ドラえもん のび太の魔界大冒険
ドラえもん のび太の魔界大冒険 | |
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監督 | 芝山努 |
脚本 | 藤子・F・不二雄 |
原作 | 藤子・F・不二雄 |
製作 | シンエイ動画、テレビ朝日、小学館 |
出演者 |
レギュラー 大山のぶ代 小原乃梨子 野村道子 たてかべ和也 肝付兼太 横沢啓子 ゲスト 小山茉美 中村正 若山弦蔵 |
音楽 | 菊池俊輔 |
主題歌 | 小泉今日子「風のマジカル」 |
撮影 | 高橋明彦 |
編集 | 井上和夫 |
配給 | 東宝 |
公開 | 1984年3月17日 |
上映時間 | 97分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
興行収入 | 16.3億円 |
前作 | ドラえもん のび太の海底鬼岩城 |
次作 | ドラえもん のび太の宇宙小戦争 |
『ドラえもん のび太の魔界大冒険』(ドラえもん のびたのまかいだいぼうけん)は、藤子・F・不二雄が執筆し、『月刊コロコロコミック』1983年9月号から1984年2月号にかけて連載した「大長編ドラえもんシリーズ」の漫画作品。および、この漫画を原作として1984年3月17日に公開したドラえもん映画作品。映画ドラえもん5周年記念作品。大長編、映画ともにシリーズ第5作。
シリーズにおいて初めてCGを使用した。
同時上映は『忍者ハットリくん+パーマン 超能力ウォーズ』。
また、2007年に本作のリメイク作品である、『ドラえもん のび太の新魔界大冒険 〜7人の魔法使い〜』が公開された。
解説
短編でお馴染みの道具「もしもボックス」が登場する唯一の劇場版作品である。そして、それによって作られたIF体験の魔法世界(つまり現実世界のパラレルワールドに当たる世界)が、話の根幹となっている。
この作品における魔法は、科学文明に取って代わった文明の利器という存在という位置づけで登場する。したがって、魔法世界において科学は迷信だと伝わっている(ただし、ドラえもんの道具のように、別世界から介入した科学文明は普通に使用可能となっている)。また、宇宙で呼吸が可能など科学常識が否定されていることが前提であるため、現代社会で迷信とされている様々な事象が現実的となっている(後述)。
本作品で登場するレギュラーキャラクターの内、「もしもボックス」を使った張本人であるのび太、純粋な科学によって作られたドラえもん・ドラミ、の3名以外のはすべて魔法の世界の住人であり、本作における静香、スネ夫、ジャイアンの3人は実質的なゲストキャラクター的扱いとなっている。ヒロインの満月美夜子は、劇場版ドラえもんで初の女性メインゲストキャラクターである。またドラミが初登場する劇場版作品でもあった。
劇場版作品ならびに原作となる大長編ドラえもんにおいて作中に嘘の終幕が登場し[1]、上映当時から大きな反響を呼んだ[要出典]。
あらすじ
最近、のび太は何かとぼんやり空想に耽っている。それは魔法の世界に憧れていたからで、それを静香とドラえもんに打ち明ける。2人はまるで本気にしないが、のび太はその夢を諦めきれない。そんな彼はふと、ドラえもんのひみつ道具「もしもボックス」で、魔法の世界を実現させることにした。
しかし、そのもしもボックスで実現した「魔法の世界」は、のび太が期待していたような、魔法で何でも解決できる世界とは程遠く、魔法を学ぶために学校に通わねばならず、魔法の絨毯に乗るには難しい免許と高額の絨毯が必要となるような、いわば文明の礎が科学から魔法にそっくりそのまま摺り替わっただけの代物だった。結局、現実世界と変わらずこっちの世界でも落ちこぼれてしまったのび太は、すっかり落胆する。
