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** 第268話「荒野の殺人ラリー」(1970年)
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** 第278話「未亡人に招かれた男」(1970年)
** 第278話「未亡人に招かれた男」(1970年)
* [[かさぶた式部考|海より深き]](1965年)
* [[氷点]](1966年)
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* [[レモンのような女]] 第4話「土の館」(1967年)
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** 廃校七番目の不思議(1991年)
** 廃校七番目の不思議(1991年)
** 言葉のない部屋(1992年)
** 言葉のない部屋(1992年)
* [[日曜劇場|東芝 日曜劇場]] / [[丘の上の向日葵]](1993年)
* [[日曜劇場|東芝日曜劇場]] / [[丘の上の向日葵]](1993年)
* [[古畑任三郎|警部補・古畑任三郎]] 第5話「汚れた王将」(1994年) - 被害者・大石
* [[古畑任三郎|警部補・古畑任三郎]] 第5話「汚れた王将」(1994年) - 被害者・大石
* [[家なき子 (テレビドラマ)#家なき子2|家なき子2]](1995年) - 森山敏男
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2010年5月16日 (日) 00:38時点における版

こばやし あきじ
小林 昭二
本名 小林 昭二
生年月日 (1930-09-06) 1930年9月6日
没年月日 (1996-08-27) 1996年8月27日(65歳没)
出生地 日本の旗 日本東京府東京市淀橋区(現・新宿区
民族 日本人
ジャンル 俳優声優
活動期間 1952年 - 1996年
主な作品

映画
『野獣の青春』『切腹』
犬神家の一族』『女王蜂
ゴジラvsキングギドラ
ガメラ2 レギオン襲来
テレビドラマ
ウルトラマン』『
樅ノ木は残った』『春の坂道
仮面ライダー』『ザ・カゲスター
西部警察 PART-III
家なき子2
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小林 昭二こばやし あきじ1930年9月6日 - 1996年8月27日)は、東京市淀橋区(現在の新宿区淀橋町・大久保町・戸塚町・落合町一帯)出身の俳優声優日本大学藝術学部映画学科中退。劇団俳優座の出身で、同期には小沢昭一土屋嘉男がいる。

来歴・人物

1952年新東宝の『殺人容疑者』で銀幕デビュー。以降も舞台を中心に各社の映画に出演する一方、円谷プロダクション東映製作の特撮TV作品で活躍。『ウルトラマン』のムラマツ隊長(キャップ)、『仮面ライダー』の立花藤兵衛役などが有名である。また、『ゴジラシリーズ』や『ガメラ2 レギオン襲来』にも出演し、日本を代表する特撮シリーズを映画・TV含めて殆ど制覇した。第一次怪獣ブーム第二次怪獣ブームを股に掛け、その人柄は当時の多くの共演者から慕われていた。

時代劇・現代劇でも数々の作品に出演しており、悲運な小市民から重厚な黒幕、さらには狂気を感じさせる悪役まで幅広い役柄を演じ、いぶし銀の存在感を見せた。市川崑監督からの信任も厚く、金田一耕助シリーズには全作に顔を出している。地味な役ばかりだが、最終作『病院坂の首括りの家』では『無法松の一生』を想起させる渋い見せ場が用意され貢献に報いられた。また、ジョン・ウェインの吹き替えなど声優としての実績も数多い。

