茨城急行自動車

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茨城急行自動車株式会社
IBAKYU Motor Corporation
種類 株式会社
市場情報 非上場
略称 茨急バス
本社所在地 日本の旗 日本
343-0102
埼玉県北葛飾郡松伏町大字築比地28番地1号
本店所在地 131-0045
東京都墨田区押上1-1-2(東京スカイツリータウン
設立 1950年(昭和25年)6月16日
業種 陸運業
法人番号 5010601009203 ウィキデータを編集
事業内容 一般乗合旅客自動車運送事業
代表者 代表取締役社長 大舘 広知
資本金 2,000万円
純利益 ▲995万5000円
(2022年03月31日時点)[1]
総資産 13億6501万4000円
(2022年03月31日時点)[1]
従業員数 100名
主要株主 東武鉄道株式会社
外部リンク http://www.ibakyu.jp/
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茨城急行自動車株式会社(いばらききゅうこうじどうしゃ、IBAKYU Motor Corp.)は、東武鉄道系列で朝日自動車グループのバス会社。社内・外共「茨急(いばきゅう)バス」の略称で呼ばれることが多い。

概要

埼玉県千葉県茨城県でバス事業を営む、東武鉄道系列・朝日自動車グループの会社である。

1950年(昭和25年)に内山運輸として創業。1963年(昭和38年)に東武グループ入りし、現在の社名に改称した。

当初の運行エリアは社名の通り茨城県が中心だったが、年々埼玉県・千葉県方面へシフトし現在では茨城県内の下妻市・筑西市からは撤退している。

路線バスのほか企業送迎・前橋競輪場送迎バスの特定輸送も行っている。

昭和末期の時点では、東武鉄道阪東自動車が折半という株主構成であった。かつて茨急で阪東からの譲渡車が多かった(そのほとんどは後述の「富士重車体の日野車」だった)のは、かかる資本関係も要因であった。しかし、平成に入り東武グループ全体の資本関係を見直すこととなり、幾多の整理過程を経て、現在では東武鉄道系列の朝日自動車グループとしてバス事業を展開している。

事業所

  • 野田営業所
    • 千葉県野田市野田128-1
      • 2001年(平成13年)に東武鉄道野田出張所を引き継いで発足した営業所である。2008年(平成20年)2月16日にPASMOを導入。最寄り停留所は「野田市駅」。
  • 古河営業所
    • 茨城県古河市三杉町2丁目4-3
      • 1988年(昭和63年)に東武鉄道古河出張所を引き継いで発足した営業所である。同営業所では、PASMO・Suica等交通系ICカードに対応していない。かつては、最寄停留所として「古河車庫」が設置されていた。
  • 岩井車庫
    • 茨城県坂東市鵠戸1233-5
      • かつては東武バスの岩井出張所だったが、現在は敷地縮小の上で折返場となっている。
  • 北茂呂車庫
    • 茨城県結城市北南茂呂107
      • かつての茨城急行自動車本社で車両配置もあったが、出張所を経て、現在は折返場及び除籍車両の留置に使用されている。
  • 野田梅郷住宅折返場
    • 千葉県野田市西三ケ尾484-138
      • 最寄り停留所は「野田梅郷住宅」。

一般路線

吉川駅発着のバス
東武動物公園駅発着のバス

松伏営業所

現行路線

北越谷駅発着
  • 北越谷駅 - 東大沢橋 - 花田三丁目 - 赤岩入口 - ゆめみ野東 - エローラ
  • 北越谷駅 - 東大沢橋 - 花田一丁目 - 赤岩入口 - 松伏 - 十一軒入口 - 大正大学入口


  • 北越谷駅 - 東大沢橋 - 花田三丁目 - 赤岩入口 - 松伏 - 溜入下 - まつぶし緑の丘公園

平日朝と夕方の運行である。※花田三丁目を経由する。

  • 北越谷駅 - さぎたか第二公園 - 老人福祉センター(くすのき荘)

開通当初は途中止まりのさぎたか第二公園便も存在し、東武バス越谷営業所と共同運行していた。

北越谷駅・吉川駅発着
  • 北越谷駅 - 大沢四丁目 - 花田一丁目 - 赤岩入口 - 弥生橋 - 吉川駅北口

北越谷駅6:20発吉川駅北口行、吉川駅北口7:02発北越谷駅行と、平日朝1往復のみの運行である。

吉川駅発着
  • 吉川駅北口 - 弥生橋 - 松伏町役場入口 - ゆめみ野東 - エローラ
せんげん台駅発着
  • せんげん台駅 - 武里駅入口 - 平方郵便局 - 南代 - 大泊入口 - 赤沼十字路 - 大正大学入口
  • せんげん台駅 - 武里駅入口 - 平方郵便局 - 南代 - 大泊入口 - 赤沼十字路 - まつぶし緑の丘公園

