江越大賀

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江越 大賀
阪神タイガース #25
2015T25.jpg
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 長崎県南島原市
生年月日 (1993-03-12) 1993年3月12日(25歳)
身長
体重
182 cm
82 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 外野手
プロ入り 2014年 ドラフト3位
初出場 2015年4月2日
年俸 1,600万円(2018年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

江越 大賀(えごし たいが、1993年3月12日 - )は、阪神タイガースに所属する長崎県南島原市出身のプロ野球選手外野手)。本来は右打者で、2018年シーズンには右投両打として登録されたが、オープン戦の期間中から再び右打ちへ専念している(詳細後述)。

経歴[編集]

プロ入り前[編集]

慈恩寺小学校2年からソフトボールを始める[2]西有家中学校では軟式野球部に所属[2]海星高校時代には春夏共に阪神甲子園球場での全国大会に出場できなかったこともあり[2]プロ志望届は提出せず駒澤大学の法学部法律学科に進学した。

駒澤大学時代には、1年時の春から東都大学野球のリーグ戦に出場。2年春、3年秋、4年秋には外野手部門でベストナインに選ばれた[2][3]。3年時には、日米大学野球で日本代表入り[4]。4年時の秋季リーグ戦では、.357と高い打率を記録する[5]とともに、チームの2001年秋季以来の26季振り優勝および、1994年以来の勝ち点5による完全優勝に貢献した[6]。在学中には、リーグ戦で通算96試合に出場。打率.236、11本塁打、42打点、16盗塁という成績を残した。

2014年のNPBドラフト会議で、阪神タイガースから3巡目で指名。契約金6,000万円、年俸1,000万(金額は推定)という条件で入団した[7][8]。さらに、この年限りで広島東洋カープへ復帰した大学の先輩・新井貴浩がつけていた背番号25の継承となった[9]。なお、指名後の11月14日から開催された第45回明治神宮野球大会には、東都大学野球連盟代表として出場[10]。決勝戦で2打点を挙げるなどの活躍によって、駒澤大学の大会13年振りの優勝に貢献した[10]

プロ入り後[編集]

2015年には、4月7日の対横浜DeNAベイスターズ戦(阪神甲子園球場)において、代打でプロ初安打を記録。同月28日の対東京ヤクルトスワローズ戦(甲子園)に「7番・中堅手」としてスタメンに起用されると、2回裏の第1打席(通算18打席目)で、成瀬善久からプロ初本塁打(3点本塁打)を放った。阪神の新人選手による一軍公式戦での初本塁打としては、1969年田淵幸一に次ぐ球団史上2位の早さで、甲子園で放った事例は2004年鳥谷敬以来[11]であった。一軍公式戦全体では、7月下旬に2試合連続本塁打を放つ[12]など、通算56試合の出場で5本塁打をマーク。チームのシーズン3位で迎えた読売ジャイアンツ(巨人)とのクライマックスシリーズ ファーストステージ東京ドーム)では、全3試合に「7番・中堅手」としてスタメンで起用されると、通算で8打数2安打1得点を記録した。

2016年には、4月3日の対DeNA戦(横浜スタジアム)でシーズン1号本塁打、次に打席へ立った7日の対巨人戦(東京ドーム)で2号本塁打を放った。4月8日の対広島東洋カープ戦(甲子園)に2番・中堅手としてシーズン初の公式戦スタメン出場を果たすと、1回裏の第1打席でソロ本塁打を放ったことによって、3試合にまたがる3打席連続本塁打を達成[13]。翌9日の同カードでも2番打者としてスタメンに起用されると、第1打席の黒田博樹からのソロ本塁打で、阪神では2009年クレイグ・ブラゼル以来、日本人選手としては当時の一軍監督・金本知憲の現役時代(2005年)以来の4試合連続本塁打を記録した[14]。しかし、4月下旬から21打席連続無安打を経験するなど調子を崩した[15]ため、5月上旬以降は一軍と二軍を往復。一軍公式戦では、通算72試合の出場で、打率.209ながら7本塁打を記録した。

