東方Project

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東方Project(とうほうプロジェクト)とは、同人サークル上海アリス幻樂団著作物である。弾幕系シューティングを中心としたゲーム、書籍、音楽CDなどから成る。東方Projectの作品を一括して東方シリーズ東方Projectシリーズと称することもある。

狭義には、「東方Project」とは、上海アリス幻樂団のメンバー「ZUN」が制作している同人作品の総称である[1]。ZUNは「弾幕系シューティング」と呼ばれる種類のシューティングゲームシリーズを制作している。この他、同人サークル黄昏フロンティアと共同制作している対戦型格闘ゲームシリーズが、外伝作品として位置づけられている。上海アリス幻樂団は同人ゲームの他に同人音楽サークルとしての活動もしており、東方Project作品群として同人音楽CDを制作している。

また、商業誌において東方Projectに関する小説や漫画が発表されており、ZUNは小説本文や漫画原作を担当し、挿絵や漫画作画は他者が行なっている。これらいわゆる「商業作品」も、東方Project作品とされている[※ 1]

凡例[編集]

本記事および本記事の関連記事における凡例を以下に示す。

  • 必要に応じて各作品のサブタイトル(主に英字となる部分)を略したり、さらにそこから「東方」を省いた略称で表記する。(例:『東方靈異伝 〜 Highly Responsive to Prayers.』 → 『東方靈異伝』、『靈異伝』など)
  • サブタイトルの異なる作品が複数存在するものについては、どの作品を指すのかを必要に応じて付記する。
    東方文花帖
    東方文花帖 〜 Bohemian Archive in Japanese Red.(書籍) → 『文花帖(書籍)』
    東方文花帖 〜 Shoot the Bullet.(ゲーム) → 『文花帖(ゲーム)』
    ダブルスポイラー 〜 東方文花帖(ゲーム) → 『ダブルスポイラー』
    東方三月精
    東方三月精 〜 Eastern and Little Nature Deity.(漫画、作画:松倉ねむ) → 『三月精 第1部』
    東方三月精 〜 Strange and Bright Nature Deity.(漫画、作画:比良坂真琴) → 『三月精 第2部』
    東方三月精 〜 Oriental Sacred Place.(漫画、作画:比良坂真琴) → 『三月精 第3部』
    妖精大戦争 〜 東方三月精(ゲーム) → 『妖精大戦争』
    東方儚月抄
    東方儚月抄 〜 Silent Sinner in Blue.(ストーリー漫画、作画:秋★枝) → 『儚月抄 漫画版』
    東方儚月抄 〜 Cage in Lunatic Runagate.(小説、挿絵:TOKIAME) → 『儚月抄 小説版』
    東方儚月抄 〜 月のイナバと地上の因幡(4コマ漫画、作画:あらたとしひら) → 『儚月抄 4コマ版』
  • 作品名と作中の施設名・建築物名・地名に同じものがある場合、『』(二重鉤括弧)で括られている表記は作品名を指す。施設名・建築物名・地名を指す場合は『』で括らない。(例:香霖堂(作中の建造物名) → 香霖堂 / 東方香霖堂 〜 Curiosities of Lotus Asia.(小説) → 『香霖堂』)
  • 必要に応じて、「コミックマーケットxx」("xx" は開催回数)を「Cxx」と略して表記する。(例:コミックマーケット52 → C52)

作品一覧[編集]

本節では、東方Projectの作品群について順を追って解説する。

PC-98版ゲーム[編集]

1996年から1998年の間、東京電機大学生で結成された同人サークル(大学サークル)Amusement Makersから「ZUN Soft」というブランドでPC-9800シリーズ用のゲームとして5作品が発表された。この時期に発表された5作品は「旧作品」、もしくは「旧作」と称される場合がある。

これらの作品は、「Amusement Makers(旧)公式サイト」で2002年9月まで販売されていた。『靈異伝』を除く4作品の体験版は、2013年5月現在でも同サイトからダウンロード可能である。

ZUNの大学卒業と就職に伴い、第5弾『怪綺談』をもって、東方Project作品は一旦休止することとなった[2]

東方靈異伝 〜 Highly Responsive to Prayers.(1996年 東京電機大学理工学部鳩山祭(大学祭)発表)
東方Project第1弾。読みは「とうほう れいいでん」。当作品は固定画面のブロック崩しゲームである。
全20面で構成されているが、5面クリア時に「地獄ルート」か「魔界ルート」を選択し分岐する。5の倍数の面にはボスキャラクターが配置されている。通常の面では、ボールに相当する「陰陽玉」を弾き、フィールド上の全てのパネルを通過させてめくるとクリア。ボス面では、ボスの攻撃を避けながら、陰陽玉をボスにぶつけて既定の体力を削るとクリアとなる。
この作品は元々、ZUNが1995年[3]プログラムの練習がてら作った習作のひとつで、ブロック崩しになったのは作りやすそうだったため[4]。当初は販売の予定は無かった[5]
東方封魔録 〜 the Story of Eastern Wonderland.1997年8月 C52発表)
第2弾・「とうほう ふうまろく」。縦スクロールシューティングゲームとしての初めての作品である。
東方夢時空 〜 Phantasmagoria of Dim.Dream.(1997年12月 C53発表)
第3弾・「とうほう ゆめじくう」。アーケードゲーム『ティンクルスタースプライツ』のシステムを借用した対戦型シューティングゲームである。本作と同様に『ティンクルスタースプライツ』からシステムを借用した東方Project作品に、『花映塚』(2005年)がある。
ストーリーモードでは、性能の異なる複数の機体から自機を選び、全9面からなるステージをクリアするとエンディングとなる。
ZUNによれば、販売数は『東方幻想郷』の半分以下であるという[6]
東方幻想郷 〜 Lotus Land Story.1998年8月 C54発表)
第4弾・「とうほう げんそうきょう」。ゲームシステムは第2弾『封魔録』と同じく1人用シューティングゲームに戻った。ZUNによれば、販売数は200-300本ほど[7]
東方怪綺談 〜 Mystic Square.(1998年12月 C55発表)
第5弾・「とうほう かいきだん」。この作品をもって東方Projectの開発は一旦終了した。

Windows版ゲーム[編集]

上海アリス幻樂団のゲーム作品[編集]

