放送法遵守を求める視聴者の会

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
放送法遵守を求める視聴者の会
設立年 2015年11月1日
設立者 渡部昇一
鍵山秀三郎
渡辺利夫
ケント・ギルバート
上念司
種類 市民団体
目的 公平公正な報道を放送局に対して求めること。
本部 日本の旗 日本
〒105-0013
東京都港区浜松町2-2-15
浜松町ダイヤビル2F
公用語 日本語
代表理事 百田尚樹[1]
事務局長兼理事 上念司
提携 一般社団法人日本平和学研究所
ウェブサイト 「視聴者の会」オフィシャルサイト

放送法遵守を求める視聴者の会(ほうそうほうじゅんしゅをもとめるしちょうしゃのかい)は、日本の任意団体。通称「視聴者の会」。

概要[編集]

2015年第3次安倍内閣によって提出され、国会で議論された平和安全法制について、同年9月16日放送の『NEWS23』(TBSテレビ)にて、番組のアンカーである岸井成格が「安保法案は憲法違反であり、‟メディアとしても”廃案に向けて声をずっと上げ続けるべき」と発言した[2]。この岸井の発言に対し、

  • 「放送事業者は、国内放送及び内外放送の放送番組の編集に当たっては、次の各号の定めるところによらなければならない(第4条)」「政治的に公平であること(第2号)」「意見が対立している問題についてはできるだけ多くの角度から論点を明らかにすること(第4号)」と記された放送法第4条1から4項に違反する可能性がある
  • 国民がマスコミによって「知る権利」を奪われかねない

と主張し、すぎやまこういちを代表とする7人の文化人が呼びかけ人となり、同年11月1日付で「放送法遵守を求める視聴者の会」が設立された。

呼びかけ人のひとりであるケント・ギルバートは、9月22日付のブログで自身が『NEWS23』にVTR出演した際にオンエアに悪質な印象操作があったと述べており、

「『さすがはTBS、見事な編集だな~!』と、久しぶりに感服しました」
「『ケントは頭がおかしい』と反射的にツイートする人たちの、テレビを通じた印象操作のされっぷりが見事すぎる」

と、皮肉を交えながら不満を述べていた[3]

主張[編集]

公平公正報道放送局に対して求め、国民の「知る権利」を守る活動を行うとしている。特定の政治的思想は持たず、いかなる立場の政治的主張であろうと、アンバランスで極端に偏向した姿勢での報道は許されないとして、政治的立場がどうあれ公正な報道姿勢が守られていない限り、マスコミに対してその是正を求めてゆくことを方針としている。会の目的は放送局ニュース番組を糾弾することではなく、視聴者の立場から放送局に対し、放送法第4条を遵守し公平公正な報道により、国民の「知る権利」を守るよう求めてゆくことであり、公平公正な報道が実現されることのみが目的であるとしている。放送法に罰則を設けるなどの法改正は求めておらず、放送局が現行の放送法第4条を遵守しさえすれば、法改正の必要は無いという立場をとっている。特定の政治家政治団体との関係は持っておらず、そのような関係を厳に断りながら運営する方針である。新聞については法的規制は無いため、新聞の主張内容や報道姿勢を監視する運動は行っておらず、あくまで対象は放送法の規制下にある放送事業者のみであるとしている[4]

活動・発言[編集]

放送法第4条の遵守を求める意見広告[編集]

視聴者の会は、2015年11月15日産経新聞11月16日讀賣新聞の朝刊にて、安保法制におけるNHK民放キー局が制作している報道番組での賛成反対両論放送時間を集計し円グラフで比較、『NEWS23』『報道ステーション』『NEWSZERO』で90%以上の時間が反対意見に割かれていると述べ、メディアが反対派に偏った報道をしている、と主張した上で、放送事業者に対し放送法第4条の遵守を求める意見広告を出した[5]

さらに、同年11月26日に記者会見を行い、事務局長の小川榮太郎

「検証を進めると、印象として言われる『偏向報道』という言葉では手ぬるい、違法的な状況が蔓延している。メディアは本来、さまざまな見解を伝え、事実と国民を媒介するものではないか」
「強調したいのは、(保守派論客と呼ばれる)呼びかけ人の政治的見解を報じてほしくて会を始めたのではない、ということ。逆に、われわれの主張を全テレビ局が90%、賛成したり称賛したりするような状況は異常だ」
「しかし、90%以上が政府や法案をあの手この手で叩き続けるのも異常だ。むしろ、国民の判断を奪う政治宣伝のレベルに達している。この現状は、政治的立場を超えて、誰もが問題視せざるをえない状況ではないか」

と述べた[6][7]

その後、視聴者の会は、岸井、TBS総務省に対し放送法第4条を遵守するよう求める公開質問状を送った[8][9][10]12月22日付で、総務省とTBSは視聴者の会からの質問状に対する返答を公表した[11]

総務省の高市早苗大臣は、

放送法第 4 条第 1 項第 2 号の「政治的に公平であること」について、総務省としては、これまで、政治的な問題を取り扱う放送番組の編集に当たっては、不偏不党の立場から、特定の政治的見解に偏ることなく、番組全体としてバランスのとれたものでなければならないとしてきたところであり、基本的には、一つの番組というよりは、放送事業者の番組全体を見て判断する必要があるという考え方を示して参りました。

他方、一つの番組のみでも、例えば、
1. 選挙期間中又はそれに近接する期間において、殊更に特定の候補者や候補予定者のみを相当の時間にわたり取り上げる特別番組を放送した場合のように、選挙の公平性に明らかに支障を及ぼすと認められる場合、
2. 国論を二分するような政治課題について、放送事業者が、一方の政治的見解を取り上げず、殊更に、他の政治的見解のみを取り上げて、それを支持する内容を相当の時間にわたり繰り返す番組を放送した場合のように、当該放送事業者の番組編集が不偏不党の立場から明らかに逸脱していると認められる場合といった極端な場合においては、一般論として「政治的に公平であること」を確保しているとは認められないと考えております。

以上は、私が国会答弁でも申し上げていることであります。

今般の質問状のご趣旨としましては、政治的公平に関する総務省の考え方について、分かりにくいのではないかということかと存じますが、現在、総務省に「放送を巡る諸課題に関する検討会」を設置しており、本件についても議論の対象となる課題から排除されるものではないと考えております。一方、表現の自由等との関係から大変難しい課題でもあり、現時点で総務大臣としての見解を即答申し上げることが困難であることも、ご承知ください。