2017年には、前年に続いて一軍と二軍を往復。一軍公式戦では28試合に出場したものの、プロ入り後初めて本塁打を放てず、打率も.077にとどまった。レギュラーシーズン2位で臨んだDeNAとのクライマックスシリーズ ファーストステージ(甲子園)では、代打や代走で全3試合に出場した。シーズン終了後の秋季キャンプ以降は、スイッチヒッターへの転向の視野に、左打ちの練習に取り組んだ[16]

2018年には、シーズン前に登録を右投右打から右投両打に変更したが、開幕を控えた3月中旬頃にスイッチヒッターを断念。再び右打ちに専念した[17]が、シーズンの大半を二軍で過ごした。ウエスタン・リーグの公式戦では、開幕から主に1番打者として88試合に出場する[18]とともに、リーグの最終規定打席へ到達。打率は.212ながら、リーグ2位の15本塁打・51得点、リーグ3位の25盗塁を記録する[19]ほどの活躍で、二軍の8年振りリーグ優勝・12年振りのファーム日本選手権制覇に貢献した。ちなみに、15本塁打のうち8本は、(2度にわたる2試合連続を含む)初回先頭打者本塁打であった[20]。一軍公式戦では、5月12日の対広島戦(マツダスタジアム)で自身2年振りの本塁打を放った[21]が、29試合の出場で打率が.150と低迷。前年に続いて試合の途中から出場することが多く、本塁打もこの1本だけにとどまった。

選手としての特徴[編集]

長崎県の海星高校時代から「3割、30本、30盗塁(トリプルスリー)を目指せる右のスラッガー」と評価されていた強打者で[5][22]、駒澤大学時代にも東都大学リーグ戦通算で11本塁打を記録。阪神入団後の一軍公式戦では、プロ初本塁打を記録した2015年の対ヤクルト戦から、出場3試合連続本塁打を記録した2016年の対広島戦(いずれも前述)まで、自身が本塁打を放った全8試合でチームを勝利に導いていた[14]

50メートル走で5秒8の俊足と、遠投120メートルの強肩を生かした守備範囲の広さも持ち味で[5]、NPBのドラフト会議で阪神から指名された際には「走・攻・守三拍子揃った中軸候補」との評価を受けていた。さらに、2016年から3年間阪神の一軍監督を務めた外野手出身の金本も、監督在任中に「江越の守備範囲は別格」と評価[23]。江越自身も、2016年のオフシーズンに阪神選手会を代表して『プロ野球No.1決定戦!バトルスタジアム』(読売テレビの制作で2017年1月に放送)へ出演した際に、「カミワザキャッチング」という競技での優勝によって「守備NO.1」との称号を得た。

その一方で、2015年10月から2年間二軍監督を務めていた掛布雅之からは、「チームで1、2を争うだけの身体能力がありながら、ボールとバットが当たらない」と指摘[24]平田勝男一軍チーフコーチからは、「練習だけ見たら3億円プレーヤー」と評価されるなど[25]、走攻守で高い能力を持ちながらも実戦で活かせていないことが課題になっている。その打開策として、2017年の秋季キャンプから、金本監督や片岡篤史一軍打撃コーチ(いずれも当時)の勧めで両打ちへ転向[16]。右打ちの長距離打者としては異例の試みだが、現役選手時代に左打者であった金本や片岡曰く、「江越は左で打った方が(右より)スイングが良い」(金本)[26]、「はっきり言って右打席では(ボールにバットが)当たらないので、左打ちへの挑戦を勧めた」(片岡)[27]とのことである。「(右打ちだけで臨んだこの年の)レギュラーシーズンでは打てなかった。スイッチヒッターへの転向が簡単でないことは分かっているが、自分の可能性が広がるのなら挑戦したい」と述べていた[28]。実際には、2018年のオープン戦序盤まで挑戦を続けたものの、中盤から再び右打ちに専念している。江越によれば、「左打ちへの挑戦自体は無駄ではなかったが、『一軍クラスの投手(から左打席で安打を放つこと)は厳しい』と感じた」という[17]

人物[編集]