『怪綺談』の発表以降は活動を休止していたがその4年後、サークル名を「上海アリス幻樂団」と改称しプラットフォームWindowsに移して開発が再開された。再開した理由は、仕事で溜まったストレスを発散するため[8]

ゲーム研究者で東京大学大学院情報学環特任助教(2008年当時)の七邊信重による研究では、2008年9月時点で『風神録』まで(Windows版は6作品該当)のシリーズ累計は推定20万本[9]

『紅魔郷』『妖々夢』『永夜抄』の3作は「三部作」とされている[10][11]。『風神録』以前と以後のゲームの橋渡しとなるように作られた作品の第1弾のようなものが『神霊廟』である[12]

東方紅魔郷 〜 the Embodiment of Scarlet Devil.2002年8月 C62発表)
第6弾・「とうほう こうまきょう」。縦スクロール弾幕系シューティングゲームで、プラットフォームをWindowsに移しての最初の東方Project作品。「スペルカードシステム」が初めて搭載された。
東方妖々夢 〜 Perfect Cherry Blossom.2003年8月 C64発表)
第7弾・「とうほう ようようむ」。前作の流れを引き継ぐ。自機の低速移動に当たり判定の目安が表示されるようになった。
東方永夜抄 〜 Imperishable Night.2004年8月 C66発表)
第8弾・「とうほう えいやしょう」。異なる性能を持つ2種類の自機を場面に応じて使い分けるシステムになっている。
東方花映塚 〜 Phantasmagoria of Flower View.2005年8月 C68発表)
第9弾・「とうほう かえいづか」。前3作とは異なり、『夢時空』のシステムを引き継いだ対戦型シューティングである。弾幕系シューティングゲームシリーズではこの作品のみ「黄昏フロンティア」のメンバーが、製作スタッフとして参加している。
東方文花帖 〜 Shoot the Bullet.(2005年12月 C69発表)
第9.5弾・「とうほう ぶんかちょう」。「弾を撃って敵を倒す」というそれまでのシステムは異なり、「敵と敵弾をより綺麗に写真に撮る」という「弾幕撮影ゲーム」である。書籍『東方文花帖 〜 Bohemian Archive in Japanese Red.』のゲームパートと位置付けられている。
Windows版東方Projectで初めて、博麗霊夢と霧雨魔理沙が自機ではなくなった。替わりに自機を務めるのは、新聞記者で天狗の射命丸文である。
『紅魔郷』から『花映塚』まで使用してきたソースデータを流用せず、一からソースを作り直している。『風神録』はこのソースデータを元に制作されている[13]
東方風神録 〜 Mountain of Faith.2007年8月 C72発表)
第10弾・「とうほう ふうじんろく」。『永夜抄』以来、約3年ぶりに制作された縦スクロール弾幕系シューティングゲーム作品。
東方地霊殿 〜 Subterranean Animism.2008年8月 C74発表)
第11弾・「とうほう ちれいでん」。『風神録』で廃止された「グレイズ」が復活した。
東方星蓮船 〜 Undefined Fantastic Object.2009年8月 C76発表)
第12弾・「とうほう せいれんせん」。敵が放出する特殊なアイテムを集めて自機やボムを増やすシステムとなっている。
ダブルスポイラー 〜 東方文花帖2010年3月 第7回博麗神社例大祭発表)
第12.5弾。『文花帖(ゲーム)』の第2弾に当たる。この作品でも『文花帖(ゲーム)』同様、霊夢と魔理沙は自機ではない。
妖精大戦争 〜 東方三月精(2010年8月 C78発表)
第12.8弾・「ようせいだいせんそう」。漫画『三月精』の単行本に収録された短編をプレストーリー(前日譚)としており、ゲームとしてその後を描く形になっている。自機は霊夢と魔理沙ではなく氷の妖精のチルノであり、弾を避けるために「凍らせて無力化する」システムになっている。
登場人物の作画は、漫画『三月精』の作画(2代目)の比良坂真琴が担当[14]
東方神霊廟 〜 Ten Desires.(2011年8月 C80発表)
第13弾・「とうほう しんれいびょう」。新システムとして「小神霊」「霊界」が導入されている。
東方輝針城 〜 Double Dealing Character.(2013年8月 C84発表)
第14弾・「とうほう きしんじょう」。
弾幕アマノジャク 〜 Impossible Spell Card.(2014年5月 第11回博麗神社例大祭発表)
第14.3弾・主人公は前作の5面ボス鬼人正邪。敵の放つImpossible Spell Card(=回避不能弾幕)を様々な反則アイテムを駆使して切り抜ける。

上海アリス幻樂団と黄昏フロンティアの共作[編集]

上海アリス幻樂団と、同人サークル「黄昏フロンティア」との共同プロジェクトとして開発された作品がある。2014年時点で存在する4作品は全て対戦型格闘ゲームであるが、当該作品ではこのゲームジャンルを「弾幕アクション」と称している。当初は黄昏フロンティアが『紅魔郷』および『妖々夢』に基づいた二次創作格闘ゲームの開発許可を求めたが、ZUNの提案によりそれらの二次創作物とは別の位置付け[15]として公式のストーリーとナンバリングを持つ『萃夢想』が共同制作された。

東方萃夢想 〜 Immaterial and Missing Power.(2004年12月 C67発表)
第7.5弾、弾幕アクション第1弾。「とうほう すいむそう」。東方Projectの登場人物を起用した対戦型格闘ゲームで、ゲーム制作は「黄昏フロンティア」が担当。ZUNは監修およびテキスト部分や一部の楽曲などの諸々を担当している。
「第7.5弾」だが、制作発表および完成版の販売は「第8弾」の『永夜抄』よりも遅い。
東方緋想天 〜 Scarlet Weather Rhapsody.(2008年5月 第5回博麗神社例大祭発表)
第10.5弾、弾幕アクション第2弾。「とうほう ひそうてん」。引き続き、ゲーム制作は「黄昏フロンティア」が担当し、同様に監修およびテキスト部分や一部の楽曲などの諸々をZUNが担当している。
東方非想天則 〜 超弩級ギニョルの謎を追え(2009年8月 C76発表)
第12.3弾、弾幕アクション第3弾。「とうほう ひそうてんそく」。引き続き、ゲーム制作は「黄昏フロンティア」が担当し、同様に監修およびテキスト部分や一部の楽曲などの諸々をZUNが担当している。『緋想天』のシステムがベースで、『緋想天』の追加ディスクとしても使用可能。
東方心綺楼 〜 Hopeless Masquerade.(2013年5月 第10回博麗神社例大祭発表)
第13.5弾、弾幕アクション第4弾。「とうほう しんきろう」。引き続き、ゲーム制作は「黄昏フロンティア」が担当。

