青島文化教材社

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株式会社 青島文化教材社
AOSHIMA BUNKA KYOZAI CO.,LTD.
種類 株式会社
市場情報 非上場
略称 アオシマ
本社所在地 日本の旗 日本
420-0922
静岡市葵区流通センター12番3号
設立 1961年11月 有限会社として。
創業は1935年「青島模型飛行機」として。
業種 製造業
法人番号 2080001000056 ウィキデータを編集
事業内容 プラスチックモデル、トイホビー等の製造・販売及び 教材、教具等の企画販売
代表者 代表取締役  青嶋 典生
資本金 16,600,000円
外部リンク 青島文化教材社
特記事項:1989年6月16日 株式会社に組織変更
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青島文化教材社社屋

青島文化教材社 (あおしまぶんかきょうざいしゃ) とは、日本の模型メーカーである。

概要

1935年に青島次郎が創業した「青島模型飛行機」を前身とする模型プラモデルメーカーである。静岡県静岡市葵区に本社を置き、静岡模型教材協同組合に所属する。キャッチフレーズは「創造のプラモデル」、商標はアオシマ

創造のプラモデル

アオシマでは一貫してユーザーを楽しませる、子供たちにプラモデルで遊んでもらうことを主眼におき商品開発を行なっている。しかしながら初期ウォーターラインシリーズでの考証不足による金型製造技術の低さや、人気TV作品に登場するメカによく似た製品を発売する、暴走族車両を模型化 (詳細は後述) するなど、かつては同業他社と比較し一歩下がった位置に存在した。また「合体」シリーズの存在も影響している。

「合体」シリーズではアニメ・特撮作品では考えられない分割やデザインの商品を生み出した。忠実に作品世界を再現しようとするスケールモデルの世界では、こうしたメーカーサイドが提案する「遊び」は道を外れている、とみなされる場合があった。

しかし、余った部品を組み合わせて自分だけのメカを作る「合体」シリーズの有形ブロック遊びは、タカラマグネモシリーズなどにも共通する、ユーザーに好まれる遊びであることは事実である。アオシマのキャッチフレーズだった「創造のプラモデル」はプラモデルを通した遊びを追求した結果生まれた理念でもあった。

逆説的に言えば、上位メーカーと違い型や業界のセオリーに囚われない自由な発想の商品をリリースできるのが強みとも言え、他社にはできない、挑戦的な新ジャンル・新シリーズを度々発表し話題をさらっており、「ユニーク商品の常連」として知られている[1]

沿革

1923年から飛行家として活躍した青島次郎は、1926年に飛行家を廃業した後も飛行機への愛着を捨てきれず、1932年から動力付き模型飛行機を発売し1935年に「青島模型飛行機」を創業する。

1940年から日本軍と文部省の主導で模型飛行機は教材として正式な教育課程に組み込まれ、一気に需要が拡大する。終戦後、「青島文化教材研究所」として再出発したもののGHQへの配慮から1949年まで休眠会社状態となる。

1950年から模型飛行機の発売を開始し、1961年には有限会社に改組した。これ以降プラモデルの開発に着手し、最初のプラモデルとして1961年に『スピードボート・ブルーバード』を発売。黄色い流線型の航空機風高速ボードで、SF風味のオリジナル商品だった。また1962年には海外SF人形劇スーパーカー』の商品化も無版権であるが行なっている。その後人気作品の登場メカによく似たSFメカのプラモを次々と発売、スケールモデルと並ぶ人気シリーズとなった。

1969年にアポロ11号を含む「アポロシリーズ」を展開、版権料の必要ないキットだったこと、人類初の月着陸ということで客層を選ばなかったことなどから大ヒットを記録、第4回モデル大賞のフロンティア賞を受賞している。1971年からはウォーターラインシリーズを発売、息の長いロングセラー商品となる。