2007年(平成19年)4月1日に新設された。平日昼1本のみの運行である。

  • せんげん台駅 - 念仏橋 - ふれあい広場前 - 老人福祉センター(くすのき荘)
  • せんげん台駅 - 念仏橋 - 大泊・平方循環
  • せんげん台駅 - 念仏橋 - 桜井小学校 - まつぶし緑の丘公園 - 松伏町役場

2007年(平成19年)4月1日に大川戸折返場は廃止された。

東武動物公園駅発着

開設当初は、東武鉄道から譲渡された日野・ブルーリボン3扉車を使用していたが、現在は中型車で運行されている。他路線と異なり前乗り中降り運賃先払い方式となる。 増便時は野田営業所と共同運行している。

廃止路線

  • 北越谷駅 - さぎたか第二公園

老人福祉センターくすのき荘行きの区間便であった

  • 北越谷駅 - 松伏溜入下 - せんげん台駅

1995年(平成7年)頃に廃止された。末期の本数は平日一往復のみであった。

  • せんげん台駅 - 武里駅入口 - 平方郵便局 - 南代 - 大泊入口 - 赤沼十字路 - 大正大学西口
  • 北越谷駅 - 大沢四丁目 - 花田一丁目 - 赤岩入口 - 弥生橋

野田営業所

現行路線

北越谷駅発着
  • 北越谷駅 - 東大沢橋 - 花田一丁目 - 赤岩入口 - 松伏 - 十一軒入口 - 東埼玉テクノポリス南
  • 北越谷駅 - 東大沢橋 - 花田一丁目 - 赤岩入口 - 松伏 - 十一軒入口 - 松伏給食センターほほえみ
北越谷駅・野田市駅・愛宕駅発着
  • 北越谷駅 - 東大沢橋 - 花田一丁目 - 赤岩入口 - 松伏 - 十一軒入口 - 中野台 - 欅のホール - 愛宕駅 - 野田市駅
  • 北越谷駅 - 大沢四丁目 - 花田一丁目 - 赤岩入口 - 松伏 - 十一軒入口 - 中野台 - 欅のホール - 愛宕駅 - 野田市駅
  • 北越谷駅 - 大沢四丁目 - 花田一丁目 - 赤岩入口 - 松伏 - 十一軒入口 - 下町 - 愛宕駅 - 野田市駅 

以上の三路線は、東武鉄道から引継路線で、下町経由は一往復のみである。

梅郷駅発着
  • 梅郷駅 - 野田梅郷住宅入口 - 二ツ塚 - ショッピングセンター前 - 野田梅郷住宅

東武鉄道からの引継路線である。野田梅郷住宅入口~ショッピングセンター前では東武バスの柏13.野田梅郷住宅循環と並走する。

野田市駅・愛宕駅発着

1991年(平成3年)に東武鉄道より移管された路線である。それ以前も茨城急行がほぼ同一区間に路線を持っており、その当時は岩井局前発着で運行していた。 2002年(平成14年)に北越谷駅~愛宕駅~岩井車庫の通し運行便が廃止され、全便が野田市駅で分割された。現在の一部便は、小型車(日野・ポンチョ)で運行されている。

コミュニティバス

廃止路線

  • 北越谷駅 - 大沢四丁目 - 花田一丁目 - 赤岩入口 - 松伏 - 十一軒入口 - 中野台 - 欅のホール - 愛宕駅 - 芽吹橋南詰 - 芽吹橋北詰 - 自然科学館入口 - 辺田 - 岩井局前 - 岩井車庫
  • 北越谷駅 - 大沢四丁目 - 花田一丁目 - 赤岩入口 - 松伏 - 十一軒入口 - 下町 - 愛宕駅 - 芽吹橋南詰 - 芽吹橋北詰 - 自然科学館入口 - 辺田 - 岩井局前 - 岩井車庫