音楽CD[編集]

ZUN's Music Collection[編集]

ZUN作曲のオリジナル曲、未使用曲、およびZUNによる既存曲のアレンジが収録された音楽CD。付属のブックレットには、オリジナルのストーリーが描かれる。『蓮台野夜行』以降は、オカルトサークル「秘封倶楽部」の二人、マエリベリー・ハーン(メリー)と宇佐見蓮子にまつわるストーリーが展開されている。

蓬莱人形 〜 Dolls in Pseudo Paradise(2002年8月 C62 CD-R版発表、2002年12月 C63 プレス版発表)
ZUN's Music Collection vol.1。「ほうらいにんぎょう」と読む。目次には「海外へ飛び立とうと考えている人に是非聴いてもらいたい」とある。始めに販売された手焼きのCD-R版と、後に販売されたプレス版が存在し、付属するブックレットのストーリーの内容が異なっている[※ 2]。CD-R版は幻想郷に迷い込んだ正直者8人が1人ずつ消されていく連続したストーリー、プレス版では独立したショートストーリーが幾つか描かれている。
蓮台野夜行 〜 Ghostly Field Club(2003年12月 C65発表)
vol.2。「れんだいのやこう」。目次には「霊が集まってきそうな曲を集めてみた」とある。ブックレットでは、オカルトサークル「秘封倶楽部」が初登場し、幻想郷の外の世界が描かれている。
夢違科学世紀 〜 Changeability of Strange Dream(2004年12月 C67発表)
vol.3。「ゆめたがえかがくせいき」。テーマは「リアルとバーチャル」。ブックレットでは「秘封倶楽部」の二人や世界について描かれている。二人のフルネームや、二人が幻想郷を知らない世代の大学生であること、二人の暮らしている幻想郷の外の世界は近未来の世界であることなどが明らかになる。
卯酉東海道 〜 Retrospective 53 minutes(2006年5月 第3回博麗神社例大祭発表)
vol.4。「ぼうゆうとうかいどう」。テーマは『夢違科学世紀』に引き続き「リアルとバーチャル」。ブックレットでは「秘封倶楽部」の二人が、近未来の最新地下新幹線「ヒロシゲ」に乗って、京都から東京まで向かう旅の様子が描かれている。「ヒロシゲ」は京都と東京の間を53分で結ぶ(もっとスピードが出るが、東海道五十三次にかけてわざと53分にしているらしい)というエピソードがあり、このCDの総再生時間も53分になっている(環境によって数秒の誤差あり)。
大空魔術 〜 Magical Astronomy(2006年8月 C70発表)
vol.5。「おおぞらまじゅつ」。ZUNによると、オリジナル曲をメインにもの凄く激しい曲だけを集めたとのこと。ブックレットでは「秘封倶楽部」の二人が月面旅行について一喜一憂する様子が描かれている。
未知の花 魅知の旅(2011年5月 第8回博麗神社例大祭発表[※ 3]
vol.5.5。テーマは「魅力溢れる東北の旅」。オリジナル曲1曲と、既存曲のアレンジ2曲を収録。ブックレットは付属せず、同人ショップによる委託販売も2013年5月時点ではなされていない。
鳥船遺跡 〜 Trojan Green Asteroid(2012年4月 COMIC1☆6発表)
vol.6。「とりふねいせき」。vol.5『大空魔術』から5年8か月ぶりの発表となる。ブックレットでは、宇宙に捨てられた衛星トリフネに「秘封倶楽部」の二人が臨む様子が描かれている。
伊弉諾物質 〜 Neo-traditionalism of Japan.(2012年8月 C82発表)
vol.7。「いざなぎぶっしつ」。ブックレットでは、メリーが見た地底のビジョンは、手に入れた不思議な石片は何を示すのか、想像する二人が描かれる。

幺樂団の歴史 〜 Akyu's Untouched Score[編集]

PC-98版の東方Project5作品で使用されたFM音源のサウンドトラック集。収録曲は『怪綺談』での再収録版をベースにしている。『怪綺談』に収録される際にアレンジや曲名変更をされた曲があり、さらに『幺樂団の歴史』に収録する際も、音源環境は同じでも音楽CD用ならゲーム用と違って効果音用にしていたパートが自由になるため、曲に使用するパートを増やして手直しされている[16]

「幺樂」(ようがく)とは「今にも消え入りそうな音楽、幻樂の前身」という意味で使われていて、「ここではFM音源のことを指す」とある。ジャケット絵には稗田阿求が描かれている。『ZUN's Music Collectionシリーズ』とは違い、上記引用の文面などは阿求が記したという形になっており、ショートストーリーは付属していない。音楽も“FM音源で演奏する幺樂団という楽団の曲を阿求が録音し直して「幻想郷縁起」に記録した”形になっている。なお、ほぼ全篇「幻想郷縁起」という形を取っている書籍『求聞史紀』(2006年12月)に付属したFM音源の音楽CDの解説には、解散していた幺樂団が8年ぶりに一夜限りで復活した旨が書かれている。

幺樂団の歴史1 〜 Akyu's Untouched Score vol.1(2006年5月 第3回博麗神社例大祭発表)
東方Project第4弾『東方幻想郷』のサウンドトラック集。
幺樂団の歴史2 〜 Akyu's Untouched Score vol.2(2006年12月 C71発表)
第5弾『東方怪綺談』のサウンドトラック集。『幺樂団の歴史3』と同時に発表された。
幺樂団の歴史3 〜 Akyu's Untouched Score vol.3(2006年12月 C71発表)
第2弾『東方封魔録』のサウンドトラック集。『幺樂団の歴史2』と同時に発表された。
幺樂団の歴史4 〜 Akyu's Untouched Score vol.4(2007年12月 C73発表)
第3弾『東方夢時空』のサウンドトラック集。『幺樂団の歴史5』と同時に発表された。
幺樂団の歴史5 〜 Akyu's Untouched Score vol.5(2007年12月 C73発表)
第1弾『東方靈異伝』のサウンドトラック集。『幺樂団の歴史4』と同時に発表された。『靈異伝』で使用されたBGM(『怪綺談』未収録の「風の神社」を除く)のほか、新曲が1曲収録されている。

