生田目翼
北海道日本ハムファイターズ #13 | |
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基本情報 | |
国籍 |
![]() |
出身地 | 茨城県常陸大宮市 |
生年月日 | 1995年2月19日(28歳) |
身長 体重 |
176 cm 88 kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 右投右打 |
ポジション | 投手 |
プロ入り | 2018年 ドラフト3位 |
初出場 | 2019年6月1日 |
年俸 | 900万円(2024年)[1] |
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) | |
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この表について
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生田目 翼(なばため つばさ、1995年2月19日 - )は、茨城県常陸大宮市出身のプロ野球選手(投手)。右投右打。北海道日本ハムファイターズ所属。
経歴[編集]
プロ入り前[編集]
常陸大宮市立村田小学校3年から常陸大宮リトルで硬式野球を始め、投手兼捕手で4番を務めた。常陸大宮市立第二中学校では軟式野球部に所属し、内野手を経て、2年秋からはエースで3番を打っていた。
水戸工業高等学校では1年秋から4番・遊撃手、2年秋からはエースとして県8強、3年夏も県8強に進出したが甲子園出場はできなかった。

流通経済大学では1年春から救援でベンチ入り。 翌2年春のリーグ戦でエースの座を獲得し、4勝3敗、防御率2.59で投手十傑入りを果たす。田中正義と投げ合った創価大学1回戦では2安打4四死球1対0の完封勝利を記録した。以降は主に先発1番手としてチームを引っ張り、計39戦(先発29)で17勝8敗の実績を残した。 2年秋は15試合中10試合で最多の71.2回(61奪三振)と奮闘を見せ、共栄大学1回戦で9者連続を含む14奪三振、4安打5四死球、5対0完封の力投を演じた。3年春は6勝(5完投)0敗,防御率2.65でMVPなど2冠を受賞し15季ぶりのリーグ優勝に貢献、そして第64回全日本大学野球選手権大会で29年ぶりとなる準優勝を達成した。3年秋はシーズン中に右肘を痛め、翌4年春は右肩痛を発症し登板できなかった。尚、3年秋の関東地区大学野球選手権大会には指名打者で出場。しかし4年秋途中で復帰し、高千穂大学戦で1年ぶりの完投勝利を挙げた。その後、プロ志望届を提出していたが、2016年10月20日に行われたプロ野球ドラフト会議では指名漏れとなった。ドラフト会議前に「地元に戻って公務員になりたい。野球を続けるのは大学まで」と発言したため、当時はマスコミ関係者だけでなく多くの野球ファンが驚いたという。生田目本人は後に、当時の自分は自信が全くなく、プロ入りするという選択肢はあまりにも現実的ではないと考えていたためと上記の発言の意図について説明している[2]。
日本通運では元北海道日本ハムファイターズの武田久投手兼任コーチから主にマウンドでの心構えや制球面等の指導を受け、投球の幅を広げた。そして1年目に7月の都市対抗で抑えとして公式戦デビューし、11月の選手権でも登板した。2年目は先発投手を担い、6月の都市対抗予選・新日鐵住金かずさマジック戦で4安打初完封を記録した。
2018年10月25日に行われたドラフト会議では、北海道日本ハムファイターズが3位で指名し[3]、11月16日に契約金6000万円、年俸1000万円(金額は推定)で仮契約を結んだ[4]。背番号は13。
日本ハム時代[編集]
2019年6月1日のオリックス・バファローズ戦でプロ初登板初先発を果たしたが、2回4失点で降板した[5]。8月21日に中継ぎとして一軍へ昇格するも[6]、9月7日に出場選手登録を抹消され[7]、ルーキーイヤーは一軍で4試合(1先発)に登板して0勝1敗・防御率7.88という成績であった。オフに現状維持となる推定年俸1000万円で契約を更改した[8]。
2020年は7月7日に中継ぎとして出場選手登録をされたが、結果を残せず同13日に登録抹消[9]。その後は二軍調整が続き、約4か月ぶりの一軍登板となった11月2日の埼玉西武ライオンズ戦に先発したが、5回3失点(自責点2)で敗戦投手となった[10]。この年は3試合(1先発)の登板で0勝1敗・防御率7.50という成績に終わり、オフに80万円減となる推定年俸920万円で契約を更改した[11]。
