小金沢昇司
小金沢昇司 | |
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出生名 | 小金沢 昇司[1][2] |
別名 | 歌手の小金沢君 |
生誕 | 1958年8月31日(64歳) |
出身地 |
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ジャンル | 演歌 |
職業 | 演歌歌手 |
担当楽器 | 歌 |
活動期間 | 1988年 - |
レーベル |
ビクターエンタテインメント (1988年 - 1997年3月) キングレコード(1997年4月 - ) |
事務所 |
北島音楽事務所 ⇒ジャパンドリームエンターテイメント株式会社(2014年2月 - ) |
共同作業者 |
北島三郎 山本譲二 |
公式サイト | 公式ウェブサイト |
小金沢 昇司 (こがねざわ しょうじ、本名同じ[1][2]、1958年8月31日 - ) は、日本の演歌歌手。ジャパンドリームエンターテイメント株式会社所属。神奈川県大和市出身。身長は175cm。血液型はAB型。特技はサーフィンと空手。
人物[編集]
幼少期〜少年時代[編集]
実家は食堂(ラーメン屋)を経営。幼いころから空手を習っていたことから当時は喧嘩っ早かったらしく、中学・高校時代はいわゆる不良少年であったという。また実家が食堂ということで「出前を手伝うために必要」との理由で16歳になるとすぐにオートバイの免許を取得するが、友人に暴走族関係者が多かったため自然とそちらの活動にも参加するようになり、その結果補導されたことも多いとのこと。本人曰く「高校時代に神奈川県内の警察署はほとんど泊まったことがある」という[3]。
北島三郎の付き人時代[編集]
北島三郎の付き人として下積み生活を経た後、1988年『おまえさがして』でデビュー。全国各地への公演活動などを通じて歌手として順調にキャリアを重ねる。
CMで大ブレイク[編集]
小金沢の名を一躍全国的にしたものが1992年8月1日から放送された[4]、口腔用ヨード剤「フィニッシュコーワ」(興和)のテレビコマーシャルにおける「歌手の小金沢君」である。CMは渡辺篤史によるナレーションで「歌手の小金沢君が使っているのはフィニッシュコーワ」と始まる。当初は小金沢が一切セリフを発せず、歌も流れずしかも無名であったため、コーワのCMオンエア率の高さ(興和のCMはフリースポット契約のため)[4]も手伝って「小金沢君って誰?」「歌声が聞こえないのは妙だ。俳優が演じているのではないか」と瞬く間に話題沸騰となった[4]。このキャッチフレーズは同年の新語・流行語大賞において大衆部門の銀賞を受賞する[4]。同年9月18日に出演した『森田一義アワー 笑っていいとも!』では、「いま日本で、歌手といえばこの方」と紹介され、小金沢は「でも、歌を聴いたことがないって、よくいわれるんですよ」と返した[4]。同年に出場した『オールスター感謝祭』でも、「歌手の小金沢昇司」と、わざわざ「歌手の」を強調して表記された。
CMに小金沢が起用された理由は、フィニッシュコーワのターゲットとする「行動派の現代人」を演じるモデルを探していたところ、たまたま宣伝部に小金沢の資料が送られ、「モデルでなくても、彼ならいけるんじゃないか」と判断したことがきっかけである[4]。ナレーションもあくまで商品情報をわかりやすく伝えることを目的としたものに過ぎず、出演する小金沢が注目されてしまったのは予想外であったという[4]。
なお、後のバージョンでは小金沢がセリフを発したり、自身の曲「希笛」がバックに流れるようになる。
続いて1992年11月21日から3週間、東京・大阪・名古屋地区の民放テレビで放送された[4]信託銀行「ヒット」のテレビCMに河合奈保子と共演し、CMソング「ちょっとだけ秘密」も歌った。フィニッシュコーワのCMで注目された小金沢の歌を聴いてみたいという欲求があるに違いないとの判断からの人選であった[4]。
歌のヒット[編集]