弾幕アクションゲームのサウンドトラック[編集]

黄昏フロンティアより発売された音楽CD。各ゲームで使用されたBGMと、そのアレンジ曲が収録されている。

幻想曲抜萃 東方萃夢想 ORIGINAL SOUND TRACK(2005年8月 C68発表)
東方萃夢想』のオリジナルサウンドトラック。
全人類ノ天楽録 東方緋想天 ORIGINAL SOUND TRACK(2008年8月 C74発表)
東方緋想天』のオリジナルサウンドトラック。
核熱造神ヒソウテンソク 東方非想天則 ORIGINAL SOUND TRACK(2009年12月 C77発表)
東方非想天則』のオリジナルサウンドトラック。
暗黒能楽集・心綺楼 東方心綺楼 ORIGINAL SOUND TRACK(2013年8月 C84発表)
東方心綺楼』のオリジナルサウンドトラック。

書籍[編集]

ZUNは東方Projectを題材にした小説や漫画の連載を行なっている。他に、ZUN公認で東方Projectのファンブックや設定資料集も販売されている。

単行本[編集]

東方文花帖 〜 Bohemian Archive in Japanese Red.(2005年8月 一迅社刊行)
「とうほう ぶんかちょう」。東方Projectのファンブック。文章をZUNが担当。天狗で新聞記者の射命丸文の取材という体裁を取っている。
ZUNのインタビュー記事が掲載。書籍後半はZUNが関わっていない二次創作アンソロジーコミックが収録されている。『花映塚』の体験版や一部楽曲が収録されたCD-ROMが付属している。
この本のゲームパートに当たる作品が『東方文花帖 〜 Shoot the Bullet.』である。
東方紫香花 〜 Seasonal Dream Vision.(2005年9月 とらのあな刊行)
「とうほう しこうばな」。東方Projectのアンソロジーコミック同人誌の体を取っており、流通がとらのあなのみに限られている。とらのあな以外の同人ショップや書店では販売されていない。各作家によるアンソロジーコミックと、アレンジ曲を収録した音楽CDがセットになっている。CDにはZUN本人による『花映塚』で使用された楽曲のロング版も1曲収録されている。
このほか、ZUNによる書き下ろし短編小説「六十年ぶりに紫に香る花」を収録している。東方Projectに登場する妖怪、八雲紫の一人称で書かれていて、『花映塚』のExtraモード最終面直前の話となっている。ストーリーは、六十年に一度の花が咲き乱れる異変が何故起こるのかを皆が理解しているかどうか、八雲紫が幻想郷の人間たちに問いかけをしていくというもの。
東方求聞史紀 〜 Perfect Memento in Strict Sense.(2006年12月 一迅社刊行)
「とうほう ぐもんしき」。東方Projectの公式設定資料集。人間から見た幻想郷の資料集「幻想郷縁起」を完全収録したという体裁をとる。人間の里に住む稗田阿求が代々伝わる「幻想郷縁起」を新たに編纂したという設定。
The Grimoire of Marisa(2009年7月 一迅社刊行) ISBN 978-4758011525
「グリモワール オブ マリサ」。カバーイラストは唖采弦二が、挿絵は守姫武士が担当している。楽曲3曲とPC用壁紙の入ったCD-ROMが付録になっている。
霧雨魔理沙がこれまでに見てきたスペルカードを纏めた本」という設定の元、魔理沙による『紅魔郷』から『地霊殿』まで[※ 4]に登場する一部のスペルカードの解説が、写真付きで掲載されている。ZUNは後書きで「攻略や設定資料といった疲れる有用っぽさを出来るだけ排除しました」と語っている。
東方求聞口授 〜 Symposium of Post-mysticism.(2012年4月 一迅社刊行) ISBN 4-7580-1231-8
「とうほう ぐもんくじゅ」。カバーイラストは匡吉が担当。挿絵は匡吉、阿桜あずまあやキツネTOKIAMEらが担当している。
東方Projectの公式資料読本。『求聞史紀』の続編という位置付けで、『求聞史紀』以降の作品の登場人物や世界について解説している。
稗田阿求が「これからの幻想郷」の在り方を考えるべく、『風神録』以降の3つの新勢力のトップ、八坂神奈子、聖白蓮、豊聡耳神子を招き開いた対談会の様子をまとめたという設定。阿求がまとめた資料「幻想郷縁起」の新勢力分も加えられている。
対談という設定上本書には出せなかった東方Projectの登場人物(綿月豊姫・依姫姉妹や比那名居天子など)については、本書編集者からZUNに対するインタビューという形で一部言及、収録されている。

連載小説・漫画[編集]

東方香霖堂 〜 Curiosities of Lotus Asia.
「とうほう こうりんどう」。ZUNによる小説。挿絵は唖采弦二。主人公である森近霖之助の一人称で進められている。現在は完結し、書籍としてまとめられている。
東方三月精シリーズ
「とうほう さんげつせい」。角川書店刊『月刊コンプエース』誌上で連載された漫画。原作をZUNが担当している。作画は2006年4月までは松倉ねむが担当していたが松倉の体調不良によって交代となり、2006年5月からは比良坂真琴が担当した。松倉作画担当時は『Eastern and Little Nature Deity.』というサブタイトルであったが、比良坂へ交代後は『Strange and Bright Nature Deity.』へと変更され作品自体も「新章」「第2部」という扱いとなった。2009年6月からは「第3部」として『Oriental Sacred Place.』の連載が行われ、2012年2月に完結となった。
シリーズ累計販売部数は、角川グループホールディングスの2010年3月期の発表(「Strange and Bright Nature Deity.」完結時点)で40万部[17]
東方儚月抄シリーズ
「とうほう ぼうげつしょう」。『永夜抄』の続編的な内容になっており、同じ異変を漫画『東方儚月抄 〜 Silent Sinner in Blue.』、小説『東方儚月抄 〜 Cage in Lunatic Runagate.』、4コマ漫画『東方儚月抄 〜 月のイナバと地上の因幡』の3つの視点から描く話になっている。3作とも完結。
東方茨歌仙 〜 Wild and Horned Hermit.
「とうほう いばらかせん」。一迅社刊『Febri』(旧称『キャラ☆メル Febri』)誌上で連載されている漫画。作画担当はあずまあや
東方鈴奈庵 〜 Forbidden Scrollery.
「とうほう すずなあん」。角川書店刊『月刊コンプエース』誌上で連載されている漫画。作画担当は春河もえ

