SMASH (筆記具)

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SMASH(ブラック)

SMASH(スマッシュ)は、ぺんてるが販売している一般筆記用シャープペンシルである。

歴史[編集]

1987年昭和62年)にグラフ1000の一般向けモデルとしてぺんてる社が発売した[1]

1987年にグッドデザイン金賞を受賞[2]。また、1989年には0.3mmがグッドデザイン・ロングライフデザイン賞を[3]、ボールペンモデルがグッドデザイン賞を受賞している[4]

2008年、2009年ごろには、ブリスターパック仕様の商品が廃止され、店頭に商品が並ばない状況が続いており廃番が迫っていた[1]。しかし、2013年に[5]SNSで書き心地やデザインが評判となり、主に男子高校生を中心に再評価された[1]。また、2014年にはYouTuberのはじめしゃちょーがSMASHを紹介する動画を投稿し、2014年のAmazon年間ランキングの筆記具部門で1位となった[1][6]

2019年平成31年)3月23日に、廃番となっていた0.3mm芯用のSMASH 0.3mmが再発売された[7]

2022年1月に、従来のブラックに加えてレッドとダークグレーの2色が追加された[8]

構造[編集]

SMASHの内部構造

SMASHの発売が発売される前年である1986年に発売した製図用シャープペンシル「GRAPH1000」と同じ金属製のチャック機構を搭載している[9]。また、製図用シャープペンシルで一般的な芯経表示窓が採用されている[6]

通常、シャープペンシルは口金とグリップの部品が分かれているが、SMASHではこの2つの部品が一体化されている[9]。これにより、口金が緩むことがないため、文字が歪んだりずれたりことなく、安定した筆記を実現している[10][6]

SMASHのコンセプトであるタフさを表現するために、バイクをモチーフとしている[6]。また、ノックボタンはショックアブソーバーをイメージした、スマッシュ独自のデザインである[10]

ラインナップ[編集]

SMASHのラインナップ

1987年には0.3mm、0.5mm、0.7mm、0.9mmのほかボールペンも展開していたが、その後0.5mm以外の製品は廃番となった[1]

2016年に、ロフトがそれまで韓国で販売されていた5色を限定カラーとして発売して以降、ハンズAmazonなどで販売店独自の限定カラーが多数展開されている[6]。また、2021年にはぺんてるからも限定カラーが発売された[11]

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e 日経クロストレンド. “ぺんてる1000円シャープペン 廃番の危機から爆発的ヒットのワケ”. 日経クロストレンド. 2023年6月29日閲覧。
  2. ^ スマッシュ Q1005 Q1007 Q1009”. 公益財団法人日本デザイン振興会. 2019年8月16日閲覧。
  3. ^ スマッシュ Q1003”. 公益財団法人日本デザイン振興会. 2019年8月16日閲覧。
  4. ^ スマッシュ B1000”. 公益財団法人日本デザイン振興会. 2019年8月16日閲覧。
  5. ^ 文具沼への入り口!? みんなの手元にある「スマッシュ」が見てみたい!”. ぺんてる株式会社 (2022年9月29日). 2023年6月29日閲覧。
  6. ^ a b c d e 売り切れ続出、ぺんてる「シャープペン」の謎”. 東洋経済オンライン (2018年4月19日). 2023年6月29日閲覧。
  7. ^ 中高生に人気の1本1000円「プロ仕様」シャーペン 限定カラー発売|高校生新聞オンライン|高校生活と進路選択を応援するお役立ちメディア”. 高校生新聞オンライン. 2023年6月29日閲覧。
  8. ^ 株式会社インプレス (2021年12月24日). “ぺんてる、製図用ベースのシャープペン「スマッシュ」に新色”. Impress Watch. 2023年6月29日閲覧。
  9. ^ a b 「スマッシュ」が男子の憧れであり続ける理由”. 文具のとびら. 2023年6月29日閲覧。
  10. ^ a b 「心地よさとプロ仕様の両立」Amazon筆記具ランキング1位のペン”. Pentel&土橋正. 2019年8月16日閲覧。
  11. ^ 【新製品】人気のシャープペン「スマッシュ」から、大人に向けた限定カラー4種|”. 文具のとびら. 2023年6月29日閲覧。

外部リンク[編集]