かつては、埼玉・千葉・茨城の三県を跨ぐ路線であった。現在は全便が、北越谷駅~野田市駅・野田市駅~岩井車庫で分割されている。

  • 北越谷駅 - 大沢四丁目 - 花田一丁目 - 赤岩入口 - 松伏 - 十一軒入口 - 下町 - 愛宕駅 - 芽吹橋南詰 - 芽吹橋北詰 - 自然科学館入口 - 辺田 - 岩井局前 - 沓掛 - 宗道十字路 - 下妻駅 - 黒子 - 下館駅
  • 辺田 - 岩井局前 - 沓掛 - 宗道十字路 - 下妻駅
  • 下妻駅 - 黒子 - 下館駅

最盛期は「越谷急行線」の名前で下館駅まで直通運行されていた

東武鉄道からの引継路線である。2001年(平成13年)に移管されて間もなく廃止された。

古河営業所

古河駅東口に停車している茨城急行自動車のバス(2007年5月)

現行路線

2006年(平成18年)2月2日の友愛記念病院移転に伴い新設。土休日運休

  • 古河駅東口 - 東牛ヶ谷 - 上大野 - 諸川 - 七五三場 - 南茂呂 - 北茂呂車庫
  • 古河駅東口 - 丘里工業団地 - 関戸上 - 上大野 - 諸川 - 七五三場 - 南茂呂 - 北茂呂車庫

現在の茨急バスで、唯一結城市へ入る路線である。平成初期までは大戦防を経て結城駅まで運行されていた。 2020年(令和2年)3月14日のダイヤ改正により、東牛ヶ谷・丘里工業団地経由を合わせて平日2.5往復、土休日3.5往復に減便された。

  • 古河駅東口 - 東牛ヶ谷 - 上大野 - 諸川 - 尾崎 - 菅谷 - 八千代町役場
  • 古河駅東口 - 丘里工業団地 - 関戸上 - 上大野 - 諸川 - 尾崎 - 菅谷 - 八千代町役場

古河営業所では運行距離が一番長く、丘里工業団地経由よりも東牛ヶ谷経由の方が多く運行されている。 2003年(平成15年)までは、砂沼を経て下妻駅まで運行されていたが、菅谷まで短縮された後、2010年(平成22年)11月1日に八千代町役場まで延伸された。

  • 古河駅東口 - 丘里工業団地 - 関戸上 - 上大野 - 諸川 - 古河市三和庁舎
  • 古河駅東口 - 東牛ヶ谷 - 上大野 - 諸川 - 古河市三和庁舎

2010年(平成22年)11月1日に諸川~古河市三和庁舎間が延伸された。東牛ヶ谷経由よりも丘里工業団地経由の方が多く運行されている。 古河市三和庁舎バス停には乗務員休憩室と乗客待合室、トイレが整備されている。

廃止路線

  • 古河駅西口 - 古河支所入口 - 古河三高 - 中田 - 栗橋駅
  • 古河駅西口 - 二高前 - 西大堤 - 中田 - 栗橋駅
  • 古河車庫 - 古河駅西口 - 二高前 - 西大堤 - 中田 - 栗橋駅

栗橋駅から古河車庫へ向かう便は、埼玉・茨城・栃木の三県を跨ぐ路線であった。 「ぐるりん号」との統合で2012年(平成24年)3月に廃止された。

  • 古河駅東口 - 東牛ヶ谷 - 上大野 - 諸川 - 七五三場 - 南茂呂 - 北茂呂車庫 - 大戦防 - 作の谷 - 結城駅

元々は東武鉄道境営業所が運行していた結城駅~諸川~境車庫線だったが、撤退寸前に結城駅~諸川~古河駅東口に路線変更した。 その後平成初頭に茨城急行に移管されたが、わずか一年程度で廃止された。

  • 古河駅東口 - 東牛ヶ谷 - 上大野 - 諸川 - 尾崎 - 菅谷 - 砂沼 - 下妻駅

元々は東武鉄道が運行していた路線であったが、茨城急行移管後の2003年(平成15年)に菅谷~下妻駅が廃止された。

  • 古河駅東口 - 東牛ヶ谷 - 友愛記念病院(現:関戸上) - 上大野 - 諸川 - 七五三場 - 南茂呂 - 北茂呂車庫
  • 古河駅東口 - 東牛ヶ谷 - 友愛記念病院(現:関戸上) - 上大野 - 諸川
  • 古河駅東口 - 東牛ヶ谷 - 上大野 - 諸川 - 尾崎 - 菅谷
  • 古河駅東口 - 東牛ヶ谷 - 上大野 - 諸川
  • 古河駅東口 - 丘里工業団地 - 関戸上 - 上大野 - 諸川
  • 古河駅東口 - 丘里工業団地 - 友愛記念病院(現:関戸上)