だが、この世界でもジャイアンやスネ夫に馬鹿にされると、せめて簡単な魔法の1つでも覚えてから元の世界に戻そうと意気込む。ドラえもんもそんなのび太の心意気を買って必死に応援するが、その矢先に地震が2人、そしてちょうど彼らの元を訪ねていた静香を襲う。彼女によれば、頻発する地震は魔界接近説という、ある魔学博士の仮説と関係しているというのだ。
そんなある日、のび太は山で、満月博士という、まさに魔界接近説を提唱していた張本人と出会う。彼の研究によれば、現在、魔界の悪魔たちが地球の侵略を企てており、このままでは想像を絶する魔力をもつ悪魔たちに人類は滅ぼされてしまうと断言するのだ。そして、今世界に迫っている地震や巨大台風はその前兆だという。あまりに殺伐とした世界にドラえもんとのび太は元の世界に戻そうとしたが、もしもボックスはママによって捨てられてしまっており、回収を試みるも結局は手元に戻らず、2人は責任を押し付け合った末に仲違いをする。
その後和解して、2人は再び満月博士の家を訪れて詳しく話を聞こうとする。だが、博士の家は跡形も無く消えていて、人気もなく、ただ1匹の野良猫が彼らの前に現れただけだった。実はその猫こそ博士の愛娘、美夜子であり、悪魔の魔法によって変えられた姿であった。
幸い、月の光を浴びている間はその魔法が解かれる。その間に美夜子は、2人に一緒に魔界に乗り込んで欲しいと懇願する。そして、水晶玉の占いによると魔王を倒す勇士はドラえもん、のび太、しずか、スネ夫、ジャイアンの5人なのだと告げる。5人は一度はためらうも、やがて美夜子と共に魔界へ乗り込むことを決意し、大魔王デマオンとその手下に戦いを挑む。
舞台
- 魔法の世界
- のび太がドラえもんのひみつ道具「もしもボックス」で実現させた魔法が存在する世界で、元ののび太たちの世界にとっては、パラレルワールドにあたる。
- のび太は呪文ひとつで何でもできて便利な世界だと期待していたが、魔法を使いこなすには勉強や訓練が必要で、魔法の世界に来たからといって魔法が簡単に使えるわけではなかった。しかものび太は現実世界でいう自転車やオートバイにあたる空飛ぶ箒に乗ることができずに同級生に馬鹿にされる始末で、空飛ぶ箒に乗って遠出する(ホーキング)時も置いてきぼりをくう。この他、高度な魔法の使用には高価な道具を購入する必要まであり、現実世界でいう自動車にあたる魔法のじゅうたんは、高価な上にこれを動かすにもやはり勉強や訓練が必要であり、野比家に魔法のじゅうたんを扱える者はいないといった有様。これらのように、のび太は完全に期待を裏切られてしまった。
- この魔法の世界では、魔法とは逆に“科学”が迷信として扱われている。宇宙の様子までも「宇宙空間でも呼吸できる」「月にウサギがいる」「土星の環は板状」など、現実世界では迷信とされていることが真実となっている。
- なお、科学が迷信である魔法の世界でも元の科学の世界の住人であるドラえもん・ドラミが機能停止しないのと同様に、ドラえもんのひみつ道具も機能を失わない。このことが悪魔たちとの戦いを有利にした。ちなみにドラえもんのひみつ道具は、魔法の世界の住人達には「変わった魔法」と解された。
- 魔界
- 悪魔たちの本拠地。悪魔はこの“魔界”の住民(宇宙人)であり、魔法世界概念にのっとり宇宙空間のタブーが解消されていた事が今作のきっかけになる。
- 大魔王デマオンを元首とした完全独裁国家としての体裁を採っている。国民皆兵制を採用、階級制度があり、帽子の星の数が上下関係を示す。悪魔のほかに人魚やツノクジラなどの生物も住んでいる。星の周囲は黒い炎に包まれ、南極の空のみに炎の切れ目がある(ただし、この切れ目は、地球では北極に当たる部分に描かれている)。