以上、よろしくお願い申し上げます。

と回答した[12]

また、TBSは

報道・情報番組において、経験豊富なキャスターやアンカーがニュースに対して解説、論評をすることは、これまでも広く受け入れられていると認識しています。私どもは公平・公正な番組作りを行っており、今後もその様につとめて参ります。

と回答した[13]

しかし、岸井本人からの返答は無かった。これに対し、視聴者の会は

 甚だ残念であります。岸井氏は放送局に属するニュースアナウンサーではなく、そもそもが毎日新聞の主筆まで務めた、現代を代表する「言論人」です。言論人とは、ついには、一個の個人の言葉の力のみに依って立つべきであり、その意味で、無回答という回答さえもTBSに代行させたのは、自ら、言論人の矜持を根底から放棄したに等しいと言えるのではないでしょうか。
 また、氏は、今日まで、政治家など他者に対して、極めて厳しい要求を突き付け続けてきた「実績」をお持ちです。自らが社会的な批判にさらされた時には、自分が過去、他者に要求してきた所に顧み、恥ずかしくない言動を取られるべきではなかったでしょうか。
 当会は、(TBS)社からの回答はなくとも、個人としての資格による岸井氏の回答はあるだろうと期待していました。TBSに『無回答という回答』を代行させた氏に対して、強い失望を禁じ得ません。

とのコメントを出した[14]

会に批判的なキャスターの相次ぐ降板[編集]

2016年1月15日に、岸井が『NEWS23』のレギュラー出演を降板することが発表された[15]。TBS広報部は「(昨年9月の)騒動以前に岸井さんと話し合っていたこと。政治的圧力や意見広告などは全く関係ありません」と説明した[16]。その後、岸井が4月以降から新たにTBSテレビと「スペシャルコメンテーター」として専属契約をした事が発表され、『NEWS23』や『サンデーモーニング』、『選挙特番』を含め横断的に出演する事が決定した[17]。さらに、2016年3月31日を以てキャスター古館伊知郎が『報道ステーション』を降板することが明らかとなったが、テレビ朝日早河洋会長は「政権からの圧力とか、まったく関係ない。出演の終了ということに尽きる」と説明し、古館も「巷でですね、何らかの圧力がかかってやめされられるということでは一切ございません。それが真相です」と圧力説を否定した[18][19]

事務局長の小川は、共同通信のインタビューに回答した内容が配信記事に掲載されなかったとして、自身のFacebookにて、

2. TBSテレビ専属のスペシャルコメンテーターとしてならば、番組の中で同じ発言した場合、問題はないという認識でよいか? の問いに、

「勿論、番組全体が放送法第4条に則った論点の多角的提示を行った上で、個人としてのジャーナリストや言論人が同様の発言をするなら何ら問題はない。しかし『テレビ局専属のスペシャルコメンテーター』という岸井氏の新たな肩書は、放送事業者の組織人を意味するので、従来の毎日新聞社員の立場よりも発言の自由は制限されるのではないか。自由で強い発言をしたければ個人の資格に立つべきだ。」

3. 『報道ステーション』古館氏、『クローズアップ現代』(NHK)の国谷氏、岸井氏の3氏が降板、テレビの変化をどうお感じか? の問いに、

「万一、我々の活動と3氏の降板とに何らかの関係があるならば遺憾である。我々は多角的論点の提示を求めているので、特定のキャスターの降板を求めたつもりはない。寧ろ、局として放送法4条遵守に向けて、国民に見える形で取り組んでほしかったし、発言のカラーの強いキャスターを降板させるより、彼らを留任させた上で、論点を多角的に打ち出して、論争的でエッジの効いた報道番組を作ってもらいたかったというのが本音だ。」

との回答内容を公表した[20]

高市大臣の電波停止発言[編集]

2016年2月8日に衆議院の予算委員会で、民主党奥野総一郎が視聴者の会が総務省に送付した公開質問状の内容を取り上げて、放送局における放送法の解釈について国会質問を行った。委員会では、放送法第4条に対する従来の総務省の見解である「1つの番組ではなく事業者の番組全体を見て判断すること」という解釈を「個々の番組内で放送法第4条を十分尊重すること」に改めるべきであるという視聴者の会からの提言に関して議論が行われた。放送局の政治的公平性についてNHK籾井勝人会長は

「私が着任する前の国会において、前会長の松本会長が、『これはそれぞれの番組の中でバランスを取っていく。これが実際の具体的な方法だ』と答えてるんです。もとより、年間を通じて、全体の中でバランスを取るということは、理屈としては正しいんですが、やはり我々が実態としてバランスを取るためには、一つひとつの番組の中で極力バランスを取りながら放送をしていく必要があると、我々は認識いたしております。」

と答弁した。また、誰が放送局による政治的公平性を判断するのかという質問に対して籾井は

「明らかに会長が判断するわけではございません。これについては放送法というものがきちんとございますので、その放送法に則って判断をする。この判断する人が誰かと言えば、放送法に基づいて判断するので最終的には視聴者になるんだろうと私は考えております。」

と答弁した。総務大臣高市早苗は、政党の党首を順繰りに日を変えてインタビューしていくような場合など、1つの番組のみで政治的公平性を確保することが物理的に困難な場合があることは認めながらも、視聴者の会の公開質問状への返答と同じく、選挙前に特定の政党や支持者のみを取り上げたり、国論を二分するような政治問題を一方の主張ばかり繰り返して放送した場合は政治的な公平を確保しているとは認められないとした。その上で、

「放送法上、放送事業者は放送番組の編集の基準を定めて、これに従って放送番組の編集をすることになっております。そして、放送事業者は放送番組審議機関を設置して、放送番組の適正を図るために必要な審議を実行することが規定されていて、放送事業者の自主自律によって放送番組の適正を図るということになっております。しかし、このような取り組みにもかかわらず、放送事業者が放送法の規定を遵守しないという場合には、放送事業者からの事実関係をふくめた報告をふまえて、昨年私が行ったような行政指導を、放送法を所管する総務大臣が行うという場合もございます。」

