ニッスイ

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日本水産株式会社
Nippon Suisan Kaisha, Ltd.

(1997年10月1日 - 2022年4月19日までの日本国外向けブランドロゴ)
本社が入居する西新橋スクエア
種類 株式会社
機関設計 監査役会設置会社[1]
市場情報
東証プライム 1332
1949年5月16日上場
大証1部(廃止) 1332
1949年5月14日 - 2013年7月12日
略称 日水、ニッスイ
本社所在地 日本の旗 日本
105-8676
東京都港区西新橋一丁目3番1号[2]
設立 1943年3月31日
(創業:1911年
業種 水産・農林業
法人番号 1010001016860 ウィキデータを編集
事業内容 水産事業
食品事業
ファイン事業
物流事業
代表者 的埜明世(代表取締役会長)
浜田晋吾(代表取締役社長執行役員CEO
資本金 306億8500万円
発行済株式総数 3億1243万277株
(2021年3月31日現在)
売上高 連結:6564億9100万円
単独:3705億4700万円
(2021年3月期)
営業利益 連結:180億7900万円
単独:38億7600万円
(2021年3月期)
経常利益 連結:227億5000万円
単独:97億3900万円
(2021年3月期)
純利益 連結:144億5200万円
単独:92億2200万円
(2021年3月期)
純資産 連結:1879億2600万円
単独:1023億1900万円
(2021年3月期)
総資産 連結:4754億1500万円
単独:3310億6400万円
(2021年3月期)
従業員数 連結:9,431名
単独:1,247名
(2021年3月31日現在)
決算期 3月31日
会計監査人 EY新日本有限責任監査法人
主要株主 日本マスタートラスト信託銀行(信託口)13.97%
日本カストディ銀行(信託口)9.82%
みずほ銀行 3.41%
持田製薬株式会社 2.56%
ステート ストリート バンク アンド トラスト カンパニー 505001 1.49%
中央魚類 1.32%
日本カストディ銀行(信託口5)1.24%
スタンダ-ドチヤ-タ-ドホンコン リヒテンシユタイン ランデスバンク ア-ゲ- 1.21%
ジェーピー モルガン チェース バンク385781 1.13%
ジユニパ- 1.12%
(2021年3月31日現在)
主要子会社 日本クッカリー(株) 100%
日水物流(株) 100%
関係する人物 田村市郎(創業者)
垣添直也(元社長)
大木伸介(元社長)
外部リンク https://www.nissui.co.jp/
特記事項:各種経営指標は2021年3月期のもの[3]
テンプレートを表示

日本水産株式会社(にっぽんすいさん、英称:Nippon Suisan Kaisha, Ltd.)は、東京都港区に本社を持つ日本の大手水産・食品会社。通称は同社のブランド名でもあるニッスイ(英称: NISSUI)。日経平均株価の構成銘柄の一つ[4]

水産事業、加工事業、物流事業、医薬品事業や船舶の建造・修繕および運航とプラント機材他の販売を行っている。1990年代前半まで自社で遠洋漁業を行っていたが撤退し、事業領域を整理した。売上規模では同業2社が経営統合したマルハニチロに次ぐものの、ファインケミカル事業による高純度エイコサペンタエン酸の医薬品向け原料供給により、水産業のなかでは収益性が高い傾向にある。機能性表示食品事業にも展開[5]。ブランドスローガンは「まだ見ぬ、食の力を。」。