声の出演
- ドラえもん - 大山のぶ代
- のび太 - 小原乃梨子
- しずか - 野村道子
- ジャイアン - たてかべ和也
- スネ夫 - 肝付兼太
- のび太のママ - 千々松幸子
- のび太のパパ - 加藤正之
- ドラミ - 横沢啓子
- 出木杉 - 白川澄子
- 先生 - 田中亮一
- ジャイアンのママ - 青木和代
ゲストキャラクター
- 満月 美夜子
- 声 - 小山茉美
- 魔学博士・満月博士の一人娘である魔法使いの女の子。襲撃してきた悪魔の呪いによりネコに変えられてしまう。月光を浴びている間のみ人間に戻れるが、日中あるいは月が雲に隠れたり宇宙空間で月光が届かなくなったりするとネコに変わってしまう。ネコになると言葉が通じなくなるが、「ほん訳コンニャク」で解決した。空飛ぶじゅうたんを操る腕前はプロ級で、プロのレーサーを夢見ている。この映画の中心的な協力者で、のび太たち5人にともに魔界へ乗り込むよう頼んできた。読みは「みよこ」だが藤子不二雄ランド版では「みやこ」になっている。藤子・F・不二雄によれば「みやこ」が正しい。
- 満月博士
- 声 - 中村正
- 魔学博士。魔界が本格的な地球侵略を企てるという「魔界接近説」を唱えたが、悪魔たちは既に滅び去ったと信じる世間の人々にはほとんど信じられていない。普段は穏やかだが自分の学説を語るときは熱くなりやすく、作中では彼の叫びと同時に周囲の家具が吹き飛ぶシーンがあった。ナルニアデスの著した「魔界歴程」を発見したことが悪魔たちの知るところとなり、翻訳途中で拉致され、屋敷も消されてしまう。
- 大魔王デマオン
- 声 - 若山弦蔵
- 強大な魔力を持つ魔界の王。他の悪魔達とは比較にならないほどの巨躯。心臓に銀のダーツを撃ち込む以外に倒す術はない。しかし心臓はデマオンの体内にはなく、「デモン座のアルファ星」と呼ばれる星に偽装して魔界星から離れた場所に隠しており、それを知らずにダーツを投げたドラえもんたちは一度敗れている。なお、2007年に公開されたリメイク版は、デマオンの心臓は、「魔界星に浮かぶ赤い月」になっている。ドラえもんたちを追撃する際には他の悪魔達のものとは頭部等の形態が違う専用の怪物に乗っていた。
- メジューサ
- 声 - 上田敏也
- デマオンの手下で、相手を石に変える能力を持つ。タイムマシンで逃げても時空間の中を泳いで追撃を行える程の恐るべき存在。魔法の存在しないはずの科学世界の中でも悪魔としてその力を行使し(この時、のび太もどうにか箒で飛ぶ魔法を駆使して逃走している)、必死に逃走を続けるドラえもんとのび太を遂には追い詰めて魔法で石にしてしまった。その後は姿を消し、ドラえもんたちと再戦することはなかった。
- ナルニアデス
- 声 - なし
- 遥か昔、魔界星への侵入に成功した魔法使い。悪魔達の仲間になったふりをして乗り込んだが、最後は裏切りが露見して八つ裂きにされたと伝えられている。過去の人物であるため本人が登場することはないが、悪魔達の生態や魔界星の環境、デマオンの弱点等が詳細に記された「魔界歴程」という書物を残しており、ドラえもんらの戦いの中で大いに役立つこととなる。
- 使い魔
- 声 - 千葉繁
- 魔界星からやって来たデマオンの使い魔。サルのような悪魔。ジャイアンとスネ夫に追いかけ回され、その腹癒せに指から放った光線でほうきまで燃やしてしまった。満月博士の監視が任務で、下級悪魔(声 - 玄田哲章)を呼び寄せる。悪魔兵とともに美夜子をネコに変えた上、抹殺しようとするも、ドラえもんによりヒラリマントで跳ね返された魔法を受け爆死。映画では美夜子に噛み付き、戦いを妨害するも下級悪魔が魔法で作った水柱の乱流に投げ落された。