以上の六路線は、2006年(平成18年)の友愛記念病院移転や、2010年(平成22年)の古河市三和庁舎・八千代町役場延伸に伴い路線変更された。

  • 急行 古河駅東口 - 丘里工業団地 - 大和田南 - 古河市三和庁舎

2011年(平成23年)4月1日に新設された試験運行路線で、当初は古河駅東口・上辺見・丘里工業団地・大和田南・古河市三和庁舎のみ停車していた。 平日の朝晩に4~5往復運行され、後に団地中央・稲宮にも停車するようになったが、2014年(平成26年)3月31日に休止された。

2013年(平成25年)7月にオープンした道の駅まくらがの里こがアクセスのため、同年9月5日より古河市三和庁舎行きの2往復が経由するようになったが、翌年3月31日に廃止された。

  • 北茂呂車庫 - 南茂呂 - 山川不動尊入口 - 関本仲町 - 下妻駅
  • 古河駅東口 - 丘里工業団地 - 友愛記念病院(現:関戸上) - 上大野 - 上片田 - 南茂呂 - 山川不動尊入口 - 関本仲町 - 下館工業高校 - 下館駅

1980年(昭和55年)頃に関本仲町~南茂呂が廃止され、後に下館駅~関本仲町が廃止された。 また撤退間際に下館駅の乗り場が北口から南口に変更された

  • 古河駅東口 - 丘里工業団地 - 友愛記念病院(現:関戸上) - 上大野 - 上片田 - 南茂呂 - 北茂呂車庫

上記路線が短縮された上、北茂呂車庫発着となったものである。 上大野から南茂呂までは、内山街道を経由していた。

1980年(昭和55年)頃に廃止されている。

コミュニティバス

専用の日野 ポンチョ、日野 レインボーⅡが使用される。代走で茨急の一般路線車が使用されることもある。

特定許可

開催日(年間350日程度)に後述の専用車で運行される。

季節運行
  • 古河駅西口 - 街角美術館 - 歴史博物館 - 古河総合公園

古河桃祭り開催中、茨急の一般運用車で運行される。途中の総合公園付近では狭隘路を走行する。 運賃は前払いで古河駅西口・古河総合公園からの乗車だと180円、途中乗車の場合は170円となる。

車両

かつて在籍していた旧塗装車

一般路線車両の塗装は白地に屋根部分を緑色とし「IBAKYU」のロゴと3本の線が入る(青緑から緑、黄色、赤へとグラデーション)。 いすゞ自動車製と日野自動車製の車両で占められており、所属車両は中型車がほとんどである。一部は小型車も配置されている。

朝日自動車グループの流れでオートマチック車がほとんどである。 松伏営業所は新車で占められているが、野田営業所は半分程度、古河営業所の過半数は松伏営業所からの移籍車である。特に古河営業所は、排出ガス規制区域外のため古参車が多い。

ナンバープレートは松伏営業所が「春日部」、野田営業所が「野田」、古河営業所が「土浦」および「つくば」[2]である。

古河営業所

  • 3072(元松伏営業所・日野 ポンチョ SDG-HX9JLBE・ノンステップ車)

一般路線.ぐるりん号との共通予備車である

  • 3048(元松伏・野田営業所・いすゞエルガミオ KK-LR233J1改・ワンステップ車)
  • 3050(生え抜き・・いすゞエルガミオ KK-LR233J1改・ワンステップ車)
  • 3052(元松伏営業所・いすゞエルガミオ KK-LR233J1改・ノンステップ車)
  • 3053(元松伏営業所・いすゞエルガミオ PA-LR234J2改・ワンステップ車)
  • 3060~3062.3067.3068 (元松伏営業所・日野レインボーⅡ PDG-KR234J2・ノンステップ車)
  • 3075 (元松伏営業所・いすゞエルガミオ SDG-LR290J1・ノンステップ車)
  • 3037(元松伏営業所・いすゞエルガミオ KK-LR233J1・ワンステップ車)
    株式会社ラスコの送迎用特定車である。

関連項目

脚注

  1. ^ a b 茨城急行自動車株式会社 第79期決算公告
  2. ^ つくばナンバー交付開始の2007年2月13日以降に登録された車両。

外部リンク