と答弁した。また、偏向的な放送が続いた場合に電波法に基づいた電波停止という措置は行うのかという質問に対しては

「私のときにするとは思いませんけれども、将来にわたってよっぽど極端な例、放送法の、それも法規範性があるものについて、何度も行政のほうから要請をしても、まったく遵守しないという場合には、その可能性がまったくないとは言えません。やはり放送法というものをしっかりと機能させるために、電波法においてそのようなことも担保されているということでございます。実際にそれが使われるか、使われないかは、その事実に照らしてその時の大臣が判断することになるかと思います。」

と答弁した[21]

2016年2月15日に視聴者の会は記者会見を開き、高市大臣の発言をめぐる放送局の報道に関する検証結果を報告した。報道ステーションは2月9日、高市大臣が政治的公平性を欠いた放送を繰り返した放送局に対し、電波法に基づき電波停止を命じる可能性について国会答弁したことを報じた。これに対し、視聴者の会の調査によると高市発言に対する賛成的内容の放送時間が106秒、反対的内容が299秒、中立的内容が192秒であったと発表した。その上で、番組で「政権批判で“電波停止”も? 高市大臣 再び発言に波紋」というテロップが表示され続けたと主張し、視聴者の会は

「高市氏は『政権批判によって』とは言っておらず、法律の規定を答弁した。それを『政権批判によって』とすり替えている」

と述べた。また、会見では2月13日讀賣新聞朝刊に、会の目的などを記した意見広告を出稿したことを報告。小川は朝日新聞にも意見広告の出稿を申し入れたことを明かし

「3週間近く検討してもらったが、現状、掲載も拒否も『いずれの結論も出ない』という結論になったとの回答をいただいた」
「長期にわたってまじめに考えていただいたと思う。ただ、広告というものは、社論と関係なくとも社会的公平性に則り、必要な場合には出すものではないか。社説で(視聴者の会を)批判するのは結構だが、正規のルートで申し入れた広告を出すか出さないか決められないのは、言論機関としていかがなものか」

と述べた[22]

高市発言に関連する世論調査[編集]

この高市大臣の国会答弁を受けて行われた世論調査では、国民の多くがこの発言を問題視していることが明らかとなった(以下の表を参照)。

「電波停止」発言に関する世論調査(日本テレビ)[23]
質問事項 高市早苗総務大臣は、政治的公平性を著しく欠く番組を、繰り返し放送した放送局があった場合は、法律に基づいて、その放送局の放送を停止させることもあり得るとの考えを明らかにしました。あなたは、高市大臣の発言について、どのようにお考えですか?
回答 「発言はテレビ局を萎縮させかねないもので問題だ」
45.6%
「発言は問題だが、放送内容に悪い影響を与えるとは思わない」
31.5%
「高市大臣の発言は問題ない」
11.5%
「わからない」、「答えない」
11.5%
調査方法 RDD電話調査。調査日は2016年2月19〜21日。対象者は有権者2145人で、回答数は1004人(回答率46.81%)。


「電波停止」発言に関する世論調査(ANN)[24]
質問事項 高市早苗総務大臣が、政治的公平でない放送が繰り返された場合、法律に基づいて、放送局の電波を停止する可能性があることを発言しました。あなたは、この発言は、問題があると思いますか、思いませんか?
回答 問題があると「思う」
56%
問題があると「思わない」
15%
調査方法 層化二段無作為抽出(全国125地点)。実施日は2016年2月20〜21日。対象者は1000人で、有効回答率は46.0%。


電波停止の是非に関する世論調査(朝日新聞)[25]
質問事項 放送法は、「表現の自由の確保」という目的のほか、「政治的に公平であること」といった基本方針を定めています。この放送法を理由に、テレビ局の報道内容が政治的に公平かどうかを政府が判断して、電波停止などを命じるのは妥当だと思いますか。妥当ではないと思いますか
回答 「妥当だ」
18%
「妥当ではない」
75%
調査方法 郵送法(有権者3000人が対象)。2016年3月16日に調査票を発送、4月25日までに届いた返送総数2077のうち有効回答数は2010で、回収率は67%。

公開討論要求[編集]

一方で、高市大臣の国会答弁に対して、2016年2月29日岸井成格田原総一朗金平茂紀青木理大谷昭宏鳥越俊太郎田勢康弘(会見には欠席)のジャーナリストが記者会見で批判を展開。このジャーナリストらは、視聴者の会からの公開質問状に回答しなかったが、それについては「低俗なあれにコメントするのは時間の無駄だ。だが、安保法制については、憲法違反で、自衛隊のリスクが一気に高まり、戦後の安保体制が180度変わる。それをあんなに反対の多い中で形で強行採決していいのか。誰が考えたって、批判するのは当たり前のこと。それがダメだと言われたら、メディアは成り立たない」などと主張した。さらに、視聴者の会が讀賣新聞と産経新聞に出稿した意見広告については「最初は何の広告か、さっぱり分からなかった。本当に低俗だし、品性どころか知性のかけらもない。ひどいことをやる時代になった。恥ずかしくないのか疑う」等と述べた[26]。さらに、自身の「NEWS23」のアンカー降板については「圧力に屈したとは思っていない。具体的に私に意見を言ってきた人もいない」と圧力による降板説を否定した[27]

2016年3月7日、この記者会見を受けて、視聴者の会は「多くの点で鋭く対立すると感じた」として、岸井、田原らジャーナリスト7人に放送法4条や高市大臣の発言の妥当性などについて、3対3での公開討論を呼び掛ける文書を送付した。同時に公開討論会をNHKにて主催、放送してもらえるようにNHKにも文書を送付した。NHKでの開催が困難な場合は、すみやかに会場と日時を協議・決定し、生放送の討論会を開催するとした。視聴者の会からは小川、上念、ケントの3人が討論会に出席するとし、「共有できる論点は共有し、対立の所在を明らかにし、今後の日本の健全な放送事業の発展に資する議論を、国民各層に広く認知いただきたい」
「放送事業の当事者であるジャーナリストの皆様とこの機会に是非、視聴者の知る権利と言論の自由の在り方について深い議論の場を持てる事を期待しております」との声明を出した[28][29]

その後、NHKからは「番組の構成や演出、出演者の選定、放送日や時間などについて、あくまでも自主的に判断しています」と、討論会の番組制作については事実上拒否とする返答があったが、ジャーナリスト7人からは誰からも出欠の連絡は無かった。これに対して視聴者の会は「今回は呼びかけと提案にお応えして頂くことが叶わず大変残念ですが、公開討論会を望む声が多く存在する限りにおいて、諦めることなく実現へ向けて努力して参りたい所存です」との声明を出した[30][31]