一方で『鉄腕アトム』、『オバケのQ太郎』、『赤胴鈴之助』などのアニメ漫画キャラクターや『スペクトルマン』、『快傑ライオン丸』、『イナズマン』などの特撮キャラクターも手がけている。これらは単発で終わったが1974年に『マッハバロン』で初めて「合体」シリーズを発表すると一躍大ヒット商品となり、当時の関西模型小売商組合連合会から1975年度の、もっとも売れた商品に贈られる賞「プロフィット賞」を受賞している。「合体」は同社の十八番となりその後「合体マシンシリーズ」というブランドでアニメ・特撮キャラクターモデルを発売することになる。

1976年からは『トラック野郎』の隆盛に合わせてデコトラシリーズスーパーカーブームに合わせてスーパーカーシリーズを発売。スーパーカーはブームが去ると次第に廃れたが、デコトラシリーズはロングセラー商品となった。

1980年から始まったガンプラブームだったが、メインスポンサーのクローバーはガンダム放映中に模型化をアオシマに打診している。これは、「合体」の商標をアオシマが保有していたためだった。しかし、すでに打ち切りが決まっているという話から、次回作のトライダーG7より模型化するという話でまとまり、ガンダムの模型化はバンダイが放送終了後に行なうことになる。実際にトライダーG7は「合体」シリーズで、ダイオージャは「合体」ではないキットでリリースされている[2]。またガンダムに次ぐ富野作品である『伝説巨神イデオン』の商品化を手がけ、1981年秋からは1/600の統一スケールで、全ての重機動メカを模型化している。

1984年にはまだ黎明期だったガレージキット分野に進出。『みゆき』や『キャッツ♥アイ』のレジン製キャラクターフィギュアを発売した。その後、専門ブランドとして「アルゴノーツ」を1991年に立ち上げ『ターミネーター』、『ロボコップ』などのソフトビニールフィギュアやレジンキットを手がけた。

1989年に株式会社に改組した。模型業界はガンプラブームの後追いの失敗の後遺症[3]による冬の時代を迎えており、TVアニメ作品のプラモデル化は行なわれていなかったが、1997年の『新世紀GPXサイバーフォーミュラ』、1999年の『勇者王ガオガイガー』から徐々に復活し、デコトラや現用車両のスケールモデルと合わせて主力商品となった。

2002年には、同年2月20日に会社解散したイマイ社から発売されていたプラ帆船、キャラクターモデル、エアコッキングガン、BBアクションガンの金型を購入し、自社製品として発売した。なお、一部製品は金型の改良が行なわれている。

2005年からダイキャスト・ミニカーを「DISM」ブランドで発売。これまでモデル化に恵まれなかった1970 - 1980年代の自動車を中心として展開している。特に2006年に発売された「F31レパード」は即日完売し、一時は市価の2 - 3倍の価格で取引されるという爆発的ヒット作品となった。またこれらの金型を生かした劇中車 (『あぶない刑事』など) もプラモデルと同様に発売されている。

