池田隆英
北海道日本ハムファイターズ #52 | |
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基本情報 | |
国籍 |
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出身地 | 佐賀県唐津市 |
生年月日 | 1994年10月1日(28歳) |
身長 体重 |
181 cm 85 kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 右投右打 |
ポジション | 投手 |
プロ入り | 2016年 ドラフト2位 |
初出場 | 2018年4月1日 |
年俸 | 1600万円(2023年)[1] |
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) | |
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この表について
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池田 隆英(いけだ たかひで、1994年10月1日 - )は、佐賀県唐津市出身のプロ野球選手(投手)。右投右打。北海道日本ハムファイターズ所属。
来歴[編集]
プロ入り前[編集]
唐津市立成和小学校4年生の頃に、成和ライオンズで野球をスタート。当初は捕手だったが、後に投手へ転向した[2]。中学生時代には、ボーイズリーグに加盟する地元の硬式チーム「東松ワンダーズ」(現在は佐賀東松ボーイズ)に所属すると、4季連続で同リーグの全国大会に出場。2年時には準優勝を経験した[3]。
中学校からの卒業後に進学した創価高等学校では、同級生の田中正義がいた。田中は故障で中堅手へ転向していた。田中と共に創価大学へ進学してからも、田中が2年時からエースとして注目を集める一方で、自身は3年時まで故障からのリハビリを優先した。しかし、4年時に東京新大学野球の春季リーグ戦で初勝利を挙げると、秋季リーグ戦で最多勝利(4勝)と最優秀防御率(0.83)のタイトルを獲得。ベストナインにも選ばれた。日本学生野球協会からも表彰され[3][4]、2016年のNPBドラフト会議の直前には、田中と並んで上位指名の候補に挙げられていた。東北楽天ゴールデンイーグルスから2巡目で指名を受け[5]、契約金7000万円、年俸1200万円(金額は推定)で入団した[5]。担当スカウトは沖原佳典[6]で、背番号は30。同年のドラフトでは、田中も1巡目で5球団から指名された後に、抽選で独占交渉権を得た福岡ソフトバンクホークスへ入団している。
楽天時代[編集]
2017年には、一軍公式戦での先発デビューを予定していた5月に左足首、8月に右足首を捻挫。その影響で一軍昇格のチャンスを逃した[7]が、イースタン・リーグ公式戦では、11試合の登板で4勝1敗、防御率2.72を記録した。
2018年には、春季キャンプ中の対外試合から好投を続けた末に、先発要員として公式戦を一軍でスタート。4月1日には、千葉ロッテマリーンズとの開幕カード第3戦(ZOZOマリンスタジアム)で一軍公式戦へのデビューを果たした。この試合では敗戦投手になったものの、2週間後(4月15日)の対埼玉西武ライオンズ戦(楽天生命パーク宮城)でも先発を任されると、6回1/3を投げて11安打で5点を失いながらも一軍公式戦初勝利を挙げた[8]。その後も先発登板が続いたが、通算で1勝5敗と黒星が先行したため、5月下旬以降は救援要員に転向。一軍公式戦全体では、15試合の登板(7試合の先発)で、1勝5敗4ホールド、防御率5.91という成績を残した。なお、シーズン終了後には、台湾でのアジアウィンターリーグにNPBイースタン選抜の一員として出場。台湾選抜との優勝決定戦で先発に起用されると、8回を2被安打10奪三振無失点の好投でチームを優勝へ導くとともに、リーグのMVPに選ばれた[9]。
2019年は一軍登板なしに終わり、戦力外通告を受けた。11月19日、育成選手として再契約を発表[10]。
2020年は開幕直後にトレードで池田駿が入団したため、報道上の表記およびスコアボード上の表記が「池田隆」に変更された。シーズン終了後、支配下選手に復帰した。背番号は以前と同じ「30」である。
日本ハム時代[編集]
2021年2月27日に横尾俊建とのトレードで北海道日本ハムファイターズへ移籍することが球団から発表され[11]、3月3日付で日本野球機構より公示された[12]。移籍後は先発要員を期待された起用でオープン戦3試合10イニングを無失点と好投[13]。開幕ローテーション入りを掴むと、開幕3試合目の3月28日、古巣である楽天戦で自身3シーズンぶりとなる一軍公式戦登板を先発投手として果たした[14]。4月13日の西武戦では6回1失点に抑えて移籍後初勝利、自身1094日ぶりの白星となった[15]。その後は時折10日間の登録抹消を挟みながら先発ローテーションを回っていたが、援護に恵まれないことが多く黒星が先行した[16]。8月15日の対ソフトバンク戦ではドリュー・バーヘイゲンが調整の一環でショートスターターとして先発し[17]池田は2番手として登板し3回無失点。これが3年ぶりの救援登板となりホールドも記録された[18]。後半戦は疲労もあって早期降板が目立つようになり[19]、9月15日に登録を抹消されてからは二軍調整が続き、シーズン最終盤の10月26日には中継ぎとして一軍へ再昇格し[20]、この年は18試合(16先発)の登板でリーグ最多タイの10敗を喫したものの[21]、2年間一軍登板なしから3勝1ホールド・防御率3.94を記録した。オフに、1050万円増となる推定年俸1700万円で契約を更改した[22]。