2016年3月24日、岸井、田原、青木、大谷、鳥越の5人が日本外国特派員協会にて再び記者会見を開き、高市大臣の電波停止発言について改めて「見過ごすことができない」として高市大臣に発言の撤回を求める声明を発表した。岸井は高市大臣の発言について「高市総務大臣の発言は黙って聞き逃すことのできない暴言です。謝罪して撤回するのか、このまま開き直るのか、非常に重大な局面です。発言が憲法と放送法の精神に真っ向から反するということを知らなかったとすれば、担当大臣として全く失格であり、知っていて故意に曲解したのであれば言論統制への布石であり、安倍政権全体の責任であることは免れません。どこまでも追及していくつもりです」と主張した。また、自身の「NEWS23」のアンカー降板については「私に対して直接、間接の政権側からの圧力は一切ない。それを感じさせるものも私の周辺ではない。おそらく相手も、それをやれば、私が番組でそれを明らかにして批判することは、当然察知しているだろうと思う」「タイミングが非常に悪かった」と、改めて政権や視聴者の会からの圧力による降板説を否定した。一方で視聴者の会の意見広告に対して「いろんなものが集まって動き出したところに、ご存じのとおり、私を、(ニュース)23を批判する、とんでもない、私に言わせれば信じられないような気味の悪い意見広告が載った。そして、それと時期を同じくして(報道ステーションの)古舘(伊知郎)さんや(クローズアップ現代の)国谷(裕子)さんの交代が出てきたもんだから、そういう権力に民放側、NHKが萎縮しているのではないかという見方が出てきている」と主張した。しかし、視聴者の会からの公開討論の呼びかけを無視したことについては「(討論しても)平行線(になる)どころか...、あんなのばかばかしくてやるわけない。相手にするわけないよ」と述べた[32][33]

この2度目の記者会見を受けて、2016年3月27日、視聴者の会は「記者会見で一方的な意見を述べてばかりで、我々の呼掛けから逃げ続けることを、世人の眼から隠し通すことはできません」として、田原総一朗に公開討論を求める意見書簡を送付した。意見書簡では田原に対し

「他の6名の方々は、所詮、遠くからヤジを飛ばし、いざとなれば逃げる典型的な権力依存型の弱虫と見做して相手にせず、今回は、あえて戦うジャーナリストとしての田原さんのみに公開書簡を発出させて頂きます。今回改めて、田原さんに公開討論会の実現化に向けてのご尽力をお願いできれば幸甚に存じます。他にルートがありません。マネージメントを務めることのできる代理人をご指定くだされば、当会事務局がその方との間 で適切な協議をし、前回提案したのと同様、3対3名の公開討論を実現したいと考えています。 是非前向きのご回答をお願い申し上げます」

と呼びかけた。さらに、視聴者の会は4月1日に記者会見を開き、TBSが放送法4条違反していると称し、その続報、国民の知る権利と言論の自由を守るための国民運動と称した提言、田原からの回答内容についての報告を行うことを明かした[34]

TBSによる放送法4条違反番組の再発防止を求める声明[編集]

2016年4月1日の記者会見で、TBSによる2015年9月に安保報道に「重大かつ明白な放送法4条違反」があるとし、「見解や再発防止を求める声明」を発表している。政治的公平や多角的な論点の提示を義務付けた放送法第4条の解釈を「‟個々の番組内で”放送法第4条を十分尊重すること」に改めるべきと主張している視聴者の会は、「1つの番組ではなく事業者の‟番組全体を見て”判断すること」という従来の解釈に基づいて放送局の番組編集の実態を検証したと報告した。視聴者の会は、TBSの2015年9月13日9月20日の1週間に安保法制を扱った全番組(約13時間)を約10人体制で調査し、内容を法案への「賛成」「反対」「どちらでもない」の3つに分類した結果、「どちらでもない」53%、「反対」40%、「賛成」7%。「どちらでもない」を除くと、「反対」85%、「賛成」15%。「賛成」と判断された場面のほとんどは安倍首相中谷防衛相の国会答弁だったと報告した。視聴者の会は、こうしたTBSの‟番組全体”の報道が、ジャーナリストらの主張する放送法4条の従来の解釈に違反すると主張し、TBSに見解を尋ね、責任の明確化や再発防止などを求めた。これに対し、TBS広報部は「現在、内容の把握に努めている」と返答した。さらに視聴者の会は、放送倫理・番組向上機構(BPO)にTBS報道の検証を要望。国会に対しても、政府から独立した放送監督制度の確立や「電波オークション」導入を検討するよう求めた。また、番組スポンサーに対し、調査報告を送るなどの対応も検討することも予告した[35][36][37]

会見[編集]

2016年4月1日、視聴者の会は予告通り記者会見を開き、新たな声明文を発表した。会見の様子はニコニコ生放送で同時中継された。視聴者の会は、3月18日の『報道ステーション』で、ドイツワイマール憲法ナチス全権委任法を引き合いに出し、自民党日本国憲法の改憲草案に盛り込んだ緊急事態条項を批判した報道について「当時の経済状況や政治情勢についての考慮が十分にされていなかった。問題が多過ぎる報道だった」と主張した。会見にてケントは

「結論が先に出て、結論を支えるためのデータしか出さないのが、日本の報道姿勢だという気がする。結論というのは、放送局の人や、その番組に出演する人、制作側の人が決める。結論が先であって、番組制作はそれに合わせている」
「この番組(3月18日の『報道ステーション』)で言えば、『極端に言えば、日本はナチスみたいになるんだ』という結論を出しておいて、それを支える資料しか出さないんです。それと異なる資料は出さない。ですから、完全な放送にはならない。TBSの安保法制報道もそうなんですね。結論として、『これは憲法違反だからだめだ』ということを裏付けるコメントしか出さない」
「民主主義において、結論は結果。健全な議論から生まれるものである。議論をやめて、最初から結論を出して押し切るのは『全体主義』と言います。民主主義とは言わないんです。ですから、私たちは(田原総一朗氏ら)ジャーナリストの人たちと公開討論会をやりたいとお願いしたが、実現できていない」
「それに対し、『(同会の主張は岸井から)低俗だし、品性どころか知性のカケラもない』と言われた。言っておきますが、私は大学を首席で出てますし、博士号も持っている。カケラはあります。彼らはどうして、われわれと議論しないんでしょうか。軽蔑している?さっぱり分からないです。自分たちの全体主義を維持したいだけなんだ、と私は解釈しています」

