ぺんてる

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ぺんてる株式会社
PENTEL CO., LTD.
ぺんてる本社
本社
種類 株式会社
市場情報 非上場
本社所在地 日本の旗 日本
103-8538
東京都中央区日本橋小網町7番2号
北緯35度40分55.7秒 東経139度46分51.6秒 / 北緯35.682139度 東経139.781000度 / 35.682139; 139.781000座標: 北緯35度40分55.7秒 東経139度46分51.6秒 / 北緯35.682139度 東経139.781000度 / 35.682139; 139.781000
設立 1946年3月(創業:1911年
業種 その他製品
法人番号 6010001063213 ウィキデータを編集
事業内容 文具、事務機器、生産機械等の製造・販売など
代表者 小野裕之(代表取締役社長)
資本金 4億5,000万円
発行済株式総数 9,000,000株
売上高 226億4100万円(2020年03月31日時点)[1]
営業利益 ▲2億5000万円(2020年03月31日時点)[1]
経常利益 ▲2億0100万円(2020年03月31日時点)[1]
純利益 ▲23億8800万円(2020年03月31日時点)[1]
純資産 99億4500万円(2020年03月31日時点)[1]
総資産 315億2500万円(2020年03月31日時点)[1]
従業員数 773名(2012年3月現在・単体)
決算期 3月31日
主要株主 コクヨ(37.45%)
主要子会社 ぺんてるケミカル株式会社
グローバル工業株式会社
オリエントエンタプライズ株式会社
関係する人物 堀江幸夫(創業者)
関口友三(設計士,デザイン考案者)
外部リンク www.pentel.co.jp
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ぺんてる株式会社は、東京都中央区日本橋小網町に本社を置く、大手文具メーカー。創立は1946年。旧称は大日本文具株式会社。現社名の由来はpenと伝達の意味を表すtellを合成した造語(ペンで伝える、といった意味)で、1971年に社名変更。しかし、元来の意味はペインティングとパステルの造語であり、同社が送り出した新開発パステルの商標であった。

主な取扱商品としてサインペン筆ペンボールペン消しゴムシャープペンシル、シャープペンシル替芯、修正テープなどの筆記器具、絵具、マーカーなどの画材などがある。

アナログ的な文具メーカーのイメージが持たれているが、タッチパネル液晶パネルなどハイテク分野にも進出している。 みどり会の会員企業であり三和グループに属している[2]

沿革

堀江幸夫の父で筆職人の利定が1911年に創業した「堀江文海堂」というの卸問屋浅草で営んでいたのが祖である。その後、幸夫が後を継ぎ戦後の1946年に現在の本社所在地に移転し大日本文具株式会社を設立。当初は文具の卸売業であったが、後に自社での生産・販売を開始した。最初に生産したのは粉墨とクレヨンで、以降は他の文具も手がけるようになった。さらに文具だけにとどまらず、自社で使用する生産機器の製作していたことから、それらの生産・販売も手がけるなど、取り扱う品目を増やしていった。

創業以来、「先っぽ(ペン先)の技術」「色」「敷居を下げて気軽に使える商品開発」を重点とし、サインペン、プラマン、ぺんてる筆、エフ水彩などを生み出す。

長きに渡り創業者の堀江幸夫が社長を務め、後に幸夫の息子・利幸に譲ったが急死[3]。創業家以外から初めて水谷壽夫が跡を受け継いだが、翌1988年には創業者の堀江幸夫が社長に復帰する。その後1991年に再び創業家一族外から浅部宏が社長に就任した。2002年6月に利幸の息子・堀江圭馬が当時32歳で就任。ドットイーボール、エルゴノミックス、ランスロットシリーズ、エナージェル、ローリー、ビクーニャ、ノック式マーカーなど数々の商品を開発した。

2012年5月、役員会が堀江氏の解任を決定し常務取締役の和田優が代表取締役に就任。経営の見直しや、新製品路線の変更によってオレンズがヒットしたほか、昭和時代から発売しているスマッシュやボールぺんてるの人気が急速に広まっている。 その和田路線を受け継ぐ形で2020年6月より小野裕之が代表取締役に就任した。和田氏は会長職に退く形となった。小野氏は創業から数えて第8代社長となる。

コクヨとの関係

2018年3月に東京証券取引所一部上場のマーキュリアインベストメントが運営する投資ファンドがぺんてる株の約4割を創業家から取得して筆頭株主となり、2019年5月にはコクヨが投資ファンドに出資したことにより、間接的に資本参加する形となった[4]