選手としての特徴[編集]
最高球速156km/hを計測した[23][24]ストレートにスライダー、カットボール、シュート、カーブ、フォークと多彩な変化球を織り交ぜる[25]。
人物[編集]
幼少期には、素潜りでサザエなどを採っていた[26]。小学生の時に、実父が心臓バイパスの手術を経験。後にうつ病を発症したため、それまで専業主婦だった実母が、新聞配達などのアルバイトで家計や池田の学費を賄っていた[8]。このような家庭の事情を背景に、2016年NPBドラフト会議の直前から、『ドラフト緊急生特番!お母さんありがとう』(TBSテレビ)スタッフの密着取材を受けた。会議の当日(2016年10月20日)に全国ネットで放送された同番組では、池田や家族への取材を基に、以上の生い立ちを再現映像を交えながら紹介。池田自身も、楽天からの指名を受けた後に、生中継を通じて実父と揃って出演した[27]。
ギターやピアノの演奏が趣味で、楽天への入団後から居住している球団合宿所「泉犬鷲寮」の自室にもギターを持参。折に触れてギターを演奏している。また、試合に登板する前には、ブルーノ・マーズの楽曲を聴きながらリラックスに努めている[26]。
詳細情報[編集]
年度別投手成績[編集]
年 度 |
球 団 |
登 板 |
先 発 |
完 投 |
完 封 |
無 四 球 |
勝 利 |
敗 戦 |
セ 丨 ブ |
ホ 丨 ル ド |
勝 率 |
打 者 |
投 球 回 |
被 安 打 |
被 本 塁 打 |
与 四 球 |
敬 遠 |
与 死 球 |
奪 三 振 |
暴 投 |
ボ 丨 ク |
失 点 |
自 責 点 |
防 御 率 |
W H I P |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2018 | 楽天 | 15 | 7 | 0 | 0 | 0 | 1 | 5 | 0 | 4 | .167 | 206 | 42.2 | 60 | 4 | 21 | 2 | 0 | 24 | 5 | 0 | 33 | 28 | 5.91 | 1.90 |
2021 | 日本ハム | 18 | 16 | 0 | 0 | 0 | 3 | 10 | 0 | 1 | .231 | 364 | 82.1 | 88 | 11 | 35 | 0 | 5 | 52 | 4 | 0 | 42 | 36 | 3.94 | 1.49 |
2022 | 4 | 3 | 0 | 0 | 0 | 1 | 3 | 0 | 0 | .250 | 71 | 16.1 | 15 | 0 | 6 | 0 | 0 | 11 | 1 | 0 | 7 | 6 | 3.31 | 1.29 | |
通算:3年 | 37 | 26 | 0 | 0 | 0 | 5 | 18 | 0 | 5 | .217 | 641 | 141.1 | 163 | 15 | 62 | 2 | 5 | 87 | 10 | 0 | 82 | 70 | 4.46 | 1.59 |
- 2022年度シーズン終了時
- 各年度の太字はリーグ最高
年度別守備成績[編集]
年 度 |
球 団 |
投手 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
試 合 |
刺 殺 |
補 殺 |
失 策 |
併 殺 |
守 備 率 | ||
2018 | 楽天 | 15 | 4 | 6 | 1 | 0 | .909 |
2021 | 日本ハム | 18 | 3 | 4 | 1 | 1 | .875 |
2022 | 4 | 1 | 3 | 0 | 1 | 1.000 | |
通算 | 37 | 8 | 13 | 2 | 2 | .913 |
- 2022年度シーズン終了時
記録[編集]
- 初記録
- 投手記録
- 初登板・初先発登板:2018年4月1日、対千葉ロッテマリーンズ3回戦(ZOZOマリンスタジアム)、2回1/3を4失点(自責点2)で敗戦投手
- 初奪三振:2018年4月8日、対福岡ソフトバンクホークス3回戦(楽天生命パーク宮城)、1回表に本多雄一から空振り三振
- 初勝利・初先発勝利:2018年4月15日、対埼玉西武ライオンズ3回戦(楽天生命パーク宮城)、6回1/3を5失点
- 打撃記録
- 初打席:2021年5月27日、対東京ヤクルトスワローズ3回戦(明治神宮野球場)、2回表に奥川恭伸から投前犠打
背番号[編集]
- 30(2017年 - 2019年、2021年 - 同年3月2日)
- 130(2020年)
- 52(2021年3月3日 - )
脚注[編集]
出典[編集]