と主張した。また、記者会見では3月27日に送付した意見書簡に対して、田原から「私は公開討論に出るよ」と呼びかけに受けて立つ返答を得たことを明かし、他のジャーナリストのことは、代表として金平茂紀に調整してもらうことになったとした。今後きちんとした形で調整が進めば、公開討論が実現するという。事務局長の小川は

「『私たちは怒っています』という横断幕とともに会見した7人のジャーナリスト全員に、われわれは公開討論を呼びかけました。ところが、これは完全に無視された。(ジャーナリストたちは)公開討論はしないが、先日、海外特派員クラブで2回目の記者会見をやった。呼びかけには答えない人たちが、われわれのことを右翼呼ばわりする。これは、非常に不思議な現象です」
「われわれは最初から『議論しようよ』と言い続けています。共同シンポジウムでもいい。なぜ、一緒に議論しようとしないのか。別の意見を土俵から排除しようとするのは、それは完全に全体主義の定義なんです。リベラルを主張している人たちが、日本においてはどういうわけか、非常に全体主義的思考の持ち主が多い。議論を呼びかけても答えず、遠いところから人格攻撃をするのをなんとかしてほしい、と痛感している」
「この前の外国人記者クラブでの会見を拝見させていただいたが、特に政府からの圧力はなかったそうで、そこは大変良いことだな、と。正直に認めたのは大変進歩された。次に、『何が問題なのか』ということに対し、田原氏は『ジャーナリストがだらしないことが問題だ』と言い、他の方からも異論は出なかった」
「(ジャーナリストの)皆さんしっかりしてくださいよ、と申し上げたい。少なくとも、われわれのような“品性下劣”な人間が公開討論を求めているわけですから。軽く赤子の手をひねるように、僕らのことを論破してくれたらうれしい。胸を借りるつもりで彼らに呼びかけているが、果たしてこの声は彼らの耳に届くのでしょうか。届いても無視するのでしょうか」

と述べた。

一方で会見では、視聴者の会のメンバー個人の放送法4条や日本の放送業界の現状に対する見解が述べられた。ケントは

「私は、放送法自体がこのままの放送法でいいのかどうかを議論する時代に来ていると思います。アメリカではしばらく前に、似たようなものがあったが、これは今は、事実上実施していない。その理由は、ニュースソースがあまりにも多すぎて、一つが偏っていても、国民の知る権利は守られているから。では、日本はその段階に来ているのかどうか。私はまだ来ていないと思うが、これについて私は彼ら(ジャーナリストたち)の意見を聞きたい。でも、言おうとしない。議論が大事なのに」

と述べた。上念は

「一連の報道で、われわれが政権に近い『安倍応援団』だというストーリーを書きたがる人はたくさんいるが、断じてそういうことではない。逆に、『安倍政権万歳』という報道ばかりする局があれば、それはそれで糾弾したいと思います。報道の仕事をしっかりやってほしい、ということなんですよ。TBSの件についても、(反対意見ばかり取り上げるのではなく)『賛成意見もあるんだな』ということが認知できるような配慮をしていただければ、それだけの話なんですよ」

と述べた。事務局長の小川は

「どういう(放送の)あり方が望ましいという議論は、本来、放送事業に関わる皆さんが考えること。彼らは(放送法4条は)『倫理規定だ』といっているのに、放送事業者からは、誰一人として具体的な倫理規定の守り方について聞いたことがない。すべての構造を、『政府の弾圧』と『言論の自由』に置き換えてしまっている」
「これは、日本のマスコミにとってデリケートな問題だが、あえて申し上げたい。テレビや新聞、ウェブ上のニュースソース、週刊誌、ラジオなどを同一資本が占有している。5ないし6の中核となるマスコミが、全ての媒体を共有して持っている状況です。この問題から逃げていて、日本の言論の自由は将来にわたり担保されるとお考えですか。多極化をまじめに考える時期に来ているのではないでしょうか」
「しょっちゅう誤解をされて困ることが、われわれが『中立を求めている』と勘違いしている批判が多い。われわれは、政治的公平は、論点の多角的提示で担保されると言っている。中立なんか無いんです。グレー(灰色)みたいな報道だけをしてほしい、なんて全く思っていない。(政権への)批判は、今の紋切り型の、口を開けば『アベ反対』みたいな、退屈極まるものでしょ。本当に批判するんだったら、ぐうの音も出ない批判をすればいいじゃないですか。なんでみんな、こんな頭の悪い批判しかできないのか、っていう話ですよ」
「それだけ鋭い批判を政権に対してバンバンやったら、擁護する側ももっと刺激的で面白い議論ができるし、視聴率も上がると思うんです。テレビで面白い議論をバンバン、喧嘩してみせたらいいじゃないですか」

と述べた[38]

2016年4月6日、TBSは、視聴者の会がTBSの番組全体の安保報道が放送法4条の従来の解釈に違反すると主張し、TBSに責任の明確化や再発防止などを求めていた件に対して、

「弊社は、少数派を含めた多様な意見を紹介し、権力に行き過ぎがないかをチェックするという報道機関の使命を認識し、自律的に公平・公正な番組作りを行っております。放送法に違反しているとはまったく考えておりません」

と述べた。さらに、視聴者の会がTBSから誠意ある回答を得られなかった場合、番組スポンサーに対し調査報告を送るなどの対応も検討していることについて

「見解の相違を理由に弊社番組のスポンサーに圧力をかけるなどと公言していることは、表現の自由、ひいては民主主義に対する重大な挑戦であり、看過できない行為であると言わざるを得ません」

と述べた。一方で、視聴者の会から検証結果について見解を求められていることについては

「回答する考えはない」

と述べた[39][40]。 また、公開討論会の田原以外の残る2名の選定を、記者会見を主導した金平茂紀に依頼していた件について、金平はTBSを通して

「お受け致しません」

と返答した[41]

