リオ・ブラボー

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リオ・ブラボー
Rio Bravo
Howard Hawks'Rio Bravo trailer (26).jpg
監督 ハワード・ホークス
脚本 ジュールス・ファースマン
リイ・ブラケット
原作 B・H・マッキャンベル
製作 ハワード・ホークス
音楽 ディミトリ・ティオムキン
撮影 ラッセル・ハーラン
編集 フォーマー・ブラングステッド
配給 ワーナー・ブラザース
公開 アメリカ合衆国の旗 1959年3月18日
日本の旗 1959年4月22日
上映時間 141分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
配給収入 1億8665万円[1] 日本の旗
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リオ・ブラボー』(Rio Bravo)は、ハワード・ホークス監督、ジュールス・ファースマンとリイ・ブラケット脚本、ジョン・ウェイン主演の1959年の西部劇映画。原作はB・H・マッキャンベルの短編小説。

解説[編集]

本作はフレッド・ジンネマンの『真昼の決闘』に描かれた保安官の姿に不満を持ったハワード・ホークスとジョン・ウェインが『真昼の決闘』へのアンチ・テーゼとして制作したといわれている。

力強い保安官と彼を助ける仲間たちを描いた、歌あり、恋ありの痛快西部劇で、歌手としても有名なディーン・マーティンとロックンロール歌手であるリッキー・ネルソンが二人で『ライフルと愛馬』を歌うシーンがある。 『ライフルと愛馬』は本作と同じくハワード・ホークス監督、ディミトリ・ティオムキン音楽、ジョン・ウェイン主演、ウォルター・ブレナン助演の1948年の映画『赤い河』で使用された曲である。

撮影中にマーティンが「本当に俺の手が震えたらタバコを巧く巻けるかな?」と言ったら即ウェインが「心配するな、その時は俺が巻いてやるよ」と返した事をホークスは劇中に取り入れている。

『皆殺しの歌』はメキシコ軍がアラモの砦を攻撃する前に流したといわれる『DE GUELLO』を元にディミトリ・ティオムキンが作曲したもので、翌1960年にジョン・ウェインが監督・主演した『アラモ』でも使用された。

ウェインの宿泊しているホテル名は「THE ALAMO」である。

アンジー・ディキンソン演じるフェザーズはホークス的女性像の典型とされている[2]

あらすじ[編集]