基本システム[編集]

前述の通り、東方Projectの中心作品は縦スクロール弾幕系シューティングゲームである。敵が撒き散らす大量の弾(弾幕)を回避しながら、敵を撃墜していく。

ここでは縦スクロール弾幕系シューティングゲームのうち、ある程度共通するシステムを中心に解説する。

基本操作[編集]

自機と装備
攻撃性能の異なる複数の登場人物のうち1人を自機として選択。その後、通常数種類ある「武器タイプ」の中から1つを選択する。
選んだ自機と武器タイプの組み合わせによってエンディングが変化する(自機が同じでも武器タイプが異なればエンディング変化する)。
移動
移動は2種類存在し、「高速移動」と「低速移動」をボタンで切り替えながら操作する。高速移動は通常の移動方法。低速移動は移動速度を下げることによって操作精度を上げ、密度の高い弾幕を避けやすくする移動方法である。
ショットとパワー
ショット(自機から発射される弾)の性能は自機や武器タイプによって異なる。高速移動時と低速移動時でショットが変化する作品が多い。
敵が落とす「Pアイテム」を入手することでパワーが増え、ショットが強化されていく。逆にミスをするとパワーが一定値減少する。
ボム
使用することで敵弾を消滅させたりアイテムに変化させたりし、一定時間無敵になる特殊攻撃が発動する。
エクステンド
1UP(残機数が1増加)のこと。作品によってある程度エクステンドする条件が異なり、大きく「スコアを一定値以上にする」「エクステンドするのに必要な専用アイテムを一定数集める」の2種類に大別される。
作品によっては「1UPアイテム」が存在し、それを取得すればその場でエクステンドする。
ミス後の復帰とコンティニュー、ゲームオーバー
敵の弾に当たるなどミスをした場合、残機が1つ減り、その場で再開する
残機が0の状態でミスをするとコンティニューするかを尋ねられる。コンティニュー可能回数は作品によって異なる。
コンティニュー後は「その場で復活(コンティニュー直前の戦況を継続)」する作品と「現在のステージの最初に戻って復活する」作品とに大別される。
コンティニューをしなかった場合やコンティニュー可能回数を越えた場合は「ゲームオーバー」となり、その場で終了となる。

難易度・エンディング[編集]

難易度
難易度はEasy・Normal・Hard・Lunaticの4種類ある。Easyが最も簡単で、Lunaticが最も難しく設定されている。Normalが標準の難易度とされている。
エンディング
ストーリーモードをコンティニューせずに最終面をクリアすれば「グッドエンディング」となる。基本的に、コンティニューした状態で最終面をクリアすると「バッドエンディング」となる。
一部の作品では、難易度Normal以上でクリアしないとグッドエンディングが見られない。
Extraステージ
条件を満たしてストーリーモードをクリアすると「Extraステージ」が選択可能となる。Extraステージは、ストーリーモードの後日譚となっており、ストーリーモードからExtraステージへ至るあらすじが、ゲームに付属するテキストファイルに記されるのが慣例となっている。
Extraステージの特徴として、コンティニューができない点やボスのスペルカード数が多い点、スペルカード使用中のボスには自機のボムの使用時に当たり判定がなくなる点が挙げられる。
難易度は、概ねNormal以上Hard未満とされている[※ 5]
『妖々夢』ではExtraステージの上位としてさらにPhantasmステージが存在する。

当たり関係[編集]

当たり判定と被弾
敵弾、および敵本体の当たり判定が自機の当たり判定と接触した場合「ミス」となり残機を1つ失う。自機の当たり判定は、自機の見た目よりも大幅に小さく設定されている。敵弾の当たり判定も、弾の大きさより小さい物が多い。
『妖々夢』以降の作品では低速移動時の自機に、中心に赤い点がある雪の結晶のようなエフェクトが表示される。この赤い点は自機の当たり判定の中心である[18]
被弾してからミスになるまで数フレーム(1フレーム=1/60秒)の猶予があり、その間にボムを発動させることができればボムが優先されミスにはならず、残機は減らない。これを「喰らいボム」と呼ぶ[19]。一部の作品の特定の自機においては、喰らいボム受付時間が若干長く設定されている。『永夜抄』には「ラストスペル」という喰らいボムを発展させたシステムが搭載されている。
グレイズ(かすり判定)
『東方幻想郷』以降の作品には、当たり判定の他に、「かすり判定」という物が自機の周辺に存在する。かすり判定が敵弾の当たり判定と接触すると「かすり(グレイズ、Graze)」がカウントされて、『永夜抄』までの作品では点数に加えられる。『風神録』で一旦廃止されたが、『地霊殿』で一部システムが変更された上で復活した。
敵本体をかすめてもカウントされず、一度かすめた敵弾は再度かすめてもカウントされない。

アイテム[編集]

敵を撃墜するとアイテムを落とすことがあり、取得することで効果を及ぼす。ゲームによっては登場しないアイテムもある。

Pアイテム
パワーが上昇し、一定値ごとにショットのパワーが強化されていく。
点アイテム
点数が加算される。画面上部に近い場所で取るほど高得点となる。
Bアイテム
ボムが1つ増える。
「星蓮船」以降はスペルカードのかけらを特定数集めるとボム数が増える。
1UPアイテム
残機が1つ増える。
「地霊殿」以降は残機のかけらを特定数集めると1UPする。
Fアイテム
パワーが最大値になる。
☆アイテム
ボスの撃墜やボムなどで敵弾が変化したもの。自動的に自機に吸収され、点数が加算される。『風神録』以降の作品には存在せず、別のアイテムで代用されている。
緑点アイテム
風神録以降に登場する点アイテムの上限を上げるアイテム。

『紅魔郷』以降の東方Projectには、特定の条件を満たした状態で画面上部に移動すると、画面内のアイテムが自動的に自機に回収されるというシステムが存在する。これを「アイテム自動蒐集」と呼ぶ。点アイテムは画面上部で入手した方が加算点数が高いため、アイテム自動蒐集を発動させることで必然的に高い加算点数で点アイテムを入手することが可能となる。