2008年には、痛車を再現するためのキャラクターデカールを付属したプラモデルをいち早く商品化、同年に「痛車」を商標登録している。

2010年2月より、香港のドラゴンモデルズの日本代理店となり、同社製プラモデル等の取り扱いを開始した。

製品

オリジナルメカ、キャラクターモデル

合体マシン、合体ロボシリーズ

4つのプラモを組み合わせることにより、1つのロボットやメカを作ることができるようにしたシリーズ。もともとは第1弾のマッハバロンを他社と違う価格帯で発売するため、苦肉の策で分割したものである。ランナーごとに色が違う多色成型、組み立てがはめこみ式で簡単だったため当時の子供たちに好評を博した。さらに単価100円のミニ合体ロボ・ミニ合体マシンシリーズもあった。また、5ミリの共通ジョイントを使用していることから、自由自在な合体が可能で、さながら立体パズルのような趣きである。容赦のない分割のため、マシン上にロボットの頭だけが乗っているなどのシュールな外観を持つ商品が存在し、設定と無関係に強引に4体合体としたために世界観を無視された作品も多数存在した。また、分割時もそれなりに成立したマシンにしようとしたため、本来のメカを完成させた際に大量の余剰パーツが出たが、その余剰パーツを使って新たなメカを作り出すことができた。
一般にはロボットを頭・胴体・両腕・両脚に分割した「合体ロボ」が知られるほか、発売当時の流行に乗って、宇宙戦艦やスーパーカーを4分割した「合体マシン」シリーズも存在する。
ザンボット3』以降の「合体ロボ」は強引な4分割から、ある程度アニメの設定に準じたキットが主流となり、価格も700円に変更された。一方、「ミニ合体ロボ」では商品フォーマットに大きな変更はなく、設定を独自にアレンジした4分割キットは、新規の商品としては最終作となる『スラングル』に至るまで、100円の価格とともに一貫していた。
版権作品の一部は版権失効後も金型を再利用するため、頭部の造形や成型色を変更したいわゆるリデコ商品が作られている。
合体ロボ
合体マシン
  • 巨大マシン タイガーシャーク
  • 合体巨艦ヤマト
  • 宇宙空母レッドホーク
  • 合体戦艦レッドホークヤマト
  • 戦闘爆撃機ハリケーン
  • 合体カウンタック
NEOミニ合体シリーズ
バイオロン - レイガードのリデコ商品
Lダム - トライダーG7のリデコ商品
ガボット - シャイアードのリデコ商品
バトロス - イデオンのリデコ商品
ガイアス - アクロバンチのリデコ商品
ドッグボス - ディラノスのリデコ商品
バルカン - ニューアトランジャーのリデコ商品
バビロス - ゴダイガーのリデコ商品
デスファイター - ザンボット3のリデコ商品
サイキックス - ダイターン3のリデコ商品
ブロワード - トライダーG7、Lダムのリデコ商品
グレドラー - レイガード、バイオロンのリデコ商品
BUILDMAN
ザイラ - イデオン、バトロスのリデコ商品
バトラクス - シャイアード、ガボットのリデコ商品
BBガンボット
シュワルツェネッガー - トライダーG7、Lダム、ブロワードのリデコ商品
ヘビーメタルガンダー - レイガード、バイオロン、グレドラーのリデコ商品
グレゴリオIII - シャイアード、ガボット、バトラクスのリデコ商品
シュナイデン - イデオン、バトラス、ザイラのリデコ商品

アニメスケールシリーズ

ガンプラブーム期に発売された。ガンプラやベストメカコレクションを意識したシリーズで、基本的に全て300円の箱スケールで販売された。14・15と16・17のみセット売りの600円、1/240ザンボット3は1000円、光るバージョンは2400円。なお光るアニメスケールは、後述の「光るデコトラシリーズ」と同一の点滅装置を使用している。後にダイターン3やザンボット3などが再発売された際は、500円に値上がりした。後述のイデオンシリーズのキットは当初本シリーズ内で展開されており、シリーズの約2/3はイデオン関連で占められている。以下にイデオン関連以外の製品を示す。イデオンシリーズに関しては「イデオンプラモデル一覧」を参照のこと。
1 1/920 ダイターン3
2 1/460 ザンボット3
3 1/440 トライダーG7
14 & 15 1/210 ダイオージャ & 1/140 アオイダー
16 & 17 1/150 エースレッダー & 1/145 コバルター
21 1/420 発展型ロボ アトランジャー
22 1/460 古代ロボ ゴダイガー
2 1/240 ザンボット3
2 1/240 光るザンボット3
当時アオシマは「アニメスケール」を「アニメに登場するメカやロボットのスケールモデル」の意味で広く使用しており、上記の300円売りのシリーズ以外にも、1980年代前半に発売されたスケール表示のあるキャラクターモデルの多くに表記していた。