1996年8月27日、肺癌のため昭和大学附属藤が丘病院にて死去。65歳没。

エピソード

  • 後輩役者の面倒見がいいという面でも信頼され、初代『ウルトラマン』の出演者たちからは普段も「キャップ」として親しまれていた。ムラマツキャップ役を演じるにあたって、黒部進ら共演者に「子供番組であるからといって、子供に媚びることはない。一般ドラマと同じように演じること」と諭したという。
  • 『ウルトラマン』の出演が決まったきっかけは、関係者によると前作『ウルトラQ』でゲスト出演した際の自衛官役が好評だったことからだった。ムラマツを演じていた当時は、「科学特捜隊の『白いヘルメット』や『オレンジの制服』が非常に恥ずかしくて嫌だった」と話していた。この制服に関しては、黒部進や他の出演者も同様のコメントをしている。
  • 『ウルトラマン』第37話においてデパートで科特隊員が怪獣ピグモンを発見するシーンで、先に科特隊の反応を撮影し、のちにピグモンのみを撮影したため、演者の驚く表情が少々大げさだった。ラッシュを見た小林は、「ピグモンを見ての反応としてはおかしい」として撮り直しを進言。スケジュールを押して、再びデパートでロケをさせた。絵づくりに対するこだわりの伺えるエピソ-ドである(桜井浩子による逸話)。
  • 東映プロデューサーだった平山亨によれば、TBSで『ウルトラマン』と次回作『キャプテンウルトラ』の番組引継ぎパーティーが行われた際に小林と歓談する機会を持ち、小林の子供番組に対する真摯な姿勢に深く感銘を受けたという。このことが、のちに『仮面ライダー』の立花藤兵衛(おやっさん)役の起用に繋がったという。
  • これも平山によると、『仮面ライダー (スカイライダー)』の企画段階で再び小林に立花藤兵衛役を依頼したところ固辞され、「藤兵衛役を卒業し、役者として、さらに次の段階に進みたい」と話した。平山は、常に先を目指そうという小林の役者魂に感銘を受け、喜んで送り出す気持ちになったという。平山はやむなくスカイライダーの新たな後見人として志度博士(演:田畑孝)を設定するが、田畑の健康上の理由から志度博士は初期話数で降板してしまう。そこで再び小林に出演交渉が試みられたが小林の決意は固く、その代わり信頼できる後任俳優として塚本信夫を推薦したそうである。番組自体の出演は辞退したものの、『仮面ライダー (スカイライダー)』放映開始前の特別番組では立花藤兵衛として出演、新番組への引継ぎ役を務めている。
  • 『仮面ライダー』~『ストロンガー』までの実製作を担当していた阿部征司プロデューサー(1970年代、平山亨は管理職として番組初期の企画だけの参加で、毎回の予算管理や脚本チェック、俳優の手配、怪人命名などの具体的な番組製作は阿部が行っていた)とは『ライダー』終了後も親交が深く、『ザ・カゲスター』『燃えろアタック』『特捜最前線』などの阿部プロデューサー作品には快くレギュラー出演やゲスト出演をしていた。
  • 後年、『とんねるずのみなさんのおかげです』内コーナードラマの『仮面ノリダー』においても“おやっさん”こと立花藤兵衛役を演じたが、これは同番組スタッフの熱心なオファーが実ってのものだった。
  • 仮面ライダーX』放送時、自身の出演していないシーンまでをチェックして、主演の速水亮に『今回の芝居はここが良かった』と電話で演技をアドバイスしたり、『仮面ライダーストロンガー』出演時も初主演の荒木茂らを食事に連れていったという。
  • 仮面ライダーシリーズでは『仮面ライダーV3』の最終回まで全話に出演。以後のシリーズにおいても、プライベートでの休暇は立花藤兵衛が劇中に登場するまでの冒頭の数話までだけとなり、多忙だったという。
  • 後年、『テレビ探偵団』にゲスト出演し『ウルトラマン』や『仮面ライダー』を振り返った。その際、立花藤兵衛(おやっさん)がライダーだけでなく怪人(イカデビル)までに特訓しているシーンが話題になり、理由を問われると、「おやっさんは博愛主義者なんですよ。だからライダーだけでなくショッカーにも…」と語っていたが、本当は敵の弱点を知るための偽装特訓であり、司会者から「おやっさん、いい加減なこと言っては駄目ですよ」と突っ込まれる一幕もあった。しかし、当時の歴代仮面ライダー(『仮面ライダーBLACK RX』まで)が紹介され「私は7号までですね」と『仮面ライダーストロンガー』まで出演したことはしっかりと覚えており、ライダー達に対しても「長く一緒にいると情が沸く」と語っていた。
  • 自身を評して「几帳面な性格」であると述べている。それゆえ『西部警察 PART-II』・『西部警察 PART-III』にベテラン刑事・南長太郎役で出演した際のことを振り返り、「(刑事たちが何も悩むことなくすぐに)スッと拳銃を出して撃ってしまう」という点に初めは違和感があったと述懐している。
  • 小林の葬儀には、仮面ライダーシリーズにおいて歴代のライダーを演じた主演俳優も多数参列し、宮内洋は「おやっさんは死んではいない。何時までも俺の胸の中に生きている」とコメントした(後年、原作者の石ノ森章太郎の葬儀時にも同様のコメントを残している)。
  • 1997年の映画『ウルトラマンゼアス2 超人大戦・光と影』には、前作同様かつての『ウルトラマン』のレギュラー俳優がゲスト出演しており、前年に逝去した小林も二瓶正也の持つ遺影として登場した。

後任

小林の死後、持ち役を引き継いだ人物は以下の通り。

出演作品(俳優)