2019年9月24日、マーキュリアインベストメント運営の投資ファンドが所有していた株式をコクヨが取得。これにより、正式にコクヨがぺんてるの筆頭株主になり、コクヨの持分法適用関連会社にもなった[5]

2019年11月15日、コクヨがぺんてるに対してTOB実施、連結子会社化を目指すことを表明した。提携に向けた話し合いから一転、敵対的な買収に方針が切り替わった背景には、ぺんてるが同業他社との資本業務提携を模索していたためとも報道された[6][7]。ぺんてるは反発し、公式サイト上で異例の抗議文掲載に踏み出した[8]

2020年2月14日、コクヨ側がぺんてるの買収を断念する考えを発表。業務提携に向けた友好的な関係構築は引き続き目指すとした[9]

主な商品

文具事務用品

油性ボールペン
ビクーニャ/フィール
2000年代後半に各社で販売が相次いだ、低粘度ボールペン。ぺんてるでは2010年に「ビクーニャ」を発売。潤滑剤や着色剤を配合し、滑らかで筆跡が濃い書き味が実現。2014年からはスプリング式クリップを採用した「フィール」も展開している。
ゲルインクボールペン
スリッチ(生産中止)
極細のペン。自分で好きなリフィルをセット出来る「スリッチーズ」もあった。現在は、アイプラスのリフィルとして残る。
エナージェル
独自の低粘度インクを採用し、滑らかな書き味、速乾性を実現している。派生品に「フィログラフィ」や「ユーロ」、「エックス」が存在する。「ユーロ」は使い切りタイプで、芯が完全に固定されている。かつては、「トラディオプラマン」をベースにした「エナージェル トラディオ」も販売されていた。
ハイブリッド
中性ボールペンとして発売された、ぺんてる初のゲルインクボールペン。キャップも含めてクリアでスリムな多角形ボディが特徴で、インク残量が一目で分かるようになっている。滑り過ぎない適度な抵抗感のある書き味で人気となった。初期はグリップは細かい溝があり無色だったが、1990年代中ごろには黒色のプリントになっている(派生品除く)。同様にインクの色が濃くなり、ペン先の素材が洋白からステンレスに変わっている。また、派生品として絹物語というラメ入りボールペンや極細タイプでニードルポイントが特徴のハイブリッドテクニカなど多数発売されていたが、日本では次々と販売を打ち切り、2016年以降定期販売は0.5mmの黒・赤・青色のみになった。2017年からは「デュアルメタリック」が数量限定ながら毎年生産され、2019年は「ミルキー」が復刻された(インクはより彩度が明るいものに変更されている)。
水性ボールペン
ボールPentel
1972年発売(海外では1970年に先行発売)。樹脂チップを採用しており独特の書き味が特徴。現在日本ではB100(ボール径0.6mm)の黒・赤・青色のみ販売されているが、2017年には発売45周年としてフランスで製造されている0.8mm版が数量限定で販売された。かつてはB50タイプが販売されていた。ボールぺんてる<細字>のみ書かれた物も存在する。
マイクロボール(MR205)
金属チップ、耐久顔料インキを採用。ボール径は0.5mm。かつて赤インクが存在。最後は黒インクのみ残ったが、2017年生産中止。
SUPERBALL(廉価型)
かなり表記や型が変わった回数の多い水性ボールペン。BH16(0.6mmボール、軸は濃いメタリックブルー)とBH14(0.4mmボール、軸はメタリックライトブルー)の二つ存在する。定価は100円。

