ブリティッシュ・インヴェイジョン

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ビートルズのアメリカ到着の様子

ブリティッシュ・インヴェイジョンBritish Invasion、イギリスの侵略)とは、1960年代半ばにイギリスロックポップ・ミュージックをはじめとする英国文化がアメリカ合衆国を席巻し、大西洋の両岸で「カウンターカルチャー」が勃興した現象を指す言葉である[1][2]。 ブリティッシュ・インヴェイジョンを象徴するバンドとしては、ビートルズデイヴ・クラーク・ファイヴキンクスローリング・ストーンズハーマンズ・ハーミッツアニマルズなどがあげられる[3][4][5]

概要[編集]

バンドの多くはロックンロールR&Bをはじめとするアメリカの黒人音楽に強い影響を受けており、初期の作品はその模倣が多い。職業作曲家やバックバンド、管弦のオーケストレーションによらない自作自演スタイルをとるのも特徴である。アメリカの白人アイドルにはない雰囲気を醸し出し、これが社会的に変革の時代に突入せんとするアメリカのティーンエイジャーの心をつかんだ。

いきさつ[編集]

1960年代前半のアメリカはまだ白人と黒人の間に厚い壁があり、刺激的な黒人音楽を聴くのは一部の音楽好きだけで、大勢はロックンロールのブームが終息した後の白人アイドルによる甘く健全なポップスを聴いていた。ロックンロールや黒人音楽をかけないラジオ局もまだ多く、たとえ黒人アーティストが大ヒットを出しても黒人である以上決してメインストリームにはなれなかった時代である。

白人が黒人音楽を模倣し、不良イメージで大成功を収めた元祖はエルヴィス・プレスリーだが、徴兵後1960年以降のエルヴィスは映画契約に拘束されコンサートツアーも行えず、レコーディングのほとんどを映画のサウンドトラック用の楽曲が占めるようになり、またエルヴィスと同時期に活躍したロックンロールのスターたちも事故死やスキャンダルで姿を消していたため、新しいスターの登場が待ち望まれていた。そこへ周到なプロモーション戦略のもと、1964年2月にビートルズがアメリカに上陸し、大成功を収める。これを機にイギリスのバンドが続々とアメリカに進出し、3年ほどに渡って全米のヒットチャートを席巻、そのブームは世界中に広まった。また彼らの音楽はビートルズの出身地にちなんでマージービートブリティッシュビートとも呼ばれた。

出典[編集]

  1. ^ Ira A. Robbins. “British Invasion (music) - Britannica Online Encyclopedia”. Britannica.com. 2011年1月18日閲覧。
  2. ^ James E. Perone (2004). Music of the Counterculture Era. Greenwood Publishing Group. pp. 22–. ISBN 978-0-313-32689-9. https://books.google.com/books?id=6dw1soxFdm8C&pg=PA22. 
  3. ^ Unterberger, Richie. “The Dave Clark Five - Biography - AllMusic”. AllMusic. 2018年9月8日閲覧。
  4. ^ Stephen Thomas Erlewine. “The Kinks - Music Biography, Streaming Radio and Discography - AllMusic”. AllMusic. 2018年9月8日閲覧。
  5. ^ Perone, James E. Mods, Rockers, and the Music of the British Invasion. Westport, CT: Praeger,2009. Print.

関連項目[編集]