伝説巨神イデオンシリーズ

ガンプラブーム期に発売され、当初は1個300円の箱スケールであるアニメスケールの一種とされていた。後にユーザーからの要望もあり、イデオンと重機動メカが1/600、ソロ・シップと敵宇宙艦が1/2600の統一スケールで発売された。特筆すべきは、全ての敵メカ(重機動メカ)が統一スケールで立体化されたことで、この規模でシリーズ化されたアニメプラモは、1/144のガンダム、1/72のダグラムと当シリーズだけである。近年まで直営通販事業部でロングラン販売され、2005年にはアニメスケールシリーズの番号を連番に振り直したセットもの「イデオンプラモデル10個セット限定イデオン・コンプリートBOX」が大型玩具量販チェーン向けに発売された。コンプリートを謳いながら、ロッグ・マックなどが含まれておらず、内訳は01 イデオン、02 ドグ・マック、03 ギラン・ドウ、04 ガンガ・ルブ、05 ザンザ・ルブ、06 ジグ・マック、07 アブゾノール、08 ガルボ・ジック、09 ガタッカ、10 ジョングである。

魔境伝説アクロバンチシリーズ

イデオンシリーズと同様、合体ロボ、おやこマシン (後述) で先行して商品化された後、1/144でアクロバンチと四天王用ロボットおよび一般兵用のアミンガ、1/100でアクロバンチとディラノス、1/72で変形可能なファルコンバンチャー、バンチャーホーネット、バンチャーアローの各メカと、合体に必要なメカ5体をセットにしたアクロバンチが発売された。

亜空大作戦スラングルシリーズ

イデオンシリーズ、アクロバンチシリーズに続くアニメスケールモデル第3弾。アニメスケールではなくリアクションモデルとして発売された。チャンサーとブリットジェッターが発売された。

テクノポリス21Cシリーズ

ロボット刑事3体 (ブレーダー、スキャニー、ビゴラス) の1/16キットと、ディスプレイとモーターライズの2タイプでロードレンジャー、テムジン、マズルカの1/48キットが発売された。ブレーダーとビゴラスはミニ合体ロボとして先行発売されている。

ポケットパワーシリーズ

デザイン的には合体ロボシリーズに準じるが、本シリーズのみの特徴として、本体の中からミニチュアモデルが入ったカプセルが飛び出すギミック[4]を持つ。トライダーG7、シャイアード、ジェロード、イデオン、ダイターン3、ダイオージャ、エースレッダーが発売された。

おやこマシン

同じ形状の「大」、「中」、「小」の3体のマシン (戦艦、戦闘機、ロボットなど) がセットされており、「大」に「小(ミニミニマシン) 」を格納できるギミックを持つ。レッドホークシリーズのオリジナルメカのほか、トライダーG7、イデオン、ダイターン3、アクロバンチ、亜空大作戦スラングル などが発売された。スケールの概念がない点でアニメスケールの対極となるシリーズであるが、ターゲットである子供層からの人気は高く、バージョン変えの再発売も行われている。大型のモデルに他のメカのスケール違いの小モデルを格納できるギミックは、バンダイなど他社のキャラクターモデルでも見られるが、サイズ違いの同一のメカを格納するのはアオシマならではのアイデアである。

超攻戦士 ザクレスシリーズ

超攻戦士 ザクレスはガンプラブームも落ち着いた1983年に発売されたアオシマオリジナルSFプラモデルで、100円という低価格で販売されていた。

ターミネーターシリーズ

ユニバーサルピクチャーズの映画ターミネーター2』に登場するロボット、「T800」などを発売していた。

サンダーバードシリーズ

イマイが廃業した際に譲渡された金型を使用し、展開したシリーズ。旧キットの再生産のほか、サンダーバード1号やファイアフラッシュ号など新規の金型による製品も数点発売された。イマイの金型に一部改修を加えたものもある。また限定仕様として、パッケージ上蓋の内側にイマイ当時のボックスアートが印刷されたものが発売されている。サンダーバード秘密基地やパノラマセットなどはトイザらス限定で発売された。