2016年5月10日、小川と田原による公開討論が行われた。討論の様子はニコニコ生放送で生中継され、月刊Hanadaの編集長である花田紀凱も取材に入った。討論の内容は花田が編集長を務める『月刊Hanada』7月号に掲載された。また、花田のニコニコ動画チャンネルにて録画放送が公開された[42][43]

世界報道自由ランキングついての声明[編集]

2016年11月24日の視聴者の会 1周年記念会見の場にて、フランスNGO団体国境なき記者団が毎年公表している、世界報道自由ランキングにて日本国の順位が第2次安倍政権以降年々下落しており、その順位が、共産党支配が及びつつある香港や、産経新聞元ソウル支局長であった加藤達也崔順実ゲート事件での朴槿恵前大統領に関するコラムを書いたことで身柄を拘束され刑事裁判にかけられた韓国、アフリカの途上国タンザニアより低い順位[注 1]や、ランキング発表前日の同年4月19日に、国連特別報告者であるカリフォルニア大学アーバイン校教授のデイヴィッド・ケイが、国連人権委員会への「意見及び表現の自由に対する権利」に関する調査報告の中間報告として「日本の報道の自由は政府の圧力や抑圧によりのっぴきならない危機に瀕している」との発表内容に対し極めて疑わしいとの見解を持ち、ケイに対しオープンレターを送付した事を発表し[44]、重ねて国連報告がクマラスワミ報告の場合と同様、日本の報道は国連報告が出てしまうと追随し、検証機関ではなく洗脳機関になってしまい、報告の虚偽性を政治利用されない事を内閣官邸及び総務省、外務省に対しする声明を発表した[45]

メディア報道とBPO等の在り方についてのアピール[編集]

2017年3月28日、麹町のホテルにて記者会見を行い、すぎやまの代表呼びかけ人辞任と退会、百田の代表呼びかけ人就任を発表した[46][47]

学校法人森友学園関連の報道については、安倍昭恵の証人喚問を求める意見のみを取り上げる報道が目立つ[46]一方で、辻元清美に関する「3つの疑惑」についての報道が少ない[47]と主張した。

放送倫理・番組向上機構(BPO)については、第三者性に疑義がある[注 2]として、これを解散し、国民の声を反映した独立規制機関をつくるべきと主張した[46]。また、電波オークション制度の導入も提言した[48]

記者会見にゲストとして招かれた有本香は、豊洲市場移転問題関連のテレビ報道では元東京都知事石原慎太郎が恰も犯罪を犯したかの様に扱われており、人権面の配慮を欠いている[48]と述べた。

一般社団法人化への移行[編集]

2017年8月29日に催された理事会にて、共同呼び掛け人の任意団体の体制から理事を設け、一般社団法人化に向けて体制に構成変更移行[49]

言及[編集]

評価[編集]

産経新聞社ワシントン駐在客員特派員論説委員古森義久は、視聴者の会の意見広告を受けて自身のコラムにて、『NEWS23』では岸井も他の出演人物たちもすべて安保法案への反対の立場を一貫して示し続け、安保法案可決前後2週間、同法案への賛成側の主張や動きは全く報じられなかったことを指摘している。しかも、岸井は単に意見を述べるコメンテーターではなく、放送局側を代表する立場にあり、そのTBS代表が堂々とすべてのメディアに対して安保法案の廃案を求め続けるべきだという特定の主張を表明したことは明らかに放送法違反として映ると批判している[50]

また、2016年4月13日朝日新聞朝刊に「TBS批判 まっとうな言論活動か」と題された、視聴者の会がTBSに対しスポンサー圧力を示唆する声明を出したことに対する批判を展開した社説が出たことに対して、古森は「朝日新聞の社説こそ、『まっとうではない』言論活動である」と述べた。朝日新聞が社説の中で

「安保法のように国民の関心が強い問題について、政権の主張と異なる様々な意見や批判を丁寧に報じるのは当然だ」

「この団体(視聴者の会)は、放送法を一方的に解釈して組織的に働きかけようとしている」
「放送局の収入源を揺さぶって報道姿勢を変えさせようというのでは、まっとうな言論活動とはいえない」
「もし自律した放送局が公正な報道と権力監視を続けられなくなれば、被害者は国民だ。『知る権利』を担う重い責務を、メディアは改めて確認したい」

と主張しているのに対し、古森は

「朝日新聞のこの社説に決定的に欠けているのは、この問題のすべての原因であるTBSテレビの『報道』が平和安保法制に関して一方的な反対だけを伝え、しかも番組を牛耳る司会役が『廃案せよ』と主張している偏向への言及である。こんな主張は報道でも論評でもなく、政治主張である。放送法に完全に違反する。TBSはこと平和安保法制については『公平・公正な番組作り』をしていなかったのだ。その肝心の論点にTBSも朝日新聞もまったく触れず、なんの根拠も示さないまま、ただ『公正だ』『公平だ』と述べているだけなのだ」
「当事者の岸井氏にいたっては公的な電波での公的な発言の偏向を指摘され、そのことになんの反論もせず、ただその指摘の相手を誹謗中傷する言葉を吐き出すという、それこそ低俗、下品のきわみの言動をみせた。朝日新聞はもちろんそんな言動を結果として支持するのだ」

と述べた。さらに、視聴者の会がTBSのスポンサーに報道内容の検証結果を送付することを示唆していることに対しては

「国民にはメディアの偏向を批判する自由がある。偏向メディアを財政的に支える企業などにもその支援を止めるよう要請する権利も自由も日本国民は有しているのだ。民主主義社会の基本だともいえよう。その国民の自由を『まっとうではない』と断じる朝日新聞の社説は民主主義否定にもつながる。言論を抑圧する傲慢な歪みの実例だともいえよう」

と述べた[51]

視聴者の会による意見広告を掲載した産経新聞は、視聴者の会の主張は視聴者として当然抱く疑問であり、公開質問状も回答できないような複雑な内容ではないため、岸井は自らが思うところを堂々と述べたらいいだけであり、返答できなかったということは岸井自身も自らの発言に問題があったと考えているのではないかと評している[52]。また、岸井だけに問題があるのではなく、番組を仕切るキャスターにも、番組の責任者であるプロデューサーにも、そして番組を放送しているTBS自体にも責任があると批判した。さらに、メディアが視聴者に対して傲慢になっているのは、「単なる倫理規定」「従わなくても罰則はない」と制作者側が放送法を軽んじている姿勢に問題があるとし、「権力に対してチェック機能を果たすのがメディアの役割であり、批判するのであれば意見が偏っていても構わない」という「勘違いの正義感」も背景にあるのではないかと主張した[53]