CMで知名度が上がり、1992年5月に発売したシングル「おまえだけ」が発売元のビクター音楽産業調べで35万枚以上を売り上げ[5]、続いて同年12月発売の河合奈保子とのデュエットシングル「ちょっとだけ秘密」も10万枚以上を売り上げる[5]などヒットした。
「ありがとう…感謝」は発売から10年経った2013年に第6回日本作曲家協会音楽祭にてロングヒット賞を受賞している。 その他に「南部酒」や「北の三代目」などの代表曲を持ち、歌のジャンルを問わず様々な楽曲に挑戦している。
UFOにまつわるエピソード[編集]
2004年10月16日、友人とゴルフに興じていた秦野カントリークラブの上空でUFOと思しき飛行物体の撮影に成功した。肉眼では捉えられなかったが、携帯電話に搭載されていたカメラにははっきりと「アンコウ型の飛行物体」が記録されていた。それ以前にも多数のUFOや地震雲に遭遇しており、自らも目撃体験を持つ山本譲二も「間違いない」と太鼓判を押した。この事件は翌2005年10月20日付の東京中日スポーツにも掲載され話題を呼んだ。さらにメキシコなど海外での目撃経験もあり、テレビや雑誌などで体験談や撮影した画像を披露することも多い。UFOに関する記事を頻繁に掲載する東京スポーツが2015年6月22日からスタートした連載「私のUFO体験」に、第1回ゲストとして登場。前月に発売された新曲「黄昏ララバイ」をPRする傍ら、「地球に人類が住んでいるのだから、他の惑星に宇宙人が暮らしていても不思議ではない。人類が月に上陸する時代だから、宇宙人が地球に上陸しても特段驚く話ではない」との持論を展開した。
北島音楽事務所からの独立[編集]
2013年12月9日付けの公式ブログ『いい波乗ろ〜ぜ!』にて、2014年の節分明けに北島音楽事務所から「暖簾分け」の形で独立、自身の新事務所「ジャパンドリームエンターテイメント株式会社」を設立することを発表した[6][7]。所属タレントは、HPのタレント紹介ページによれば、自身も含め、演歌歌手の半田浩二、ムード歌謡歌手の宍戸マサル、ものまねタレントのチャッピー、小金沢の長男でタレントの雅弘の5名である[8]。
2016年4月1日付でNPO法人「ジャパンドリーム」を設立し、理事長に就任。元々小金沢はボランティア活動に熱心であり、歌で高齢者や児童を激励したいという目的が同法人の設立に繋がった。なお、同法人は2020年1月20日付で解散している[2]。
酒気帯び運転で逮捕、自身が経営する芸能プロダクションが破産[編集]
2020年11月28日、東京都杉並区を車で運転中にトラックと衝突し、検査を受けたところアルコールが検出されたため、道路交通法違反(酒気帯び運転)で警視庁高井戸警察署に逮捕された[9]。翌29日に東京湾岸警察署に移送[10]、同30日送検、釈放され、小金沢は謝罪、芸能活動休止謹慎を発表した[11][12]。
これを受けて収録済みで翌12月12日に放送予定であったBS朝日『人生、歌がある』への出演シーンはカット、同月19日の生放送への出演はキャンセル、12月12日に収録予定だったBSテレ東『演歌の花道』も出演キャンセルとなり、レギュラー出演のラジオ番組『小金沢くんの波乗り歌謡曲』の11月29日の放送を複数局が休止、岐阜放送は11月30日の放送を『ぎふチャン Music Sharing』に差し替え、ネットを打ち切った[13][14]。12月28日、東京地方検察庁は小金沢を不起訴処分にした[15]。
以前より新型コロナウイルスで仕事に影響が出ていたが、この酒気帯び運転以降、自身が設立した「ジャパンドリームエンターテイメント」とその関連会社である「ブルークリスタルプロダクション」も営業休止状態になり、翌2021年7月21日に東京地方裁判所から破産手続き開始の決定を受け、負債は前者が約2500万円、後者が約3700万円で合計約6200万円[16]。
上記の不祥事と会社の破産により活動休止状態になった後も、『NHKのど自慢』では楽曲が締め出されず、出場者が歌唱することがある。
ディスコグラフィ[編集]
シングル[編集]
曲名 | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 発売日 | 備考 |