それとは別に、「永夜抄」以降の作品では、画面上部で低速移動にすると自機周辺のアイテムを吸い寄せるシステムが追加された。

スペルカードシステム[編集]

スペルカードとは、自機のボムや敵の必殺技のこと。設定上は、特殊な攻撃を使用する際に提示されるお札(カード)であり、「幻想郷」内での揉め事や紛争を解決するための手段とされている。

『紅魔郷』以降の作品に搭載されている。

その他のシステム[編集]

『妖々夢』以降の多くの作品では、ボス戦時、ボスの位置を知らせる「マーカー」が画面下部に表示される。「マーカー」が表示されている位置の軸上にボスが存在する。これにより、画面下部で弾避けに集中している際にボスの位置を容易に知ることができる。『永夜抄』以降ではボスのその段階での残りのライフによって色が変化し、画面上部を見なくてもおおまかな残りのライフが把握できるようになっている。

BGM[編集]

PC-98版では、全作品でFM音源の音楽が使用されているが、『封魔録』のみMIDIも収録されておりMIDIとFM音源のどちらかを選択できる。Windows版では、音楽はWAVで収録されているほか、『永夜抄』まではMIDIも選択できる。

Windows版のBGMには、ZUNが好む「甲高いトランペットの安っぽい音[20]」が多用されている。作曲はCubaseを使って行われている[21]

サウンドトラック[編集]

各ゲーム作品内で使用されるBGMのサウンドトラックは、以下の作品のみである。

  • 『幺樂団の歴史』シリーズ - PC-98版作品のBGMを収録。
  • 『ZUN's Music Collection』シリーズ - Windows版弾幕系シューティング作品のBGMをいくつか収録。ただしアレンジされているものもある。
  • 『幻想曲抜萃』 - 『萃夢想』のBGMを収録。
  • 『全人類ノ天楽録』 - 『緋想天』のBGMを収録。
  • 『核熱造神ヒソウテンソク』 - 『非想天則』のBGMを収録。
  • 書籍付属のCD-ROM - Windows版弾幕系シューティング作品のBGMをいくつか収録。ただしアレンジされているものもある。

Windows版弾幕系シューティング作品のサウンドトラックは発売されていないため、これら作品のBGMをすべて聴くにはゲームをプレイすることが基本となる。

世界観・設定[編集]

東方Projectは、主に幻想郷と呼ばれる一地方でストーリーが展開される。この幻想郷の中で「異変」と呼ばれる怪事件や怪現象が発生し、主人公である博麗霊夢霧雨魔理沙などの登場人物が「異変」を解決する。

PC-98版の作品群とWindows版以降の作品群とは基本的に同じ世界観を共有しているが、PC-98版の時点では幻想郷という世界が明確には定義されていなかった。PC-98版の登場人物の大半はWindows版には出演していない。主人公をはじめPC-98版とWindows版の両方に登場する人物は数名存在するが、デザインや設定が変更されている。

登場人物[編集]

基本的には、巫女の博麗霊夢(靈夢)と、魔法使いの霧雨魔理沙がシリーズを通して主人公である。その他の登場人物については東方Projectの登場人物を参照。

『紅魔郷』以降の登場人物の多くには、「(○○する)程度の能力」という、特殊な能力を持つという設定が付与されている。

二次創作物に関する事柄[編集]

東方Projectは二次創作が盛んで、創作ジャンルは同人誌をはじめ同人ゲーム、作中のBGMの編曲やそれを収録したCDなどの同人音楽CG集、トレーディングカードガレージキット、その他グッズなど多岐にわたる。JOYSOUND等のカラオケにおいて一部の編曲された楽曲がカラオケとして配信されている。

ZUNは、第三者が二次創作しやすいように意図して作品設計をしているわけではないとし、自分自身の創作活動もある意味では神社を原作とした二次創作のようなものであり、オリジナルと二次創作という区別をあまり意識していないかもしれないとしている[22]。後にZUNは冲方丁の発言を引用して「僕はこの方と同じ意味で常々東方は二次創作だと言って来たけど、言葉足らずだったかもなぁ」と述べた[23]

著作権[編集]

東方Projectの著作権者である上海アリス幻樂団並びにその代表のZUNは、二次創作に制限を設けている[24]。二次創作物の著作権はその作者にあり、二次創作物をめぐる問題に対して、上海アリス幻樂団は一切責任を負わないとしている[25]

評論[編集]

東方Projectを題材とした二次創作(同人の同人)のほとんどは、シューティングゲームというジャンルとしての要素ではなくキャラクターや世界観に依拠して制作されており、東方Projectの人気はその世界観に大きく支えられている面がある。つまり作家評論家大塚英志が提唱した「物語消費」(個々の作品を通じてその背後にある世界観が消費の対象となること)のような受容のされ方をしているともいえる。しかし、その一方で東方Projectの連作の背後に存在する世界観は必ずしも一定ではなく、むしろ消費者が各々の感性にしたがって補完できる程度に曖昧に設計されており(同一のキャラクターの外見ですら作品によって雰囲気が異なる)そのような曖昧さが爆発的な二次創作を生み出したとも考えられる[26]。批評家の東浩紀は、物語消費の概念の下敷きにしてデータベース消費という概念を提起しているが、同様のこと(設定の曖昧さから多数の二次創作が誘発される)から東方Projectはデータベース消費的な面があると指摘される場合もある[27]

爆発的な二次創作の背景には、そのほかにも素人が自分の作品を発表する際に、東方Projectという既に大きく広まったネットワーク上で発表したほうが自分の作品がより目立つという現実的な事情も存在する。文芸評論家福嶋亮大はこのことを「ネットワーク消費」と呼んでいる[28]

同人イベント[編集]

東方Project専門の同人誌即売会(同人イベント)は各地で数多く開催されているが、いずれのイベントも上海アリス幻樂団とは直接の関連はない第三者による開催である。上海アリス幻樂団は、イベントでは一同人サークルとして参加している。

代表的なイベントとして、博麗神社例大祭(はくれいじんじゃれいたいさい)[※ 6]がある。2004年開催の第1回から2013年開催の第10回まで、上海アリス幻樂団が連続してサークル参加している。第1回開催の際にZUNによって「博麗神社例大祭」と名付けられた[29][30]。『三月精 第1部』の単行本 pp.3-4 には、2005年5月4日に開催された「第2回博麗神社例大祭」で使用されたチラシのイラストとポップのイラストが収録されている。主催者の発表では、2013年開催の「第10回博麗神社例大祭」の参加同人サークル数は約5000、企業出展数は26、来場者数は約5万人で、1作品に限ったオンリージャンル系イベントとしては日本最大かつ世界最大級の規模と考えられるとしている[31]