シャープペンシル

製図用シャープペンシル
数多くの製品を発売したが、CADが普及したことにより製図の需要が無くなり、多くが生産中止となった。最近は、最もシャープペンシルを良く使う層である学生をターゲットとした比較的安価な新商品も発売している。ぺんてる特有の海外層シャープも多い。
グラフ1000(フォープロ)(PG100x)
1986年発売。軸をプラスティック製、グリップをアルミニウム製の円筒からシリコンゴムが飛び出した構造(F3構造)にすることによって、軽量・低重心でかつ滑りにくくなっている。全世界で1000万本以上を売り上げたベストセラー商品である。派生品に「CS」が存在する
グラフギア1000(PG101x)
グラフ1000の後に出たモデルであり、フルメタルシャープペンシルで、重く、重心は高い。先端収納機能やデュアルグリップ(ローレット&シリコンF3構造)、バインダークリップなどを搭載している。芯径は、0,3、0,4、0,5、0,7、0,9と豊富である。過去にはボールペン版も存在した。
グラフギア800(PG80x)
海外のみ発売。グラフ1000やスマッシュと同じくF3グリップが搭載されている。内部部品はP325やシュタインシャープ等の系列のシャーペンと同じ。
グラフ600(PG60x)(生産中止)
デザインと機能を両立させるコンセプトで発売されたシャーペン。0.3mm,0.5mm(日本国外はさらに0.7mm)を展開。
グラフレット(PG50x)
芯径0.3,0.4,0.5,0.7,0.9。2016年ロングライフデザイン賞受賞。海外ではGraph500として販売。
グラフギア500(PG51x)
芯径0.3,0.4,0.5,0.7,0.9。低重心のシャープ。
メカニカMEC(生産中止)
1968年に発売された最高級シャープペンシル。一般に「メカニカ」の略称で知られている。長年にわたり製造されたシャープペンシルである。0.5mmと、世界初となる0.3mmを展開。箱、替芯(ハイポリマー芯)、シース(初期のみ革製、以降プラスチック製)、使用説明書(保証書)、クリップ、(初期の物には専用のクロス(青または黄))が付属し、軸にはポリアセタールを採用、グリップを回転させることによって曲がりやすいペン先を保護する先端保護機構を搭載するなど、贅沢な作りとなっている。1969年グッドデザイン賞受賞。設計は関口友三。2002年頃に廃番となった。1987年にフィルム用として白いリングのモデルが発売。1989年に廃番となった。
グラフ(生産中止)
外装は全金属製で、ずっしりした重さが特徴の製図用シャープペンシル。0.3(PG2003),0.4(PG1804),0.5(PG1505)を展開。初期のものには芯硬度表示窓がない。PG1505は1976年、PG2003は1977年、PG1804は1979年発売。
グラフレット300(PG30x)(生産中止)
グラフレットの廉価版。グラフレットが六角軸なのに対して、グラフレット300は丸軸である。海外では「GRAPH300」として販売していた。定価300円。芯径0.3,0.5,0.7,0.9。1983年頃発売。
グラフペンシル(PGx)
ぺんてるが数十年に渡って販売している製図用シャープペンシル。黒軸で左右対称のデザインとなっている。大日本文具株式会社時代の物はデザインが若干異なっていたり、製造時期によって様々なマイナーチェンジがされている。0.2,0.4,0.5,0.7があるが現在0.5mmのみの販売。設計は関口友三。初期のグラフペンシルは1965年、PG5は1972年、PG4は1976年、PG2は1982年頃発売。
メカニカグラフ(PMG)(生産中止)
メカニカの廉価版として開発された。ペン先に付属のキャップをつけることでペン先を保護する。筆記時には逆側にはめることができる。0.3mmのみ。グラフペンシルとデザインは同一で、なおかつ軸に「GRAPH PENCIL」の表記があるが、カタログでは別で扱われている。設計は関口友三。定価1300円(初期は1000円)。2011年に廃番。1970年発売。
P32x(生産中止)
12角軸を採用したシャープペンシル。芯径表示のフォントはグラフペンシルと同一。芯径0.3,0.5,0.7,0.9。2007年頃に廃番になった。海外ではP20xとして販売している。
GRAPH-Ⅱ(生産中止)
現行のPG5に良く似ているが、上の銀のパーツが異なる。
forfilm 製図セット入りグラフペンシル
PG15(生産中止)
アルミ製の製図用シャープ。外観はグラフシリーズと似ているが、ローレット加工ではない。定価1500円。
ダブルクリック(PWP15)(生産中止)
ローレット加工が施されたダブルノックシャープ。定価1200円。海外では「DOUBLE PUSH」(PSD5)として販売されていた。
一般筆記用/製図用以外のシャープペンシル
Tuff
太いグリップ、回転することによって繰り出す長い消しゴムが特徴。色はブラックとダークブルーの2色で、0.5mm、0.7mm、0.9mmと太目の芯径を展開。
オレンズ
「芯をパイプから出さない」ことによって0.3mmや0.2mmなど超極細芯でも芯の折れにくいシャープペンシル。0.2mm、0.3mm、0.5mmの芯径がある。通常モデルに加え、メタルグリップがある。かつてはラバーグリップ付きのも製造していたが、現在は既に取りやめている。2017年1月26日には、メタルグリップの限定色、ORENZ METAL GRIP LIMITEDが発売された[10]