2021年は開幕から二軍生活が続いたものの、イースタン・リーグでは19試合の登板で4勝6敗、チーム最多の90イニングを投げて規定投球回に到達[12]。防御率2.30を記録し、最優秀防御率に輝くと[13]、10月19日に一軍へ昇格し、同日の西武戦でシーズン初登板初先発。6回1失点の好投でプロ初勝利を挙げた[14]。ただ、チーム事情で登板機会が無くなったため同24日に登録抹消となり[15]、この年の一軍登板は1試合のみであった。オフに20万円減となる推定年俸900万円で契約を更改した[16]。
2022年は開幕を二軍で迎え、イースタン・リーグでは6試合の先発登板で防御率3.96という成績ながら[17]、全選手を一度は一軍で起用するという新監督・BIGBOSSの方針もあり[18]、5月6日の西武戦でシーズン初登板初先発[17]。自己最速タイとなる155km/hを計測するなど、5回1/3を2失点と試合を作ったものの[19]、打線の援護に恵まれず敗戦投手となった[20]。同18日のオリックス戦でも一軍での先発機会を得たが[21]、4回2/3を3失点で降板し[22]、翌日に出場選手登録を抹消された[23]。その後の一軍昇格は果たせずにシーズンを終え、この年は2試合の先発登板で0勝1敗・防御率3.60という成績であった[24]。オフに現状維持となる推定年俸900万円で契約を更改した[25]。
2023年は6月14日に出場選手登録[26]。5試合の登板で0勝1敗・防御率2.16を記録していたが[27]、7月28日に登録抹消となり[28]、そのまま二軍でシーズンを終えた。異例となった本拠地での秋季キャンプで11月11日に行われた紅白戦[29][30]に登板し、2回無失点に抑えると、BIGBOSS改め新庄剛志監督から来季の先発起用が明言された[31]。
選手としての特徴[編集]
日本通運時代(2017 - 2018年)のコーチであった武田久が2023年シーズン終了後に日本ハムの一軍投手コーチに就任し、5年ぶりに生田目の投球を見ると、「何か僕の知っている時のイメージとちょっと違って。ボールを動かす感じのピッチャーになっていたので[32]」と話したように、スライダー・カットボール[33]・ツーシーム・フォーク[34]・カーブ[35]と多彩な変化球で打者の芯を外す投球スタイル。ストレートの最速は156km/h[注 1]を計測している。
人物[編集]
愛称は「ちゃんつー」[37]。
日本ハム入団前の記事によると、「公務員志望」発言とは裏腹に生真面目過ぎるほど礼儀正しい人物であり、取材の席につく際にはしっかりとした挨拶を行い、こちら側から声をかけるまで着座しないで待っていた[2]。
日本通運でバッテリーを組んでいた捕手の木南了に話を聞いても「しっかりと自分の意思を持っているピッチャー」と彼を称賛していたほどであった[2]。
2023年オフに一般女性との結婚を発表する。[38]
詳細情報[編集]
年度別投手成績[編集]
年 度 |
球 団 |
登 板 |
先 発 |
完 投 |
完 封 |
無 四 球 |
勝 利 |
敗 戦 |
セ 丨 ブ |
ホ 丨 ル ド |
勝 率 |
打 者 |
投 球 回 |
被 安 打 |
被 本 塁 打 |
与 四 球 |
敬 遠 |
与 死 球 |
奪 三 振 |
暴 投 |
ボ 丨 ク |
失 点 |
自 責 点 |
防 御 率 |
W H I P |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2019 | 日本ハム | 4 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | .000 | 39 | 8.0 | 10 | 2 | 4 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 10 | 7 | 7.88 | 1.75 |
2020 | 3 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | .000 | 29 | 6.0 | 9 | 1 | 3 | 0 | 0 | 5 | 2 | 0 | 6 | 5 | 7.50 | 2.00 | |
2021 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1.000 | 22 | 6.0 | 1 | 0 | 3 | 0 | 1 | 5 | 0 | 0 | 1 | 1 | 1.50 | 0.67 | |
