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スムーズジャズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
スムーズジャズ
Smooth Jazz
様式的起源 フュージョン
ポップ・ミュージック
リズム・アンド・ブルース
文化的起源 1970年代アメリカ合衆国
使用楽器 サクソフォーンギターピアノトランペットシンセサイザーエレクトリックベースドラムス
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スムーズジャズ: Smooth Jazz)は、ジャズのサブジャンル。フュージョンから派生したジャンルであり、即興演奏よりもリズムグルーヴが重視され、洗練された側面が強調されている[1][2]シンセサイザーファンク調のリズムおよびベース、しなやかなギタートランペットアルト・サックスまたはソプラノ・サックスが主に使用される[1]

ハード・バップのような理知的な雰囲気や、ソウル・ジャズやグルーヴ系のような泥臭さのあるファンクの要素はなく、主張しすぎない滑らかな演奏がなされ、個々のパートよりも全体的なサウンドの響きが重視される[1]

フュージョンとともに「コンテンポラリー・ジャズ」に含まれることがあり、AORなどとともに「NAC(ニュー・アダルト・コンテンポラリー)」に含まれることがある[3][4][5]。日本ではスムースジャズとも発音・表記される[3][4]

歴史

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1970年代半ばのアメリカでジャズとイージーリスニングに軽快なR&Bを組み合わせた音楽がフュージョンに取って代わる形で登場[1][6][4]。フュージョンに見られるような即興演奏における「冒険的な試み」を避け、メロディの構成を重視するといった特徴があった[1][6]。当初は「スムーズ・ラジオ」として認知されていたが、1980年代に入ってから「スムーズ・ジャズ」と称されるようになる[7]。「スムーズ・ジャズ」という名称は、1980年代後半に行われたラジオ局のマーケティング活動として行われたフォーカスグループにおいて、参加者の1人が「スムーズ・ジャズ」という言葉を考案し、それがそのまま定着したもの[8][9]

スムーズ・ジャズの先駆けとなる作品として、ヒュー・マセケラの「Grazing in the Grass」(1968年)、ボブ・ジェームスの「Nautilus」(1974年)、グローヴァー・ワシントン・ジュニアの「Mister Magic」(1975年)などが挙げられ、スムーズ・ジャズ初期のヒット作としてはジョージ・ベンソンの「Breezin'」(1976年)、チャック・マンジョーネの「Feels So Good」(1977年)[10]ボビー・コールドウェルの「What You Won't Do for Love」(1978年)、スパイロ・ジャイラの「Morning Dance」(1979年)[11]、グローヴァー・ワシントン・ジュニアとビル・ウィザースが共演した「Just the Two of Us」(1981年)が挙げられる。

1980年代から1990年代にかけては、アニタ・ベイカーシャーデーアル・ジャロウ、グローヴァー・ワシントン・ジュニア、ケニー・Gなどが数々のヒット曲を発表し、スムーズ・ジャズの人気を高めた[12][13][4]

一般的にスムーズ・ジャズは遅めのテンポであり、BPMがおよそ90から105となっている。プログラムされたリズムやパッド音、サンプリング音などで構成されたバッキング・トラックの上にリードとなるメロディ楽器が重ねられ、メロディ楽器はソプラノサックスとテナーサックスが最も人気があり、ギターがそれに次ぐ。

ケニー・Gが1992年に発表したアルバム『ブレスレス』はケニー・Gの人気絶頂期を迎えた作品であった一方で、その「味気ない」サウンドに対する批判が目立つようにもなった[7]。音楽評論家のジョージ・グラハムは、「ケニー・Gのようなミュージシャンのいわゆる『スムースジャズ』サウンドには、1970年代の全盛期におけるフュージョンシーンの最高峰を特徴づけていた情熱と創造性が全くない」と評した。

「スムーズ・ジャズ」はラジオの放送フォーマットとして人気を博し、1980年代から1990年代にかけての隆盛を経て、2000年代初頭には徐々に衰退した[4]。2009年までにはアメリカの多くの放送局が「スムーズ・ジャズ」のフォーマット採用を取りやめている[14]

主なミュージシャン

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※出典[1]

コンピレーション・アルバム

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2020年から2023年にかけて、音楽ライターの中田利樹が選曲したスムーズ・ジャズのコンピレーション・アルバムのシリーズがタワーレコード限定で発売された[15]

発売日タイトル規格品番
2020年7月15日 WQCP-1614[16]
2021年7月9日 PROZ-1135[17]
2022年5月25日 WQCP-1626[18]
2023年12月20日 SIC7-30000[19]

主なレーベル

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脚注

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  1. 1 2 3 4 5 6 Smooth Jazz Music Genre Overview (英語). AllMusic. 2026年7月13日閲覧。
  2. “The Roots of Smooth” (英語). 2018年4月24日時点のオリジナルよりアーカイブ. 2026年7月14日閲覧.
  3. 1 2 ジャズのジャンルガイド<歴史、特徴、代表曲を紹介>(後編)”. Audio-Technica (2025年7月13日). 2026年7月13日閲覧。
  4. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 Smooth Jazz Vibes THE SAX vol.56 特集”. THE SAX ONLINE. pp. 1-5. 2026年7月13日閲覧。
  5. contemporary jazz (英語). dictionary.cambridge.org (2026年7月8日). 2026年7月13日閲覧。
  6. 1 2 Fusion”. AllMusic. 2011年2月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年10月7日閲覧。
  7. 1 2 ジョイア, テッド『The History of Jazz』Oxford University Press、2011年5月9日、337頁。ISBN 9780195399707
  8. Marshall, Colin (July 6, 2023). “The Rise and Fall of Smooth Jazz”. The New Yorker.
  9. Network, Smooth Jazz (2025年1月16日). Allen Kepler Celebrates 40 Years in Smooth Jazz (英語). Smooth Jazz Network. 2025年7月4日閲覧。
  10. (英語) Chuck Mangione: Feels So Good Tracks & Reviews | AllMusic 2026年7月10日閲覧。
  11. (英語) Spyro Gyra - Morning Dance, (1979) 2026年7月10日閲覧。
  12. Larson, Thomas (2002). History and Tradition of Jazz. Kendall Hunt. p. 188. ISBN 9780787275747
  13. EVENTS | Smooth Jazz New York (英語). Smooth Jazz New York. 2026年7月10日閲覧。
  14. Layman, Will (2014年9月22日). Jazz of the '00s: Jumping Past the Great Divide » PopMatters (英語). 2026年7月13日閲覧。
  15. “タワレコ発!アメリカのスムース・ジャズ系ラジオ局の定番の楽曲を集めたコンピレーション第4弾。超人気曲から、隠れ名曲までをCD2枚に凝縮した『Night Breeze - AOR AGE Smooth Jazz Collection』 - TOWER RECORDS ONLINE”. 2026年4月13日時点のオリジナルよりアーカイブ. 2026年7月14日閲覧.
  16. Afterglow AOR AGE Smooth Jazz Collection<タワーレコード限定>”. TOWER RECORDS ONLINE. 2026年7月14日閲覧。
  17. Nightfall AOR AGE Smooth Jazz Collection<タワーレコード限定>”. TOWER RECORDS ONLINE. 2026年7月14日閲覧。
  18. Morning Glory - AOR AGE Smooth Jazz Collection<タワーレコード限定>”. TOWER RECORDS ONLINE. 2026年7月14日閲覧。
  19. Night Breeze - AOR AGE Smooth Jazz Collection<タワーレコード限定>”. TOWER RECORDS ONLINE. 2026年7月14日閲覧。