さらに2017年2月14日、ぺんてるのフラッグシップモデルとして、オレンズネロが発売された(「オレンズネロ」公式ホームページ)。世界初の、0.2mmのオートマチック機能を搭載したシャーペンとなっている。グリップには、金属とプラスティックを混ぜた特殊素材が使われている。ぺんてるの伝統ともいえる12角形の軸である。内部にはバネが入っており、書き味を滑らかにする工夫がされている。
スマッシュ(Q100x)
グラフ1000フォープロの一般筆記用として開発された。更にスマッシュの後継として「XS」と言うシャープペンシルが発売されたが現在は廃番となっている。4mmスリーブ、硬度表示窓を搭載する。黒以外の色や、0.7mm,0.9mm、ボールペンもあったが今は廃番となっている。0.3mmも長い間廃番だったが、2019年3月に復活した。
amazonで人気商品となり、爆発的な人気を誇っている。この人気を受け、多数の限定カラーが発売されている。まだ複数の芯径があった頃にも、限定モデルが一度発売されていた。
Technomatic(PN3015)(生産中止)
メカニカと並ぶ高級モデルで、定価3000円。上軸にヘアライン加工、グリップにリング状の墨入れ加工が施され、スライドパイプによるダブルノック機構、芯折れ防止機構、オートマチック、紙を押し付けて離すことによって芯が繰り出される先端プッシュ機構が搭載されている。現行品であるぺんてるのオレンズと同じく、パイプの先端は紙面にひっかからないようになめらかになっている。生産性が上がらないことが原因で、生産期間は短かった。芯径は0.5のみ。ノックによってガイドパイプがスライドし、製図用シャープペンシルと同じ4mmになる。説明書での正式な読みは「テクノマティック」だが、一般に「テクノマチック」の読みが浸透している。Technomatic・TECHNOCLIC・Technopressで俗に「テクノ三兄弟」と呼ばれる。より高級な「エクスキャリバー・テクノマティック」というものも存在する。1982年発売。
TECHNOCLIC(PN105)(生産中止)
オートマチック機構搭載のサイドノックシャープ。スライドパイプによるダブルノック機構も搭載されている。読みは「テクノクリック」。1983年発売。
Technopress(PN55)(生産中止)
プラスティック製のシャープペンシル。グリップを上下させることで芯を繰り出す機構が搭載されている。
QX(PN305)(生産中止)
キャップ式のシャープペンシル。オートマチック、紙を押し付けて離すことによって芯が繰り出される先端プッシュ機構が搭載されていた。定価3000円。1990年発売。
テクニクリック
ピアニッシモ(後述)シャープの海外版。
テクニカEX(PW55)
ダブルノック式のシャープペンシル。1998年発売。
ハイメカホルダー H-100x 300x
SHARPLETシリーズ
  • SHARPLET (A125)
  • SHARPLET-2
  • SHARPLET100 (A135)
  • SHARPLET300 (Q305)
軸全体がラバーにおおわれている。クリップはばねのようになっており特徴的である。口金をはじめとしてプラスチック部品が多い。
  • SHARPLET500 (Q545)
  • SHARPLETFine (A22x)
2000年頃に発売された、シャープレットシリーズの最終モデルで、キャップ式が特徴だった。芯径0.3,0.5。
Roℓℓy
2003年発売。ノック部にシリコンラバーが装着されており、やわらかな押し心地を実現。これ以前にROLLYというダブルノックシャープが存在していた。
Fiesta
0.5mmの韓国等で流通しているシャープペンシル。透明軸でイモムシかツチノコのような形状をしている。廉価シャープさながらのプラスチックチャック。
KERRY(万年CIL)
1971年に発売されたキャップ式のシャープペンシル。当時のショートサイズ万年筆をイメージした外観、格子模様の金属パーツなど、今となってはクラシカルなペンとなっている。昔からの品番はP1035。海外でも同様。
INJECTO(P154)(生産中止)
芯タンクをカートリッジ式にした事で、楽に芯の補充が出来る。後にクイックドックと言う同じ機能を持つシャーペンも発売されたが、廃番となっている。クロス[要曖昧さ回避]のシャーペンにも、70年代に同様の機構が搭載されていたが、マイナーチェンジを経てその機構はなくなった。軸色は黒、グレー、ゴールド、シルバーがあった。1970年代後半に発売。定価1500円。廉価版にPop'npop INJECTOという物も存在する。
PS1042 / PS1045
0.2mmと0.5mmを展開するシャープペンシル。PS1042は、ぺんてる初の0.2mm芯使用のペンシルで、「スライド02」と呼ばれる。幾度となく価格改定を繰り返し、最終的に2000円になった。廃番。
PS-100
海外のみ製造。1960年代と思われるシャープペンシルで、丸い緑軸と大文字のPENTELが特徴。芯は0.9mm。
エルゴノミックスシリーズ
2002年に発売した、大型のシャープペンシル。ペン先側に加え、真ん中にも可動式のグリップが搭載されていた(右手の親指と人差し指の間に来るよう設計)。グリップ部分に杉や檜の香りを混入した高級モデルや、ウインググリップと呼ばれる別の可動式グリップが搭載されたモデルも存在したが、現在は全て廃番である。
フレックスフィットシリーズ
2004年発売。大きなグリップが特徴。上位モデルの「GT」は、グリップを使用者の持ちやすい位置に捻ることも出来た。廃番。