祖父が読売ジャイアンツの大ファンで、本人も少年時代は松井秀喜、学生時代は長野久義に憧れていた[29]。「大賀」という名前の由来も、「土台のしっかりした人間になって欲しい」という願いが込められた「」と、「みんなに祝ってもらえる」という意味を持つ「」を、大工の実父が組み合わせたのに過ぎない。もっとも、名前の読み(たいが)が阪神のニックネーム(タイガース)を連想させることから、本人はドラフト会議で阪神から指名を受けた際に「阪神との縁を感じる」という喜びのコメントを寄せた[30]

5歳から中学1年までは空手もやっており、大会で優勝するなど身体能力の高さを見せていた[要出典]

駒澤大学時代には、白崎浩之戸柱恭孝今永昇太(いずれも卒業後にDeNAへ入団)とチームメイトだった。阪神でのチームメイトである梅野隆太郎岩貞祐太高山俊坂本誠志郎とは、大学時代にも同じ時期に日本代表へ選ばれていた縁で、当時から交流があったという。

実弟の海地は、大賀と同じく、外野手として海星高校でプレー。2年時の夏には、1学年先輩の永江恭平などと共に第93回全国高等学校野球選手権全国大会へ出場すると、東洋大学附属姫路高校との2回戦で原樹理から安打を放った。高校からの卒業後は、地元の三菱重工長崎でプレー。三菱日立パワーシステムズ横浜とのチーム統合後によって発足した三菱日立パワーシステムズでも、プレーを続けている。

詳細情報[編集]

年度別打撃成績[編集]

















































O
P
S
2015 阪神 56 176 168 21 36 8 3 5 65 16 2 0 0 0 6 0 2 64 0 .214 .250 .387 .637
2016 72 217 191 33 40 6 1 7 69 20 4 3 2 3 18 0 3 78 2 .209 .284 .361 .645
2017 28 18 13 3 1 0 0 0 1 0 1 0 0 0 3 0 2 5 0 .077 .333 .077 .410
NPB:3年 156 411 372 57 77 14 4 12 135 36 7 3 2 3 27 0 7 147 2 .207 .271 .363 .634
  • 2017年度シーズン終了時

年度別守備成績[編集]



外野












2015 阪神 51 98 1 3 0 .971
2016 60 97 0 2 0 .980
2017 14 3 0 0 0 1.000
通算 125 198 1 5 0 .975
  • 2017年度シーズン終了時

記録[編集]

初記録
その他記録

背番号[編集]

  • 25 (2015年 - )

登場曲[編集]

  • 「Watch out for this」 - Major Lazer (2015年)
  • 「Lean On」 - Major Lazer (2016年)
  • 「maestro」 - 九州男 (2017年)
  • 「Mama」 - Jonas Blue (2018年)

代表歴[編集]

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ 高木は3試合にまたいでの4打席連続。[31]

出典[編集]