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おまえさがして | 吉田旺 | 桜田誠一 | 斉藤恒夫 | 1988年 | 8月21日|
小樽 | 荒木とよひさ | 弦哲也 | 前田俊明 | 1989年11月21日 | |
男の灯り | 坂口照幸 | 北原じゅん | 小杉仁三 | 1991年 | 4月21日|
おまえだけ | 吉田旺 | 弦哲也 | 丸山雅仁 | 1992年 | 5月21日|
ちょっとだけ秘密 | 東京バナナボーイズ | 東京バナナボーイズ | 東京バナナボーイズ | 1992年12月12日 | デュエット河合奈保子 |
希笛 | 荒木とよひさ | 堀内孝雄 | 若草恵 | 1993年 | 4月21日|
人生のそこかしこに | 水野有平 | 水野有平 | 竜崎孝路 | 1993年11月21日 | 日本盛の広告曲 |
真夜中のものがたり | 水木れいじ | 平尾昌晃 | 宮崎慎二 | 1994年 | 2月23日|
とべない雀 | 二宮康 | 三木たかし | 若草恵 | 1994年 | 7月21日|
北の三代目 | 荒木とよひさ | 浜圭介 | 川村栄二 | 1995年 | 9月21日|
無器用者だと言われても | 荒木とよひさ | 藤竜之介 | 川口真 | 1996年 | 6月21日|
北都物語 | 木下龍太郎 | 弦哲也 | 南郷達也 | 1997年 | 4月23日キングレコードに移籍 |
北のめぐり逢い | 木下龍太郎 | 弦哲也 | 伊戸のりお | 1997年12月22日 | |
流れ星 | たきのえいじ | 杉本真人 | 矢野立美 | 1998年10月 | 9日|
荒野 | 麻こよみ | 矢野立美 | 矢野立美 | 1999年 | 7月23日|
東京しのび逢い | 秋浩二 | 桧原さとし | 伊戸のりお | 1999年10月22日 | デュエット大月みやこ |
明日の風 | 麻こよみ | 四方章人 | 竜崎孝路 | 2000年 | 6月21日|
うららか・に(エチオピアMix) | 大地土子 | 大地土子 | 宮崎慎二 | 2000年10月18日 | デュエットメロン・ゲタネツ |
あなたに…ごめん | 志磨ゆり子 | 大谷明裕 | 伊戸のりお | 2001年 | 5月23日|
義経伝説 | 中谷純平 | 原譲二 | 丸山雅仁 | 2002年 | 3月 6日|
惚れちまったよ | 仁井谷俊也 | 大谷明裕 | 伊戸のりお | 2003年 | 1月 1日|
ありがとう…感謝 | 志磨ゆり子 | 大谷明裕 | 伊戸のりお | 2003年 | 9月26日|
湾岸(ベイサイド)ホテル | 木下龍太郎 | 大谷明裕 | 伊戸のりお | 2004年 | 3月24日|
二人の合言葉(キーワード) | 木下龍太郎 | 大谷明裕 | 伊戸のりお | 2005年 | 1月 1日|
言い出せなくて | 麻こよみ | 近江たかひこ | 伊戸のりお | 2005年10月26日 | |
ひとひらの雪 | 麻こよみ | 加藤将貫 | 伊戸のりお | 2006年 | 7月 5日|
もう一度札幌 | 麻こよみ | 加藤将貫 | 今泉敏郎 | 2007年 | 3月21日|
別れの街 | 麻こよみ | 加藤将貫 | 伊戸のりお | 2008年 | 1月23日|
神楽坂 | 石森ひろゆき | 小田純平 | 矢田部正 | 2008年 | 8月27日|
ありがとう…感謝 (オリジナル'09 New-Ver.) | 志磨ゆり子 | 大谷明裕 | 伊戸のりお | 2009年 | 8月26日|
はまなす海岸 | 麻こよみ | 徳久広司 | 石倉重信 | 2010年 | 6月23日|
冬の旅人 | 田久保真見 | 弦哲也 | 南郷達也 | 2011年 | 5月11日|
花は黙って咲いている | 中村要子 | 原譲二 | 丸山雅仁 | 2011年10月26日 | |
俺の夕焼け | 石森ひろゆき | 大谷明裕 | 宮崎慎二 | 2012年 | 5月23日第45回日本作詩大賞優秀作品賞受賞 |