ピアニッシモ(PD205)
1996年発売。サイドノック式シャープペンシルで、ピアノの鍵盤をモチーフにしたノックボタンが特徴。透明パーツも多用し、1997年にグッドデザイン賞を受賞した。2000年頃、ラバーグリップが付いた「ピアニッシモG」が追加される。その後.e-tintなどの後継品が出ても引き続き併売していたが、2008年に日本での販売を一旦終える。
2020年に「ノック式シャープペン」と「樹脂製シャープ替芯」の発売60年を記念して、限定復刻された。発売当初のカラーの他に、90年代をイメージした新デザインも販売された。なお、2008年の終売までは油性ボールペンも存在したが、こちらは復刻されていない。
Pop'npop HomeRun (PBS1)
バットの形状をした0.5mmシャープペンシルで、バットの柄を回転させてキャップを取り、バットの上へつけることでノック可能となる。自動ホップアップ機構という、芯が無くなると自動で芯キャップがホップアップ(飛び出る)する機構を搭載している。
PD335
Pop'npopシリーズと通常のPD335(ジェットクリック)がある。サイドノック式。定価は350円。
PD340系
海外生産のPD330系の亜種。0.5,0.7,0.9がある。クリップがPD335がプラスチックなのに対して此方は金属となっている。
PF330系
P200シリーズのパイプスライド型、フィルム用シャープペンシル。0.5,0.7,0.9がある。
PS523 / PS315
スライドスリーブ式の製図用シャープペンシル。
PS520D
1980年代のパイプスライド式P200。
P105
Pop'npopシリーズ。定価は300円。
P115
1983年頃に発売したシャープペンシルで、金属ボディの中でグリップ部にはラバーが飛び出している。後にグラフ1000やスマッシュに応用される構造となる。
P200系
P320系の海外生産品及び日本での後継として限定発売されるシリーズ。0.3、5、7、9のラインナップが主。P533等の亜種が存在する。2013年にはp200表記が無いもののシンガポール限定発売色等がある。第~世代と色々チェンジしてきたシャープペンシル。セットの物として、PDS-3がある。
P215
海外で生産されていたP205の亜種、クリップが平たくなっている。1991年?(1990年)の第5世代~1990年代後半の第6世代のP200の派生と考えられる。
P225
ノックキャップ手前と口金手前の軸にリング状の堀込が有るプラスチックバレルのシャープペンシル。0.5mmで定価は300円。海外で人気を博していた。
P245
P225からグリップ溝を外しノック部分をかっこよくしたような所謂亜種。もしくはサクラのレトリコのグリップのみ違う形状のもの。海外のみ。
P300
ずんぐりむっくりな形をしたプラスチックバレルのシャープペンシル。ローリングライターにもP300バージョンがあった。もしくは、グラニフ×シュタインのp200の事を指す。
P35G
もといPIXYである。海外ではCUSHI。P360系と軸がほぼ同様でグリップとノックキャップが違う。
P360系
海外にて現行販売。硬質ラバーの突起グリップが握りやすいと近年日本で評判になり逆輸入が開始される。
P533
P203の亜種。第4世代と言われたりする。
P545
先端に色付きリングの装飾が施されたシャープペンシル。定価500円。
P555
ぺんてる5とよく混同される形状をしたもので、プラスチックバレル。0.5mm定価500円。近いものではアメリカPentelのML5(廃番)。
P575
CREWと印字が入り、グリップに横縞(縦溝を入れたような)が有る。3色展開。
P595
Pop'npopシリーズの一部。軸にPop'npopが8個描かれている。0.5mmで定価は500円。
P1085
18-8ステンレスを採用した0.5mmシャープペンシル。P555と口金形状は似ているが、P1085の方が若干段差が長い。定価は1000円。
P1075
軸に細かいダイヤ型に型押しされた薄い金属が縦縞となっているシャープペンシル。0.5mmで定価は1000円。前期型として軸がクロームメッキされたものがある。
Qシリーズ
  • Q505
フルメタルな手帳用シャープペンシル。グリップはリング状の溝が連なっている。定価500円。
  • Q525
フルメタルな一般筆記用シャープペンシル。Q505と比べて大きいが、大きさと見た目に反して軽い。定価500円。
  • Sharp "Slim"
Q525の亜種とも言える。海外のみ箱入り説明書つきで販売。軸はステンレスではなくプラスチックである。
  • Q535
Pop'npopシリーズ。キャップ式シャープペンシルで定価は500円。
  • Q565
Q525の金色として存在していた。
ALシリーズ
  • Carnival(ALx)
  • CHAMP(AL15)
  • ICY(AL2x)
Aシリーズ
  • A15
Pop'npopシリーズ。キャップ式シャープ。
  • Caplet(A105)
キャップ式シャープ。ハイブリッドとほぼ同じ形状のキャップが備わっている。
  • 120シャープ(A3x)
グリップが特徴(マークシートシャープと同じ)。海外では現在も販売されている。
  • FAX PENCIL(A47)
  • FORTE (A5x)
  • FORTE PRO Ⅱ(A7x)
PS45A
Libretto