日本最大のオールジャンル同人誌即売会・コミックマーケットでは2009年8月開催の「コミックマーケット76」(C76)から「同人ソフト」のジャンルを分割、「東方Project」が単独ジャンルとしてジャンルコードが割り振られることとなった(コミックマーケットのジャンルコードも参照)。なお、東方Projectの原作者である上海アリス幻樂団は、ジャンルコード独立後もジャンル「東方Project」では参加していない[※ 7]。C76でのジャンルコード独立後、C80においては相当な人気・混雑を見せたため、人気サークル(壁サークルなど)とその待機列のスペースを確保するため「東方Project」のスペースはC81からは東3ホールと東5ホールと東6ホール(東5ホールと東6ホールは仕切り無しに隣接)の大きく2か所に振り分けられた[32]

その他[編集]

東方Projectは「シリーズ」か否か[編集]

東方Projectの作品群を便宜的に一括して「東方シリーズ」と称することもあるが、製作者のZUNは「昔からシリーズ化って言うとイメージが良くなくって、金儲けのイメージが定着していた」という理由で「東方は『シリーズ』ではない」と発言した[33]。その後、実質的にはシリーズであると述べている[34]。また、各作品マニュアルの「喰らいボム」システムの説明に「東方シリーズ伝統のシステムです。」との記述がある。

各作品のタイトルと呼称[編集]

一部の例外を除いて、東方Project各作品のタイトルは『東方○○○』という形式で統一されている。この「東方○○○」という形式は、ZUNが初めてゲーム用に制作したMIDI曲に付けたタイトルである「東方怪奇談」に由来する[35]

作品タイトルの正式名称の「〜」(波ダッシュ)と「.」の有無や、それら記号の前後のスペースの形式(全角か半角か)に関しては、多少の表記揺れがある。

ギネス世界記録ゲーマーズエディション[編集]

2010年10月1日、東方Projectは "Most prolific fan-made shooter series" としてギネス世界記録ゲーマーズエディション英語版(コンピュータゲームに関する、ギネス世界記録の一部門)に認定され[36]、同2011年版書籍に収録された[37]。認定記録には、シューティングゲームではない一部の作品と、黄昏フロンティアとの共同作品の計3作を含んでいる。申請者は不明。

商標[編集]

2011年3月8日に「東方プロジェクト」の商標が、上海アリス幻樂団並びにZUNとは無関係の第三者(以下「同商標の権利者」と称する)により「商標出願2011-20144」として特許庁に出願され、同年9月9日に「商標登録番号 第5436765号」として登録された。これに対し、ZUNは異議申立を行った。しかし、「作品群の総称として使われることはあっても、個々の作品の商標としては使われていない」という理由から、2012年5月に商標登録維持の決定がされた[38]。上海アリス幻樂団並びにZUNは、この件について同商標の権利者と交渉を継続しているとしている[39]。また、上海アリス幻樂団の活動や、上海アリス幻樂団以外の者による二次創作活動には、影響がないとしている[40]。「商標登録番号 第5436765号」は後に商標権者が移動し、2014年4月現在は株式会社ピンクカンパニーが所持している。

ZUNは2011年6月9日に上記と別の指定役務により「東方プロジェクト」を「商標出願2011-40100」として出願し、同年11月25日に「商標登録番号 第5452760号」として登録されている。2012年11月28日にはさらに別の指定役務で「東方プロジェクト」を「商標出願2012-96327」として出願し、2013年7月26日に「商標登録番号 第5602079号」として登録されている。

音楽ゲームへの収録[編集]

東方Projectの楽曲がアレンジされたものが、以下の音楽ゲームに収録されている。

いずれもZUNとは直接的な関係はない第三者によるアレンジで、ZUNによる原曲(東方Projectのゲーム・音楽CD等に収録されている曲)が使用されている作品はない。また、ZUNがオリジナル楽曲を音楽ゲームに提供しているというようなこともない。

ミュージックガンガン!タイトー
『超増加版』以降に収録。既存の東方アレンジ曲のみならず、ZUNTATA小塩広和による本ゲームオリジナルの東方アレンジ楽曲も収録された。
SOUND VOLTEXコナミデジタルエンタテインメントBEMANIシリーズ
音楽ゲームでは東方アレンジ曲の収録曲数が最も多い。「東方アレンジ」の専用カテゴリを持っている。
2014年5月までに、『紅魔郷』『輝針城』の2作に関するアレンジ楽曲(当作品では「リミックス楽曲」と呼称)などの募集・配信を行なっている。
BeatStream(コナミデジタルエンタテインメント、BEMANIシリーズ)
稼動開始時から収録され、専用カテゴリを持っている。
maimaiセガ
「GreeN」から追加。「GreeN PLUS」でカテゴリが独立した。一部の楽曲では専用のムービーが流れる。
グルーヴコースター(タイトー)
2013年11月の稼働開始時から複数のアレンジ楽曲が収録されている。ミュージックガンガン!に引き続き、ZUNTATAによるオリジナルの東方アレンジ楽曲も登場。
太鼓の達人バンダイナムコゲームス
2014年1月15日から追加。博麗霊夢のきせかえや、踊り子が登場する。なお、踊り子の登場は2014年7月16日にアップデートされたキミドリVer.からである。


脚注[編集]