艦船モデル

ウォーターラインシリーズ

旧作に関しては、「鳥海」のように同型艦との無理な部品の共用化のために大きく形状が異なっているものや、「陸奥」などのように大戦後半の大幅な対空武装の強化を行う前に喪失した艦を武装強化後の状態でモデル化するなど、明らかに考証不足の製品も少なくなかった。またウォーターラインシリーズを展開する4社が同時にほぼ同様な艦のモデル化を行ったため、設計技術や金型製作技術の差がそのまま製品に表れたが、アオシマはエッジが甘くモールドがぼけている、細くあるべきものが太い、薄くあるべきものが厚い、省略が多い、ヒケが多いなど、金型製作技術の低さが他社に比べて突出しており印象を悪くしていた。資料の少ない時代には多少の考証不足はあまり問題にならなかったが、金型製作技術の低さは一目瞭然で、リニューアルブーム以前から早期の修正が要望されていた。リニューアルされた製品は、組立説明書の解説にはまだ弱点が残るものの、最新資料にて再考証することによる再現性の向上や、技術力の向上に伴う部品精度と組立作業性の向上が実現し、価格面でも比較的安価な価格帯に設定することによってピットロードとの差別化を図った。
長門型戦艦」と「高雄型巡洋艦」、「甲型駆逐艦」は先行した他社製品と甲乙付けがたい再現性である。
部品の色は青みの強いブルーグレイで、フジミ模型製のキットとは色が近かった。

アイアンクラッド<鋼鉄艦>シリーズ

1/350スケールの艦船モデルで、戦艦、重巡、軽巡、潜水艦などバラエティに富んだ艦種を製品化している。金剛型戦艦フジミ模型との競作となったことでも話題を呼んだ。新規開発キット以外にも、旧イマイ製の練習船日本丸海王丸を第二次世界大戦時の輸送船の仕様としたものや、ウクライナのICM社製のキットにアオシマ製のエッチングパーツを追加したものなどもラインナップに加えられている。

航空機モデル

大戦機シリーズ

1/72の第二次大戦時軍用機シリーズ。「五式戦II型」「烈風」「紫雲」「P-63Aキングコブラ」「カーチスP-36」等のマイナーな軍用機が選ばれており、機種選定で同業他社と差別化していた。一連の日本海軍水上機キット(「紫雲」「晴嵐」「瑞雲」)は長らく唯一のモデルだった。「アベンジャー」等の一部のキットは実際には表示スケールよりやや小さめの箱スケールである。1960年代に発売された後も幾度か再版されている。
1970年ごろに発売された双発機シリーズの「フォッケウルフFw189」と「グラマンF7F」もユニークな機種選択だったが、ともにほぼ同時期に他社からも同一機種のキットが発売されるという不運に見舞われている。
1996年より真・大戦機シリーズと銘打たれた完全新作の「紫電」「Ta152H」「紫電改」の各種バリエーションキットが発売された。

ミニファイターシリーズ

韓国のメーカーからのOEMによる1/144スケールのジェット戦闘機シリーズ。マイクロエースの所有する旧LS製金型をコピーした製品が多い。

カーモデル

デコトラシリーズ

1976年発売。当初は東映の『トラック野郎』のキャラクタープラモデルとして発売予定だった。しかし版権がバンダイに渡ったために、デコレーショントラックを略して「デコトラ」として商標を取得し、電飾を施したトラックのプラモデルをリリースする。第一期シリーズは麦球を細かに配線しなければならず、ユーザーの工作技術が問われるキットである。第二期シリーズからは反射板と大型麦球を用いた簡易なものに換え、第三期からLEDを用いたものになっている。

スーパーカーシリーズ

1976年発売。もともと現用車両を得意としていたアオシマのヒット商品。スーパーカーブームは『週刊少年ジャンプ』連載の「サーキットの狼」からであり、その版権は日東科学が持っていたが、アオシマはランボルギーニ・カウンタックを他社に先駆けていち早く模型化、2度目のプロフィット賞を受賞するほどの大ヒット商品となった。