- ^ “日本ハム - 契約更改 - プロ野球”. 日刊スポーツ. 2022年12月1日閲覧。
- ^ “ドラフト注目株 池田隆英投手(創価大、唐津市出身)”. 佐賀新聞LiVE. (2016年10月18日) 2017年2月17日閲覧。
- ^ a b “「楽天ドラ2活躍」の法則、創価大・池田継承だ”. 日刊スポーツ. (2016年11月10日) 2017年2月17日閲覧。
- ^ “リーグ戦タイトル一覧(東京新大学野球連盟1部)”. 新東京大学野球連盟 (2017年2月17日). 2017年2月17日閲覧。
- ^ a b “<楽天ドラ2>池田「チーム勝たせる投手に」”. 河北新報 (2016年11月1日). 2017年2月18日閲覧。
- ^ “田中正義の2番手…池田を支えた楽天沖原スカウト”. 日刊スポーツ. (2018年4月16日) 2018年12月22日閲覧。
- ^ “楽天・池田隆英投手 本領発揮へ準備万端/2年目の成長”. 週刊ベースボール (2018年3月26日). 2018年12月22日閲覧。
- ^ a b “楽天池田「絶対楽させたい」病明け両親へ捧ぐ初勝利(1)”. 日刊スポーツ (2018年4月16日). 2018年12月22日閲覧。
- ^ “WLでMVPの楽天池田、好調要因は「ピータン」?”. 日刊スポーツ (2018年12月18日). 2018年12月22日閲覧。
- ^ “楽天、戦力外の森、池田、福山、耀飛と育成契約を発表 福山「死に物狂いで臨みたい」”. Full-Count (2019年11月19日). 2020年7月7日閲覧。
- ^ “楽天池田隆英と日本ハム横尾俊建の交換トレード発表”. 日刊スポーツ (2021年2月27日). 2021年2月27日閲覧。
- ^ “トレード | 2021年度公示”. 日本野球機構 (2021年3月3日). 2021年3月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年3月3日閲覧。
- ^ “【日本ハム】池田隆英、3試合で計10回無失点 開幕ローテ入り確実”. スポーツ報知 (2021年3月20日). 2021年9月12日閲覧。
- ^ “日本ハム・池田、古巣相手に粘投も…バックの拙守から崩れ5回4失点”. BASEBALL KING (2021年3月28日). 2021年9月12日閲覧。
- ^ “日本ハム池田隆英1094日ぶりの白星 故障&食物アレルギー乗り越え”. 日刊スポーツ (2021年4月13日). 2021年9月12日閲覧。
- ^ “日本ハムの連勝は「3」でストップ 池田7回2失点も打線の援護なく3敗目”. BASEBALL KING (2021年4月29日). 2021年9月12日閲覧。
- ^ “日本ハム先発バーヘイゲン3回無失点で予定通り降板「状態はいい方へ」”. 日刊スポーツ (2021年8月15日). 2021年9月12日閲覧。
- ^ “鷹が継投で無安打無得点試合達成も引き分けに。プロ初先発のスチュワート・ジュニアは5回0封”. パ・リーグ.com (2021年8月15日). 2021年9月12日閲覧。
- ^ “日本ハム・池田 3回途中3失点降板10敗目「序盤で降板して申し訳ない」”. Sponichi Annex (2021年9月15日). 2021年11月3日閲覧。
- ^ “26日のプロ野球公示 日本ハムが引退出場の谷口雄也、阪神は江越大賀を登録”. Full-Count (2021年10月26日). 2021年11月3日閲覧。
- ^ “2021年度 パシフィック・リーグ 【敗北】 リーダーズ(投手部門)”. 日本野球機構. 2021年11月3日閲覧。
- ^ “日本ハム・池田 移籍1年目で3勝、1050万円アップ 応援大使就任の根室市をPR”. スポーツニッポン (2021年12月4日). 2022年1月29日閲覧。
- ^ “【日本ハム】連敗を4でストップ 池田隆英が札幌ドームで初勝利”. スポーツ報知 (2021年6月12日). 2021年9月15日閲覧。
- ^ “池田剛腕 最速156キロ ドーム3度目 本拠地初勝利”. 北海道新聞 (2021年6月13日). 2021年9月15日閲覧。
- ^ “【日本ハム】池田隆英「お股ニキフォーク」で開幕ローテ急浮上”. スポーツ報知 (2021年3月14日). 2021年9月12日閲覧。
- ^ a b “楽天池田「絶対楽させたい」病明け両親へ捧ぐ初勝利(2)”. 日刊スポーツ (2018年4月16日). 2018年12月22日閲覧。
- ^ “「頼む!指名を」ドラフト特番の舞台裏 創価大・田中生出演予定”. スポーツニッポン (2016年10月20日). 2017年5月9日閲覧。
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- 個人年度別成績 池田隆英 - NPB.jp 日本野球機構
- 選手の各国通算成績 Baseball-Reference (Japan)、The Baseball Cube
- 52 池田 隆英 選手名鑑 - 北海道日本ハムファイターズオフィシャルサイト
- 池田隆英 (@ikeda_takahide) - Instagram