- 幹部悪魔[2]
- 声 - 仁内達之、上田敏也、山田俊司
- ※上田と山田はクレジットなし。原作では他の4人が登場し、失態をデマオンに大喝され恐縮していた。
- 料理番悪魔
- 声 - 加藤治
- 階級は星一つ。油っこい料理を好む。美夜子をから揚げにしようとして、蒸し焼きを主張する星二つの悪魔と口論するが、星三つの幹部悪魔の命令によって塩ゆでにすることになる。
- 悪魔
- 声 - 玄田哲章、広瀬正志、加藤治
- デマオンの手下たち。一般兵の悪魔は青いマントや帽子(星は1つ)だが、美夜子と戦った下級悪魔や幹部悪魔の場合は星の数(2 - 3つ)や服装が異なっていることもある。その中で帰らずの原で魔界のハイエナたちの餌食になってしまった者もいる(白骨遺体となって発見される。骨格は尾や頭部を除けば人間と大差ない)。乗用の怪物にまたがって移動し、地上、宇宙に至るまで高い機動力を誇る。
- 子供
- 声 - 川島千代子、間嶋里美
- テレビCM音声
- 声 - 玄田哲章 ※クレジットなし
- 人魚
- 声 - 川島千代子、間嶋里美、他 ※クレジットなし
- 魔界星の人魚たち。彼女らの歌にドラえもん達を誘き寄せ、ツノクジラの餌食にしようとするが、ジャイアンの歌におびえて退散する。
登場ひみつ道具
- 魔法ぼうし
- 作中でドラえもんがかぶっている三角形の帽子。魔法使いの帽子を模した形で、星の形の模様がたくさん付いている。ドラえもんが帽子をかぶる作品としては珍しく帽子を脱がずに腰にタケコプターをつけて飛ぶ。ドラえもんいわく「ただの飾り」で、これをかぶっても魔法が使えるわけではないのだが、作中では意外にもこの帽子が役に立ってドラえもん達がピンチを切り抜けるシーンがある。この時原作ではドラえもんは理由(帽子の星の数)がわかってないが映画では理由に気づいている。なお、冒頭でのび太の見た夢に登場したドラえもん(劇場版ではドラミちゃん)が出す道具は「そくせき魔法ぼう」で、こちらは魔法が使用できた(ちなみに、劇場版以外にも『魔女っ子しずちゃん』にも同様の帽子(タスケテ帽)が登場するが、困った人を知らせる機能があるだけで魔法が使えるわけではない)。
- もしもボックス - ママに廃棄処分されたが、ドラミちゃんにポケットから出してくれた。
- タケコプター
- 翻訳コンニャク
- ヒラリマント
- あべこべクリーム
- 耳バン
- 道路光線
- 石ころぼうし
- 照明ミサイル
- とりよせバッグ
- タイムマシン
- タイムふろしき - ドラミが石化したドラえもんたちを蘇生させたのと、魔界星突入時に全焼したじゅうたんを復元させるのに使われた。
- 虫の知らせアラーム - ドラミが出した。
- ビッグライト - ドラミが出した。
- スパイ衛星
- 通りぬけフープ
- ショックガン
- 空気砲(大長編のみ)
※満月美夜子が出した「北風のくれたテーブルかけ」はグルメテーブルかけと同じ機能を持つ。
スタッフ
- 原作・脚本 - 藤子・F・不二雄
- 作画監督 - 富永貞義
- レイアウト - 本多敏行
- 美術監督 - 沼井信朗
- 録音監督 - 浦上靖夫
- 撮影監督 - 高橋明彦
- 特殊撮影 - 三沢勝治(J.S.C)
- 音楽 - 菊池俊輔
- 監修 - 楠部大吉郎
- プロデューサー - 別紙壮一、菅野哲夫
- 監督・絵コンテ - 芝山努
- 演出助手 - 安藤敏彦、原恵一
- 動画チェック - 石井文子、田口洋子
- 色設計 - 片川喜好
- 仕上監査 - 野中幸子、代田千秋、高比良敦子