映画

テレビドラマ

特撮

現代劇

時代劇

  • 三匹の侍
    • 第1シリーズ 第4話「一殺多生」(1964年)
    • 第2シリーズ 第26話「飢餓無残」(1965年)
  • 甲州遊侠伝 俺はども安 第7話「金十両」(1965年)
  • 人形佐七捕物帳 第9話「お時計献上」(1965年) - 甚内
  • (1967年 - 1968年) - 相川左近 ※レギュラー出演(栗塚旭主演)
  • 鬼平犯科帳 第2話「猫じゃらしの女」(1969年) - 彦造 ※八代目松本幸四郎
  • 樅ノ木は残った(1970年) - 渡辺七兵衛
  • 大江戸捜査網
    • 第4話「火を吐く幻の罠」(1970年) - 赤間源太夫
    • 第125話「仇討ち無用」(1974年)
    • 第145話「無宿者仁義」(1974年) - 和助
    • 第161話「傷だらけのめぐり逢い」(1974年)
    • 第293話「対決! 忍者の掟」(1977年) - 宗右衛門
    • 第360話「狙われた恐怖の連判状」(1978年) - 大黒屋利兵衛
    • 第453話「美女誘拐螢火の罠」(1980年) - 岡部平馬
    • 第472話「悪夢に怯える女」(1980年) - 玉屋
    • 第560話「暴れ大奥・いけにえの姫君」(1982年) ※他ゲスト出演多数
  • 銭形平次
    • 第236話「人情迷子石」(1970年) - 鵤三平
    • 第499話「金貸し武士道」(1975年) - 下山辰平
    • 第843話「十五年目の春」(1983年) - 結城屋 万蔵 ※他ゲスト出演多数
  • 春の坂道(1971年) - 阿部重次
  • おらんだ左近事件帖 第5話「叶屋おしま」(1971年) - 乾門之助
  • 大忠臣蔵 第45話「目指すは本所松坂町」・第52話「切腹」(1971年) - 寺坂吉右衛門
  • 必殺仕掛人 第12話「秋風二人旅」(1972年) - 彦造
  • 国盗り物語(1973年) - 小牧源太
  • 荒野の用心棒 第5話「風神峠に群狼を待ち伏せて…」(1973年) - 堺屋儀助
  • 唖侍 鬼一法眼
    • 第4話「六道地獄橋」(1973年) - 多田
    • 第19話「賞金受取人」(1974年) - 寺嶋一之助
  • いただき勘兵衛 旅を行く 第13話「血気が一気に消えたとさ」(1974年) - 塚田刑部
  • 水滸伝 第15話「二人の魯達」(1974年) - 如海
  • 助け人走る 第13話「生活大破滅」(1974年) - 高遠藩・小堀
  • 暗闇仕留人 第20話「一途にて候」(1974年) - 笠井新兵衛
  • 伝七捕物帳 第65話「勘太 西へ参りまする」(1975年)
  • 遠山の金さん 杉良太郎
    • 第1シリーズ 第10話「仏の正体をあばけ!」(1975年) - 山代屋佐平
    • 第1シリーズ 第79話「巡礼お勝参上」(1977年) - 霞の藤兵衛
    • 第1シリーズ 第94話「命乞い」(1977年)
    • 第2シリーズ 第3話「火神に憑かれた娘」(1979年)
  • 破れ傘刀舟 悪人狩り 第89話「哀愁の女ふたり」(1976年) - 飛脚問屋・大津屋宇兵衛
  • 破れ奉行 第30話「必殺! 琉球おんな拳法」(1977年)
  • 桃太郎侍 高橋英樹
    • 第47話「昌平坂に消えた夢」(1977年) - 堀長門
    • 第230話「すずめの涙三千両」(1981年)
    • 第246話「親子喧嘩を食った鬼」(1981年)
  • 吉宗評判記 暴れん坊将軍
    • 第41話「切腹! 酒呑み代官」(1978年)
    • 第57話「百鬼・一刀両断!」(1979年) - 孫作
    • 第152話「将軍と馬泥棒とガキ大将」(1981年) - 伍兵衛
  • 新・座頭市 第2シリーズ 第9話「まわり燈籠」(1978年) - 狩場の音蔵
  • 破れ新九郎 第5話「哀愁 女の十字路」(1978年) - 清川弥平次
  • 猿飛佐助 第16話「甲賀忍法 噴射火龍」(1980年) - 加賀見幽斉