沿革

福岡支社北九州営業所・ニッスイマリン工業本社・ニッスイパイオニア館が入居する「揺籃の地」ニッスイ戸畑ビル(旧共同漁業ビル)
安城工場(愛知県安城市
  • 1911年5月 - 久原財閥総帥・久原房之助の兄である田村市郎が「田村汽船漁業部」を山口県下関に創立、國司浩助らとトロール漁業経営を始める(日本水産の創業)。
  • 1917年
    • 6月3日 - 株式会社山神組が日本水産株式会社に改称。
    • 7月 - 日本水産の社章を商標登録。
  • 1919年 - 「田村汽船漁業部」が組織変更し「共同漁業株式会社」に改称、松崎壽三が社長として就任。
  • 1920年
    • 2月 - 下関に早鞆水産研究会(当社中央研究所の源流)を創立。
    • 8月23日 - 株式会社中央水産販売所設立。
  • 1926年
    • 11月12日 - 共同漁業が日本水産及び北洋水産を合併。中央水産販売所が日本水産株式会社に改称。
  • 1929年 - 共同漁業が漁業根拠地を下関から戸畑に移転。
  • 1934年
  • 1936年9月16日 - 共同漁業が日本捕鯨及び日本合同工船を合併。
  • 1937年
  • 1942年12月24日 - 水産統制令に基づき、帝国水産統制株式会社(現・ニチレイ)を設立、冷蔵・販売部門を譲渡。
  • 1943年3月31日 - 水産統制令に基づき、漁労部門を中心に日本海洋漁業統制株式会社を設立。
  • 1945年12月1日 - 水産統制令廃止に伴い、社名を日本海洋漁業統制から日本水産株式会社に復帰。
  • 1949年 - 東京証券取引所に株式を上場。
  • 1952年 - 戸畑工場でフィッシュソーセージの本格的生産開始。
  • 1955年 - 本社を東京都千代田区丸の内の東京ビルに移転。
  • 1957年 - ラジオ番組『赤胴鈴之助』(ラジオ東京。現・TBSラジオ)提供開始。
  • 1958年 - 戸畑工場で冷凍食品を本格的に生産開始。
  • 1966年 - 本社を東京都千代田区大手町日本ビルに移転。
  • 1968年 - 焼ちくわの発売開始。
  • 1974年
  • 1976年
    • 捕鯨部門を分離、日本共同捕鯨株式会社に統合。
    • 海運事業を日水海運株式会社に集約。後に「日水船舶株式会社」に改称。
  • 1978年 - 南米のトロール漁業拠点としてEMDEPES社をチリに設立。
  • 1981年
  • 1983年 - 「シーフードNOW」のキャッチコピーを展開。
  • 1987年 - 南アフリカ航空295便墜落事故によりトロール部(遠洋漁業)の船員・事業員38名が殉職。
  • 1988年 - アルゼンチン沖での洋上すりみ生産のため、PESANTAR社をブエノスアイレスに設立。
  • 1989年 - ヨーロッパの販売拠点としてNISSUI EUROPE社をオランダアムステルダムに設立。
  • 1990年 - エイコサペンタエン酸を主成分とする高脂血症治療薬「エパデール」が医療用医薬品として承認され、共同開発先の持田製薬より発売開始。
  • 1995年 - ベトナム国営企業GIRIMEXとの合弁でMINH HAI NIGICO社を設立。
  • 1997年10月1日 - コーポレートブランドマークを統一。
  • 1998年 - コンビニエンスストアチェーン向けの米飯工場・麺工場(ニッスイの子会社4社)を再編統合し、日本クッカリー株式会社を設立。
  • 1999年6月 - 84期(99年3月期)年間3円の復配を決議。
  • 2001年1月 - ニュージーランドの水産会社シーロード社の株式を50%を取得。
  • 2001年10月 - 北米の家庭用水産調理冷凍食品ブランド「ゴートンズ」「ブルーウォーターシーフーズ」を取得。
  • 2002年3月 - アラスカ・オーシャン・シーフーズ社に資本参加。
  • 2004年1月 - 国内ぶり養殖の黒瀬水産株式会社を設立。
  • 2004年10月 - スペインに水産物販売会社ユーロパシフィコ社を設立(ヴィーゴ)。
  • 2005年7月 - 米国の業務用水産調理冷凍食品会社 キング・アンド・プリンス社を取得。
  • 2006年
  • 2007年4月 - グループの物流機能を集約し、日水物流株式会社を設立。
  • 2009年4月 - 日本化学飼料株式会社より全面的に事業譲渡を受け、受け皿となる子会社北海道ファインケミカル株式会社を設立し、ファインケミカル事業を拡大。
  • 2011年8月 - 創業100年記念事業の一環として、福岡県北九州市戸畑区に「ニッスイパイオニア館」を開設。
  • 2014年8月 - 大手町本社が入居していたビルの建て替えのため、本社を東京都港区西新橋の西新橋スクエアへ移転。
  • 2022年
    • 4月20日 - 新ブランドシンボルを制定。小文字のローマ字で「nissui」と書かれたロゴは、優しさや寄り添いをイメージし、少し斜めにすることで挑戦を表現。フレームは従来のデザインを踏襲し、左右の波が重なるデザインで海に対する思いや生活者との重なりを表した。また新スローガンとして「まだ見ぬ、食の力を。」を掲げ、食への探求心を示している[6]
    • 9月29日 - 子会社である日水製薬株式会社の自己株式の公開買付けに応じ、保有全株式を売却。日水製薬株式会社は株式会社島津製作所の子会社となる。
    • 12月1日 - 商号を「株式会社ニッスイ」(英文:Nissui Corporation)に変更(予定)[7][8]