シャープ芯

ぺんてるのシャープ芯ハイブラック

黒鉛芯に代って世界初となるPOLYMER(ポリマー)芯を開発、販売し、現在主流になっている。0.3,0.5,0.7,0.9mmの芯を世界初で実用化し、現在0.2mmの芯を日本で唯一販売する(0.2mmの芯を入れて使うシャープペンシルを開発したのはNEWMANとされるが、ぺんてる自身がファンミーティングにて1973年世界初の0.2mmと紹介している)。現在0.2mm、0.3mm、0.4mm、0.5mm、0.7mm、0.9mm、1.3mm、2.0mmの8芯径を販売している。

Ain STEIN
「綺麗なノート作りに」をコンセプトとした、現行のシャープ芯である。黒鉛の紙面への定着力が従来品より強く、書いたところに手などが擦れた際に、書いた字が滲んだり、手が汚れたりするのを防ぐことが出来る。更に、0.5mmの芯は硬度が豊富であり、4H、3H、2H、H、F、HARDHB、HB、SOFTHB、B、2B、3B、4B、青色、赤色の14種類がある。なお、HARDHBやSOFTHBは過去にトンボ鉛筆がそれぞれHHB、HBBという濃さで出していた。芯径は、0.2mm、0.3mm、0.4mm、0.5mm、0.7mm、0.9mmの6つ。
HI・POLYMER Ain
人気がある替え芯のブランドの1つ。濃さも4Hから4Bまであり、使用者にとっては幅広い硬度を選ぶことが出来る。HARDHBやSOFTHBなどの特殊な硬度の芯がある。発売直後、Ainに「志村けんの変身シール」が付くキャンペーンがあった(商品名が志村けんのギャグ「アイ~ン」に似てるため、コラボレーション企画が実現したとされる)。
BLACKAin
黒いケースが特徴。ケースの形はHI POLYMER Ainと同型。廃番。
HI・POLYMER FOR PRO
製図をターゲットとした、より高級なバリエーション。0.3mm、0.4mm、0.5mmの計3芯径を販売。価格は0.3mmは30本で400円、0.4mmは30本で300円、0.5mmは40本で300円。同価格帯の三菱鉛筆の商品、「Hi-uni」とは対照的な、固くぬるりとした書き味や、定規で線を引いても粉が出にくい特性から、今でも製図者などから熱烈な支持がある。ラインナップは0.3mmが4H~B(Fなし)、0.4mmが2H~B(Fなし)、0.5mmが6H~2Bである。1984年発売。2011年に廃番。
HI・POLYMER 100
0.3 0.4 0.5 0.7 0.9の芯径があったが、2016年度を持って廃番。従来の芯(恐らくHI・POLYMER SPARE LEADS)より、強度が100%あるということから名付けられた。0.7mmと0.9mmはケースの形状が異なる。赤色の芯や、青色の芯もあった。

1984年発売。

HI・POLYMER120
従来の芯よりも120%強度があると謳った芯。0.3mmと0.5mmを展開。ケースは再生紙を使用。ケースは筒状になっていて、15本入×3のものと×5のものがある。廃番。
HI POLYMER SUPER
0.5mmと、0.3mmがあった。どちらも現在は廃番になっているが、海外では、SUPER HI・POLYMERとして0.7mmなども販売されている。0.3mmは業務用HI・BLACKやBLACK40と同じ菱形の様な形状のケース、0.5mmはC357やハイポリマー100の0.7mm、0.9mmと同じ角形のケースである。