2022 | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | .000 | 41 | 10.0 | 7 | 0 | 4 | 0 | 1 | 7 | 0 | 0 | 5 | 4 | 3.60 | 1.10 | |
通算:4年 | 10 | 5 | 0 | 0 | 0 | 1 | 3 | 0 | 0 | .250 | 131 | 30.0 | 27 | 3 | 14 | 0 | 2 | 19 | 2 | 0 | 22 | 17 | 5.10 | 1.37 |
- 2022年度シーズン終了時
年度別守備成績[編集]
年 度 |
球 団 |
投手 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
試 合 |
刺 殺 |
補 殺 |
失 策 |
併 殺 |
守 備 率 | ||
2019 | 日本ハム | 4 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1.000 |
2020 | 3 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1.000 | |
2021 | 1 | 2 | 2 | 0 | 1 | 1.000 | |
2022 | 2 | 1 | 2 | 0 | 0 | 1.000 | |
通算 | 10 | 4 | 5 | 0 | 1 | 1.000 |
- 2022年度シーズン終了時
記録[編集]
- 初記録
- 初登板・初先発登板:2019年6月1日、対オリックス・バファローズ10回戦(京セラドーム大阪)、2回4失点で勝敗つかず
- 初奪三振:同上、2回裏に大城滉二から空振り三振
- 初勝利・初先発勝利:2021年10月19日、対埼玉西武ライオンズ23回戦(メットライフドーム)、6回1失点
背番号[編集]
- 13(2019年 - )
脚注[編集]
注釈[編集]
出典[編集]
- ^ “日本ハム - 契約更改 - プロ野球”. 日刊スポーツ. 2022年11月22日閲覧。
- ^ a b c あの「公務員志望」発言から3年。ドラフト候補 日本通運・生田目翼の現在地 SPAIA 2018 10/2 07:00 (2021年9月29日閲覧)
- ^ “日本ハム3位生田目、武田久コーチの制球指導に感謝”. 日刊スポーツ (2018年10月25日). 2021年9月2日閲覧。
- ^ “日本ハム3位生田目が仮契約「見たことがない金額」”. 日刊スポーツ (2018年11月16日). 2021年9月2日閲覧。
- ^ “日本ハム生田目「雰囲気違う」プロ初先発2回4失点”. 日刊スポーツ (2019年6月1日). 2020年3月24日閲覧。
- ^ “ソフトバンク柳田ら登録、中日平田抹消/21日公示”. 日刊スポーツ (2019年8月21日). 2021年10月19日閲覧。
- ^ “【セ・パ公示】日本ハム・堀瑞、淺間を登録 生田目、上原が抹消”. スポーツ報知 (2019年9月7日). 2021年10月19日閲覧。
- ^ “日本ハム・生田目、現状維持でサイン 即戦力期待も…「来年は実力発揮できるよう”. デイリースポーツ (2019年11月18日). 2021年3月28日閲覧。
- ^ “【13日の公示】DeNA、オースティンを抹消 西武・与座、オリックス・山崎勝も”. Sponichi Annex (2020年7月13日). 2021年10月19日閲覧。
- ^ “日本ハム生田目が初先発5回3失点「制球面で課題」”. 日刊スポーツ (2020年11月2日). 2021年10月19日閲覧。
- ^ “日本ハム生田目80万円減「下げられて当たり前」”. 日刊スポーツ (2020年12月7日). 2021年3月28日閲覧。
- ^ “2021年度 北海道日本ハムファイターズ 個人投手成績(イースタン・リーグ)”. 日本野球機構. 2021年10月19日閲覧。
- ^ “イースタン・リーグ全日程終了 西武ドラ1渡部が“2冠”、日本ハム清宮は本塁打王に”. Full-Count (2021年10月3日). 2021年10月19日閲覧。
- ^ “日本ハム3年目の生田目翼プロ初勝利「野球やっていて良かった」6回1失点”. 日刊スポーツ (2021年10月19日). 2021年10月19日閲覧。
- ^ “【24日の公示】ヤクルト中継ぎ強化で吉田大喜、巨人が引退表明の大竹登録”. Sponichi Annex (2021年10月24日). 2022年2月15日閲覧。
- ^ “日本ハム・生田目、美容エステ始めた 新庄監督の“身だしなみ指令”を受け「これから通ってみようかな」”. Sponichi Annex (2021年11月26日). 2022年2月15日閲覧。