現用車両 シリーズ

発売されている実際の車をプラモ化したシリーズ。チューニングカー旧車VIPカータクシーバス大型トラックなど、さまざまなシリーズがリリースされている。ボンネットバスなど希少な車種も製品化している。また、俗に「族車」や「街道レーサー」と呼ばれる暴走族が行なうようなハの字シャコタン、小径ホイールなどの改造を施した「旧四車會」や「ラメSP」というシリーズもリリースしており、根強い人気がある。
1/12バイクでは「俺のマシン」(後述)という族車仕様のシリーズがあり、これらは人気漫画とタイアップして『湘南爆走族』『特攻の拓』『GTO』(車も含む)などのイラスト入りで発売されたものもある。カーモデルの主要シリーズは下記に記す。
  • ザ・ベストカーGT
最も基本的なシリーズ。スポーツカーやセダンがラインナップされている。ほとんどがノーマルの状態だが、ホイールなどをカスタムされたものもある。
D1グランプリで活躍しているマシンのモデル。主に人気選手のマシンがラインナップされている。D1コーポレーション公認商品。
  • SパッケージバージョンR
チューニングカーのモデルで、実在のチューニングメーカーやショップのパーツを装備している。
  • ザ・ベストカーヴィンテージ
過去にリアルタイムで商品化されていた、いわゆる旧車のモデル。旧イマイの金型を使用したものもある。歴代の旧型スカイラインで構成された「ザ・スカイライン」という姉妹品もある。
  • スーパーVIPCAR
いわゆるVIPカーのモデル。実在チューニングメーカーのエアロや、大径ホイールなどのパーツを装備している。
テレビ映画「西部警察」シリーズに登場した特殊車両のモデル。1/24と1/32でリリース。
劇中登場の特殊車両モデル。1/32のみリリース。
フジテレビの恋愛バラエティー番組『あいのり』に登場する『あいのり ラブワゴン』を模型化したもの。トヨタ・ハイエースがベースで1/24のみリリース。車体がピンクで成型されている。ピンクを基調とした外箱には番組のタイトルロゴとイラストが配されている。
  • カスタムトラックシリーズ
2tトラックから大型トレーラーのノーマル車のモデル。1/32のみリリース。
  • ヘビーフレイトシリーズ
大型トラックのノーマル車のモデルだが、カスタムトラックシリーズと異なり、実車でも普及しつつあるエアサスペンション仕様をベースとし、シャーシ周りを忠実に再現したモデル。1/32のみリリース。
  • バスシリーズ
日本のバス会社に実在する路線バスおよび観光バスのモデル。1/32のみリリース。
  • 特殊荷役シリーズ
フォークリフトターレットといった工場や倉庫、卸売市場などで荷物の運搬や積み下ろしに使用される車両のシリーズ。1/32のみリリース。アクセサリーとして『冷凍マグロ』や『パレット』などのパーツが別売されている。

四駆シリーズ

1989年、タミヤミニ四駆シリーズに対抗して発売された。タミヤ以外のメーカーはほとんど四駆プラモを販売していたが、アオシマはバットモービルデロリアンなどの海外映画のマシーンや『新世紀GPXサイバーフォーミュラ』のマシーンなどの四駆プラモを展開していた。モーターはタミヤ正規品より強力なものを販売していた。

痛車シリーズ

プラモデル発売と平行して「痛車」を商標登録に出願し、2008年6月27日に登録された[5]