0.3mmは4H~B(F無し)、0.5mmは6H~2B。

HI・POLYMER SPARE LEADS
0.2mm、0.3mm、0.4mm、0.5mm、0.7mm、0.9mm、1.3mmを展開。現在は0.5mmのB/HBのみを販売。製造時期によってケースに変化がある。現在では他のシリーズに取って代わられている。芯径ごとにケースの色が違うのも特徴で、0.2mm→薄紫色、0.3mm→こげ茶色、0.4mm→緑色、0.5mm→薄茶色、0.7mm→青色、0.9mm→黄色、1.3mm→透明 である。
Pop'n pop HI POLYMER SUPER
詳細は不明。廃番。
HI・BLACK
シャープペンシル用替え消しゴム付属のものと、そうでない業務用HI・BLACKなるものがある。どちらも太さは0.5mmで30本入りである。3H、2H、H、F、HB、Bの硬度がある。廃番。
BLACK 40
日本で初めての40本入りの芯とされているが、詳細は不明。廃番。
FAX-LEAD
FAXやコピーの為の芯。専用のシャープペンシルも存在。0.7mm。廃番。
HI・POLYMERマークシート芯
マークシート向けに作った替芯。1.3mmのB/HBを販売。現行品。
HI・POLYMER COLOR LEADS for Teachy’s CHECKER
1.3mmの蛍光芯。ケースはHI・POLYMER100や、HI・POLYMER FOR PROと同じ。専用のシャープペンシルが出ていた。現在は廃番。
Multi8専用替芯
Multi8専用の替芯。2.0mmで、カラー色や、黒など、種類が多い。現行品。
HI・POLYMER COLORLEADS
カラー芯。芯径は0.5mm、0.9mm、1.3mmがある。中味の芯の色と、キャップの色が合わせられている。ケースはHI・POLYMER SPARE LEADSと同じ。廃番。
HI・POLYMER 100G/N100
詳細は不明。廃番。
Ain supplio
香り付きの芯。種類は「リフレッシュ」「ヒーリング」「ポジティブ」の3種類。20本入りで200円。廃番。
ポリフィット芯
製図フィルム用芯、硬度はP1〜P5まである(芯径による)。廃番。
EC-105
牛乳パックを再生使用したケースに入っている。廃番。
C295
ハイポリマー芯
C15
ハイポリマー芯。廃番。
C357
ぺんてるのシャープペンシル、《ファンクション357》向けに作られた芯。0.3mm、0.5mm、0.7mmの三種類の太さの芯が、芯径ごとに仕切られた一つのケースに入っている。廃番。
HI・POLYMER for PLOTTER
プロッター用の芯。0.2mm芯が40本入りで1000円。0.5mmもある。廃番。
DIAZO NON COPY(ジアゾノンコピー)芯
青焼き時に複写されないピンクに近い色の芯。現在は2.0mmのみ販売している。(Multi8専用替え芯という名目にて販売)
インジェクトカードリッジ
ぺんてるのシャープペンシル《インジェクト》の専用カードリッジ。廃番。

各種ペン

アイプラス
カスタマイズペン。ノック部にアクセサリーが付けられるように穴が開いているのが特徴。ラブライブ!初音ミクなどの人気作品とのコラボレーションも展開した。
サインペン
1963年に発売開始。当初、日本ではまったく売れなかったが当時のアメリカ大統領リンドン・ジョンソンが愛用したことで、日本だけでなく世界で使用される当社最大のヒット商品となる。NASAの宇宙プロジェクトで使用されたことは有名。
プラマン
素材が全てプラスティックで出来た万年筆。安価でありながら、独自の構造により一般の万年筆に匹敵する書き味や筆跡を実現。様々な角度をつけて書けるのも特徴。1993年にはカートリッジタイプの「トラディオ」も発売された。また、同名で形が似ているサイドノックのシャープペンシルもあったが現在は廃番である。亜種として、トラディオエナージェルと言う商品も存在する。フランスの著名な作曲家ミシェル・ルグランはこのシリーズの「プラマン20」の書き味を好んで愛用し、来日する度にまとめ買いしていたが、プラマンが一時製造中止になった際には東京の文房具店を何軒も探し回って買い占めに走ったという。2017年ロングライフデザイン賞受賞。
ぺんてるペン
マークぺんてる
ぺんてる筆
筆ペン
筆touchサインペン
ペン先が筆のようにしなやかなのが特徴。
ノックル
ホワイトボードマーカー