  1. ^ 阪神 - 契約更改 - プロ野球.日刊スポーツ.2018年6月2日閲覧。
  2. ^ a b c d “駒大 26季ぶりV!江越涙の一発 天国の祖母に贈る”. スポーツニッポン. (2014年10月22日). http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2014/10/22/kiji/K20141022009143840.html 2014年11月10日閲覧。 
  3. ^ “今永3冠!江越、高橋亮も受賞し閉幕 ”. コマスポ. (2014年10月24日). http://www.komaspo.com/4909 2014年11月10日閲覧。 
  4. ^ “阪神ドラ3駒大・江越 “タイガービーム”で刺した”. スポーツニッポン. (2014年11月17日). http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2014/11/17/kiji/K20141117009297460.html 2014年11月20日閲覧。 
  5. ^ a b c “阪神3位】江越大賀 身体能力は新井以上!トリプル3目指す”. スポーツニッポン. (2014年10月22日). http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2014/10/22/kiji/K20141022009143840.html 2014年11月10日閲覧。 
  6. ^ “古豪駒大復活26季ぶりV41季ぶり完全V”. 日刊スポーツ. (2014年10月22日). http://www.nikkansports.com/baseball/news/p-bb-tp3-20141022-1385365.html 2014年11月10日閲覧。 
  7. ^ “阪神3位江越が仮契約「実感湧いてきた」”. 日刊スポーツ. (2014年11月26日). http://www.nikkansports.com/baseball/professional/draft/2014/news/f-bb-tp0-20141127-1401655.html 2014年11月28日閲覧。 
  8. ^ “3位江越と仮契約=プロ野球・阪神”. 時事通信社. (2014年11月26日). http://www.jiji.com/jc/c?g=spo_30&k=2014112700836 2014年11月28日閲覧。 
  9. ^ “ドラ3江越 駒大先輩・新井の「25」継承”. デイリースポーツ. (2014年11月25日). http://www.daily.co.jp/tigers/2014/11/25/0007531158.shtml 2014年12月8日閲覧。 
  10. ^ a b “駒大が13年ぶりV 江越千金2点打”. デイリースポーツ. (2014年11月19日). http://www.daily.co.jp/newsflash/baseball/2014/11/19/0007516185.shtml 2014年11月20日閲覧。 
  11. ^ 阪神江越プロ1号V弾! 夢じゃないよ日刊スポーツ 2015年4月29日配信
  12. ^ 岡田以来や!阪神・江越 球団35年ぶり新人2戦連発スポニチアネックス 2015年7月25日配信
  13. ^ 阪神江越が“3打席連続アーチ”の離れ業 金本監督も「褒めるしかない」フルカウント 2016年4月8日配信
  14. ^ a b 不敗神話止まった…虎・江越、4戦連発&美技も「勝たないと意味ない」サンケイスポーツ 2016年4月10日配信
  15. ^ 阪神江越21打席連続ノーヒットで二軍降格濃厚日刊スポーツ 2016年5月7日配信
  16. ^ a b 【阪神】江越、スイッチ挑戦 大和流でブレイク目指す”. スポーツ報知 (2017年11月18日). 2018年5月20日閲覧。
  17. ^ a b 江越 スイッチヒッター断念 右打席に専念も「無駄ではなかった」デイリースポーツ 2017年3月17日配信
  18. ^ “矢野チルドレン”阪神・江越、南国から快音便り!連敗止める決勝タイムリー”. サンケイスポーツニッポン (2018年10月20日). 2018年11月13日閲覧。
  19. ^ 2018年度 ウエスタン・リーグ ウエスタン・リーグリーダーズ(打撃部門)
  20. ^ 9月反攻には欠かせない 阪神 江越「6番・中堅」で初の先発起用”. スポーツニッポン (2018年9月1日). 2018年11月13日閲覧。
  21. ^ 阪神 江越 635日ぶりの一発「なんとか粘って…その結果、ホームランに」”. スポーツニッポン (2018年5月12日). 2018年11月13日閲覧。
  22. ^ “ドラフト戦線異常アリ! 2014年のキーワードは「外れ1位」(福岡ソフトバンク編)”. 内外タイムス. (2014年10月20日). http://npn.co.jp/article/detail/12081992/ 2014年11月10日閲覧。 
  23. ^ 阪神・江越の好捕に金本監督「別格の守備範囲」 サンケイスポーツ 2016年4月13日。
  24. ^ "掛布雅之氏、早実・清宮は「二軍で野球をやるタイプではない」"サンスポドットコム. (2017年10月18日) 2017年10月18日閲覧。
  25. ^ 阪神・平田チーフ、江越に痛烈メッセージ「練習だけ見たら3億円プレーヤー」 SANSPO.COM 2017年1月15日
  26. ^ 阪神・金本監督、左打ち挑戦の江越に「左の方がいいスイングしている」サンケイスポーツ 2017年11月10日配信
  27. ^ 阪神・江越 スイッチヒッターへ「可能性が広がるのなら挑戦したい」(3)サンケイスポーツ 2017年11月18日配信
  28. ^ 阪神・江越 スイッチヒッターへ「可能性が広がるのなら挑戦したい」(2)サンケイスポーツ 2017年11月18日配信
  29. ^ 阪神3位は江越大賀「虎に縁あった」日刊スポーツ 2014年10月23日配信
  30. ^ 虎ドラ3駒大・江越の“縁” 名前「タイガ」に込められた秘密産経ニュース 2014年12月7日
  31. ^ 阪神・江越 珍記録!3試合にまたいで3打席連発「やっと来たなと」.スポニチ Sponichi Annex 野球.2016年4月10日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]