1/24スケール痛車シリーズ
No.1 RX-7涼宮ハルヒの憂鬱』 (※ FD3S)
No.2 スプリンタートレノToHeart2』 (※ AE86)
No.3 ユーノスロードスターらき☆すた』 (※ NB系)
No.4 FC3S RX-7 後期型 (1989年式)『リトルバスターズ!
No.5 JZZ30 ソアラ2.5GT-ツインターボ-L『CLANNAD AFTER STORY
No.6 JZX100 チェイサー2.5ツアラーV『魔法少女リリカルなのはStrikerS
No.7 ACR50W/GSR50W エスティマアエラスGパッケージカスタム『灼眼のシャナII(Second)
No.8 ANH1#W/MNH1#W/ATH10W アルファード MS/AS 後期型 カスタム (2005年式)『一騎当千
No.9 JZS161 アリスト V300『ひぐらしのなく頃に
No.10 VERTEX JZX100チェイサー後期型『うみねこのなく頃に
No.11 ランサーエボリューションX 『けいおん!
No.12 FD3S RX-7 RE雨宮 feat ART FACTORY 『フェイト・T・ハラオウン
No.13 FC3S RX-7 後期型 RE雨宮仕様 『AIR
特にNo.1の『ハルヒ』は一時売り切れ続出で入手困難な状態となった。この他、ピンクカンパニーと共同で『東方Project』を題材とした痛車キットを一部の販路に限定して発売した。
1/32スケール痛車シリーズ
No.SP 『らき☆すた』痛ダンプ(ベース車は日野・プロフィア
No.SP 『けいおん!』痛トラック(ツアートラック、ベース車は日野・レンジャー
1/24痛車ダイキャストミニカー
86レビン後期型『ゼロの使い魔』 (限定品)
1/64痛車ミニカーコレクション
No.1 『らき☆すた』
No.2 『魔法少女リリカルなのはStrikerS』
No.3 『けいおん!』
1/24スケール痛車デカール
No.1 『とある魔術の禁書目録
No.2 『シャイニング・フォース フェザー
No.3 『明日のよいち

俺のマシンシリーズ

ホンダCBX400F・CB400TホークII・CB400NホークIII、ヤマハXJ400、スズキGSX400F・GSX400FSインパルス・GS400E・GSX400E・GSX400Eカタナ、カワサキZ400FXZ400GP・GPZ400F・GPZ400FII・750RS (Z II) など、開発当時はスポーツモデルとして人気のあった車種が後に暴走族の暴走行為用に好まれていることに着目して開発された製品。竹やりマフラーやロケットカウルや三段シートで改造されたいわゆる族車で、資料と言えるものが無かったため実車取材を行ったという逸話がある。派生モデルとして旧単車曾ときめきサーティーズというシリーズがある。
自動車およびオートバイメーカーより「イメージが下がる」とクレームが入ったため、生産中止となった。

その他のプラモデル

アポロシリーズ

1969年に話題となった「アポロ11号」を模型化。当時は資料集めには苦労したが、1970年度モデル大賞の「フロンティア賞」を受賞。

サイクリングシリーズ

1971年発売。日本初の1/8スケール自転車プラモ。前年の「アポロシリーズ」に続きフロンティア賞を受賞。

鉄道車両シリーズ

1971年12月発売。1/50スケールの超精密電気機関車キット。当時の価格2000円。72年度のモデルフロンティア賞を受賞。他にも大阪万国博覧会に展示されていたリニアモーターカーも模型化された。


マイクロプラモデルシリーズ

1980年代初めに発売された駄玩具風のプラモデル。長さ2cm前後の一体成形のミニモデルで、同一のモデル5 - 7個を4種セットし1箱100円で販売していた。当初は鉄道車両、飛行機、自動車、戦車、艦船などを発売していたが、後期にはザンボット3、ダイターン3、イデオン、トライダーG7、アトランジャー、シャイアードなどのロボットも発売された。ロボットはロボット本体と支援メカなどのセットだったが、設定上1体しか存在しないロボットでも1箱に複数入っていた。