  1. ^ 『香霖堂』単行本初版の帯には「『東方Project』の生みの親であるZUN氏(による小説)」、『三月精 第3部』単行本第3巻のカバーには「「東方Project」オフィシャルコミック」とある。一迅社刊の作品では一貫して「東方Project」ではなく「“東方”」と表記されている。
  2. ^ 『蓬莱人形』CD-R版販売直前の上海アリス幻樂団ウェブサイト内の音楽CD紹介ページ 「上海音楽室」 - ウェイバックマシン(2002年8月3日アーカイブ分) には、CD-R版のストーリーの一部が記載されている。
  3. ^ 2011年3月13日開催予定だった同人イベント「第8回博麗神社例大祭」で『神霊廟』体験版CD-ROMが販売されることが事前に予告されていたが、3月11日に起きた東北地方太平洋沖地震東日本大震災)の影響でイベントは5月8日に延期になり販売は一旦見送られた。その後、4月16日に体験版のWeb版が、4月20日には同人ショップ委託を介してCD-ROM版が販売された。5月の「例大祭」では『神霊廟』は販売されず、代わりに音楽CD『未知の花 魅知の旅』が販売された。
  4. ^ 魔理沙の自機スペルカードのみ『星蓮船』のもの。
  5. ^ 『永夜抄』マニュアルのFAQに「Q. 難しくてクリアできません」「出来ます。多分。【中略】(ノーマルまでは)」や「Q. エキストラやハード、ルナティックは無理です」「こちらは万人向けの難易度になっていません。」とある。
  6. ^ 博麗神社例大祭
  7. ^ たとえばC78では「ノンジャンル」、C80では「デジタル(その他)」に割り振られている。

出典[編集]

  1. ^ ニコ動、2ちゃんねるで人気の「東方Project」って何だ?”. WEB R25 (2008年10月3日). 2013年4月1日閲覧。
  2. ^ 『怪綺談』同梱の「OMAKE.TXT」。
  3. ^ 幻想掲示板 2002年3月14日 - ウェイバックマシン(2002年4月3日アーカイブ分)
  4. ^ 明治大学大学祭での講演「東方の夜明け」
  5. ^ 「東方」制作者インタビュー「シューティングの方法論」第1回 - ZONE Z(4Gamer.netでのインタビュー)
  6. ^ 「東方書譜」2005年4月1日の書き込み - ウェイバックマシン(2005年4月10日アーカイブ分)。
  7. ^ twitterでの2010年2月11日のZUNの発言
  8. ^ 「東方」制作者インタビュー「シューティングの方法論」第1回 - ZONE Z - 2005年12月9日付インタビュー記事、2010年12月31日閲覧。
  9. ^ 日本デジタルゲーム学会 同人ゲームの潮流第1回「同人ゲームの過去、現在、未来」(2008年9月26日開催)(4Gamer.netの記事東方Projectに関する研究のスライド)。
  10. ^ 『永夜抄 体験版』付属の「おまけ.txt」。
  11. ^ 「同人ソフト制作サークル探報・超拡大版 上海アリス幻樂団」、『キャラ☆メル Febri』第9号、一迅社、2011年11月、 64-89頁。
  12. ^ 「東方神霊廟 ZUNインタビュー」、『キャラ☆メル Febri』第9号、一迅社、2011年11月、 48-63頁。
  13. ^ 「神主ZUN、『風神録』についてかく語りき!」、『キャラ☆メル』第3号、一迅社、2007年12月、 104-111頁。
  14. ^ 比良坂真琴のウェブサイト「DOLPHINICITY」Diary 2010/07/25。2010年8月9日閲覧。
  15. ^ 「東方書譜」2004年4月3日の書き込み - ウェイバックマシン(2004年4月5日アーカイブ分)
  16. ^ 上海音楽室(上海アリス幻樂団サイト内のページ)。
  17. ^ 角川グループホールディングス KADOKAWA通信 2010夏号 - 2010年3月期概要”. 角川グループホールディングス. 2014年3月9日閲覧。
  18. ^ 『妖々夢』付属のマニュアル。
  19. ^ 『紅魔郷』付属のマニュアルおよび『妖々夢』付属のマニュアル。
  20. ^ 東方の夜明け(アフターレポート1ページ目)」 - 2004年10月30日に明治大学で行われたZUNの講演会。2011年12月1日閲覧。
  21. ^ 『文花帖(書籍)』p.166。
  22. ^ 「特別対談ZUN×竜騎士07」『PLANETS vol.7』第二次惑星開発委員会、2010年、129頁。ISBN 978-4905325000
  23. ^ twitterでの2011年7月19日 2:04 (JST) のZUNの発言
  24. ^ 東方Projectの版権を利用する際のガイドライン 2011年版” (2011年2月18日). 2011年2月18日閲覧。
  25. ^ ZUN; タッカー (2004年2月3日). “上海アリス幻樂団創作物の二次創作・使用関連ページ”. 2012年1月8日閲覧。
  26. ^ 福嶋亮大「ホモ・エコノミクスの書く偽史」『思想地図〈vol.3〉特集・アーキテクチャ』 日本放送出版協会、2009年、246-247頁・250頁。ISBN 978-4140093443
  27. ^ 前島賢 『セカイ系とは何か ポスト・エヴァのオタク史』 ソフトバンククリエイティブ、2010年、244頁。ISBN 978-4797357165
  28. ^ 福嶋亮大 『神話が考える ネットワーク社会の文化論』 青土社、2010年。ISBN 978-4791765270
  29. ^ 「東方書譜」2004年1月18日の書き込み - ウェイバックマシン(2004年4月5日アーカイブ分)
  30. ^ 第1回博麗神社例大祭 - ウェイバックマシン(2004年2月19日アーカイブ分)
  31. ^ 東方Projectファン5万人を動員する「博麗神社例大祭」の舞台裏 / プロジェクトの見本帖”. サイボウズLive (2014年2月3日). 2014年2月4日閲覧。
  32. ^ 東方Project配置担当 【東方Project地区分割に関して】”. コミックマーケット82 スタッフからの一言コーナー. 2013年2月13日閲覧。
  33. ^ 「東方」制作者インタビュー「シューティングの方法論」第2回 - ZONE T
  34. ^ 第38回一橋祭シンポジウム企画の講演会「幻想伝承 〜想像の継承と終着〜」
  35. ^ 『怪綺談』における「東方怪奇談」の曲コメント。この曲は東方Project第1弾の『靈異伝』が初出である。
  36. ^ Guinness World Records(Most prolific fan-made shooter series)”. 2012年2月2日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2011年8月31日閲覧。
  37. ^ (英語) Guinness World Records Gamer's Edition 2011. Guinness World Records Ltd. (2011). p. 49. ISBN 978-1-4053-6546-8. 
  38. ^ 異議の決定 - 特許電子図書館 異議2011-900420
  39. ^ twitterでの2012年7月3日 17:11 (JST) のZUNの発言
  40. ^ twitterでの2012年7月3日 17:37 (JST) のZUNの発言

外部リンク[編集]