産経新聞は自社のコラム「産経抄」にて、岸井は視聴者の会の意見広告に対して「低俗だし、品性どころか知性のかけらもない」と述べ、一方で同会の公開質問状への回答はしていない、こうした彼らの態度は「得心がいかない」と主張している[54][55]

批判[編集]

  • 日比谷野外音楽堂で行われた、安全保障関連法に反対する集会にて、岸井と大学の同じゼミ生で評論家の佐高信が意見広告を批判している[57]

その他[編集]

  • 過去に賛同人であった岸博幸は、2016年4月1日日本記者クラブ主催で開催された「放送法を考える」という討論会にて、「(放送法4条は)倫理規範であって、法規範と考えるのはおかしい」「(萎縮してしまって)反撃できないメディアも情けない」と、リベラル派と同じように高市大臣の発言を批判した。しかし、そのような見解ならどうして視聴者の会の賛同者に名を連ねているのかという司会者からの疑問に対して、岸は「あれは名前を貸してほしいと頼まれたので応じたもの。意見広告の内容も知らなかった」と説明した。一方で会場の記者からは「さきほどから聞いていると、名前を貸しただけというのは無責任じゃないですか」「『視聴者の会』賛同者からすぐに降りるべきですよ」と岸に対して批判が寄せられた。その後、岸は自身のコラムにて視聴者の会の賛同人から名前を外したことを明かし、「(放送法4条をめぐる)議論が盛り上がってほしいという思いから、あまり深く考えずに視聴者の会の賛同人に名前を連ねたのですが、視聴者の会のすべての主張に賛成ではないのに名前を出したというのは軽率だったと深く反省しています」と述べた[58][59][60]
  • 2016年2月29日のジャーナリスト7人の記者会見で、鳥越俊太郎が視聴者の会の意見広告に対して、日本会議が広告費を出しているなどと述べた。これに対して日本会議は、全面否定し撤回と謝罪を求めて抗議の声明を発表している[61]

理事構成[編集]

★:旧共同呼掛け人

過去組織体制[編集]

共同呼びかけ人[編集]

賛同者[編集]

五十音順(敬称略)[62]

過去の賛同者・退会者[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^
  2. ^ 事務局長の小川榮太郎は、「放送事業者自身のコントロール下にある任意団体であるBPOとテレビのマッチポンプによるチェックしかない。構成員の多くが左派、リベラル系であることは国民不在の機関だと言わざるを得ない」と述べた[48]

出典[編集]