建築ロマン堂

1/150スケールで展開する建築物キットのシリーズ。『スカイネット』ブランドでの販売。
  • No.1『団地』ホワイト
  • No.2『団地』アイボリー
いずれも2棟入りの塗装済みキットで、団地本体の他、屋根付き駐輪場・ゴミ集積所・公園の遊具等が付属する。2010年春には、『けいおん!』のデカールをセットした「痛団地」仕様のキットがイベントおよび通販で限定販売された。
  • NO.3『団地』ホワイト1棟入り
NO.1の『団地 ホワイト』を1棟のみのセットにしたもの。1棟入りにした分安価になっており、サッシが銀色になっている。上記にある付属品のほかに『カーテン』『BSアンテナ』が追加された。
  • No.4『立体駐車場』アイボリー
  • No.5『立体駐車場』ブルー
デパートショッピングセンターなどに併設されている立体駐車場の塗装済みキット。駐車スペースの白線や誘導用の矢印が印刷済みとなっている。『順路』や『進入禁止』などの標識のパーツやシール、入口ゲートや料金精算機が付属する。同スケールのミニカーを置くことも出来る。

スペースクラフトシリーズ

初回出荷分発売と同時に売り切れ店が続出し、青島文化教材社としては異例の追加生産をし再出荷したが、それでも追いつかないと言われるほどのヒット商品となった。

プラモデル以外の製品

アオシマコミックス

合体マシンシリーズオリジナルのロボット・メカを元にした漫画単行本を発売していた時期があった。ラインナップは「スペースキャリアレッドホーク」、「レッドホークヤマトII」、「レッドホーク連合艦隊」、「レッドホークシャイアード」、「レッドホーク古代ロボ ゴダイガー」の全5巻、いずれも200ページ前後。作画はいずれも今道英治、原作は「グループ1・2・4・5」など、"グループ"+数字の列挙の表記になっている。先着順のプレゼントとして児童雑誌などに告知が打たれ、送料分の切手を送れば入手することができた。玩具店での店頭販売や一般書店での流通も行われていた。
タイトルに「レッドホーク」と付くが、アトランジャーなどのアオシマオリジナルマシンもいくつか作中に登場する。
また、上記とは別に、合体マシンの各プラモに封入されていた漫画も存在する。単品での販売や単行本化はなされていない。

新世紀合金

金属を多用した塗装済み完成品モデル。アルカディア号レギオスのようなアニメに登場するメカやロボット、エアウルフのような海外SF映画のメカ、イーグルZERO-X号のようなITCメカ、海底軍艦メーサー殺獣光線車のような東宝メカなどがモデル化されている。自社開発商品以外に、海外メーカーの製品を自社仕様としたものも一部ラインナップに加えられている。

キャラもふ

2頭身にデフォルメされた20cmサイズのキャラクターぬいぐるみ

脚注

  1. ^ http://journal.mycom.co.jp/articles/2010/12/08/aoshima01/
  2. ^ クローバーからも別のキットがリリースされていた。
  3. ^ ガンダムの成功を受けて1980年代の前半には多数のリアルロボットアニメが作られ、多くのメーカーがプラモデル化を行なった。いくつかの作品はプラモデルの売り上げもよく成功を収めたが、期待した売り上げの得られない作品も多く、1980年代の半ばにはバンダイ以外のほとんどのメーカーがキャラクターモデルから撤退し、売り上げ不振によるダメージが残されたメーカーも少なくなかった。
  4. ^ 前年より発売されていたポピー超合金、『ガチャガチャドラえもん』と同一のギミックである。
  5. ^ 商標登録番号:第5145997号、出願番号:商標出願2007-124323、読み方は「イタシャ」「ツーシャ」で登録されている。

参考文献

関連項目

  • 70年代風ロボットアニメ ゲッP-X - 青島文化教材社の協力により「アトランジャー」が出演している。
  • 合身戦隊メカンダーロボ - 第24話から登場したロボット「新メカンダーロボ」の分割が合体ロボット、合体マシンシリーズそのままになっている。
  • 梶田達二 - 青島文化教材社のボックスアートを数多く手がける。
  • 今道英治 - 「アオシマコミックス」の執筆、「タイガーシャーク」、「宇宙空母レッドホーク」などのメカデザインを担当したほか、『円盤戦争バンキッド』シリーズなど一部商品のボックスアートを手がけた。
  • 静岡ホビースクエア - 運営に関与し、常設展示を行っている。

外部リンク

青島文化教材社公式ウェブサイト