願・一条戻り橋 | 志磨ゆり子 | 大谷明裕 | 伊戸のりお | 2012年10月 | 3日|
あなたは雪になりました | 松井五郎 | 幸耕平 | 矢野立美 | 2013年 | 8月21日|
昭和の花 | 田久保真見 | 徳久広司 | 前田俊明 | 2014年 | 3月26日|
黄昏ララバイ | 冬弓ちひろ | 近江たかひこ | 伊戸のりお | 2015年 | 5月22日|
春はもうすぐ | 麻こよみ | 徳久広司 | 前田俊明 | 2016年 | 3月9日|
みちづれ川 | 麻こよみ | 徳久広司 | 前田俊明 | 2016年10月26日 | |
おまえがいたから俺がいる | 麻こよみ | 徳久広司 | 前田俊明 | 2017年 6月21日 | |
おぼえていますか | 麻こよみ | 大谷明裕 | 矢田部正志 | 2018年 | 1月1日|
青春の忘れもの | 伊藤美和 | 六月ゆか・吉永幸一 | 矢田部正 | 2019年 | 1月23日|
面影橋から… | 伊藤美和 | 弦哲也 | 伊戸のりお | 2020年 | 2月5日
テレビ番組[編集]
- 関口宏の東京フレンドパークII (1995年4月24日、1998年3月9日、2009年10月22日、TBSテレビ)
- 月曜ドラマスペシャル「丹下晋蔵熱血記 函館望郷編」(1997年、TBSテレビ)
- 暴れん坊将軍IX 第7話「謀略!あやつり人形にこき使われた吉宗」(1999年、テレビ朝日) 千吉役
- 好好!キョンシーガール〜東京電視台戦記〜 第3話 (2012年10月27日、テレビ東京)小金沢昇司(本人)役
ラジオ番組[編集]
- 小金沢くんの波乗り歌謡曲(2013年4月1日開始。ラジオ日本裏送り)
オリジナルビデオ[編集]
- 兄弟挽歌(2014年) - 主演・高島組若頭補佐 一場
- 主題歌「兄弟挽歌」(作詞・作曲・唄:小金沢昇司)小金沢昇司シングルCD「黄昏ララバイ」カップリング収録
脚注[編集]
- ^ a b 内閣府NPOホームページ内のジャパンドリームの代表者氏名欄には、「小金澤 昇司」と表記されている。
- ^ a b c “ジャパンドリーム”. 内閣府NPOホームページ (2020年3月6日). 2020年12月1日閲覧。
- ^ 東京スポーツ・2007年8月21日付のインタビューより。
- ^ a b c d e f g h i 「CMがつくったコガネザワくん(新年特集・有名人の大増殖」『AERA』1993年1月5日号。
- ^ a b 「のど薬が効いた? 小金沢君、シングル好調」『日経流通新聞』1993年2月4日付、19頁。
- ^ “卒業”. 小金沢昇司オフィシャルブログ『いい波乗ろ〜ぜ!』 (2013年12月9日). 2013年12月10日閲覧。
- ^ “小金沢昇司 事務所変更のお知らせ”. 北島音楽事務所(インターネットアーカイブによるキャッシュ) (2013年12月12日). 2013年12月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年12月18日閲覧。
- ^ ジャパンドリームエンターテイメント株式会社HP、タレント紹介、閲覧2017年2月20日
- ^ 小金沢昇司が逮捕 酒気帯び運転の疑い 容疑認める
- ^ 小金沢昇司容疑者を逮捕…30日送検後、釈放か 酒気帯び運転で追突事故
- ^ 小金沢昇司容疑者、道交法違反の疑いで送検
- ^ 小金沢昇司、芸能活動の謹慎自粛を発表 運転前仮眠もアルコール抜けていない状態で運転は「事実」
- ^ 小金沢昇司出演で差し替え間に合わず放送の番組も
- ^ 小金沢昇司容疑者が釈放「すみません」4度頭下げる
- ^ 小金沢昇司は不起訴処分 地検は理由明らかにせず
- ^ ジャパンドリームエンターテイメント(株)ほか1社
外部リンク[編集]
- 公式ウェブサイト
- ジャパンドリームエンターテイメント株式会社
- キングレコードアーティストページ(小金沢昇司)
- 小金沢昇司オフィシャルブログ「いい波乗ろ〜ぜ!」 - Ameba Blog 2007年11月22日より開始