  • 舞台は、西部開拓時代のアメリカとメキシコの国境に、ほど近いリオ・ブラボーという小さな町。ベテラン保安官チャンスと助手のデュードが、殺人犯のジョーを逮捕したことから物語は始まる。ジョーは、近く連邦保安官に引き渡されることとなったが、ジョーの兄で地元の有力牧場主ネイサンとその仲間たちは、ジョーの移送を阻止しようと、リオ・ブラボーの町を封鎖してしまった。
  • チャンスの味方は、助手のデュードと老人のスタンピーだけ。デュードは、酒浸りで、スタンピーは、片足が不自由。せいぜい、牢番くらい。状況は明らかに、チャンスにとって不利。デュードは、銃の腕前は確かだが、失恋の末、酒に溺れるようになった。チャンスの旧友でもあり、幌馬車隊の隊長でもあるホイーラーが、加勢に駆けつけてくれて、部下のコロラドを助っ人にと、おいていった。
  • ネイサン一味との緊張状態が続く中、フェザーズという名の女が、駅馬車で、この町にやって来た。チャンスは、フェザーズに疑いの目を向けるも、何の罪も犯していないことが判明。フェザーズも、チャンスの態度に好感を抱くようになっていった。
  • ホイーラーが、闇討ちにあい死亡。チャンスとデュードは、すぐさま酒場に逃げ込んだ犯人を射殺。デュードも徐々に保安官としての誇りを取り戻していった。
  • チャンスの前に、黒幕のネイサンが現れた。ネイサンは、上品な服装に身を包んでいたが、ホイーラーの死に激しく怒りを感じていたチャンスは、6日後にジョーを必ず連邦保安官に引き渡すと伝えた。その夜、町の酒場から哀愁漂うメロディが流れてきた。そこに、コロラドが現れ、これは「皆殺しの唄」という曲であり、ネイサンが演奏させていると知らせてくれた。それは、テキサス独立戦争の時、アラモの戦いで奏でられた楽曲であり、ネイサンのチャンスへの敵意を明確に表したものだった。
  • ネイサンの手下たちは、隙をついてデュードを人質に取り、ジョーの解放を迫った。ちょうどその場に居合わせたコロラドとフェザーズの助けで、チャンスは手下たちを倒し、デュードを解放することができた。この一件で、デュードは完全に自信を失い、保安官助手を辞職することを決断した。チャンスは、デュードに失望し、新たな助手としてコロラドを雇うことに決めた。先ほどの騒動でコロラドの銃さばきを見て、チャンスは、以前のデュードに迫る腕前と判断した。目の前でチャンスに保安官バッジを与えられるコロラドの姿を見たデュードは、酒に手を伸ばした、そのとき、再びあの「皆殺しの唄」が聞こえてきた。「あの音楽で震えが止まった」とつぶやき、一滴もこぼすことなくグラスの酒を瓶に戻した。デュードは、再起の機会を望み、チャンスもその求めに笑顔で応じた。
  • その後、連邦保安官が到着するまで、事務所の中にこもり続けようと考え、チャンスとデュードは、ホテルに食料と毛布を取りに。が、ホテルには既にネイサンの手下たちが、ホテルの主人を人質に、待ち構えていた。チャンスとデュードは、大勢の手下たちに取り囲まれ、ジョーの釈放を命令された。デュードをホテルに残し、チャンスは手下たちとともに事務所へと。牢番のスタンピーは手下たちに向け発砲、爺さんの思わぬ攻撃に手下たちは次々と倒れた。その後、他の手下たちは、デュードを連れて姿を消した。
  • 間もなく、ネイサン側から取引が持ち掛けられた。それは、町外れの倉庫でデュードとジョーの人質交換をするというもの。取引の当日、青空の下で人質の交換が行われた。チャンスとコロラドは、ジョーを連れ倉庫に着くと、少し離れた倉庫からネイサンが現れた。チャンスとネイサン、それぞれ人質を同時に解放。人質の両者は、ゆっくりと徒歩で自分の陣へ向かった。が、デュードはすれ違う直前でジョーに襲い掛かり、取っ組み合いを始めた。それとほぼ同時に、両陣営の銃撃戦が始まり、そこに牢番のスタンピーも参戦してきた。スタンピーは、近くに積まれていたダイナマイトを使って攻撃することを思いつき、次々とネイサンたちの倉庫に向かってダイナマイトを投げつけた。チャンスの銃弾は、ダイナマイトに命中、ネイサンたちの倉庫は、たちまち火の海となった。やがてネイサンたちは降伏、デュードによって気絶させられたジョーとともに牢にぶち込まれた。
  • 連邦保安官の到着を待つだけとなったチャンスに、デュードはフェザーズと話をすべきと助言した。スタンピーに「デュードの二の舞」と笑われながらも、チャンスはフェザーズが待つホテルへと向かった。そこには、セクシーなタイツ姿に着替えたフェザーズの姿があった。「この格好で、これからホテルの舞台に立つの」。チャンスからは「風紀紊乱で逮捕する」と。どちらが、どちらを逮捕したのか、されたのか。今宵のリオ・ブラボーの町には、穏やかな時が流れていった。♪ By the river, RioBrabo~

キャスト[編集]

役名 俳優 日本語吹替
NETテレビ旧版 フジテレビ NETテレビ新版
ジョン・T・チャンス保安官 ジョン・ウェイン 小林昭二 納谷悟朗
デュード "ボラチョン" ディーン・マーティン 羽佐間道夫 広川太一郎 羽佐間道夫
コロラド・ライアン リッキー・ネルソン 前川功人 富山敬 古谷徹
フェザーズ アンジー・ディキンソン 富永美沙子 鈴木弘子 武藤礼子
スタンピー ウォルター・ブレナン 槐柳二 千葉耕市 槐柳二
パット・ホイーラー ワード・ボンド 寄山弘 雨森雅司
ネイサン・バーデット ジョン・ラッセル 西田昭市
ジョー・バーデット クロード・エイキンス 小林清志
カルロス・ロバンテ ペドロ・ゴンザレス=ゴンザレス 増岡弘
演出:春日正伸、翻訳:山田小夜子、調整:山田太平、効果:PAG、製作:日米通信社、配給:ワーナー・ブラザース

脚注[編集]

  1. ^ 『キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』(キネマ旬報社、2012年)159頁
  2. ^ Graeme Ross (2018年9月27日). “Howard Hawks' 10 greatest films: From 'Gentlemen Prefer Blondes' to 'Scarface'” (英語). The Independent. 2019年1月3日閲覧。

外部リンク[編集]