達成! (PDF) (公益財団法人横浜市緑の協会/よこはま動物園 平成28年 (2016年) 10月10日)
- ^ 横浜市動物園条例 Archived 2013年4月20日, at the Wayback Machine.
- ^ 横浜市よこはま動物園ズーラシアに「チンパンジーの森」をつくる 若生謙二 大阪芸術大学 (PDF) [リンク切れ]
- ^ 横浜市立 よこはま動物園 ズーラシア 協賛会社の募集 募集要項(平成23年10月版) (PDF) (公益財団法人横浜市緑の協会)[リンク切れ]
- ^ 横浜市立 よこはま動物園 ズーラシア 事業協賛・協働パートナー 募集要項(平成26年12月改訂版) (PDF) (公益財団法人横浜市緑の協会)
- ^ 4月19日、ズーラシアに新エリア「アフリカのサバンナ」一部オープン! (PDF) (横浜市環境創造局動物園課 平成25年 (2013年) 1月15日)[リンク切れ]
- ^ ズーラシア「サバンナ」4月公開 動物とのふれあい重視へ(タウンニュース旭区版 2013年1月24日号)
- ^ 4月22日、横浜に「サバンナ」が出現! -ズーラシア「アフリカのサバンナ」全面開園-(横浜市環境創造局公園緑地部動物園課 平成27年 (2015年) 1月7日)[リンク切れ]
- ^ 台北と日本・横浜の動物園が協力協定[リンク切れ]
- ^ 東京上野と台湾新竹、日台“最古の動物園”が人材育成などで連携へ
- ^ よこはま動物園ズーラシア|ギフトショップ[リンク切れ]
- ^ ズーラシアンブラス(よこはま動物園ズーラシア公式サイト)[リンク切れ]
- ^ 早朝のズーラシアへの交通案内について(ダイヤは2012年5月のものなので注意) (PDF) [リンク切れ]
- ^ ふるさと尾根道コース ウォークマップ (PDF) (旭区役所)[リンク切れ]
- ^ ズーラシア動物園 来春、国内最大規模に 新区画が開園(タウンニュース港南区版 2014年8月21日号掲載)
- ^ 旭区連会 7万人の署名 市長へ グリーンライン延伸要望(タウンニュース旭区版 2015年10月22日号掲載)
関連項目[編集]
- 動物園の一覧
- 横浜市内のその他の動物園
- 神奈川県立四季の森公園
外部リンク[編集]
- 公式サイト
- 横浜市繁殖センター
- ズーラシアンブラス
- よこはま動物園ズーラシア探検隊 - 非公式サイト
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