  • 柳生あばれ旅 第1話「天狗の子守唄 -品川-」(1980年) - 茂造
  • 必殺仕事人 第82話「激闘技地獄道暴れ斬り」(1981年) - 八郎兵衛(般若の鬼十郎)
  • それからの武蔵(1981年) - 尾藤金右衛門
  • 闇を斬れ(1981年) - 三浦庄二
  • 斬り捨て御免! 第2シリーズ 第10話「女いのちの地獄肌」(1981年)
  • 江戸の用心棒 第11話「謎の剣客」(1981年)
  • 時代劇スペシャル / 快傑黒頭巾(1981年) - 近藤勇 若山富三郎
  • 竜馬がゆく(1982年) - 大久保一翁
  • 遠山の金さん 第3話「御意見無用! 五人の女スリ」(1982年) - 梅雪(まぼろしの辰三) ※高橋英樹版
  • 源九郎旅日記 葵の暴れん坊 第3話「港祭りの闇を斬れ!」(1982年) - 相州屋重兵衛
  • 鬼平犯科帳 第12話「尻毛の長右衛門」(1982年) - 尻毛の長右衛門 萬屋錦之介版(ナレーションも担当)
  • 新五捕物帳 第184話「明日を夢見る夫婦花」(1982年)
  • 水戸黄門TBS / C.A.L
    • 第13部 第11話「悪を縛った伊賀の組紐 -伊賀上野-」(1982年) - 嘉平次
    • 第15部 第3話「偽黄門になった黄門様 -伊予-」(1985年) - 吾兵衛
    • 第16部 第9話「闇を裂く忍びの死闘 -吉野-」(1986年) - 喜平次
    • 第17部 第5話「男十手の木曽節仁義 -妻籠-」(1987年) - 唐造
    • 第18部 第6話「めざす敵は領主様 -佐野-」(1988年) - 源造
    • 第20部 第14話「湯煙り義侠の助太刀 -松山-」(1991年) - 井筒屋
    • 第20部 第29話「瞼の人はドジな泥棒 -鳥取-」(1991年) - 伯耆屋太兵衛
    • 第24部 第8話「謎の美剣士! 紅夜叉 -岡山-」(1995年) - 但兼
    • 第24部 第31話「お銀の身替り花嫁 -弘前-」(1996年) - 荘右衛門
  • 大岡越前
    • 第9部 第9話「死体が消えた藪地獄」(1985年) - 儀助
    • 第10部 第11話「義賊の息子は凶悪犯」(1988年) - 手妻の吾平
    • 第14部 第8話「将軍狙った男の涙」(1996年) - 伊平
  • 長七郎江戸日記
    • 第1シリーズ 第59話「反骨武士は死なず」(1985年) - 市兵衛
    • 第2シリーズ 第4話「手折られた白梅」(1988年) - 加賀爪外記
  • 江戸を斬るVII 第29話「血染めの遠山桜」・第30話「天下を救う名裁き」(1987年) - 千石屋(錣の利兵衛)
  • 三匹が斬る! 第5話「空っ風 可愛い女の恨み文字」(1987年)
  • 隠密・奥の細道 第6話「十四年目の伊達騒動」(1988年)
  • 付き馬屋おえん事件帳 第1シリーズ 第10話「おけさは遥か恋の唄」(1990年) - 加納屋
  • 忠臣蔵 風の巻・雲の巻(1991年) - 大野九郎兵衛
  • 必殺仕事人・激突! 第17話「主水、幕府のクーデターにまきこまれる」(1992年) - 後藤備前守
  • 風車の浜吉捕物帳綴 第6話「隠し金の絵図」(1992年)
  • 鬼平犯科帳 第3シリーズ 第13話「尻毛の長右衛門」(1992年) - 尻毛の長右衛門 中村吉右衛門版(萬屋錦之介版と同じ配役)
  • 暴れん坊将軍IV 第69話「陰謀あばいた饅頭姫! 」(1992年) - 椎谷藩江戸家老・横尾大膳
  • 名奉行 遠山の金さん 第5シリーズ 第9話「花嫁に化けた女目明し」(1993年) - 眼力の国蔵 松方弘樹
  • 暴れん坊将軍VI 第7話「虹をつかんだ女」(1994年) - 相模屋仙兵衛
  • 御家人斬九郎 第2シリーズ 第1話「初春火の用心」(1997年) - 辰五郎

その他

出演作品(声優)

吹き替え

アニメ

ナレーション

ラジオドラマ

  • FM<音の本棚> 『異星の人』(1977年3月)

本人役を演じた人物

ディスコグラフィ

外部リンク