歴代社長

  • 松崎壽三(1919年 - 1933年)
  • 田村啓三(1933年 - 1945年)
  • 植木憲吉(1945年 - 1947年)
  • 増井進(1947年 - 1950年)
  • 鈴木九平(1950年 - 1963年)
  • 中井春雄(1963年 - 1973年)
  • 鈴木正長(1973年 - 1975年)
  • 小副川十郎(1975年 - 1980年)
  • 大口駿一(1980年 - 1986年)
  • 今永文男(1986年 - 1991年)
  • 蓑田勝亮(1991年 - 1995年)
  • 國井康夫(1995年 - 1999年)
  • 垣添直也(1999年 - 2012年)
  • 細見典男(2012年 - 2017年)
  • 大木伸介(2017年 - 2018年)
  • 的埜明世(2018年 - 2021年)
  • 浜田晋吾(2021年[9] - 現職)

関連会社

  • 株式会社北九州ニッスイ
  • ニッスイマリン工業株式会社
  • 日水物流株式会社
  • 金子産業株式会社
  • 共和水産株式会社
  • キャリーネット株式会社
  • 大分中央水産株式会社
  • 日豊食品工業株式会社
  • 長崎造船株式会社
  • 黒瀬水産株式会社
  • 株式会社北陸フレッシュフーズ
  • ケイ低温フーズ株式会社
  • 山津水産株式会社
  • 株式会社群馬フレッシュフーズ
  • 株式会社ホウスイ
  • ニッスイ・エンジニアリング株式会社
  • ニッスイ・フード・システム株式会社
  • 株式会社チルディー
  • 横浜通商株式会社
  • 日本海洋事業株式会社
  • 日本クッカリー株式会社
  • 株式会社ハチカン
  • ライブフィッシュキャリアー株式会社
  • モガミフーズ株式会社
  • ファームチョイス株式会社
  • 株式会社北海道日水
  • 北海道ファインケミカル株式会社(北海道FC)
  • 株式会社マルサ笹谷商店
  • 西南水産株式会社
  • 株式会社東京キタイチ
  • 博多まるきた水産株式会社
  • 株式会社水産流通
  • 株式会社大水
  • 丸魚水産株式会社
  • 株式会社クラハシ
  • 広島水産株式会社
  • デルマール株式会社
  • 株式会社十味惣
  • クニヒロ株式会社
  • 株式会社金子食品
  • 東京水産運輸株式会社
  • 弓ヶ浜水産株式会社
  • さつま水産株式会社
  • 稚内東部株式会社

なお、日水化学工業公式ホームページ)や日水コン(旧・日本水道コンサルタント)等との関連は無い。

提供番組

かつて保有していた船舶

関連項目

脚注

  1. ^ コーポレートガバナンス - 日本水産株式会社
  2. ^ 本社移転に関するお知らせ日本水産株式会社
  3. ^ 第106期(2020年度)有価証券報告書”. 日本水産株式会社. 2021年10月4日閲覧。
  4. ^ 構成銘柄一覧:日経平均株価 Nikkei Inc. 2021年10月8日閲覧。
  5. ^ 毎日これ1本N-アセチルグルコサミンソーセージ(G698)
  6. ^ 「株式会社ニッスイ」へ すべての“食”を提供 食品新聞 2022年4月25日
  7. ^ 商号の変更に関するお知らせ(2022年04月20日 日本水産)
  8. ^ 2023年1月1日に予定していたものを1か月前倒しした。
  9. ^ 日本水産 新社長に浜田晋吾氏 的埜明世社長は相談役に”. 食品新聞社 (2021年3月26日). 2022年1月27日閲覧。

外部リンク