  1. ^ a b housouhouのツイート (845996988852191237)
  2. ^ “政治的公平性を求められるテレビ番組 法案反対の某局キャスターやアンカーは問題では”. J-CASTニュース. (2015年9月18日). http://www.j-cast.com/2015/09/18245733.html?p=all 2016年1月9日閲覧。 
  3. ^ ケント・ギルバート 「NEWS23」の視聴者に指摘「印象操作されている」”. livedoor news (2015年9月23日). 2016年2月14日閲覧。
  4. ^ 放送法遵守を求める視聴者の会. “視聴者の会について”. 2016年2月14日閲覧。
  5. ^ 産経新聞 (2015年11月27日). “「日本のテレビ局は傲慢」「放送局自体が活動家のよう」ケント・ギルバートさんらが、テレビ報道を猛烈批判”. 2016年2月14日閲覧。
  6. ^ 「日本のテレビ局は傲慢」「放送局自体が活動家のよう」ケント・ギルバートさんらが、テレビ報道を猛烈批判産経新聞2015.11.27
  7. ^ 「古舘降板」で過熱するテレビ報道「偏向論争」 キャスターの「意見」どこまで許される?J-CASTニュース 1月10日(日)
  8. ^ メディアのタブーを斬る!テレビは新聞社のプロパガンダ機関か【ケント・ギルバート】WiLL 1月1日(金)
  9. ^ 【視聴者の会】記者会見 H27.11.26ノーカット版 - YouTube公式配信
  10. ^ 「安保廃案に声を」…TBS番組での岸井氏発言に「放送法違反」指摘 放送法遵守を求める視聴者の会が公開質問状 2015年11月26日 15:45
  11. ^ “岸井氏発言に質問状 TBS回答「今後も公平・公正な番組作り」”. スポニチANNEX (スポーツニッポン). (2015年12月25日). http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2015/12/25/kiji/K20151225011743780.html 2016年1月9日閲覧。 
  12. ^ 放送法遵守を求める視聴者の会 総務大臣回答(2015年12月22日)
  13. ^ 公開質問状と回答放送法遵守を求める視聴者の会 2016年1月7日
  14. ^ 【視聴者の会】公開質問状への回答について - YouTube公式配信
  15. ^ “岸井さんがアンカー降板へ TBS「NEWS23」”. 共同通信社. 47NEWS. (2016年1月15日). オリジナル2016年3月2日時点によるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20160302230640/http://this.kiji.is/60626355735511042 2017年3月15日閲覧。 
  16. ^ 岸井氏「NEWS23」アンカー降板…TBS「政治的圧力ない」安保発言との関係否定デイリースポーツ 1月15日(金)
  17. ^ 岸井成格氏 「スペシャルコメンテーター」就任へ TBS”. 毎日新聞. 2016年1月16日閲覧。
  18. ^ 古舘伊知郎:報道ステーションを卒業 「窮屈になってきた」 “圧力”は否定MANTANWEB2016年03月31日
  19. ^ 古舘氏、キャスター降板 最後も「偏るんです」 Archived 2016年4月11日, at the Wayback Machine.産経新聞 4月1日
  20. ^ eitaro.ogawaの投稿 (982287831864038) - Facebook
  21. ^ (全文)高市早苗氏「電波の停止がないとは断言できない」放送局への行政指導の可能性を示唆ログミー 2月9日(火)
  22. ^ やはり報ステ、ニュース23は偏っていた! ケント・ギルバート氏らが報道バランスを計測 テロップのすり替えも…産経新聞2016.2.19
  23. ^ 日本テレビ世論調査”. 日本テレビ. 2016年5月31日閲覧。
  24. ^ 2016年2月調査”. テレビ朝日. 2016年5月3日閲覧。
  25. ^ “本社世論調査”. 朝日新聞. (2016年5月3日) 
  26. ^ 総務相「電波停止」発言 岸井成格氏「品性、知性のかけらもない」「恥ずかしくないのか」自身への批判に反論産経新聞 2月29日
  27. ^ 岸井成格氏「屈していない」NEWS23降板語る日刊スポーツ 3月1日
  28. ^ 田原総一朗氏、岸井成格氏らに公開討論呼びかけ 「放送法遵守を求める視聴者の会」産経新聞 2016年3月9日
  29. ^ 公開討論会の呼びかけを致しました放送法遵守を求める視聴者の会 2016年3月9日
  30. ^ 高市総務相電波停止発言 岸井成格氏ら7人、公開討論呼びかけを無視産経新聞 2016年3月11日
  31. ^ 公開討論呼びかけの回答期限が過ぎました視聴者の会 2016年3月11日
  32. ^ 記者クラブ制度「やっぱり廃止した方がいい」 「NEWS23」岸井氏らが「電波停止」発言で会見J-CASTニュース 3月24日
  33. ^ 【詳報】岸井氏、鳥越氏らが「日本のメディアの苦境」を海外メディアに訴え〜田原氏からは異論も BLOGOS編集部2016年03月24日
  34. ^ 今般の公開討論会に関しての意見書
  35. ^ 「視聴者の会」がTBS安保報道に「放送法違反」声明 田原総一朗氏は討論会出席の意向産経新聞2016.4.1
  36. ^ 「日本のリベラルは非常に全体主義的思考の持ち主が多い」産経新聞2016.4.1
  37. ^ TBS 社による重大かつ明白な放送法4 条違反と思料される件に関する声明放送法遵守を求める視聴者の会
  38. ^ 「紋切り型の政権批判は退屈。ぐうの根も出ない批判をすればいい」産経新聞 2016.4.1
  39. ^ TBS 「視聴者の会」声明は「民主主義への挑戦」 スポンサーへの圧力、看過できないデイリースポーツ 4月6日
  40. ^ 「表現の自由、民主主義への重大な挑戦」 TBSが放送法違反を否定、「視聴者の会」の声明に反発産経新聞 4月6日
  41. ^ 公開討論について、TBSを通して金平茂紀氏からの回答がありました放送法遵守を求める視聴者の会
  42. ^ 緊急告知!!放送法と報道の自由を巡る公開討論 生中継【田原総一朗×小川榮太郎】放送法遵守を求める視聴者の会 2016年5月9日
  43. ^ 田原総一朗氏との公開討論が実現しました放送法遵守を求める視聴者の会 2016年5月13日
  44. ^ “【国連人権理事会特別報告者 デビッド・ケイ氏にオープンレターを送付しました” (プレスリリース), 放送法遵守を求める視聴者の会, (2017年1月18日), http://housouhou.com/2017/01/18/davidkaye/ 2017年3月14日閲覧。 
  45. ^ “「放置すれば政治利用される」 国連報告者や報道の自由度ランキングに「視聴者の会」が声明”. 産経新聞. (2016年11月24日). http://www.sankei.com/entertainments/news/161124/ent1611240023-n1.html 2017年3月14日閲覧。 
  46. ^ a b c “森友学園報道「バランス欠く」 「視聴者の会」が会見”. 朝日新聞デジタル. (2017年3月28日). http://www.asahi.com/articles/ASK3X6TXHK3XUTIL063.html 2017年3月28日閲覧。 
  47. ^ a b “放送法遵守を求める視聴者の会 新代表に百田尚樹氏 「BPO解体」提言を公表 (1/2)”. 産経ニュース. (2017年3月28日). http://www.sankei.com/entertainments/news/170328/ent1703280010-n1.html 2017年3月28日閲覧。 
  48. ^ a b c “放送法遵守を求める視聴者の会 新代表に百田尚樹氏 「BPO解体」提言を公表 (2/2)”. 産経ニュース. (2017年3月28日). http://www.sankei.com/entertainments/news/170328/ent1703280010-n2.html 2017年3月28日閲覧。 
  49. ^ 【放送法遵守を求める視聴者の会・新体制発足のごあいさつ【チャンネルくらら・8月29日配信】 - YouTube公式配信
  50. ^ [古森義久]【TBSへの公開抗議状―放送法違反の偏向?】~「NEWS23」岸井成格キャスターの発言に対し~”. Japan In-depth (2015年11月16日). 2016年1月20日閲覧。
  51. ^ 朝日新聞の「まっとうではない」言論Japan In-depth 4月14日
  52. ^ 「キャスターは反権力」古舘氏、公問状に回答しない岸井氏にテレビ報道の資格なし!産経新聞 1月10日
  53. ^ NEWS23の岸井成格氏の発言が放送法違反なのは明白ではないか テレビ局の「傲慢」を許すな産経新聞2015.12.21
  54. ^ 報ステ降板の古舘伊知郎氏、「電波発言」に抗議の田原総一朗、岸井成格両氏ら…がん首を並べて一体何を問題にしているのか 4月2日産経新聞2016.4.2
  55. ^ 品位のない自己暴露に陥らないようにするためには 3月5日産経新聞2016.3.5
  56. ^ 毎日新聞社 (2015年11月30日). “報道番組批判の意見広告 放送法「政治的公平」 識者の見解は”. 毎日新聞. 2016年2月14日閲覧。
  57. ^ 【安保法廃止集会詳報(6)】佐高信氏「岸井成格の降板は2カ月前から行われ、次の星浩は骨なしクラゲ」「菅義偉はゲッペルスだ」「公明党に仏罰を」”. 産経新聞. 2016年1月16日閲覧。
  58. ^ 高市総務相「電波停止」論議が平行線を辿るワケダイヤモンド・オンライン 4月15日(金)
  59. ^ 高市総務相「電波停止」発言めぐる討論会での元経産官僚・岸博幸さん「吊し上げ」?篠田博之 2016年4月2日
  60. ^ (Media Times)「放送法とは」議論に熱 総務相の「停波」発言めぐり朝日新聞デジタル 4月2日
  61. ^ 2月29日、鳥越俊太郎氏の発言に対する日本会議の見解日本会議 平成28年03月1日
  62. ^ 賛同者

関連項目[編集]

外部リンク[編集]