- 特殊効果 - 土井通明
- オープニング作画 - 中村英一
- コンピューターグラフィックス - 原真悟
- エリ合成 - 平田隆文、村主和之
- オーロラシステム - 報映産業
- 効果 - 柏原満
- 編集 - 井上和夫
- 文芸 - 水出弘一
- 制作進行 - 田中敦、小倉久美
- 制作デスク - 山田俊秀
- 制作担当 - 田村正司
- 制作協力 - 藤子スタジオ、旭通信社
- 制作 - シンエイ動画、小学館、テレビ朝日
主題歌
- オープニングテーマ「ドラえもんのうた」
- 作詞 - 楠部工 / 作曲 - 菊池俊輔 / 歌 - 大杉久美子(コロムビアレコード)
- ラストではイントロが流れる。このイントロ挿入の演出は今作がラストとなった。
- エンディングテーマ「風のマジカル」
- 作詞 - 湯川れい子 / 作曲 - NOBODY / 歌 - 小泉今日子
- 挿入歌
- エンディングのスタッフロールでは無表記。
- 「おれはジャイアンさまだ」
- 作詞 - たてかべ和也 / 作曲 - 菊池俊輔 / 歌 - たてかべ和也(剛田武)
- 「ぼくドラえもん」
- 作詞 - 藤子・F・不二雄 / 作曲 - 菊池俊輔 / 歌 - たてかべ和也(剛田武)
- 本作ではジャイアンが「おれはジャイアンさまだ」と平行して歌っている。
エンディングテーマ「風のマジカル」について
- シングル「渚のはいから人魚」のカップリング曲。アルバム『Betty』のデジタルリマスター盤(2007年7月21日発売)のボーナストラック(14曲目)に収録されている。歌詞カードには本作主題歌である旨の記述がない。『CDファイル 小泉今日子2』(1987年12月16日発売)にも収録されている。
- 映画『ドラえもん のび太と銀河超特急』までのエンディング曲の中で唯一、武田鉄矢が関わらなかった。
- 1984年10月2日のテレビ放送時には劇場公開時に近い形での放送が行われたが[3]、ビデオソフト化に際して曲の使用契約期限の関係でエンディング曲が『のび太の大魔境』の主題歌「だからみんなで」に差し替えられ、エンディング映像上のスタッフロールおよび巻頭に収録された予告編での「風のマジカル」のテロップも削除された。また、本編中の「風のマジカル」をアレンジしたBGMが流れている場面2箇所[4]についても『ポケットの中に』のBGMに差し替えられた。LD版や近年のDVD版においても差し替え版の素材が使用されており、ビデオソフトで劇場公開時のバージョンを見ることはできない。
- 劇場公開時のバージョンは、フイルムを使用した再上映での鑑賞や、1984年のテレビ放送の録画を入手する以外に長らく視聴する手段が無かったが、2016年2月現在、Amazonビデオで配信されている本作の映像[5]では本編中BGMとエンディングが劇場公開時の形で視聴可能となっている。
- なお、『風のマジカル』をアレンジしたBGMは、映画公開前後に放送された『ドラえもん』テレビシリーズの様々なエピソードでも使用されている。1984年放送『さらばキー坊』では、作中のテレビ番組で『風のマジカル』がそのまま流れており、こちらはビデオ・DVDにも収録されている。
- 後に発売された主題歌集CDでもレコード会社の関係で未収録であったり、インストゥルメンタル(唄なし)ヴァージョンでの収録(ただし歌詞は歌詞カードに掲載されている)となっていたりする。
- TBSラジオのラジオ番組『伊集院光 日曜日の秘密基地』のあるコーナーで、「劇場で使われたのは風のマジカルではなかった!?」というような内容の特集を組み、リスナーからも「風のマジカルではない」と指摘されていた。
