白峯寺

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白峯寺
白峯寺 山門
山門
所在地 香川県坂出市青海町2635番地
位置 北緯34度20分0.7秒 東経133度55分36.35秒 / 北緯34.333528度 東経133.9267639度 / 34.333528; 133.9267639座標: 北緯34度20分0.7秒 東経133度55分36.35秒 / 北緯34.333528度 東経133.9267639度 / 34.333528; 133.9267639
山号 綾松山
宗派 真言宗御室派
寺格 別格本山
本尊 千手観音
創建年 (伝)弘仁6年(815年
開基 (伝)空海(弘法大師)、円珍(智証大師)
正式名 綾松山 洞林院 白峯寺
札所等 四国八十八箇所81番
文化財 石造十三重塔2基、木造頓證寺勅額(国の重要文化財)
公式サイト 白峯寺 四国霊場第81番札所
法人番号 2470005003552 ウィキデータを編集
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崇徳天皇白峯陵
紅葉

白峯寺(しろみねじ)は、香川県坂出市にある真言宗御室派寺院四国八十八箇所霊場の第八十一番札所本尊千手観音

本尊真言:おん ばさら たらま きりく

ご詠歌:霜さむく 露白妙の 寺のうち 御名を称ふる 法の声々

歴史

寺伝によれば、空海(弘法大師)が弘仁6年(815年)この地に訪れ、衆生救済の請願をした。円珍(智証大師)が貞観2年(860年)に白峯大権現の神託を受けて千手観世音菩薩を霊木に刻み安置したという。

後に、長寛2年(1164年崇徳天皇讃岐流刑地で没し、この地に陵墓が造られた。その後、建久2年(1191年)に、慰霊のために陵墓近くに頓証寺が建立され、さらに、応永21年(1414年)に後小松天皇は崇徳天皇の成仏を願い自筆の額(勅額)を頓証寺に奉納した。これが現在の白峯寺になったとされる。

伽藍

  • 山門(七棟門)
  • 本堂:慶長四年 (1599) 再建。毎年7月10日、本尊千手観音が開帳される(時間は午前10時からの法要の時間だけ)。脇侍は愛染明王と馬頭観音であるがいずれも秘仏。
  • 大師堂:文化八年 (1811) 再建。中央に弘法大師、左に稚児大師、右に青面金剛であるがすべて秘仏。
  • 護摩堂:本堂大師堂まで行けない方はここでお参りするための大師像あり拝顔できる。
  • 薬師堂
  • 行者堂
  • 廻向堂
  • 阿弥陀堂
  • 鐘楼
  • 勅額門:「頓證寺」と書かれた勅額はレプリカで重文の本物は宝物館にある。両脇には、源為義[1]と源為朝[2]の武者像が守護しているが普段は扉が閉められ見えない。
  • 頓証寺殿の拝殿と奥殿:延宝八年 (1680) 再建
  • 客殿
  • 宿坊:あり(団体のみ宿泊可能:100名)
  • 駐車場:無料

山門をくぐり進むと正面に護摩堂があり、中に納経所がある。護摩堂を前に見て左に進むと右に手水舎があり正面に頓証寺殿がある。そして右にはるか上に続く石段が見える。その石段を上って行くと左に薬師堂右に鐘楼つぎは左に行者堂つぎは右に廻向堂があり、石段を上り詰めた正面に本堂がある。本堂の右に大師堂、左に阿弥陀堂がある。

  • 崇徳天皇 白峯陵(すとくてんのう しらみねのみささぎ):第75代崇徳天皇の陵墓で陵形は方丘

文化財

石造十三重塔2基(重要文化財)、手前が西塔(元亨塔)、奥が東塔(弘安塔)
石造十三重塔2基(重要文化財)のうち東塔(弘安塔)
重要文化財
  • 石造十三重塔 - 2基:源頼朝が崇徳天皇の菩提のために建立したと伝えられ、東塔は総高5.95mの花崗岩製で弘安元年(1278年)建立、西塔は総高5.62m角レキ凝灰岩製で元亨四年(1324年)建立、昭和29.9.17指定
  • 木造頓證寺勅額:縦139㎝、横115㎝、室町時代作、後小松帝宸翰、明34・3・27指定
県指定有形文化財
  • 木造吉祥天立像:台座も含めて榧の一木造り、像高44cm、台座6cm、平安時代作、昭和50.7.31指定
  • 石造笠塔婆(摩尼輪塔):角礫凝灰岩製、元応3年 (1321) 2月18日建立、境内から遍路道を東へ約0.5km行った「下乗」石の脇にある。昭和36.6.6指定
  • 五重塔:花崗岩製、高さ2.15m、客殿の裏庭にある。鎌倉時代作、昭和39.4.9指定
  • 阿弥陀堂:江戸時代作、本堂の左にある。昭和39.4.9指定
  • 客殿:江戸時代作、昭和39.4.9指定
  • 石燈籠:花崗岩製の6角形、総高1.9m、頓証寺殿の拝殿左に建つ。鎌倉時代作、昭和36.6.6指定
坂出市指定有形文化財
  • 生駒近規・一正寄進状 1巻、仙石秀久寄進状 1巻、生駒高俊・藤堂高虎書状 1巻:安土桃山時代作、昭和33.2.21指定
  • 金剛界曼荼羅・胎蔵界曼荼羅:平安から鎌倉時代作、昭和36.11.3指定
  • 十一面千手観音画像:鎌倉時代作、昭和36.11.3指定
  • 十一面観音立像:鎌倉時代作、昭和42.1.10指定
  • 不動明王座像:鎌倉時代作、昭和42.1.10日指定
  • 紺紙金泥妙法蓮華経:平安時代作、昭和54.11.3指定

交通アクセス

鉄道
道路

奥の院

頓証寺殿
崇徳天皇廟所である頓証寺殿の奥殿には、三つの社があり、中央に崇徳天皇が祀られ、向って左に鎮守白峰大権現、同右に念持仏十一面観世音菩薩が祀られている。2014年9月21日と28日に50年ぶりの御開帳があり、崇徳天皇の尊像画を拝することができた。
毘沙門窟 北緯34度19分56.1秒 東経133度55分55.5秒
遍路道の途中に毘沙門天の石柱があり、そこを入って行くと祠がある。

前後の札所

四国八十八箇所
80 讃岐国分寺 -- (6.5km)-- 81 白峯寺 -- (5.0km)-- 82 根香寺

脚注

  1. ^ 保元の乱で崇徳天皇についた武将1096 - 1156
  2. ^ 源為義の八男1139 - 70?

参考文献

  • 宮崎建樹『四国遍路ひとり歩き同行二人』地図編 へんろみち保存協力会 2007年(第8版)

関連項目

外部リンク