くれよん

ずこうクレヨン
かつては「メイローくれよん」や「ドラゴンくれよん」「ホームランくれよん」などがあった[11][12]

絵具

エフ水彩

その他

HI・POLYMER
AinBlack
消しゴム
Ain
軽く消せるタイプの青と消しクズがまとまるタイプの赤の2色が有り、青の方が硬くなっている。
AinCLIC
ノックによって細い消しゴムを繰り出す方式。三角形のゴムが特徴。
AinBlack
ブラックボディが特徴。消しゴムに付着したヨゴレが目立たない。
CLIC ERASER
HYPERASER
修正液
修正テープ
kachitto
先端ノック式。4mm、5mm、6mmのテープ幅を販売している。
French pop Creamo

※かつてはやハサミも生産されていた。

文具以外

文具以外に電子機器や生産設備の生産・販売を行っているのが大きな特徴といえる。もともと文具の生産には高い技術を必要とし、生産設備にも高い精度が要求されるため、自社製品の品質を保つには金型や生産機器などを外部業者に発注して製造するよりも、自社で製造したほうが得策であると判断したためである。これは技術や生産ノウハウを蓄積できることやライバル他社への技術などの漏洩というリスクの減少、生産性向上が見込めることなどが要因である。電子機器は文具の延長線から開発を行っているもので、当初の電子ペンとペンタブレットから液晶パネルやディスプレイといったところまで手がけている。OEM事業は当社の基幹である文具だけでなく、前述の電子機器や生産設備、さらには蓄積した技術を生かした胡蝶蘭の生産まで幅広く手がける。

  • 電子機器関連(電子機器部[13]) - タッチパネルデジタイザー液晶ペンタブレット)、タッチスイッチ、電子ペン(airpen[14]
  • 生産設備関連(新規事業部[15]) - 産業用ロボット、産業用自動組立機、射出成型用精密金型、精密ハンドプレス
  • OEM供給(OEM事業部[16]) - 化粧品部品、文具事務用品、医療機器

拠点等

日本国内

日本国外の19カ国に現地法人を、アメリカ・フランス・台湾・中国・ブラジル・メキシコに生産拠点を置いている。

脚注

  1. ^ a b c d e f ぺんてる株式会社 第75期決算公告
  2. ^ メンバー会社一覧 - みどり会
  3. ^ 1987年8月20日、東京支社の屋上から飛び降り自殺。享年51
  4. ^ “コクヨ、ぺんてるへの4割出資を発表 海外開拓狙う”. 日本経済新聞. (2019年5月10日). https://www.nikkei.com/article/DGXMZO44638580Q9A510C1MM8000/ 2019年5月13日閲覧。 
  5. ^ PI投資事業有限責任組合保有当社株式のコクヨ株式会社への譲渡承認について(ぺんてる株式会社 2019年9月24日付)
  6. ^ “コクヨ、ぺんてるを敵対的買収方針 ぺんてる側は反発”. 日本経済新聞. (2019年11月15日). https://www.nikkei.com/article/DGXMZO52220560V11C19A1000000/ 2019年11月19日閲覧。 
  7. ^ コクヨを激怒させたぺんてる「密告書」の全内容”. 東洋経済オンライン (2019年11月20日). 2019年11月20日閲覧。
  8. ^ コクヨ株式会社による、「ぺんてる株式会社の株式の買付け方針に関するお知らせ」等に関する当社見解(ぺんてる株式会社 2019年11月15日付)
  9. ^ “コクヨ、ぺんてる買収断念 黒田社長「友好的関係目指す」”. 時事通信. (2020年2月14日). https://www.jiji.com/jc/article?k=2020021401086&g=eco 2020年2月18日閲覧。 
  10. ^ http://www.pentel.co.jp/news/8025/
  11. ^ Nipponstyle ぺんてるくれよん
  12. ^ ぺんてるくれよん当たる(男の浪漫伝説 Vol.91) | ドリームメール Archived 2015年1月5日, at the Wayback Machine.
  13. ^ ぺんてる株式会社 電子機器部
  14. ^ airpen
  15. ^ ぺんてる株式会社 新規事業部
  16. ^ ぺんてる株式会社 OEM事業部 会社概要 Archived 2015年11月24日, at the Wayback Machine.

参考文献

外部リンク