- ^ a b “【6日プロ野球見どころ】今季初登板初先発のDeNA今永 マツダでは4勝1敗と好相性”. Sponichi Annex (2022年5月6日). 2023年2月19日閲覧。
- ^ “【日本ハム】ビッグボス新庄監督、「選手全員」を一回は1軍起用「約束します」 ツイッターで”. スポーツ報知 (2021年11月5日). 2023年2月19日閲覧。
- ^ “【日本ハム】生田目翼、今季初先発で6回途中2失点も白星はならず「(6回)先頭の四球が全て」”. スポーツ報知 (2022年5月6日). 2023年2月19日閲覧。
- ^ “2022年5月6日 【公式戦】 試合結果 (埼玉西武vs北海道日本ハム)”. 日本野球機構. 2023年2月19日閲覧。
- ^ “【日本ハム】生田目翼、今季初勝利でビッグボスに美顔器おねだり?「欲しい」”. 日刊スポーツ (2022年5月17日). 2023年2月19日閲覧。
- ^ “日本ハム・生田目、今季初勝利ならず 4回まで1安打投球も5回に崩れた…3連打で3失点”. Sponichi Annex (2022年5月18日). 2023年2月19日閲覧。
- ^ “【19日の公示】楽天・涌井は右手中指骨折、ソフトB・上林は右アキレス腱断裂で抹消 長期離脱へ”. Sponichi Annex (2022年5月19日). 2023年2月19日閲覧。
- ^ “2022年度 北海道日本ハムファイターズ 個人投手成績(パシフィック・リーグ)”. 日本野球機構. 2023年2月19日閲覧。
- ^ “日本ハム・古川裕は300万円増 今季36試合出場”. サンスポ (2022年11月25日). 2023年2月19日閲覧。
- ^ “DeNA森敬斗、ロッテ沢村拓一、西武岸潤一郎ら登録 桑原将志、林琢真ら抹消/14日公示”. 日刊スポーツ (2023年6月14日). 2023年11月11日閲覧。
- ^ “2023年度 北海道日本ハムファイターズ 個人投手成績(パシフィック・リーグ)”. 日本野球機構. 2023年11月11日閲覧。
- ^ “阪神才木浩人、DeNA藤田一也ら抹消、巨人坂本勇人、オリックス紅林弘太郎ら登録/28日公示”. 日刊スポーツ (2023年7月28日). 2023年11月11日閲覧。
- ^ “エラーを減らせ! 日本ハムが新球場の芝対策で異例のキャンプ”. 朝日新聞DIGITAL (2023年11月1日). 2023年11月11日閲覧。
- ^ “日本ハム・新庄監督 投手陣に指令「ゴロを打たせろ」11日に異例の紅白戦 守備特化キャンプの成果確認”. デイリースポーツ (2023年11月9日). 2023年11月11日閲覧。
- ^ “日本ハム・生田目翼が紅白戦MVPに 新庄監督は高評価「来年は先発でいってもらう」”. サンスポ (2023年11月11日). 2023年11月11日閲覧。
- ^ “【一問一答】新任の武田久コーチ 「基本はストライクゾーンで勝負していくことが大事」”. 道新スポーツ (2023年11月1日). 2023年11月3日閲覧。
- ^ “日本ハム生田目、2軍戦で7回3失点「上々かな」”. 日刊スポーツ (2019年8月11日). 2023年11月3日閲覧。
- ^ “日本ハム・生田目、今季初勝利ならず 4回まで1安打投球も5回に崩れた…3連打で3失点”. Sponichi Annex (2022年5月18日). 2023年11月3日閲覧。
- ^ “日本ハム3位生田目、武田久氏カーブ武器に1軍照準”. 日刊スポーツ (2018年11月17日). 2023年11月3日閲覧。
- ^ “2023年7月17日 西武 vs 日本ハム 一球速報”. スポーツ報知. 2023年11月3日閲覧。
- ^ “《FIGHTERS GIRLS SERIES 2022》ファイターズ推し選手権―推しは宝物―推しナイン決定&ニックネーム発表”. 北海道日本ハムファイターズ. 2023年6月25日閲覧。
- ^ “生田目翼投手入籍のお知らせ”. 北海道日本ハムファイターズ. 2023年11月26日閲覧。
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- 個人年度別成績 生田目翼 - NPB.jp 日本野球機構
- 選手の各国通算成績 Baseball-Reference (Japan)、The Baseball Cube
- 13 生田目 翼 選手名鑑 - 北海道日本ハムファイターズオフィシャルサイト
- 生田目翼 (@nabatsta_official13) - Instagram