- この曲のレコードは「渚のはいから人魚」とのカップリングであるが(A/B面の記載がない)、歌番組やリクエストなどでは「渚のはいから人魚」が前面に出され、この曲はほぼB面扱いでメディアの露出は少なかった。ただし、子供の視聴者が多い番組やB面曲を扱うことの多い番組などに小泉今日子が出演したときは、「風のマジカル」を歌うことがあった(フジテレビ『火曜ワイドスペシャル・ドリフ大爆笑'84』1984年5月29日放送分。・フジテレビ『夜のヒットスタジオ』・テレビ朝日『歌謡ドッキリ大放送』・NHK総合テレビ『レッツゴーヤング』など)。
- 2009年に放送された特番『ドラえもん100人の有名人との意外な関係SP』では、「風のマジカル」が主題歌であると紹介されていた。
- 2010年2月24日に発売された『映画30周年記念企画 ドラえもん映画主題歌大全集』にて、初めてドラえもん関連のCDに収録された。
- 2013年7月より、DAMにてドラえもん映像特集によって、アニメバージョンが配信されており、「風のマジカル」も含まれている。
その他
- 5周年記念および自然保護憲章制定10周年として、ドラえもんのカラーをグリーンにしたグリーンドラを前面に出した自然応援キャンペーン「僕たち地球人」が同時に行われ、来場者にグリーンドラ缶バッジが配られた。また当時上映された映画では、グリーンドラとのび太が出演した短編広告アニメが上映された。BGMには主題歌「風のマジカル」が使用された。この短編アニメはビデオおよびDVD版では未収録。
- 1994年に発行された雑誌『ドラえもんクラブ』第4号に、魔法の世界の後日談が書かれた小説『魔界大冒険外伝 美夜子の魔法戦記(マジカルウオーズ)』が掲載された。
- 当作品のメイン上映館であった千代田劇場は、本作公開から約7ヵ月後の1984年10月に館名を『日比谷映画』と改称し洋画ロードショー館に転向したため、同劇場でのドラえもん映画上映は本作が最後となった。次作以降のドラえもん映画は、新たにオープンした有楽町マリオン内の『日劇東宝』(現:TOHOシネマズ日劇スクリーン2)へと引き継がれ現在に至っている。
リメイク
映画27作目として、同作品のリメイク『映画ドラえもん のび太の新魔界大冒険 〜7人の魔法使い〜』が2007年3月10日に公開された。脚本には元シンエイ動画社員でドラえもんファンでもある作家の真保裕一が担当し、監督は映画シリーズ史上初の若手女性監督である寺本幸代が務めた。また、リメイク作品の中で唯一コミック化されている。
脚注
- ^ その際、すぐに、のび太が「このままじゃ、終われないよ」と突っ込みを入れていた。(映画版のみ)
- ^ クレジット表記では「悪魔隊長」とも表記。
- ^ ビデオソフト化時に差し替えが行われた本編中2箇所の『風のマジカル』アレンジBGMは劇場公開時のまま。エンディング曲自体も『風のマジカル』であったが、曲が短縮され、映像は局側で作られた本編の再編集映像に電子テロップでスタッフロールを重ねたものが使用された。
- ^ ドラえもんが空飛ぶ絨毯を見てのび太を起こしに行く場面と、しずかとのび太が一緒にホーキングする場面。
- ^ Amazon_co_jp 映画ドラえもん のび太の魔界大冒険
外部リンク
- 漫 - 原作漫画、大長編漫画等の執筆者の頭の1文字または略記号。藤=藤子不二雄。F=藤子・F・不二雄。1987年の独立前のみ「藤」と記載した(ただし『ドラえもん』は連載開始時から藤本単独作)。FP=藤子プロ。それ以外は作画者を記載。括弧付きは藤本以外が執筆した外伝、短編など。詳細は大長編ドラえもん#作品一覧(併映作品は各作品のページ)を参照。